第4話:『沈黙の島 ワックスポワロへ潜入開始!!』
ワックスポワロに一隻の巨大な船が近づいてくる。
船の艦首には慎也とライトがいた。
ライトが双眼鏡で島の様子を見る。
ライト:「島自体に動きはないです」
ライトは自分が持っている双眼鏡を慎也に手渡し、慎也も双眼鏡で島を覗く。
慎也:「やけに静かだな」
ライト:「確かに。タワーを見てもどこの窓も明かりは照らされてないですしね。人がいる気配がまったくない」
慎也:「みんなはどうしている?」
ライト:「既に準備は整っています」
慎也:「そうか。なら、このまま船を島に近づける。内部へ潜入するぞ」
ライト:「了解」
ライトはこのことを艦長に連絡しに行く。
慎也:「この島の秘密は、絶対に俺たちが暴いて見せる」
第1OP『衝動《B'z》』
第4話:『沈黙の島 ワックスポワロへ潜入開始!!』
慎也たちフロンティアの人員が乗る船が島に上陸した。
城之内:「よっしゃー、行くぜー!」
城之内が走ろうとする。
慎也:「ちょっと待ってくれ!」
慎也がやる気満々の城之内を止める。
城之内:「うっ…なんだよ?」
慎也:「おい」
慎也が隣にいた部下を前に立たせる。
その部下はパソコンを持って、何かを調べ出した。画面には島全体の地図が乗っている。
部下:「大丈夫です。地面に何かを仕掛けている様子はありません」
慎也:「そうか」
マリク:「何を調べたんだ?」
慎也:「こういう島は地面に機雷や落とし穴のようなトラップを仕掛けていることが多々あるんです。だから、念のために部下に地形の探索をしてもらったんだ」
本田:「ま、マジかよ…」
城之内:「あ、あぶねぇ…もしあったら、俺、死んでたかも」
杏子:「油断は禁物よ、城之内」
慎也:「よし、8係は哲平の指示に従ってくれ」
哲平:「よし、8係、俺について来い」
哲平を先頭に8係数十二が前へ進む。
慎也:「問題は君たちだが、この人数を俺たちだけで見るは少し辛い。何人かは、ここに残ってもらうんだが」
慎也が両手を横腹に当てて言う。
万丈目:「ここまで来てお留守番は御免だぜ」
ジャック:「この男の言う通りだ!俺は行かせてもらうぞ」
ジャックは前へ進む。
慎也:「その気持ちが命を落とすぞ。それでもいいのか?」
慎也が怖い目でジャックを睨みつける。
ジャック:「俺に指図するな!俺の行動は俺自身で決める!」
牛尾:「お、おい、ジャック…」
カーリー:「ここは言う通りにしましょう」
ジャック:「俺の知ったことではない」
ジャックが自己中行動が始まった。
すると、葵が一瞬の行動で、ジャックの首にナイフを突き付ける。
ジャックは少しビビった。
慎也:「ま、1人ぐらい、こういう奴が出るとは思っていたが」
慎也は呆れる。
葵:「悪いんだけど、うちのダーリンが言っていることは一ミリも間違ってないわ。入ってきたばっかの人が勝手に行動しないで」
ジャック:「くっ…」
慎也:「ナイフを収めろ、葵」
慎也の言う通り、葵はナイフを収めた。
ライト:「相変わらず、葵さん、こえぇ」
慎也:「チームは4つに分かれる。リーダーはそれぞれ、俺、葵、色葉、ライトだ。ここからは実戦だ。下手をすれば命を落とすことにもなる。いいな」
慎也がジャックを見る。
ジャック:「あ、ああ」
慎也:「よし、では、チームを分ける」
――――――――――――――――――
その頃、フロンティアの船が上陸した場所とは違う方では別の組織の船が上陸した。
「よーし、みんな、上陸しろ!」
サングラスをかけた男性がそういうと、船から数十人の部下たちが降りてきた。
部下たちはサングラスをかけた男性の前に立つ。
男性はサングラスを取る。
クザン:「いいか。総帥の命令により、俺たち、αG8隊が、この島の調査隊に任命された」
フロンティアに並ぶ大組織の1つ、「サイファー」の「αG8隊」リーダー
クザン
またの名を「水流のクザン」と呼ばれている。
