第184話:『希望と絶望を超え!』
第10OP『鏡のデュアル・イズム《petit milady》』
第184話:『希望と絶望を超え!』
遊馬:「ドン・サウザンド…、まだ抗うか…!」
ドン・サウザンド…:「抗う?違うな」
ドン・サウザンドは両手を大きく広げた。
ドン・サウザンド:「これこそが神の力なのだ!」
ドン・サウザンドは、そう宣言した。
遊馬:「くっ、カードを2枚セットし、ターンエンド」
遊馬のターンが終了した。
圧倒的な力に、世界中の人々が動揺する。
世界が破滅するまで、もう時間はない。
カイゼル・サウザンドから今まで見せたことのない強い光を放つ。
百々原:「何だ…!」
その強い光はまるで、世界の破滅を、今から行うような合図のように見えた。
ドン・サウザンド:「もう、お遊びは終わりだ。遊馬、凌牙、貴様らは、ここで終わりにする」
ドン・サウザンドが物凄い目つきで、2人を見つめる。
7ターン
遊馬
LP400
凌牙
LP800
ドン・サウザンド
LP4000
ドン・サウザンド:「我のターン!」
ドン・サウザンドがデッキからカードをドローし、手札が4枚になる。
ドン・サウザンド:「夢幻虚帝神ヌメロニアス・シンギュラリティの効果発動!このカードのオーバーレイユニットを1つ取り除くことで、相手フィールド上に存在するエクシーズモンスターを全て破壊する!」
夢幻虚帝神ヌメロニアス・シンギュラリティ
オーバーレイユニット:4→3
ドン・サウザンド:「インフィニティ・ヘルゾーン!!」
遊馬たちのフィールドが闇に覆われ、モンスターを飲み込もうとする。
しかし、ここでモンスターを破壊されてしまっては、こちらに勝機はない。それは遊馬とアストラルが一番理解していた。
遊馬:「トラップ発動!”オーバーレイ・ディフェンス”!相手がカード効果を破壊する効果を発動したとき、自分フィールド上に存在するエクシーズモンスターのオーバーレイユニットを任意取り除き、取り除かれたオーバーレイユニットの数だけ、カードの破壊を無効にする!」
今、この時点で遊馬の場には、オーバーレイユニットを3つ持つホープレイが存在する。
遊馬:「俺はホープレイのオーバーレイユニット2つを取り除き、ホープレイとクリスタル・ゼロ・ランサーの破壊を無効にする!」
CNo.39希望皇ホープレイ
オーバーレイユニット:3→1
ホープレイのオーバーレイユニットが遊馬と凌牙のフィールドにバリアを張り、闇を追い出す。
ドン・サウザンド:「そんなことをしても無駄だ。マジックカード”虚帝神の力-ヌメロン・パワー”を発動!」
凌牙:「虚帝神の力…!」
ヌメロニアス・シンギュラリティが赤いオーラに包まれる。
ドン・サウザンド:「このターンのエンドフェイズまで、夢幻虚帝神ヌメロニアス・シンギュラリティの攻撃力は相手フィールド上に存在するモンスターの中で最も攻撃力が高いモンスターの攻撃力分アップする!」
アストラル:『何ッ!?』
遊馬:「俺のフィールドにはライオ・アームズを装備した攻撃力5500のホープレイが…!」
ドン・サウザンド:「いただくぞ。お前たちの希望の光を」
ホープレイの光が吸収され、夢幻虚帝神ヌメロニアス・シンギュラリティの攻撃力はライオ・アームズを装備したホープレイの攻撃力分アップしてしまった。
CNo.1000夢幻虚帝神ヌメロニアス・シンギュラリティ
攻撃力2000→7500
凌牙:「攻撃力7500…!」
圧倒的な攻撃力に目を丸くする凌牙。
璃緒:「そんな、ここまで来て…」
璃緒も凌牙と同じような顔をする。
もう勝てない。誰もが、この状況を見てそう思うだろう。
小鳥:「まだよ!まだ、遊馬とアストラルは諦めてない!」
小鳥は、遊馬を信じそう言った。
ドン・サウザンド:「もうお前たちに勝つ術はない。諦めて、全てを捨てろ」
遊馬:「希望を捨てない限り、奇跡は必ず起きる!俺はそうやって、ここまで戦い抜いてきた!そして、これは遊戯さんから教わった!」
杏子:「?」
遊馬:「希望の光は、必ず世界を照らす!今、その役割は俺自身だぁ!」
遊馬の身体が輝く。
アストラル:『行くぞ!遊馬!』
遊馬:「おう!!」
ゼアル状態の遊馬の身体が更に、姿を変える。
遊馬、アストラル:「『熱き情熱が勝利を導く!エクシーズ・セカンド・チェンジ!ゼアル!!』」
ゼアルの第2形態と言えるべき姿。白きアーマーに、オレンジ色の長い髪の毛が特徴的な、その姿に世界中がざわつく。
等々力:「あれは、2つ目のゼアル!」
リシド:「彼はまだ、この状況でも…」
ミゾグチ:「諦めていない!」
遊馬はまだ勝負を捨てていない。ならば、みんながやるべきことは1つ。遊馬を信じるだけだ。
ドン・サウザンド:「貴様らに残っているのは絶望のみ!このターンで終わりだ!」
ヌメロニアス・シンギュラリティが攻撃態勢に入る。
ドン・サウザンド:「CNo.1000夢幻虚帝神ヌメロニアス・シンギュラリティでホープレイに攻撃!」
ヌメロニアス・シンギュラリティがとてつもなく巨大な光線を放つ。
更に…!
