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第160話:『ドン・サウザンドの罠!凌牙VSナッシュ!?』












???:『バリアンの力を嘗めるな…!』


小鳥:「なら、人間の力も嘗めないでよね!」
小鳥がそう言うと思いが伝わったのか、エースのマークが強く輝き、シンディの正気が一瞬戻る。

シンディ:「私は…、人間を…」

小鳥:「シンディ!あなたの中に眠る闇の力を浄化するわ!」
小鳥が放った矢もとい狼の姿をした攻撃がシンディの攻撃を打ち消した。


そして、その狼がシンディの身体を通り抜ける。

シンディ:「っ!」
シンディは、その場に倒れる。

そして、狼の口には黒い影が咥えられていた。


シェリー:「あれは…!?」

杏子:「もしかして、彼女の身体にいたドン・サウザンドの力…!」
狼に加えられている黒い影に驚く杏子たち。



???:『おのれ、またしても人間に…!』

小鳥:「消えなさい、他人を人形にする邪魔なオーラ」
小鳥がそう呟くと、狼は黒い影をかみ砕いた。

黒い影は悲鳴を上げながら、消え去った。




周りが静かになった。


結衣:「終わったの…?」

深影:「えぇ、そうみたいだけど…」
周りの状況が読み込めない結衣達は、キョロキョロと見渡し、何が起こったのかを把握する。


ロビン:「小鳥、今の攻撃は…」

小鳥:「エースのマークの力を使った技よ。皆に内緒で、修行中、遊馬と一緒に練習してたの。No.2のエースのマークには、闇の力を浄化する力を持っているの。その力を使って、シンディの身体に眠る闇の力を浄化したのよ」
小鳥がシンディを見る。


倒れていたシンディが起き上がる。


シンディは自分の掌を見る。

シンディ:「私の中にあった、あの力が消えている…?」
シンディは小鳥に目線を向ける。

シンディ:「あなたがやったの?」

小鳥:「そうよ。あなたには邪魔な力だと思って」
小鳥がシンディに近づく。

小鳥にとってシンディはもう敵ではないと思っているのだ。


シンディ:「余計なことをしてくれたわね」

小鳥:「?」

シンディ:「私の中から、あの力がなくなったってことは、ドン・サウザンドもすぐにこのことに気付くはずよ。そうなれば、あの人はあなたたちに強力な矛を向けるに違いないわ」
シンディがそう言うと、小鳥はこう言った。


小鳥:「望むところよ。私たちは、人々を助けるために、ここに来たんだから、ドン・サウザンドが私たちに矛を向けるなら受けて立つわ」
小鳥の言葉に恐怖はなかった。

本気で言っているのだ。


シンディ:「後悔しても知らないから」
シンディは立ち上がり、小鳥たちに背を向ける。


シンディ:「今回は私の負けよ。でも、次会うときは、必ず私が勝つ」

小鳥:「シンディ…」

シンディ:「お礼なんて言うつもりないわよ」
シンディはそう言って、その場から消えた。



ミゾグチ:「なんというか、素直じゃないですね」

シェリー:「年頃の女は、みんなあんなものよ」

龍亜:「それじゃあ、シェリー姉ちゃんも、ああいう時期があったのか?」

シェリー:「どうかしら…」
シェリーはフフフと笑った。


杏子:「それよりも、タイムリミットまで2時間半を切ったわよ」

小鳥:「早くドン・サウザンドのところに行きましょ」
小鳥たちは、教会を出て、ドン・サウザンドの元へ急ぐ。









第9OP『HEART・BEAT《MARIA》』









第160話:『ドン・サウザンドの罠!凌牙VSナッシュ!?』








カイゼル・サウザンドの最奥部


ドン・サウザンドは、シンディの身体から自分の力がなくなったことにすぐに気づいた。


ドン・サウザンド:「所詮、お前もその程度か」
ドン・サウザンドが玉座に腰を深くかける。

目を瞑り、ある男の気配を感じとる。

それは、凌牙だった。



ドン・サウザンド:『お前には、とっておきのステージを用意してあげよう。神代凌牙、いやナッシュ』
ドン・サウザンドがそう呟いた。







凌牙ルート


異空間の上に浮かぶ階段を上る凌牙たち


凌牙は、この先に感じる妙な気配を気にしていた。


凌牙:『この感じ、やはりこの先に何かいる…。しかも、これは…』
目の前を見つめ続ける凌牙の目は、何かを警戒しているような目だった。

凌牙の表情を見て、慎也はこれからとんでもないことが起きるんではないかと予想していた。


慎也:『凌牙はかつて、バリアン七皇のリーダー、ナッシュだった人物だ。カイゼル・サウザンドは、バリアン世界と同じ空気が漂っている。彼にしか伝わらない気配が、凌牙を動揺させているのか…』
慎也は凌牙を見て心の中で呟いた。