「ここから何が起きるかわからん。気を引き締めて調査するように!」
部下たちが同時に「イエッサ」と返事をする。
クザン:「お前たち2名は、ここに残れ。残りは、俺について来い!」
『総帥の話しによれば、フロンティアの奴らも、ここのことを嗅ぎ付けているらしいが、既に上陸しているのか?』
クザンはそう考えながら、島の中心にあるタワーに向かって歩き出す。
――――――――――――――――
フロンティアの船の中
船の中で、レベッカ、深影、カーリー、明里の4人がパソコンを使って、何か調べていた。
後ろには、双六、アーサー、鮫島、矢薙の4人がいた。
レベッカ:「色葉、そのまま前に進んで。そしたら、森を抜けられるわ」
レベッカが通信機で色葉に連絡する。
色葉:「了解」
色葉の背後には、明日香やヨハン、翔たちがいた。
翔:「何かサバイバルバトルしてるみたいだね」
剣山:「丸藤先輩、油断は禁物ドン」
翔:「わかってるよ」
色葉を先頭に、みんなが後をつける。
しばらくして森を抜けた。
着いた場所はタワーを囲っている外壁だった。
色葉が目にアンチゴーグルを装着し、外壁の上の方を見る。
赤外線が沢山あった。
下手に外壁を登って、侵入すれば、赤外線に触れ、敵に感づかれてしまう。
色葉:「回りくどいことしてくれるわね」
ナポレオン:「来るんじゃなかったのでアール」
マルタン:「今更、遅いよ、パパ」
色葉:「そうよ。後戻りはできないわ。けど、これぐらいのことは想定済み。三沢くん、お願いできるかしら」
三沢:「ああ」
三沢は、ミッション・ウォッチからパソコンを取り出し、赤外線のプログラムに侵入した。
三沢は科学者であり、頭脳は人一倍いい。分析力も、かなりのものだ。
三沢:「これぐらいは、朝飯前だな」
三沢はキーボードを打つ。
しばらくすると、分析が完了した。
色葉:「どう?」
三沢:「ややこしいプログラムだな。下手に触れれば、別のトラップが起動して敵に気付かれてしまう」
吹雪:「何とか入る方法はないの?」
三沢:「考えられる方法は1つ。一時的に、プログラムにウィルスを浸食させ、トラップのプログラムを停止させ、その間に、中に侵入する。ただ、停止できるタイムは、10秒が限度です」
エド:「10秒で、ここにいる全員が、中に入るのは厳しいな」
色葉:「仕方ないわ。ここで二手に分かれる。中に入る者たちと、ここで待機するものたち」
色葉がみんなに言うと、ナポレオンがすぐに手を挙げた。
ナポレオン:「我輩は、ここに残るのでアール!」
しかも、かなり大きな声だった。
レイ:「しー、ナポレオン教頭、もうちょっと静かに」
レイが人差し指を鼻に当てて言う。
ナポレオン:「す、すまないのでアール」
色葉:「わかったわ。それと、女性人も、通信があるまで、ここに残ってもらうわ。三沢君、赤外線以外に、何か変なものはないね」
三沢:「ああ、特にそれらしきものはない」
色葉:「そう、それじゃあ」
色葉の背中から翼が出てきた。オレンジ色の翼だ。
みんなは驚いた。
色葉:「いずれ、みんなにも教えて上げるわ」
色葉はそういうと、再びアンチゴーグルを装着し、赤外線に当たらないように、外壁の上に着地する。
ジュンコ:「あんなこともできるんだ」
色葉は、外壁の上からロープを何本も吊るす。
色葉:「それじゃあ、三沢君、合図と共に、ウィルスを侵食させて、その間に、みんなは、ロープを使って中に侵入するのよ。いいね」
色葉の問いにヨハンたちが頷く。
色葉:「それじゃあ、3、2、1、0!」
0のカウントで、三沢はプログラムにウィルスを放ち、赤外線を一時的に停止させた。
その間に、男性たちが、ロープを使って中に入る。
「ママミーヤ、ママミーヤ」
「クロノス教頭、急いでください!」
クロノスの下にいる斎王が言うが、歳の所為かクロノスのペースはかなり遅かった。
クロノス:「そんなこと言われてーも、歳を考えてほしいノーね!」
三沢:「5秒を切った!」