ドン・サウザンド:「そして、CNo.1000夢幻虚神ヌメロニアスで、クリスタル・ゼロ・ランサーに攻撃!」
2体のモンスターが、遊馬と凌牙のモンスターに同時に攻撃を仕掛けてきた。
ミザエル:「マズい!この攻撃が通れば、2人の負けだ!」
ドルべ:「凌牙!」
2人に迫る攻撃を見てドルべが凌牙の名を叫ぶ。
凌牙:「お前を信じてるぜ!遊馬!」
遊馬:「ああ!トラップ発動!!”セルフ・シャイニング・ドロー”!」
遊馬が、ここで伏せカードを発動した。
アストラル:『このカードは、自分のライフが相手よりも少なく、相手がモンスターを攻撃してきたとき、デッキからカードを1枚ドローし、発動条件に適していたら、その場で発動する!』
つまり、運任せのカードと言ってもいいカードだ。
ドン・サウザンド:「最後は運に任せるか。お前たちにまだ希望が残っているのか、それとも絶望が待つだけか」
遊馬:「俺は希望も絶望も超える!全ては、世界を守るために!」
遊馬の右手が輝く。
遊馬、アストラル:「『最強デュエリストのデュエルは全て必然!ドローカードさえ、デュエリストが想像する!』」
最強デュエリスト。それは、歴史の中でも3人のことを示すことが多い。
その3人のデュエリストが、杏子、明日香、アキの頭の中に描写されたような感じがした。
遊馬、アストラル:「『シャイニング・ドロー!!』」
遊馬がデッキからカードを引いた。
遊馬:「来たぜ!トラップカード”ゼアル・ウェポン-ソウル・チャージ”を発動!」
遊馬は今、引いたカードをすぐに発動した。
アストラル:『このターン、ホープレイの攻撃力は、墓地に存在するゼアル・ウェポンの数×500ポイントアップする!墓地に存在するゼアル・ウェポンは8体!よって、4000ポイント攻撃力がアップする!』
遊馬:「ゼアル・ウェポンの魂を、その身に吸収しろ!ソウル・チャージ!!」
ホープレイがゼアル・ウェポンの魂を吸収する。
CNo.39希望皇ホープレイ
攻撃力5500→9500
ベクター:「攻撃力9500!」
アリト:「これなら、奴のシンギュラリティを破壊できるぜ!」
ギラグ:「しかし、ヌメロニアスは既に攻撃が始まっている!凌牙が危ないぞ!」
小鳥:「遊馬は、絶対に仲間を見捨てたりしない!」
ロビン:「遊馬、君の希望は、仲間たちに与えてくれる!」
遊馬は凌牙を守るために、動いた。
遊馬:「俺は、この瞬間、墓地に存在するセルフ・シャイニング・ドローのもう一つの効果を発動!」
アストラル:『墓地に存在する、このカードを除外することで、相手フィールド上に存在するモンスター1体の効果を無効にする!』
ドン・サウザンド:「何ッ!?」
遊馬:「俺が効果を無効にするモンスターは勿論、夢幻虚帝神ヌメロニアス・シンギュラリティだ!」
遊馬はヌメロニアス・シンギュラリティを指差して宣言。
ヌメロニアス・シンギュラリティから力が失われていく。
凌牙:「これで、奴を戦闘で破壊することができる!」
遊馬:「行け!ホープレイ!ヌメロニアス・シンギュラリティをぶった斬れ!ホープ剣・カオススラッシュ!!」
ホープレイが3本の剣で、ドン・サウザンドの最強モンスターの1体ヌメロニアス・シンギュラリティを破壊した。
ドン・サウザンド:「ヌッ!」
ドン・サウザンド
LP4000→2000
ドン・サウザンド:「夢幻虚帝神ヌメロニアス・シンギュラリティが破壊されたとき、夢幻虚帝神ヌメロニアス・シンギュラリティの効果で特殊召喚されたモンスターは、相手モンスターに攻撃できず、攻撃力が半分になる…」
遊馬:「強すぎる力にはリスクがある。遊戯さんから教わった言葉だ。これで、クリスタル・ゼロ・ランサーに向かったヌメロニアスの攻撃は無効となる」
夢幻虚神ヌメロニアスの攻撃が止まり、クリスタル・ゼロ・ランサーは破壊されずに済んだ。
更に、ヌメロニアスの攻撃力が半分になる。
CNo.1000夢幻虚神ヌメロニアス
攻撃力10000→5000
ドン・サウザンド:「くっ、ターンエンド」
ドン・サウザンドのターンが終了した。
エンドフェイズ時、ホープレイの攻撃力もゼアル・ウェポン-ソウル・チャージの効果を受ける前の攻撃力に戻る。
CNo.39希望皇ホープレイ
攻撃力9500→5500
珠里:「やった!このターンを耐えたわ!」
明日香:「攻撃力10000越えのモンスター2体を相手によくやったわ」
珠里と明日香が遊馬を褒める。
ベクター:「さあて、お次は凌牙のターンだ」
ドルべ:「ここで、勝負を決めることができるのか…、凌牙」
ドルべはフィールドに立つ凌牙を見てボソッと呟く。
遊馬:「頼むぜ、シャーク!」
親指を立てて、遊馬はこのターンを凌牙に託す。