凌牙が感じている気配…。その正体は、
この後すぐに気づいた…。



万丈目:「見ろ!光だ!」

ペガサス:「出口なのデース」
階段の先に出口のような場所が見えた。


みんなは、その出口に向かって進む。


出口を通り抜けた先にあったもの…。


そこは、人間世界のような場所だった。

周りは、バリアン世界のような赤い空ではなく、綺麗な星空のようなものが広がり、無数の岩が宙に浮かんでいた。

足元はストーンサークルのような足場になっており、回しには数本の柱が立っている。



オブライエン:「なんだ、ここは?」

本田:「随分、薄気味悪いところに来ちまったな」

ジャック:「この先に進む扉はなしか…」
周りを見渡すオブライエンたち。


みんなが、不思議そうに周りを見ている中、たった一人、この空間を見て、昔のことを思い出していた者がいた。

凌牙:『ここは…』
凌牙の中に眠っていた記憶。それは…。


凌牙:『俺がナッシュとして、遊馬と最後の決着を付けた場所…』
ナッシュとして生まれ変わったとき、友であった九十九遊馬と最後の決着を決めるときにデュエルした場所だった。


凌牙:『俺にバリアンの力を植え付けようとでもしているのか…』
凌牙はストーンサークルの中央に向かって歩く。









カイゼル・サウザンド最奥部



ドン・サウザンド:『汝の力など、必要ない。これは、我からの素敵な土産だ』
ドン・サウザンドがそう呟いた。







凌牙ルート



すると、凌牙がストーンサークルの中心部に着いた瞬間、その足場から強い光を放ち、凌牙は驚き、直ぐに後ろに下がった。


葵:「何…!?」
強い光は、柱となって天を差す。


凌牙:『っ!』
光の柱から、さっきまで感じていた気配を強く感じる凌牙。


凌牙:「まさか、こいつは…」
光の中から人影が現れる。

赤いマントを身につけ、目を開いた瞬間、オッドアイが凌牙を見つめる。


???:「俺は、お前の記憶の底から蘇った、お前自身…」
光の中から現れた人影はそう言った。


凌牙はそいつを見て、動揺していた。


ジャック:「なんだ、こいつは…!?」
突然目の前に現れた人物を見て驚くジャック。


凌牙:「かつての俺自身だ…」

ジャック:「何…!?」

右京:「かつての君自身…?」

慎也:「凌牙、もしかして、それは…」
慎也は目の前にいるのが誰なのか薄々気付いていた。


凌牙:「あぁ、バリアン七皇のリーダー、ナッシュ。俺がバリアンとして生きる決意をしたときの姿だ…」

そう、凌牙たちの目の前に現れたのは、かつての凌牙であり、バリアンとして生きる事を決心したときの姿、ナッシュであった。


ナッシュ:「ここから先を通りたければ、バリアン七皇のリーダーである、この俺を倒してから通ってもらおうか…!」
内なる殺気を一気に放ち、みんなに恐怖感を与える。


風間:「なんて殺気だ!!?」

クロノス:「ここに来て、一番怖い殺気なノーネ!」
ナッシュの殺気に恐怖心を覚えるクロノスであった。






凌牙:「俺を惑わせているつもりか!ドン・サウザンド!」
凌牙は大きな声でそう叫んだ。





ナッシュは、その場から少し下がり、バリアン専用のDパッドを左腕につける。



万丈目:「どうやら、デュエルをしないとダメみたいだな」


凌牙:「チッ」
凌牙がDパッドを左腕につけた。


慎也:「凌牙…!」


凌牙:「あいつは、かつての俺だ。落とし前は自分でつける」
目の前にいるのはかつての自分ならば、倒すのは自分の役目だと言い張る凌牙は、所定の位置に着いた。


ナッシュ:「混沌の具現たる軍神が、お前を打つ!」

凌牙:「嘗めるなよ!幻影の、お前に負ける俺じゃねえ!」
Dゲイザーを左目に着ける凌牙。



「「デュエル!!!」」
両者の掛け声でデュエルがスタートした。




両者
LP4000


1ターン


凌牙:「先行はもらった!俺のターン、ドロー!」
凌牙が先行を取り、デッキから1枚ドローする。

凌牙:「俺は”ビッグ・ジョーズ”を攻撃表示で召喚!」
大きな顎と長い牙を持つ鮫が現れる。


ビッグ・ジョーズ
レベル3 攻撃力1800


凌牙:「俺はマジックカード”水上の輝き” を発動!デッキから、レベル4以下の魚族・海竜族・水族モンスターいずれか1体を選択して、表側攻撃表示で特殊召喚する!来い!”スカル・クラーケン”!」
骸骨の顔をしたクラーケンが凌牙の場に現れる。


スカル・クラーケン
レベル3 攻撃力600


ナッシュ:「レベル3のモンスターを一気に2体召喚か」


凌牙:「まだこんなもんじゃねえ。更にマジックカード”出水タッグ”!自分フィールド上に水属性モンスターが2体以上存在するとき、手札から水属性モンスター1体を効果を無効にし、守備表示で特殊召喚する!俺はこの効果で”ドリル・バーニカル”を特殊召喚する!」
ドリルの甲殻類を持つモンスターが現れる。