別のロープから登る三沢が言う。
万丈目:「くそっ!」
万丈目が上から手を伸ばす。
万丈目:「手を伸ばせ!クロノス先生!!」
クロノスは万丈目の言う通りに手を伸ばし、万丈目の手首を掴む。
万丈目は力一杯、クロノスを引っ張り上げる。
タイムリミットまで、残り2秒。最後に上る斎王が外壁の上に上がる。
そして、再び、赤外線が復活した。
恵美:「吹雪君、みんな、大丈夫?」
恵美が下からみんなに呼びかける。
吹雪:「ああ、みんな大丈夫だよ」
ももえ:「それじゃあ、皆さん、気を付けてください」
ジム:「ああ、ユーたちもな」
そういって、外壁の上に上がった色葉と男性たちは、内部へ侵入した。
梨香:「お兄ちゃん、大丈夫かな」
明日香:「剣代ならきっと心配ないわ。何たって、英雄の息子なんだから」
明日香が梨香の頭を撫でる。
梨香:「そうだね」
色葉の言う通りに、明日香、梨香、珠里、恵美、レイ、ジュンコ、ももえ、ナポレオン、美寿知は外壁の外で待機した。
内部へ侵入した色葉たち。
色葉がミッション・ウォッチを使って、通信をする。
色葉:「こっちは侵入したわ。哲平そっちは?」
その頃、哲平達の方は…
哲平:「既に、全員侵入している」
色葉:『だよね』
哲平:「とりあえず、分散して、タワー内部へ侵入する」
色葉:『そう、それじゃあ、気を付けて』
色葉との通信を切った。
哲平は、引き連れていた部下たちを分散させ、タワー内部へ侵入を試みる。
その頃、ライト達の方は、まだ森の中を歩いていた。
小鳥:「ねえ、ライト、あなた、フロンティアに入って、どれぐらい経つの?」
ライト:「そうだな、あれこれ、40年は経ってると思うぞ。慎也さんが入って、少し後に入ったからな」
アンナ:「お前、俺たちとそんなに歳が変わんねえのに、そんなに長くいるのか?」
ライト:「まあ、俺は、次元振動の影響で家族を失ったからな」
璃緒:「家族を?」
ライト:「フロンティアにいる奴らのほとんどは、そうだ。次元振動で家族を失って、この世界を終わらせるために、入ったものが多い。元の世界に戻せば、もしかしたら、時間が戻って、死んだ人達も蘇るんじゃないかってな。まだ、可能性にしか過ぎないが、俺はそれでも、その可能性にかけたんだ」
ハルト:「だから、君は戦うの?」
ライト:「今の話しを聞けば、そうなるな。あいつに比べてみれば、俺が戦う理由なんて、まだまだ、ダサいぜ」
闇川:「あいつ?」
ライト:「四大神王者ナンバー4、ロストのことだ。四大神王者の中でも、あいつとはよく気があったからな。今頃、どこで何をしているのか」
キャットちゃん:「その四大神王者のロストって、どんな人なの?慎也さんと葵さんは何も教えてくれないし、色葉さんは知らないしっていうし」
ライト:「悪いが俺からも四大神王者のことは話せない。ロストたちの情報はあまり言いふらしてはいけないことになっているからな」
委員長:「だれも教えてくれませんね」
ライト:「はは、心配するなって、いずれわかるときが来るさ」
ライトがそういうと、ミッション・ウォッチから通信が入る。
相手は明里だった。
明里:「ライト、もう少し、まっすぐ進めば、外壁が見えるはずよ」
ライト:『了解』
明里:「他の方は、外壁についてみたいだから、急いで」
ライト:「少し急ぐか」
ライトたちは急いで外壁へ向かう。
その頃、慎也たちは、外壁付近に来ていた。
城之内:「とっとと登っちまおうぜ!」
慎也:「はぁ、さっきもいったが、深追いは禁物だ。急ぐ気持ちも必要だが、今は慎重にいくのが大切だ」
結衣:「慎也さんの言う通りです。城之内さん、少しは落ち着いてください」
城之内:「うっ…」
舞:「未成年の子供に言われるなんてね」
獏良:「まあ、城之内くんらしいけど」
みんなが城之内を小ばかにしているとき、慎也は外壁を触っていた。
慎也:『色葉に方も哲平の方も、既に侵入したと連絡が来ていたが、やけに呆気なかったな。まるで、侵入してくれと言わんばかりだ……』
