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第142話:『ドン・サウザンド動く!』







お天気ニュース


アナウンサー:『今日、日本全国は、一日中晴れる見込みです。暑い日差しで熱中症になり易い気温です。日差しに弱い方は、日傘を携帯しておきましょう』
天気予報士はそう言っていた。



だが、ネオコーポレーションシティの空は、少し暗かった。

雨こそ降っていないが、物凄く雲行きが怪しかった。


風も少しあり、熱中症になるような気温ではなかった。


天気予報士とは真逆の状態になっているネオコーポレーションシティ。



ネオコーポレーションシティにあるフロンティア本部。

門の前に一台の車が止まり、中から元帥である百々原が降りてきた。


百々原はガードマンに守られながら、建物に向かう。


すると、いきなり足を止める。


ガードマン:「どうなさいました?元帥」
ガードマンがそう聞くが、百々原はずっと空を向いていた。



百々原:「何か、不穏な空気だな」

ガードマン:「え?」

百々原:「何か、とてつもないことが起きそうだ…」
百々原はボソッと呟いた。





その頃、1人の男性が街中を歩いていた。


両手をズボンのポケットに入れ、不機嫌そうな面をして歩く。

いや、不機嫌そうな面はいつものことか……。



凌牙:「…」
神代凌牙。フロンティアに所属する者だ。


すると、いきなり強い風が吹き荒れた。


街の人々は、その風に動揺した。


凌牙は空を向いた。


凌牙:「何だ…、この感じは…」
何かを感じたのか、凌牙はそう呟いた。







その頃、1人の男性がネオコーポレーションシティに到着した。



遊馬:「3か月ぶりだな、ネオコーポレーションシティ」
サングラスを外し、街の様子をこの目に焼き付けるのは、四大神王者No.4ロストこと九十九遊馬だった。




予想をはるかに超えた出来事が、ネオコーポレーションシティで起きることなど、誰も予想していない。


全ては、この街で起きるのだ。世界を命運をかけた戦いが…!







第9OP『HEART・BEAT《MARIA》』







第142話:『ドン・サウザンド動く!』







約3か月ぶりにネオコーポレーションシティに帰ってきた遊馬。



ワックスポワロ事件の首謀者の1人デニムの足取りを追うために、シンガポールに向かった後、すぐに単独での行動を行ったため、仲間や両親とも会っていない。



エリファス:『遊馬』
遊馬の背後にアストラルとエリファスが現れる。


遊馬:「あぁ、わかってる。この感じ…」
遊馬は雲行きが怪しい空を見る。


遊馬:「奴らか…。いや、それだけじゃねえ」

アストラル:『あいつの気配も感じる…。アストラル世界と争い、そして封印され…』


エリファス:『そして、その後、君たちが倒し消滅した奴が…』


遊馬:「ドン・サウザンド…」
バリアン世界の神”ドン・サウザンド”。3人は、奴の気配を感じていたのだ。


だから、ここへ来た。ネオコーポレーションシティに…。


奴らが動くことを予想して…。








バリアン世界――



バリアン8人衆の1人コルダが、人間界より戻ってきた。




コルダ:「ドン・サウザンド様。只今、戻ってきました」
コルダが、目の前の玉座に座るドン・サウザンドに頭を下ろした。


ドン・サウザンド:「よく戻ってきた、コルダ。それで例の物は」

コルダ:「はい、ここに」
コルダはそう言って手元にペンダントを持ち、ドン・サウザンドに見せる。


コルダが持ってきたのは、ベイチニア半島から奪取して”ヴィータのペンダント”だった。



ドン・サウザンド:「よくやった。それをここへ」
ドン・サウザンドがそう言うと、すぐ側にあるテーブルにヴィータのペンダントを置くコルダ。


ドン・サウザンド:「これで3つの鍵が揃った。ウェスカーが取ってきた”血のデスリング”。ペイトンが”エルフェンの森”から取ってきた”アラクネーの宝玉”。そして、ヴィータのペンダント」
テーブルの上に並べられている指輪、宝玉、ペンダント。それを見て、ドン・サウザンドは満足していた。


ウェスカー:「後は、完全な力を得るために必要なドン・サウザンド様が認めた光の力と闇の力を持つ2人の人間。そいつらの魂を、生け贄にあなたは、前世紀以上の力を得ることになります」
頭を下げるウェスカーが、ドン・サウザンドにそう言う。


ドン・サウザンド:「そう、かつて私の味方に付いていた、あの2人を我が支柱に収めれば、バリアン世界は更なる拡大を見せる」

ブラナー:「そして、人間界とアストラル世界は消滅し、バリアン世界こそが世界の頂点に立つ。素晴らしいお考えです、主よ」
ドン・サウザンドの考えに賛同するブラナーが褒める。