ドリル・バーニカル
レベル3 守備力0


凌牙:「行くぞ!ドリル・バーニカルとスカル・クラーケン!レベル3のモンスター2体でオーバーレイ!」
2体のモンスターが、フィールド中央に現れた渦に吸収される。


凌牙:「2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築!エクシーズ召喚!」
中央の渦が爆発する。

凌牙:「深き水底から浮上せよ!”潜航母艦エアロ・シャーク”!!」
2体の鮫の顔を持つ潜水艦が凌牙の場に現れる。


潜航母艦エアロ・シャーク
ランク3 攻撃力1900


ナッシュ:「1ターン目からランク3エクシーズモンスターを召喚してきたか」


凌牙:「驚いているのか?俺自身なら、ここまでやることぐらい想定していたんじゃねえのか?だが、まだ行くぞ!マジックカード”緊急浮上”を手札から発動!自分のデッキからレベル3以下の魚族・海竜族・水族モンスター1体を選択して発動できる。選択したモンスターを表側守備表示で特殊召喚する。この効果で特殊召喚したモンスターはエンドフェイズに破壊される。俺はデッキから2体目のドリル・バーニカルを特殊召喚!」
エアロ・シャークのオーバーレイユニットになったモノとは別のドリル・バーニカルが召喚された。


ドリル・バーニカル
レベル3 守備力0


凌牙:「俺はレベル3のドリル・バーニカルとビッグ・ジョーズでオーバーレイ!」
再びフィールド中央に巨大な渦が現れ、2体のモンスターが吸い込まれる。

凌牙:「2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築!エクシーズ召喚!」
巨大な渦が爆発し、新たなモンスターが姿を現す。

凌牙:「漆黒の闇より出でし赤き槍!”ブラック・レイ・ランサー”!」
凌牙のお気に入りのモンスターの1体、ブラック・レイ・ランサーが場に現れる。


ブラック・レイ・ランサー
ランク3 攻撃力2100



ナッシュ:「エクシーズモンスターを1ターンで2体召喚してきたか…」


凌牙:「マジックカード”エクシーズ・ギフト”を発動。自分フィールド上にエクシーズモンスターが2体以上存在するとき、自分フィールド上のオーバーレイユニットを2つ取り除き、デッキからカードを2枚ドローする」


ブラック・レイ・ランサー
オーバーレイユニット:2→1


潜航母艦エアロ・シャーク
オーバーレイユニット:2→1

2体のエクシーズモンスターからそれそれオーバーレイユニットが1つずつ取り除かれ、凌牙はデッキから2枚ドローする。


凌牙:「カードを1枚セットし、ターン終了だ」
凌牙のターンが終了した。


右京:「いきなりエクシーズモンスターを2体召喚するとは…!」

葵:「しかも、手札も補充した。1ターン目から、いい流れよ」
デュエルの流れは、凌牙に向いている。


だが、凌牙は知っているナッシュというバリアン七皇のリーダーの強さのことを…。





2ターン
両者
LP4000


ナッシュ:「俺のターン!」
ナッシュがカードをドローする。
とてつもない殺気が凌牙を、そしてみんなを襲った。


凌牙:『まさか、いきなり来るのか…!あいつが!』
”あいつ”…。あの時、遊馬とアストラルを苦しめた最強のカオスエクシーズモンスター…。その影が、ナッシュの背後に見えたような感じがした。


ナッシュ:「俺は手札にある”パンサー・シャーク”を除外し、マジックカード”七皇の予兆(セブンス・サインス)”を発動!」
ナッシュの頭上に、北斗七星が現れる。


ナッシュ:「エクストラデッキからエクシーズモンスターを任意の枚数墓地へ送る!俺が墓地へ送るカードは―」
ナッシュは7枚のカードを手に出し、上に投げた。

凌牙:「7枚のエクシーズモンスター…!なら送るエクシーズモンスターは…!」

ナッシュ:「そうだ。我らバリアン七皇を象徴するカオスナンバーズ!”CNo(カオスナンバーズ).101 S・H・Dark Knight(サイレント・オナーズ・ダーク・ナイト)”!!”CNo.102 光堕天使(アンホーリー・ライトニング)ノーブル・デーモン”!!”CNo.103 神葬零嬢ラグナ・インフィニティ”!!”CNo.104 仮面魔踏士(マスカレード・マジシャン)アンブラル”!!”CNo.105 BK(バーニングナックラー)彗星のカエストス”!!”CNo.106溶岩掌ジャイアント・ハンド・レッド”!!”CNo.107 超銀河眼の時空龍(ネオ・ギャラクシーアイズ・タキオン・ドラゴン)”!!」
バリアン七皇のナッシュ、ドルべ、メラグ、ベクター、アリト、ギラグ、ミザエルが当時使用していたオーバーハンドレットカオスナンバーズが、ナッシュのフィールドに幻影として現れた。