凌牙:「あぁ、お前が繋いでくれたんだ。その期待に応えて見せる!」
ドン・サウザンド:『遊馬の行動に、凌牙も諦めることを忘れたか…。奴の反撃が来る…』
次のターンは凌牙。遊馬が、ここまで繋がれた。
凌牙は、ここで勝負を決めるつもりで、次のターンを迎えた。
8ターン
遊馬
LP400
凌牙
LP800
ドン・サウザンド
LP2000
凌牙:『俺の手札は0。このドローに、俺は賭ける!』
凌牙がデッキの上に指を置いた。
凌牙:「俺の、ターン!」
凌牙がデッキからカードをドローする。
凌牙:「マジックカード”海鳴り予兆”を発動!自分の墓地に存在する水属性モンスターが5体以下の場合、墓地に存在する水属性モンスター1体につき、1枚ドローする!」
凌牙の頭上に墓地に存在する水属性モンスターのカードが透過して出てくる。
凌牙:「俺の墓地には、キラー・ラブカとハンマー・シャークの2体が存在する。よって2枚ドロー」
凌牙はデッキからカードを2枚ドローした。
そして、引いたカードの内1枚が、凌牙に希望の道を作ってくれた。
凌牙:「行くぞ、ドン・サウザンド!」
ドン・サウザンド:「!」
凌牙:「マジックカード”エクシーズ・インディスクミナトリ”をライフを半分支払い発動!」
凌牙はライフ半分を代償に1枚のカードを発動した。
凌牙
LP800→400
凌牙:「このカードは相手の墓地に存在するエクシーズモンスター1体につき、自分または相手のエクストラデッキから、エクシーズモンスターを効果を無効にして、自分フィールド上に特殊召喚する!」
ドン・サウザンド:「相手の墓地に存在するエクシーズモンスターの数分、エクシーズモンスターを召喚するだと…」
凌牙:「今、お前の墓地には、5体以上のエクシーズモンスターが眠っている。それを利用させてもらうぜ!」
凌牙は、チャンスとばかりにニヤッと笑ってそう言った。
ドン・サウザンドは舌打ちをするかのような表情をする。
凌牙:「まずは1体目!俺のエクストラデッキより現れろ!海の皇帝!”牙鮫帝シャーク・カイゼル”!!」
鋭い牙を持つ海の覇者が現れる。
牙鮫帝シャーク・カイゼル
ランク 攻撃力1800
遊馬:「シャーク!俺の力も使ってくれ!」
凌牙:「ああ!遊馬の墓地より、俺はこいつらを召喚する!」
遊馬のエクストラデッキが輝き、凌牙のフィールドに3つの異次元の渦が現れる。
凌牙:「現れろ!深海の帝王!”No.32海咬龍シャーク・ドレイク”!!」
鮫の頭部を象る竜が現れる。こいつは、かつて凌牙が愛用してモンスターでもあった。
No.32海咬龍シャーク・ドレイク
ランク4 攻撃力2800
凌牙:「混沌を浄化せよ!”No.73激瀧神アビス・スプラッシュ”!!」
青い装甲に覆われ、錫杖を持つまさに海の神が現れる。
No.73激瀧神アビス・スプラッシュ
ランク5 攻撃力2400
凌牙:「来い!”No.47ナイトメア・シャーク”!!」
鮫の頭部に、大きな翼、長い2本の剣を持つ海竜が現れる。
No.47ナイトメア・シャーク
ランク3 攻撃力2000
これで凌牙の場に5体のエクシーズモンスターが出揃った。
獏良:「一気にエクシーズモンスターを出してきた…!」
御伽:「1ターンで、ここまでやり遂げるなんて…!」
イシズ:「ですが、攻撃力はどれもヌメロニアスには敵いません」
ミザエル:「あいつのことだ。何か策があって、ここまでやったはずだ…!」
ミザエルの言う通りだ。凌牙には策があった。だから、エクシーズモンスターを連続で出したのだ。
凌牙:「俺は墓地に存在する海鳴り予兆の効果発動!自分フィールド上に存在するモンスターが全て水属性モンスターの場合、モンスター1体を選択し、選択したモンスターの攻撃力は、自分フィールド上に存在する水属性モンスターの攻撃力の合計した数値分アップする!」
璃緒:「凌牙の場は全て水属性モンスター!カード効果を発動するための条件をクリアしているわ!」
両手の掌を合わせて嬉しそうに璃緒は言った。
凌牙:「俺が選択するのは、シャーク・ドレイク!シャーク・ドレイクに全てのモンスターの攻撃力を集約する!」
シャーク・ドレイクを除き、4体のモンスターの攻撃力の合計は8400。
仲間たちの力を受け取り、シャーク・ドレイクはパワーアップする。
No.32海咬龍シャーク・ドレイク
攻撃力2800→11200
ドン・サウザンド:「攻撃力11200…」
遊馬:「よっしゃー!」
これならヌメロニアスを倒せると、遊馬はガッツポーズをした。
凌牙:「こいつは、かつての俺の化身!深海の帝王でお前にトドメを刺す!!」
シャーク・ドレイクが攻撃態勢に入る。
凌牙:「海咬龍シャーク・ドレイクで夢幻虚神ヌメロニアスに攻撃!デプス・バイト!!」