すると、ドン・サウザンドは、何か気配を感じた。



近くではない。遠い遠い場所で、知っている気配を感じた。


ドン・サウザンド:「この感じ…」
ドン・サウザンドが目を閉じる。

気配だけで、頭の中に浮かび上がった者。それは…。



ドン・サウザンド:『アストラル…。それに』
ドン・サウザンドがもう一つ感じた気配。


かつて、我を倒し、消滅させた復讐すべき相手。


ドン・サウザンド:「九十九遊馬…」


シンディ:「え?」


ドン・サウザンド:「奴らも、こちらの気配を感じているようだな」
ドン・サウザンドが玉座から立ち上がる。



ペイトン:「あの男も、我々と同じ力を持つ者。やはり、遠くへいても気配を感じることはできるのでしょう」

ピアーズ:「ここは、俺に任せてくれ。奴を、必ず―」
ピアーズは遊馬を倒しに行く気満々のようだったが…。


ドン・サウザンド:「いや、我が行こう。ドン・サウザンド自らな…」
ドン・サウザンドが階段を一つずつ降りていく。



スペンサー:「神である、あなたが行くのですか!?」

ウェスカー:「あなたの手を汚すわけには行きません!ここは我々に!」

ドン・サウザンド:「安心しろ。直接、我の手が汚れることはない。それに、試したいのだ。今の奴らの力がな…」
床にあるドン・サウザンドの影の目に当たる部分が赤く光る。



そして、その影はシュゥーンと消えた。




影が向かったのは人間界であった。






凌牙:「!」
璃緒:「!」
ドルべ:「!」
ベクター:「!」
ミザエル:「!」
アリト:「!」
ギラグ:「!」



ネオコーポレーションシティにいる7人が奇妙な違和感を感じた。





ギラグ:『なんだ…、今の感じは…』
1人でご飯を食べているギラグが手に持つ箸を置いた。






アリト:『感じたことのある違和感…。間違いない…』
トレーニングルームで体を鍛えているアリトも、身体を動かすのをやめた。





ミザエル:『奴だ…』
自室にいたミザエルが窓の外を見る。





ドルべ:『ドン・サウザンド…!』
本が立ち並ぶ部屋にいたドルべが、本を片手に立ち止まっていた。




璃緒:『気のせい…ではないようね』
街中にある広場のベンチで本を読んでいた璃緒も、本を閉じて空を見る。




凌牙:『動いたのか…?奴が…!』
フロンティア本部に急いで戻る凌牙が、街中を走る。




ベクター:「……」
フロンティア本部のとある建物の屋上にいたベクターが空を見上げる。






遊馬:「!」
再び奴の気配を感じた遊馬。


アストラル:『遊馬』
アストラルとエリファスも同じく感じたようだ。


遊馬:「あぁ」
遊馬は気配を感じた方へ走る。


エリファス:『さっきよりも気配を強く感じる。どうやら、向こうもこちらの動きに気付いているようだ』

アストラル:『罠の可能性がある。どうする?遊馬』
街中を走る遊馬に聞くアストラル。


遊馬:「罠だろうと何だろうと、逃げるつもりはねえ。奴が、こっちを誘っているなら、その誘いに乗ってやろうじゃねえか」
遊馬はとあるビルに到着した。


気配を感じるのは、このビルの屋上からだ。


遊馬は、そのビルに入って、エレベーターに乗り、屋上の1つ下の階へ到着する。


そこからは階段で屋上へ向かった。



扉を思いっきり開けて、外に出る遊馬。


少し高いところにいる所為か、地上と違う風が吹いていた。


因みに屋上には自分たち以外、誰もいない。

だが、それはたった数秒のことだった。


遊馬たちの前に突然、眩しい光が照らされた。


その光に驚き、一瞬、目を瞑る遊馬達。

だが、自分たちの前にいる者の気配を感じ、目の前を見る。



エリファス:『もう二度と会うことはないと思っていたが』

アストラル:『やはり、運命は我々を引き離さないようだな』
目の前から放たれる威圧。


眩しい光の中に1つの人影があった。



???:「運命ではない。お前たちの存在が我を引き付けたのだ」
周りを照らす光が弱まっていく。


遊馬:「答えになってないぜ。ドン・サウザンド」
何十年ぶりに見ただろうか。遊馬たちの前に現れた者。


それは、かつて遊馬達が仲間と力を合わせて倒したドン・サウザンドであった。


ドン・サウザンド:「久しぶりだな。九十九遊馬。そして、アストラル世界の使者共」
細いその目つきが、遊馬達を睨みつける。


ドン・サウザンドが、人間界に現れたのだ。



アストラル:『(遂に来たか、ドン・サウザンド。だが、このドン・サウザンドは…)』


遊馬:「……」
口を開かず、じーっとドン・サウザンドを見つめる遊馬。

ドン・サウザンド:「警戒心が凄まじいぞ、九十九遊馬」

遊馬:「昔、あんなことしておいて、警戒心を0にする方がおかしいぜ。俺を殺しに来たのか?ドン・サウザンド」
遊馬は両手に”No.39 希望皇ホープ”のデュエルギア”ナディエージダ”と、”CNo.39 希望皇ホープレイ”のデュエルギア”エスペランサ”を握る。