ナッシュ:「マジックカード”七星の冀望と絶望(セブンス・ホープ・ディスペアー)”!墓地に存在するCNoモンスターを素材に、エクストラデッキから”CX(カオスエクシーズ)冀望皇バリアン”をエクシーズ召喚する!」
宙を飛ぶカオスナンバーズのカードが紫色に輝く。

右京:「もしかして…!」

オブライエン:「7体のエクシーズモンスターを素材にしたエクシーズモンスターが来るのか!」
これからとんでもないモンスターが現れることを予想した右京たち。


ナッシュ:「俺は7体のカオスナンバーズでオーバーレイ!」
7体のオーバーハンドレットカオスナンバーズが、フィールド中央の空に出てきた黒い渦に飲み込めれる。

ナッシュ:「7体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築!カオスエクシーズチェンジ!」
とてつもない混沌の力を纏ったモンスターが舞い降りる。

ナッシュ:「混沌の具現たる軍神よ。切なる望みを我が元へ。集え、七皇の力!”CX(カオスエクシーズ)冀望皇バリアン”!!」
かつてのバリアンの力が集結した最凶モンスターが、凌牙の前に立ち塞がる。


CX冀望皇バリアン
ランク7 攻撃力0


凌牙:「くっ…、冀望皇…バリアン…!」
こいつの力がどれほど恐ろしいのか。それは、凌牙が一番よく知っている。



ジャック:「な、なんだ…!あのモンスターは!」


慎也:「冀望皇バリアン…!かつて、バリアンだった凌牙の、いやナッシュの最終兵器…!」

クロノス:「この私にもわかる、物凄い威圧なノーね…」
冀望皇バリアンに恐怖するジャックたち。足が震えそうだ。



ナッシュ:「冀望皇バリアンのモンスター効果。このカードの攻撃力は、このカードのエクシーズ素材の数×1000ポイントアップする。バリアンを召喚するために素材となったモンスターは7体!よって、攻撃力は―!」


CX冀望皇バリアン
攻撃力0→7000


凌牙:「っ!攻撃力7000…!」

ナッシュ:「CX冀望皇バリアン→ブラック・レイ・ランサーに攻撃!!ランドチャリオッツ スラッシュ!!」
バリアンが持つ槍が、ブラック・レイ・ランサーに迫ってくる。


ペガサス:「マズいのデース!この攻撃が成立すれば、凌牙ボーイは瞬殺されるのデース!」


右京:「神代君!」



凌牙:「バリアンの強さは俺がよく知っている。序盤から出てくることも覚悟はしていたさ!トラップカード発動!”ポセイドン・ウェーブ”!」
凌牙フィールドから大津波が発生した。


凌牙:「相手モンスター1体の攻撃を無効にし、自分フィールド上に魚族・海竜族・水族モンスターが表側表示で存在する場合、その数×800ポイントダメージを相手ライフに与える!潜航母艦エアロ・シャークは魚族モンスター!よって800ポイントのダメージを与える!」
大津波がバリアンを飲み込み、攻撃を止めた。

更に、ナッシュをも襲い、ダメージを与える。

ナッシュ:「っ!」


ナッシュ
LP4000→3200


ナッシュ:「やはりな」

凌牙:「?」

ナッシュ:「冀望皇バリアンは、俺が、そしてお前自身が生み出したバリアン最強のモンスター。手は打っていたか。俺はこれでターンエンド」
ナッシュのターンが終了した。





3ターン
凌牙
LP4000
ナッシュ
LP3200


凌牙:「俺のターン!」
凌牙がカードをドローする。

凌牙:『手遅れになる前に、早いとこあいつを倒さないとな。だが、今の俺の手札にそれを可能にするカードはない…』
凌牙は自分の手札を見て呟く。


凌牙:「永続魔法”オーバーレイ・ザシチータ”を発動!自分フィールド上に存在するオーバーレイユニットの数だけ、1ターンの攻撃を無効にする」
現時点、凌牙の場にあるオーバーレイユニットは2つ。2体のエクシーズモンスターが、それぞれ1個ずつオーバーレイユニットを持っている。よって、2回の攻撃を無効にできるということだ。

凌牙:「更に、ブラック・レイ・ランサーとエアロ・シャークの表示形式を変更」
2体のモンスターが防御態勢に入る。


ブラック・レイ・ランサー
攻撃力2100→守備力600


潜航母艦エアロ・シャーク
攻撃力1900→守備力1000


凌牙:「カードを1枚セットし、ターンエンドだ」
凌牙のターンが終了した。




葵:「やっぱり、あのカードを破壊する手段はないみたいね」

慎也:「あぁ、今は耐えるしかない」
バリアンを見る慎也。






4ターン
凌牙
LP4000
ナッシュ
LP3200


ナッシュ:「俺のターン!」
ナッシュがカードをドローする。


ナッシュ:「いいカードを引いた。行くぞ!永続魔法”オーバーレイ・カオス・プレジャー”を発動!自分フィールド上に存在するカオスエクシーズモンスターのオーバーレイユニットを一つ取り除くことで、1ターンに1度、3つの効果から1つを選択し、発動できる。1つは、”カオス・オーバーレイ・トークン”を2体、自分フィールド上に特殊召喚する効果。2つ目は、相手の墓地に存在するモンスター1体を選択し、相手フィールド上に攻撃表示で特殊召喚する効果。そして3つ目はデッキから2枚ドローする効果」
冀望皇バリアンの7つあるカオスオーバーレイユニットの内1つが光る。