シャーク・ドレイクは、頭部から青白い光線を飛ばし、ヌメロニアスを襲った。
これで戦闘ダメージが発生し、ドン・サウザンドのライフは0。俺たちの勝ちだ。
凌牙と遊馬はそう思った。
世界中も喜んだ。
しかし、爆風の名から人影が見えてきた。
アストラル:『どうやら、まだのようだ』
遊馬:「しつこい奴だ」
ドン・サウザンド:「どうやら、お前たちは真の絶望に着き落とさなければ気が済まないようだな!」
爆風が吹き飛ばされ、殺気を放つドン・サウザンドが現れた。
凌牙:「こいつ、まだ…!」
ドン・サウザンド:「我は神…、世界を統一する神だ!」
ドン・サウザンドが右手を突き出す。
ドン・サウザンド:「リバースカード発動!”ヌメロン・ダイヤモンド”!相手ターンに、自分フィールド上に存在するモンスターが戦闘で破壊されたとき、戦闘ダメージを無効にし、墓地に存在するNo.ⅠからNo.Ⅳと、CNo.Ⅰゲート・オブ・カオス・ヌメロン-シニューニャ・ブラックホールをエクシーズ素材にして、オーバーレイ!!」
フィールド頭上に黒く染まった巨大な異次元の渦が現れる。
凌牙、遊馬:「「!!?」」
巨大な異次元の渦に、5つの魂が吸い込まれる。
ドン・サウザンド:「顕現せよ、CrNo(カオスリアルナンバーズ).1000!」
異次元の渦がビッグバンを起こし、周りにとてつもない爆風を起こした。
レイ:「きゃああ!」
翔:「うわあああ!」
デュエルを見ていた者達ほとんどが、その爆風で吹き飛ばされる。
それだけじゃない。その爆風はカイゼル・サウザンドの外までも襲った。
ネオコーポレーションシティがとてつもない突風に覆われる。
マーサ:「何だい!この突風は!」
イェーガー:「嫌な予感しかしませんね…!」
突風に耐えながら、イェーガーはそう言った。
ビッグバンの中より、巨大なモンスターが姿を現す。
ドン・サウザンド:「真の神よ、ヌメロン・コードを内に宿し、世界をわが手に!永遠の闇はこれより始まる!”夢幻大神官ヌメロニアス・ダイヤモンド・ヌメロニア”!」
CrNo(カオスリアルナンバーズ).1000夢幻大神官ヌメロニアス・ダイヤモンド・ヌメロニア
ランク13 攻撃力100000
エリファス:「ランク13のエクシーズモンスター…。いや、それよりも…」
未来:「こ、攻撃力が…」
フェイカー:「100000だと」
誰もが驚く、その攻撃力100000に開いた口が塞がらない。
しかし、こいつを見て、遊馬、凌牙、小鳥はかつてドン・サウザンドが切り札として使ったヌメロニアス・ヌメロニアのことを思い出した。
遊馬:「こいつは、あいつに匹敵するモンスターか…」
凌牙:「イマジナリーではなく、リアル…。あのモンスターを超えるモンスターだとでもいうのか…!」
その巨大なモンスターの姿に、凌牙は足を一歩下げてしまった。
ドン・サウザンド:「フッ、安心しろ。お前たちが見たい、ヌメロニアス・ヌメロニアもすぐに呼び出してやる」
凌牙:「くっ、カードを1枚セットし、ターンエンド」
このターンで勝負を決めることができなかった。その悔しい気持ちを胸に、凌牙はターンを終えた。
そして…。
凌牙:「エクシーズ・インディスクミナトリで特殊召喚されたエクシーズモンスターは発動したエンドフェイズ、全て持ち主のエクストラデッキに戻る」
凌牙のターンで召喚した4体のエクシーズモンスターを、それぞれエクストラデッキに戻った。
8ターン
遊馬
LP400
凌牙
LP400
ドン・サウザンド
LP2000
ドン・サウザンド:「さあ、終焉だ!我のターン!」
ドン・サウザンドがデッキからカードをドローする。
ドン・サウザンド:「ここまで戦え抜いてきたことを褒めてやろう。しかし、世界破滅までもう時間はない。お前たちはよく頑張ったが、世界は我の者だ」
ドン・サウザンドは血のデスリングを身に付けている左手を上に挙げ、赤い輝きで周りを照らす。
すると、カイゼル・サウザンドがゴゴォォォとうめき声のような音を上げる。
ドン・サウザンド:「我は手札よりマジックカード”ヌメロン・リボーン”を発動!墓地より、CNo.1000夢幻虚神ヌメロニアスを効果を無効、攻撃力を0にして特殊召喚する!」
ドン・サウザンドの場に、先ほど凌牙によって葬られたヌメロニアスが舞い戻ってきた。
CNo.1000夢幻虚神ヌメロニアス
攻撃力10000→0
ドン・サウザンド:「更にマジックカード”ヌメロン・カオス・リバイブ”!CNo.1000夢幻虚神ヌメロニアスを破壊し、墓地よりCNo.1000夢幻虚帝神ヌメロニアス・シンギュラリティを効果を無効にして特殊召喚する!」
ヌメロニアスが姿を変え、ヌメロニアス・シンギュラリティへと変わる。