静香:「どうしたんですか?」
静香が慎也に声をかける。
『ま、まさか…!』
慎也は心の中で物凄く動揺し、それが表にも現れる。
その頃、8係を引き連れてタワー内部へ侵入しようとする哲平の方は――――
既に、分析係が、扉のロックを解除する作業に入っていた。
パソコンを使って、急いで作業する。
しばらくして、ピピピっと音が鳴り、扉のロックが解除された。
哲平:「よし、行くぞ」
哲平が内部へ侵入しようと、扉を潜り、床に足をつけた、そのとき―――
ビービーと異音が大きく鳴り響いた。
哲平:「な、なんだ!?」
その頃、警報音に気付いた、タワー内部へいる男性たちが、付近にあるパソコンの画面を見る。
男性A:「お客さんか」
男性B:「ああ、全ての隠しカメラに沢山映っている」
男性C:「こいつは、原森哲平。ということは、フロンティアか」
男性A:「珍しいお客共が来たものだ。丁重にお迎えしよう。防衛レベルを最大に設定してな」
男性Aが前髪をかき上げ、不気味な笑みを見せる。
そして、哲平たちの後方、地面から何かが数台出てきた。
バルカン砲だ。
「退避!急げ!!」
哲平が大声を張る。
しかし、その声よりもバルカン砲が撃たれる砲が早かった。
放たれたバルカン砲により、部下数人が撃ち殺された。
哲平や数人は近くにあった岩の影に隠れる。
哲平:「おい、慎也、聞こえるか?」
哲平はミッション・ウォッチを使って、慎也に連絡を取る。
慎也:「どうした?」
哲平:「すまん、感づかれた!数人がやられちまった!」
マリク:「ばれたのか!」
慎也:「やっぱり、この防壁自体は囮。本当の罠は内部ということか」
慎也は赤外線があるにも関わらず、道具を使って、そのまま、外壁を登った。
勿論、赤外線に引っ掛かり、近くで異音が流れる。
慎也:「みんなは、門へ向かった葵たちと合流して、そこから侵入してくれ!」
モクバ:「お前は!?」
慎也:「俺は哲平と合流する!」
そういって、慎也は1人で外壁を超え、敷地に侵入した。
本田:「俺たちも、早いとこ、門のところに行った方がいいじゃねえのか?」
城之内:「ったく、いきなり、作戦変更かよ」
杏子:「早くいきましょう!」
ツバキ:「門はこっちだよ!」
ツバキが指さした方へ、全員が向かう。
その頃、葵たちは―――
風間:「敵が狙う本当の罠?」
葵:「ええ、外壁にある赤外線。こんなものはプロだとすぐに見破れるほどの罠だから、突破することは容易いこと。でも、人間は本能的に、次も同じぐらいの罠だろうとか次も行けるだろうとか、そういった甘い考えをしてしまうの」
牛尾:「その不意を突かれたということか」
葵:「ええ、とにかく、私たちは、そのまま、門から侵入するわ。もう、敵に気付かれてしまった以上、外壁のトラップは無意味だしね」
アキ:「わかったわ」
葵たちは門の場所へ進む。
その頃、敷地内は地面からバルカン砲が沢山出てきた。
その中を慎也が走って突破する。
「デュエルギア!サンダードラゴン!!」
慎也がリボルバー式の拳銃を召喚し、付近に出てきたバルカン砲を打ち壊す。
その頃、タワー内部にいる敵は、バルカン砲が次々と壊されているのが気になり、隠しカメラで、犯人を特定する。
男性B:「こいつは、桐潟慎也。フロンティアに所属するキャリアだ」
男性C:「慎也か。確か、フロンティアいや、世界中でも数少ない四大神王者のことをよく知る奴だったな」
男性A:「それは、好都合だ。あいつを捕えて、四大神王者の情報を手にするとしよう。そして、俺たちの実験材料にしてやる」
男性Aが、何かの電源を入れた。
すると、画面に映るとある部屋の明かりがついた。
そこには、棒立ちする男性たちが沢山立っていた。
男性A:「珍客だ。成功作を全て投入させて、奴らを実験材料にしてやる。ハンドのようにな」
その頃、葵たちは、さっきまで慎也と行動を共にしていた城之内と合流した。