ナッシュ:「俺は1つ目の効果を発動!バリアンのオーバーレイユニットを一つ取り除き、カオス・オーバーレイ・トークンを2体特殊召喚!」
光っていたオーバーレイユニットが消え、ナッシュの場に黒い魂の影が2体現れる。


CX冀望皇バリアン
オーバーレイユニット:7→6


カオス・オーバーレイ・トークン ×2
レベル1 守備力0


ナッシュ:「カオスオーバーレイユニットが減ったことで、バリアンの攻撃力が1000ポイントダウン!」


CX冀望皇バリアン
攻撃力7000→6000


ナッシュ:「マジックカード”カオス・パニッシュ”!このターン、カオスエクシーズモンスターが相手モンスターを破壊したとき、破壊したモンスターの元々の攻撃力の半分の間ダメージを相手に与える!」
冀望皇バリアンに奇妙なオーラが纏われる。


ナッシュ:「そして、CX冀望皇バリアンの効果発動!墓地のナンバーズと名の付いたモンスター1体を選択し、そのモンスターの効果をエンドフェイズまで得る!たった今、オーバーレイユニットとして墓地へ送った”CNo.107ネオ・ギャラクシーアイズ・タキオン・ドラゴン”を選択しその効果を得る!」
ネオ・ギャラクシーアイズ・タキオン・ドラゴンの幻影が冀望皇バリアンに吸収される。

凌牙:「くっ、確かネオ・ギャラクシーアイズ・タキオンの効果は…」

ナッシュ:「タイム・タイラント!!」
冀望皇バリアンが槍を挙げて、黒いオーラを周りに放つ。

ナッシュ:「ネオ・ギャラクシーアイズ・タキオン・ドラゴンの効果を得たバリアンは、オーバーレイユニットを一つ取り除くことで、このカード以外のフィールド上に表側表示で存在する全てのカードの効果はターン終了時まで無効になり、このターン、相手はフィールド上のカードの効果を発動できない!」
オーバーレイユニットを使用したことで、冀望皇バリアンの攻撃力がダウンする。


CX冀望皇バリアン
オーバーレイユニット:6→5
攻撃力6000→5000


凌牙のモンスター効果が無効になった。

凌牙:「ちいっ」

ナッシュ:「更に、フィールド上に存在するカオス・オーバーレイ・トークンを2体リリースして効果を発動!このターンこのカードは1度のバトルフェイズ中に3回までモンスターに攻撃できる!」
攻撃力5000の3回攻撃は、凌牙を、そして凌牙を見守る仲間たちを恐怖へと誘う。



風間:「攻撃力5000の3回攻撃だと…!?」

クロノス:「そんなの防ぎきれないノーね!!」
圧倒的な冀望皇バリアンの力に唖然とするクロノスたちであった。


ナッシュ:「行くぞ!CX冀望皇バリアンでブラック・レイ・ランサーに攻撃!ランドチャリオッツ スラッシュ!!」
冀望皇バリアンは、その手に持つ槍でブラック・レイ・ランサーを倒した。

無論、ブラック・レイ・ランサーは守備表示だったため、戦闘ダメージはない。

だが―。

ナッシュ:「ブラック・レイ・ランサーを破壊したことにより、お前はブラック・レイ・ランサーの攻撃力の半分1050ポイントのダメージを受けてもらうぞ!」
凌牙にブラック・レイ・ランサーの攻撃力2100の半分1050のダメージが襲われる。