CNo.1000夢幻虚帝神ヌメロニアス・シンギュラリティ
攻撃力10000
遊馬:「くっ…」
ドン・サウザンド:「この瞬間、ヌメロニアスが破壊されたことで、墓地のこのカードをエクシーズ素材にしてオーバーレイ!!」
フィールド頭上に現れた黒い異次元の渦に、ヌメロニアスの魂が吸い取られる。
ドン・サウザンド:「エクスターミネーション!!カオス・エクシーズ・チェンジ!!」
黒い異次元の渦が爆発を起こし、かつて遊馬と凌牙を苦しめた最凶のモンスターが姿を見せる。
ドン・サウザンド:「降臨せよ、CiNo(カオスイマジナリーナンバーズ).1000!我が天は長し、地は久し。人のすがる夢は一場の幻に過ぎず。虚無の大神よ、闇をもて、光に鉄槌を!”夢幻虚光神ヌメロニアス・ヌメロニア”!」
CiNo(カオスイマジナリーナンバーズ).1000夢幻虚光神ヌメロニアス・ヌメロニア
ランク13 攻撃力100000
小鳥:「ヌメロニアス・ヌメロニア…!前に遊馬たちを苦しめたドン・サウザンド最強モンスター!」
一馬:「攻撃力100000のモンスターが2体…!」
羽蛾:「どうやって、あいつらを倒すんだよ!」
竜崎:「もう無理や!敵わへん!」
羽蛾と竜崎は怯えたような口調で言った。
この状況、誰が見ても逆転できるような状況ではない。
ドン・サウザンド:「九十九遊馬、アストラル、神代凌牙。50年の時を超えて、お前たちの前に、夢幻虚光神は現れた。これが新世界を作るための始まりの余興としよう!!ヌメロニアス・ヌメロニアは、カードの効果では破壊されず、攻撃宣言できない。そして、このカードがフィールドにある限り、相手は、必ずこのカードに攻撃しなければならない!もし攻撃をしなかった場合、そのターン終了時に敗北が決定する!」
アストラル:『そうだ…。次のターン、我々が攻撃しなければ…』
遊馬:「俺はその時点で敗北する…」
ドン・サウザンド:「安心しろ、貴様らはこのターンで終わりだ」
遊馬:「!」
ドン・サウザンド:「夢幻大神官ヌメロニアス・ダイヤモンド・ヌメロニアが存在するとき、ヌメロニアス・ヌメロニアは、自分のターンでも攻撃することができる!」
遊馬、凌牙:「「!!?」」
そう、ヌメロニアス・ダイヤモンド・ヌメロニアがいれば、ヌメロニアス・ヌメロニアはドン・サウザンドのターンでも攻撃できるのだ。
両モンスターの攻撃力は100000。攻撃を喰らえば、確実にライフが0になる。
シェリー:「攻撃力100000の攻撃を防ぐ方法なんて早々ないわ」
クロウ:「くそっ!」
御伽:「これで終わりなのか…」
皆が、この勝負を諦めた。
もう勝てない。もう勝機は見えない。
デュエルをしている凌牙も、もう勝てる自信を失っていた。
凌牙:「くっ…」
凌牙は遊馬を見る。遊馬も、もう諦めているだろうと、凌牙は思った。
しかし、それは違っていた。
遊馬の目はまだ諦めていなかった。
凌牙:「遊馬…」
遊馬:「来いよ。ドン・サウザンド。お前のその攻撃で、俺を終わらせてみろ」
自分の胸に手を当てて挑発させるかのようにドン・サウザンドを誘った。
シンディ:「遊馬は一体、何を考えているの…!?」
カイト:「攻撃力100000の攻撃を喰らえば、ただでは済まないぞ!」
遊馬の考えていることが理解できないカイトたち。
ドン・サウザンドは、遊馬の覚悟を認めたのか、軽く笑った。
ドン・サウザンド:「いい覚悟だ。ならば、終わらせてやろう!お前の生きる道を!夢幻大神官ヌメロニアス・ダイヤモンド・ヌメロニアで希望皇ホープレイに攻撃!!」
ヌメロニアス・ダイヤモンド・ヌメロニアがホープレイに攻撃を仕掛ける。
ドン・サウザンド:「同時攻撃だ!ヌメロニアス・ヌメロニアでクリスタル・ゼロ・ランサーに攻撃!」
ヌメロニアス・ヌメロニアも攻撃を仕掛ける。
2つの攻撃が遊馬と凌牙に迫る。
凌牙:「そうだ。まだ、終わっていない。希望を捨てない限り、チャンスは必ず来る!」
凌牙は諦めない心を思い出し、立ち上がる。
凌牙:「トラップ発動!”最後の賭け道”!相手モンスターの攻撃宣言時、お互いのプレイヤーは、デッキから1枚ドローする。そのカードが、トラップカードだった場合、その場で発動する!それ以外は墓地へ送る!」
凌牙が発動したカードは、3人全員に適用する。ドン・サウザンドもカードを引いた。
ドン・サウザンド:「無駄なことを。我が引いたのは”ヌメロン・ウォール”モンスターカード。よって、墓地へ送る」
ドン・サウザンドは引いたカードを墓地へ送った。
凌牙が引く前に遊馬がカードをドローした。
そして、引いたカードを見て、遊馬の手がピクッと止まり、目を瞑る。
凌牙:「俺のカードは!」
凌牙もカードをドローし引いたカードを確認する。