葵:「えええ!慎也、1人で入ったの!もう!予想外のことが起きたからって、突っ走りすぎよ!」
ミゾグチ:「それで、ここからどうします?流石に、全員で内部へ侵入するのは、あなたにも負担が…」
葵:「そうね。それじゃあ、海馬くんに城之内くん、ラフェールに、ジャック、クロウ、鬼柳は、私と一緒についてきて。残りは、私たちが合図するまで、ここで待機。くれぐれも、身勝手な行動はしないように」
葵はそういうと、門を潜った。
城之内:「よっしゃー、行くぜ!」
クロウ:「鉄砲玉のクロウ様の初ステージだ。かっこいいところでも見せるか!」
6人は葵の後を追う。
その頃、ライトたちは、別の門から侵入し、敷地内に潜入していた。
しかし、その直後、地面からバルカン砲が数機、出てきた。
ライト:「みんなは、下がっててくれ」
ライトはみんなを下がらせる。
「あんな奴ら、デュエルギアを使わなくとも!」
ライトは腰を曲げ、深い姿勢を取る。
Ⅳ:「あいつ、何をしている?」
Ⅲ:「あのままでは、撃たれてしまいます!」
みんなが心配する中、ライトは息を思いっきり吸った。
すると、後ろへ引いていた右拳に炎が灯された。
ライト:「見てろ。これが、俺の必殺技、炎の鉄拳だ!」
ライトは右拳を思いっきり前に出し、そこから炎が吹き出て、バルカン砲を一気に焼き払った。
みんなが唖然とする。
ライト:「今の見てたか?デュエルギアだけが戦いの武器じゃない。今のように、体内に流れるデュエルエナジーを、そのまま、表に出すことだってできる。エナジーにもデュエルモンスターズのように基本6つの属性に分かれている。それを、コントロールし、表へ出す!」
ライトの右手人差し指に炎が灯った。
「いずれ、みんなにも教えられるさ。それより、行くぞ」
ライトは前へ前進する。
みんなは、そのあとを追う。
カイト:『これが、この世界の戦い方か。デュエルギアさえ、ものにすればいいと思っていたが、そうでもなさそうだな』
その頃、単独行動を取る慎也は、哲平たちと合流した。
「哲平!」
「慎也か...!」
慎也は哲平の隣へ着いた。
慎也:「状況は?」
哲平:「さすがにしくじった」
哲平は横腹を押さえて苦しそうに言う。
慎也:「お前、血が...!」
哲平:「かすり傷だ。心配ない。それより、この状況だ。お前だけでも中へ入れ。援護は、俺たちがやる」
慎也:「何…!?」
哲平:「ここを突破すれば、本体は必ずいる。早くいけ!」
慎也:「…わかった!」
慎也は立ち上がる。
哲平:「野郎ども!慎也の援護だ!」
「「「了解!!」」」
哲平隊も立ち上がり、援護攻撃を開始。周りにあるガトリング砲を撃ち落とす。
哲平:「行け!」
慎也:「うおおおおお!」
慎也が思いっきり走り、ビルの窓に飛び込み、中へ潜入する。
慎也:「潜入成功!」
慎也は、奥へと進みだす。
慎也の背中姿を見る哲平。
「頼むぞ、慎也...」
その頃、葵やジャックたちもビル内部へ潜入することができた。
葵:「さあ、行くわよ」
鬼柳:「ああ」
鬼柳たちも葵の指示で動く。
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フロンティアの、みんなが頑張って戦っている中、ビルの地下から、何者かが潜入しようとしていた。
隊員A:「クザン隊長、潜入通路確保できました」
クザン:「よし、内部へ潜入するぞ」
「サイファー」の「αG8隊」リーダー、クザンの合図で、小隊がビル内部へ潜入する。
ビル内部の猛攻が始まる。
第1ED『あふれる感情がとまらない《生沢佑一》』
次回予告
ナレーション:内部へ潜入した慎也たちフロンティアの隊員は、敵の親玉を探すため、虱潰しに、奥へと進む。
そんな中、慎也の前に、大組織サイファーの者たちが現れる。
慎也:次回、遊戯王5DXAL「慎也VSクザン プライド勝負!」
行くぞ!クザン!