凌牙
LP4000→2950


ナッシュ:「冀望皇バリアン!2回目の攻撃!潜航母艦エアロ・シャークに攻撃!ランドチャリオッツ スラッシュ!!」
冀望皇バリアンがエアロ・シャークを粉砕した。

エアロ・シャークの攻撃力は1900.よって、950のダメージが再び、お前を襲う。


凌牙:「っ!」
凌牙は吹き飛ばされないように耐える。


凌牙
LP2950→2000



ナッシュ:「俺はこれでターンエンド」
ナッシュのターンが終了した。



凌牙:『これが冀望皇バリアンの力…。味方の時は心強いが、敵に回るとこんなに厄介になるとはな。遊馬の気持ちが少し理解してきたな』
凌牙は心の中で、呟いていた。






5ターン
凌牙
LP2000
ナッシュ
LP3200


凌牙:「俺のターン!」
凌牙は手札0枚の状態から、デッキからカードを引いた。

引いたカードを確認し、それを左手に持ち帰る。



凌牙:「ターンエンドだ」
凌牙は、特にカードをセットすることなくターンを終えてしまった。


葵:「え?何もせずにターンを終えるの…!」

ジャック:「勝負を諦めたのか…!」

慎也:『何か策があるのか?凌牙!』
凌牙の行動に一番焦りを見せていた慎也が呟く。



ナッシュ:「例え、貴様でも、こいつを倒すことはできないか」

凌牙:「…」

ナッシュ:「俺自身…いや神代凌牙。本来の自分を取り戻せ。さすれば、お前はバリアン世界の神になれる!」
ナッシュが、そのオッドアイを輝かせる。

凌牙:「俺はもうバリアンの力に落ちたりはしない!神代凌牙!それが、俺だ!」
No.3のエースのマークが、右手の甲に浮かび上がる。


ナッシュ:「どうやら、恐怖へと落とさなければ気が済まないようだな。なら、このターンで終わらせてやろう!」
ナッシュが右手を拳にする。




6ターン
凌牙
LP2000
ナッシュ
LP3200



ナッシュ:「バリアンの最強の力、冀望皇バリアンよ!その力で、全てを壊せ!俺のターン!」
ナッシュがカードをドローする。

ナッシュ:「俺はオーバーレイ・カオス・プレジャーの効果発動!バリアンのオーバーレイユニットを一つ取り除き、3つ目の効果を発動!デッキから2枚ドローする!」
ナッシュがデッキからカードを2枚ドローした。同時に、オーバーレイユニットが一つ消えたことで、冀望皇バリアンの攻撃力も下がる。



CX冀望皇バリアン
オーバーレイユニット:5→4
攻撃力5000→4000


ナッシュ:「行くぞ!CX冀望皇バリアンで、俺自身にダイレクトアタック!」
バリアンが槍からビームを放射し、凌牙に迫る。


右京:「神代君!」
凌牙のピンチに右京が叫ぶ。


凌牙:「永続魔法、オーバーレイ・ザシチータの効果発動!ダイレクトアタックを宣言されたとき、自分フィールド上に存在する伏せカード1枚を墓地へ送ることで、ダイレクトアタックを無効にする!」
4ターン前に凌牙が発動した永続魔法、このカードは、自分フィールド上に存在するオーバーレイユニットの数だけ、1ターンの攻撃を無効にする効果を持っているが、実はもう一つ持っていたのだ。これで、バリアンのダイレクトアタックを無効にできる…と思った。


ナッシュ:「お前の考えなどお見通しだ!冀望皇バリアンの効果発動!さっき、オーバーレイユニットとして墓地へ送られた”CNo.106溶岩掌ジャイアント・ハンド・レッド”の効果を選択し、冀望皇バリアンはジャイアント・ハンド・レッドの効果を得る!」
先ほどオーバーレイ・カオス・プレジャーの効果発動コストで墓地へ送ったオーバーレイユニットはジャイアント・ハンド・レッドだった。

ジャイアント・ハンド・レッドの幻影が現れ、冀望皇バリアンに吸収される。


ナッシュ:「ジャイアント・ハンド・レッドの効果は1ターンに1度、魔法・罠・効果モンスターの効果がフィールド上で発動した時、オーバーレイユニットを一つ取り除き、このカード以外のフィールド上に表側表示で存在する全てのカードの効果をターン終了時まで無効にする!紅漠無惚!!」


CX冀望皇バリアン
オーバーレイユニット:4→3
攻撃力4000→3000


冀望皇バリアン以外のカードが使用不能となってしまった。

これにより、凌牙が伏せていたカードはオーバーレイ・ザシチータの効果により墓地へ送られ、オーバーレイ・ザシチータの効果はエンドフェイズまで無効にされてしまった。


凌牙:「っ!」

ナッシュ:「攻撃続行!冀望皇バリアンの攻撃!ランドチャリオッツ スラッシュ!!」
再び冀望皇バリアンの攻撃が凌牙に迫る。


本田:「今度こそ、やばいぞ!」

オブライエン:「ここまでか…!」
凌牙の敗北が決まってしまったのように思ってしまった本田たち。


しかし、凌牙はまだ諦めていなかった。


凌牙:「この瞬間、オーバーレイ・ザシチータの効果で墓地へ送られたトラップカード”エクシーズ・ウェーブ”の効果発動!」

ナッシュ:「!」

墓地より、トラップカードの効果を発動した。

フィールドのカード効果は、ジャイアント・ハンド・レッドの効果を吸収したバリアンによって無効化されているが、それは墓地のカードまでは適用されるものではない。つまり、カード効果を発動することできるということだ。