凌牙:「くそっ…」
凌牙が引いたカードはマジックカード”浮上”。よって、そのカードは墓地へ送られる。
ドン・サウザンド:「運に見放されたな。お前たちに希望の光はもう与えられない。この勝負、我の勝ちだ!ハハハハハ!」
自分の勝ちを確証し、大きな笑い声で世界を震わせる。
遊馬:「ドン・サウザンド、まだ勝負は決まっていないぜ」
遊馬は少し笑った表情を見せてそう言った。
ドン・サウザンド:「何…?」
遊馬:「希望の光は、絶望を超える。今、それを証明してやる!」
遊馬は、右手に持つカードを掲げる。
遊馬:「最後の賭け道によって俺が引いたカードはトラップカード”絶望の苦痛-バリアンズ・ホープレス”!このターン、お前のフィールドに存在するモンスターが攻撃するのは、俺のフィールド上に存在するモンスター、ホープレイだ!」
クリスタル・ゼロ・ランサーに向かっていたヌメロニアス・ヌメロニアの攻撃がホープレイに変わった。
凌牙:「遊馬!お前!?」
エリファス:「自らを犠牲にする気か!」
未来:「遊馬!」
攻撃力100000のモンスター2体の攻撃が、遊馬に襲いかかる。
ドン・サウザンド:「仲間のために、全ての痛みを自分に向けるか!いいだろう!まずは、お前から粉砕する!」
ドン・サウザンドの場にいるのは攻撃力100000のモンスターだけではなく、攻撃力10000のヌメロニアス・シンギュラリティもいる。
3体のモンスターがライオ・アームズを装備した状態のホープレイと遊馬を襲った。
遊馬:「ぐわああああ!」
遊馬
LP400→0
凌牙:「遊馬ァァ!!」
小鳥:「いやあああ!」
遊馬の身体は大きく吹き飛ばされた。
ゼアルが解かれ、アストラルと遊馬が分離。更に、遊馬の身体がバリアン体となる。
遊馬のライフは0.デュエルに敗北した。その姿は、全世界に衝撃的な映像を見せることになる。
とある場所
1人の男性が、倒れる遊馬を見つめる。
フロンティア西支部
遊星:「…」
遊星もまた倒れる遊馬を見ていた。
倒れる遊馬。その身体はボロボロだった。
シンディ:「遊馬が、負けた…」
Ⅳ:「くそっ!」
Ⅴ:「ドン・サウザンド、貴様…」
遊馬を殺めたことに仲間たちの怒りが頂点に達する。
ドン・サウザンド:「九十九遊馬は死んだ。これで、アストラル世界も…!」
遊馬が倒れたのならアストラル世界が滅びるのも時間の問題かと思った。
しかし、ドン・サウザンドの目に映ったのは、予想を超える光景だった。
倒したはずだ…。ドン・サウザンドは心の中で何度もそう呟く。
しかし、バリアン体となっている遊馬は、ゆっくりと立ち上がる。
明里:「遊馬…!」
姉である明里が涙を拭いて、遊馬が立ち上がったことに笑顔を見せる。
それは小鳥も同じだった。
遊馬:「絶望の苦痛-バリアンズ・ホープレスの効果発動。このカードを発動したとき、エクストラデッキまたは墓地より、No.39希望皇ホープを特殊召喚する。希望の道を照らせ!ホープ!」
『ホォォォープ!』そんな声を上げながら、希望皇ホープは遊馬の場に現れた。
No.39希望皇ホープ
攻撃力2500
遊馬:「更に、自分フィールド上に希望皇ホープと名の付くエクシーズモンスターが存在する限り、俺はライフ0でも敗北にはならない」
遊馬のライフは0だが、希望皇ホープが場にいれば、デュエルに敗北しないということだ。
ドン・サウザンド:「おのれ九十九遊馬。まだ我の邪魔を!ターンエンドだ」
呆れたのか、ドン・サウザンドは少し腹が立っているような表情を見せターンを終えた。
ドン・サウザンド:「この瞬間、ヌメロン・カオス・リバイブの効果で復活した、夢幻虚帝神ヌメロニアス・シンギュラリティはエクストラデッキに戻る」
ヌメロニアス・シンギュラリティがドン・サウザンドの場から消える。
ふらつく遊馬の身体。バリアン体の遊馬の身体が元に戻る。
アストラル:『大丈夫か?遊馬』
アストラルの身体もボロボロだった。
遊馬:「あぁ…」
ボロボロの身体を引きずり込みながらも、遊馬は立ち上がったが、もう立っているのが限界だった。
遊馬:「攻撃力100000のモンスターが2体…。しかも、ヌメロニアス・ヌメロニアに攻撃しなければ、俺はデュエルに敗北する…。まさに万事休すだな…」
どこか諦めているような感じがしている。
遊馬自身、まだ諦めるつもりはない。だが、言葉が勝手に出てしまうのだ。
もう無理だと…。勝てる気がしないと…。
遊馬は右手の拳を握り占める。
凌牙:「まだ終わってねえぞ!遊馬」
大きな怒鳴り声が遊馬の耳に響いた。
遊馬:「シャーク…」
共に戦うシャークが、怖い目で自分の方を見ていた。
凌牙:「俺たちはまだ立っているんだ。まだ勝負は決まってない!」
Dゲイザーを通して見えるライフポイントの掲示板には、自分のライフは0となっている。
だが、それでも立っていられるのは、自分の場にいるホープのおかげだ。
小鳥:「そうよ!遊馬!あなたは一度、ドン・サウザンドに勝っているわ!なら、もう一度奴に勝って!」
小鳥も、恋人である遊馬を応援する。
もう遊馬が吹き飛ばされるところなんて見たくないからだ。
一馬:「遊馬!かっとビングだ!」
遊馬:「!」
一馬:「諦めなければ、必ず勝機は来る。さっき、お前も言ってただろ。最強デュエリストのドローカードは想像できるものだと!」
杏子:「あなたがもし遊戯と同じ場所に立っているなら、それができるはずよ!何度でも!」
杏子がそう言うと、かつて最強デュエリストとも言われた十代と遊星をそれぞれ愛する明日香とアキが頷いた。
遊馬:「ドローカードさえも想像する…」
遊馬は右手を見つめ、そして握り占める。
凌牙:「お前ならできる!絶対に!」
その言葉が遊馬に自身を付けさせた。
遊馬:「そうだな。俺は四大神王者のNo.4。例え下っ端でも、俺はあの人達と同じ領域にいる!かっとビングだ!俺!」
遊馬の身体が輝く。
遊馬:「これが最後だ。行くぞ!アストラル!」
アストラル:『ああ!』
2人の身体がオーラを纏い宙に浮かぶ。
遊馬:「俺は、俺と!」
アストラル:『私でオーバーレイ!』
2人の身体が1つになる。
遊馬、アストラル:「『眩き希望の光が未来を導く!アルティメット・エクシーズチェンジ・ZEXAL!』」
黄金の鎧を纏い、背中の翼を広げた。
これがZEXALの最終形態だ。
世界中の人々が全力で遊馬を応援する。
ドン・サウザンド:「くっ、ここまでしてなお、我に刃向うか…!」
遊馬:「何度でも刃向ってやる!俺は、約束したんだ。あの人と、あの人達と世界を絶対に守ると!」
遊馬のデッキの一番上のカードが輝く。
慎也:「これが最後のドローだ!」
葵:「ここで、何もできなかったら、遊馬は負ける…!」
羅夢:「彼なら、絶対にやり遂げる。俺はそう信じています!」
皆が、遊馬の最後のドローカードに思いを込める。
10ターン
遊馬
LP0
凌牙
LP400
ドン・サウザンド
LP2000
遊馬:「みんなの思いが伝わってくる…。これが最後のドローだ!デスティニー・シャイニング・ドロー!!」
遊馬は輝くカードを引いた。
引いたカードを確認し、遊馬は表情はニヤついた。
遊馬:「みんなの思いは、このカードに導いてくれた。ドン・サウザンド!このターンが、お前の最後だ!」
ドン・サウザンド:「その言葉、もう聞き飽きたぞ!」
遊馬:「マジックカード”ゼアル・フィールド・デザイヤー”を発動!」
アストラル:『ゼアル・フィールド展開!!』
遊馬がカードを発動した瞬間、光のオーラがフィールドを包み込む。
凌牙:「これはゼアルの光…」
フィールドを包む光を見て、凌牙は小さい声で呟いた。
遊馬:「このカード発動時、俺はデッキからRUM(ランク・アップ・マジック)1枚を選択し発動することができる!俺は”RUM-アストラル・フォース”を発動!」
デッキから1枚のカードをフィールドに発動した。
アストラル:「自分フィールド上のランクが一番高いエクシーズモンスター1体を対象として発動し、対象モンスターと同じ種族・属性でランクが2つ高いモンスター1体を、対象のモンスターをエクシーズ素材にしてエクストラデッキから特殊召喚する!」
フィールドに現れた異次元の渦にホープが飲み込まれる。
遊馬、アストラル:「『ランクアップ・エクシーズチェンジ!』」
異次元の渦が眩しい光を放つ。
遊馬:「限界突破だ、希望皇ホープ!現れろ、No.39!人が希望を越え、夢を抱くとき、遥かなる彼方に、新たな未来が現れる!」
希望皇ホープに白き鎧が各部分に取り付けられる。
遊馬:「限界を超え、その手につかめ!”希望皇ビヨンド・ザ・ホープ”!』
希望をも絶望をも超えた最強のホープがフィールドに現れる。
No.39希望皇ビヨンド・ザ・ホープ
ランク6 攻撃力3000
ドン・サウザンド:「ビヨンド・ザ・ホープだと!?」
予想外のホープにドン・サウザンドは驚いた。
凌牙は「よしっ!」と心の中でガッツポーズをした。
ちなみに、ビヨンド・ザ・ホープは希望皇ホープとしても扱うため、絶望の苦痛-バリアンズ・ホープレスの効果条件に適しているため、遊馬が敗北になることはない。
遊馬:「希望皇ビヨンド・ザ・ホープがエクシーズ召喚に成功した時、相手フィールド上の全てのモンスターの攻撃力は0になる!」
ビヨンド・ザ・ホープの力が、ドン・サウザンドの最凶モンスターたちの力を奪う。
CiNo.1000夢幻虚光神ヌメロニアス・ヌメロニア