凌牙:「墓地にあるこのカードを除外し、墓地に存在するエクシーズモンスターを効果を無効にし任意の数だけ特殊召喚する!」
凌牙のフィールドに2本の光の柱が現れた。

そして、そこから2体のエクシーズモンスターが姿を現す。


ブラック・レイ・ランサー
守備力600


潜航母艦エアロ・シャーク
守備力1000


凌牙の場に、モンスターが出てきたということは、バリアンの攻撃は直接攻撃できなくなったということだ。


ナッシュ:「その場しのぎだな。まあいい、苦しみが伸びただけだ。バリアンよ!エアロ・シャークを粉砕しろ!」
冀望皇バリアンが今復活したエアロ・シャークを粉砕した。


ナッシュ:「カードを2枚セットし、ターンエンド」
ナッシュのターンが終了した。



万丈目:「なんとか、この場はしのいだな」

ペガサス:「ですが、凌牙ボーイのピンチに変わりはありまセーン。次のターン、何とかしなければ、確実に次の敵のターンで終わってしまいマース」

葵:「勝負は、次のターン…」
みんなが、凌牙の勝利を願う。










カイゼル・サウザンド最奥部



玉座に座るドン・サウザンドは目を瞑っていた。


ドン・サウザンド:「さあ、この場を打開できるか?ナッシュよ」
わかるのだ、ドン・サウザンドには、デュエルの状況が今どうなっているのか。

そして、ドン・サウザンドがいうナッシュは、おそらく凌牙に向けられて言っている。





ナッシュ:「さあ、貴様に取って最後のドローになるだろう。しかし、この状況だ。お前に希望は残っていない。バリアンズ・カオス・ドローさえ使えれば、この場を切り抜けることができるかもな」

凌牙:「そんなもの、とうの昔に捨てた。俺には、俺に希望をくれたあいつの力がある!」
凌牙がデッキの上に指を置く。




7ターン
凌牙
LP2000
ナッシュ
LP3200



凌牙:「かっとビングだ!俺のターン!」
凌牙は遊馬が良く使う言葉”かっとビング”を言いながらデッキからカードをドローした。



何度も説明するが、かっとビングとは、勇気を持って一歩踏み出すこと。恐れず、決して諦めないこと!

凌牙は引いたカードを確認した瞬間、自分の勝利を確信したかのように笑みを浮かべる。


凌牙:「行くぞ!”RUM(ランクアップマジック)・フルアーマー・フォース”を発動!!」
凌牙はランクアップマジックを発動した。

凌牙:「自分フィールド上に存在するエクシーズモンスター1体を選択し、選択したモンスターと墓地のエクシーズモンスター1体を素材に、選択したモンスターのレベルが1つ上のエクシーズモンスターをエクストラデッキから特殊召喚する!俺はブラック・レイ・ランサーと墓地の潜航母艦エアロ・シャークでオーバーレイ!!」
2体のエクシーズモンスターが輝き、フィールド中央に現れた渦に吸い込まれる。

凌牙:「2体のエクシーズモンスターでオーバーレイネットワークを再構築!!ランクアップ・エクシーズ・チェンジ!!」
エアロ・シャークが分離され、ブラック・レイ・ランサーに部品が取り付けられる。

凌牙:「フルアーマード召喚!!”FA(フルアーマード)-ブラック・レイ・ランサー”!!!」
漆黒の闇より現れた赤い槍は、新たな鎧を身に纏い進化した。


FA-ブラック・レイ・ランサー
ランク4 攻撃力2100


ナッシュ:「フルアーマード召喚だと…!ただのこけおどしだ。冀望皇バリアンの攻撃力には、まだ及ばない!」


凌牙:「永続魔法”エクシーズ・トレジャーハンティング”を発動!このカードが発動したとき、自分フィールド上に存在する永続カードは全て墓地へ送られる」
凌牙の場にあったオーバーレイ・ザシチータが破壊される。

凌牙:「オーバーレイ・ザシチータは、プレイヤーのカード効果で墓地へ送られたとき、デッキから1枚ドローする」
凌牙はデッキから1枚ドローする。

凌牙:「エクシーズ・トレジャーハンティングは、自分フィールド上のオーバーレイユニット1つにつき、相手の墓地のエクシーズモンスターの効果を、自分のモンスター1体の効果として得ることができる。ただし、それを得るにはプレイヤーが800ポイントのダメージを受ける」

ナッシュ:「オーバーレイユニットの数だけ、俺の墓地からエクシーズモンスターの効果を得るだと…!」

凌牙:「FA-ブラック・レイ・ランサーのオーバーレイユニットは2つ。つまり、最大2体のモンスターの効果を得ることができるということだ」
凌牙はDゲイザーを通して、ナッシュの墓地にあるエクシーズモンスターを確認する。

ナッシュにあるエクシーズモンスターは、オーバーレイ・カオス・プレジャーの効果でオーバーレイユニットとして墓地へ送られた超銀河眼の時空龍と、ジャイアント・ハンド・レッド。そして、その効果を吸収した冀望皇バリアンがオーバーレイユニットを使用したときに墓地へ送られた”CNo.102光堕天使ノーブル・デーモン”と”CNo.103神葬零嬢ラグナ・インフィニティ”の計4体だ。


凌牙:「俺はジャイアント・ハンド・レッドとラグナ・インフィニティの効果を吸収する!」
ジャイアント・ハンド・レッドとラグナ・インフィニティの幻影が、FA-ブラック・レイ・ランサーに吸収される。