攻撃力100000→0
CrNo.1000夢幻大神官ヌメロニアス・ダイヤモンド・ヌメロニア
攻撃力100000→0
ドン・サウザンド:「何だと…!?」
以外なことにドン・サウザンドは驚きを隠せなかった。
舞:「奴のモンスターの攻撃力が0になったわ!」
ヴァロン:「これなら、ビヨンド・ザ・ホープでも倒せる!」
どんな恐ろしい姿をしていても、攻撃力0なら怖くない。
遊馬のビヨンド・ザ・ホープの攻撃ですべてが決まる。
遊馬:「希望皇ビヨンド・ザ・ホープで、夢幻大神官ヌメロニアス・ダイヤモンド・ヌメロニアに攻撃!」
ビヨンド・ザ・ホープが攻撃を仕掛ける。
ドン・サウザンド:「夢幻虚光神ヌメロニアス・ヌメロニアの効果発動!オーバーレイユニットを1つ取り除き、相手モンスター1体の攻撃を無効にし、自分はその攻撃力分のライフポイントを回復する!」
ビヨンド・ザ・ホープの攻撃が無効化され、無効化された数値分、ドン・サウザンドがライフを回復する。
ドン・サウザンド
LP2000→5000
ドン・サウザンド:「更に、夢幻大神官ヌメロニアス・ダイヤモンド・ヌメロニアの効果発動!ヌメロニアス・ヌメロニアの効果でライフが回復したとき、自分のライフは3倍になる!」
5000の3倍、つまりドン・サウザンドのライフは15000となる。
ドン・サウザンド
LP5000→15000
璃緒:「ライフが15000…!」
ジェリド:「ここでライフを一気に回復してきたか」
ツバキ:「けど、彼はそれを読んでいたみたいだよ」
遊馬の表情を見てわかる。その余裕の表情に…。
遊馬:「ゼアル・フィールド・デザイヤーの効果発動!エクストラデッキから、光属性または闇属性のエクシーズモンスターを5体まで選択し、墓地へ送る!」
遊馬はエクストラデッキから5枚のカードを手元に出す。
遊馬、アストラル:「『我のデッキに眠りし、地獄の門よ!希望を捨てず、限界突破したホープに、その力を授けよ!』」
遊馬の背後に5体のモンスターに幻影が現れる。
ドン・サウザンド:「そいつらは…」
遊馬:「前にお前が使っていたモンスターたちだ。俺が墓地へ送るカードは、”No.1ゲート・オブ・ヌメロン-エーカム”、”No.2ゲート・オブ・ヌメロン-ドゥヴェー”、”No.3ゲート・オブ・ヌメロン-トゥリーニ”、”No.4ゲート・オブ・ヌメロン-チャトゥヴァーリ”、”CNo.1ゲート・オブ・カオス・ヌメロン-シニューニャ”!」
かつてドン・サウザンドが使用してたNo.1~No.4のナンバーズカードと、CNoのカード1枚だった。
アストラル:『この瞬間、ゼアル・フィールド・デザイヤーの更なる効果発動!この効果を発動したとき、ビヨンド・ザ・ホープは相手モンスター全てに攻撃ができ、更に、その攻撃力は墓地へ送ったモンスターの数だけ倍にする!』
遊馬:「墓地へ送ったモンスターは5体。よってビヨンド・ザ・ホープの攻撃力は5倍アップする!」
ビヨンド・ザ・ホープが希望の光に包まれる。
No.39希望皇ビヨンド・ザ・ホープ
攻撃力3000→15000
ドン・サウザンド:「攻撃力15000だと…」
遊馬:「人間は消して絶望しない!希望を持てば、必ずそれを超え、そして未来を掴む!」
ドン・サウザンド:「九十九遊馬!」
遊馬:「希望皇ビヨンド・ザ・ホープで夢幻大神官ヌメロニアス・ダイヤモンド・ヌメロニアと夢幻虚光神ヌメロニアス・ヌメロニアに攻撃!ホープ剣・ビヨンド・スラァァッシュッ!!」
ビヨンド・ザ・ホープが翼を大きく広げ、目を輝かせ気迫を溜める。
そして、ドン・サウザンドの最凶モンスター2体を粉砕した。
ドン・サウザンド
LP15000→0
ドン・サウザンド:「ぐわあああああああ!」
ドン・サウザンドのライフが0になった。
これで、世界は救われる…。
第11ED『切望のフリージア《DaizyStripper》』
次回予告
ナレーション:ドン・サウザンドの死す…!それは、喜びであり、そして別れを告げるものであった。
しかし、世界が救われたことに変わりはなかった。
だが、戦いはまだ終わっていなかった。
人類が本当に倒さなければいけない敵…。その敵が遂に、世界を破滅させつために動く!
凌牙:次回、遊戯王5DXAL「最強のバリアン・遊馬!」
凌牙:「遊馬!なぜ、お前が!?」
遊戯王5DXAL豆知識コーナー!!
遊馬:「ドン・サウザンドが操る2体の最凶モンスター”CiNo.1000夢幻虚光神ヌメロニアス・ヌメロニア”と”CrNo.1000夢幻大神官ヌメロニアス・ダイヤモンド・ヌメロニア”。攻撃力100000を持つデタラメなモンスターだぜ。だが、希望を捨てない限り、どんな最強モンスターでも必ず倒せる!かっとビングだ!」