そして、エクシーズ・トレジャーハンティングのコストとして、800×2の1600のダメージを凌牙は受ける。


凌牙
LP2000→400


凌牙:「行くぞ!FA-ブラック・レイ・ランサーが得たラグナ・インフィニティの効果発動!オーバーレイユニットを一つ取り除き、相手モンスター1体を選択し、選択したモンスターの攻撃力と、その元々の攻撃力の差分のダメージを相手ライフに与え、そのモンスターを除外する!」


FA-ブラック・レイ・ランサー
オーバーレイユニット:2→1


ナッシュ:「俺の場にいるモンスターは…!」
ナッシュは冀望皇バリアンを見る。


凌牙:「冀望皇バリアンの今の攻撃力は3000だが、元々の攻撃力は0。よって、3000ポイントのダメージをお前に与える!ガイダンス・トゥ・パーガトリィ!!」
冀望皇バリアンに黒い槍が襲いかかる。


万丈目:「この効果ダメージが通れば、奴のライフは風前の灯火だ」
万丈目がガッツポーズをする。


しかし、そう簡単に事は進まない。



ナッシュ:「トラップ発動!”アルカイド・ハーフ”!自分フィールド上にカオスエクシーズが存在するときに、相手のカード効果が発動したとき、そのダメージを一度だけ半分にする!よって、俺が受けるダメージは1500まで減少!」
3000のダメージが半分の数値になり、ナッシュを襲う。


ナッシュ
LP3200→1700


ナッシュ:「更にトラップ発動!”ガード・ベネトナシュ”!自分フィールド上に存在するカオスエクシーズモンスターを対象とするカード効果が発動したとき、その効果を無効にする!」
つまり、ラグナ・インフィニティの効果で冀望皇バリアンは除外されないということだ。


凌牙:「お前は俺自身だ。最初から、それぐらいのことはしてくるだろうとは思っていたさ」

ナッシュ:「何っ!」

凌牙:「残念だが、既に、最初の伏せカードが発動したタイミングでブラック・レイ・ランサーが得たジャイアント・ハンド・レッドの効果が発動している!1ターンに1度、魔法・罠・効果モンスターの効果がフィールド上で発動した時、オーバーレイユニットを1つ取り除くことで、このカード以外のフィールド上に表側表示で存在する全てのカードの効果をターン終了時まで無効にする!」
ナッシュがアルカイド・ハーフを発動したタイミングで、凌牙はジャイアント・ハンド・レッドの効果を発動していたのだ。


FA-ブラック・レイ・ランサー
オーバーレイユニット:1→0


凌牙:「紅漠無惚!!」

ナッシュ:「しまった…!?」
フィールド上に存在する表側表示のカード効果が無効になるということは、つまり、冀望皇バリアンの効果も無効化され、攻撃力が0になるということだ。


CX冀望皇バリアン
攻撃力3000→0


凌牙:「最後の最後で失態したな、ナッシュ!これで終わりだ!FA-ブラック・レイ・ランサーでCX冀望皇バリアンに攻撃!ブラック・ブライト・スピアー!!」
FA-ブラック・レイ・ランサーから赤い槍が生成され、冀望皇バリアンを貫いた。


ナッシュ:「ぐわああああ!」


ナッシュ
LP1700→0


ナッシュの身体は光の粒子となって消えた。



葵:「ふぅ、一時はどうなるかと思ったけど…」

慎也:「とりあえず勝ったか」
葵と慎也が一安心したかのような表情をする。


凌牙:「当たり前だ」

慎也:「?」

凌牙:「あれは、俺が作り出した過去の俺。今の俺に勝てるわけがねえ」
凌牙はDゲイザーを取り外した。

慎也:「そうだな。…ん?」
宙に舞う光の粒子が、みんなの目の前に扉を作る。

凌牙:「まだ戦いは終わりじゃねえ」

慎也:「あぁ、みんなに行くぞ」
扉に向かうみんな。


目指すは、ドン・サウザンドが待ち構えているカイゼル・サウザンド最奥部!








第10ED『さすらいびと《DASEIN》』





次回予告

ナレーション:人間界が滅びるまで、タイムリミットは2時間を切ったその頃、No.7のエースのマークを持つドルべの前に、バリアン8人衆の1人ペイトンが現れる!

ペイトンは、その表情とは裏腹に、無差別攻撃により、ドルべたち全員に牙を向く!

そんな相手にドルべはどう立ち向かうのか!

ドルべ:次回、遊戯王5DXAL「癒しの咆哮!イシュトリルトン」


ドルべ:「お前の化けの皮を剥がす!」



遊戯王5DXAL豆知識コーナー!!


凌牙:「バリアン七皇の力を集結させた結晶、その最強切札が”CX冀望皇バリアン”だ。攻撃力はこのカードのオーバーレイユニットの数×1000ポイントとなる。更に、No(ナンバーズ)の効果を得ることも可能だ」
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