ナディエージダは短剣モードに、エスペランサは銃モードに変形している。



ドン・サウザンド:「九十九遊馬、我と共に来い」

遊馬:「!」
ドン・サウザンドが、遊馬を自分の味方に付けと、話しかけてきた。


エリファス:『ドン・サウザンド、貴様…!』

ドン・サウザンド:「九十九遊馬、貴様は、こちら側に着くべき存在だ。あの力を持っている以上、バリアンからは逃れられない。そして、運命には逆らえない」
そう言って手を差し伸べるドン・サウザンド。


アストラル:『耳を貸すな、遊馬!』
アストラルが遊馬にそう言うが、ドン・サウザンドは話しを続ける。


ドン・サウザンド:「自分自身でわかっているはずだ。九十九遊馬、お前はこれから仲間を見捨て、家族を見捨てなくてはいけないことを。アストラル世界とバリアン世界、決して手を取り合うことのない2つの世界は、決して交わることはない」
ドン・サウザンドの話しを聞いて、構えを解き呆然と立つ遊馬。


アストラル:『遊馬!』
慌てて遊馬に声をかけるアストラル。


ドン・サウザンド:「さあ、我と一緒に人間界とアストラル世界を滅ぼそうではないか。そして、新たなバリアン世界を復活させるのだ!」
ドン・サウザンドが一歩前に出る。



遊馬:「なあ、ドン・サウザンド」
そう言って、遊馬は右手に持つエスペランサから弾丸を放ち、ドン・サウザンドの髪を撃ち抜いた。


ドン・サウザンド:「遊馬…、貴様…」


遊馬:「悪いな、俺は人間を捨てるつもりはないんだ。少なくとも、お前がいるまではな」

ドン・サウザンド:「くっ」
交渉決裂。ドン・サウザンドは、悔しがるような顔をした。



遊馬:「てか、遊馬、遊馬うるさいぞ、アストラル」
ずっと自分の名前を呼ばれて、うんざりしたのか呆れたのような顔をしてアストラルを見る。





アストラル:『君がいきなり大人しくなるから…』

遊馬:「安心しろって。あいつの味方になるつもりは一ミリもねえよ。あの力は、奴の力じゃねえ。俺の力だからな」
遊馬は笑ってそう言った。


遊馬の姿にエリファスがフッと笑った。



ドン・サウザンド:「まあいい、来ないのであれば、ここで消すまでだ。お前に、我の計画を邪魔されては困るのでな」
ドン・サウザンドの右手が輝き、大剣が握られる。


ドン・サウザンド:「闇を超え、敵を永久不滅せよ。イマジナリー・ヌメロニア」
”イマジナリー・ヌメロニア”。それが、奴の手に握られている大剣の名前だ。



遊馬は、ドン・サウザンドの手に握られた大剣を凝視する。

そして、一瞬でわかった。この大剣から感じられる力を…。



遊馬:「CNo(カオスナンバーズ).1000夢幻虚神ヌメロニアスのデュエルギアか」

ドン・サウザンド:「ほお、ヌメロニアスの力を感じ取るとは。どうやら、あの時の感覚はまだ残っているようだな」

ドン・サウザンドが使う最強のナンバーズ”CNo.1000夢幻虚神ヌメロニアス”。過去の戦いでは、このモンスターにどれだけ苦しめられたことか。


ドン・サウザンド:「まずは、ご挨拶だ」
イマジナリー・ヌメロニアを振って、斬撃を放つドン・サウザンド。



遊馬:「ムーンバリケード!!」
短剣モードのナディエージダが数十本に分身し、遊馬本人を囲む。


そして、ドン・サウザンドが撃った斬撃から身を守った。


遊馬:「今度は俺の番だ」
短剣のナディエージダをドン・サウザンドに向かって投げ飛ばす。


そして、投げ飛ばしたナディエージダに向けて、エスペランサの銃口を捉える。




遊馬:「伝龍技銃剣式-蛟竜・疾風!」
エスペランサから緑色のビームを放ち、最初に飛ばしたナディエージダと一体化する。


ドン・サウザンド:「!」


ナディエージダと一体化したビームは、蛇のような頭をした龍に姿を変え、ドン・サウザンドに接近する。



ドン・サウザンドはイマジナリー・ヌメロニアを構えて、その攻撃を受け止める。


パワーが強い攻撃だ。


ドン・サウザンドは、それなり踏ん張って対抗する。


だが、所詮は人間の力。想定の範囲内ではあったようだ。


イマジナリー・ヌメロニアが輝き、バリアのようなものがドン・サウザンドの周りに張り巡らされた。


ドン・サウザンド:「所詮、人間の力など、この程度だ。簡単に止められる」


遊馬:「ちっ、なら!」
地面に突き刺さったナディエージダとを手に取る。


遊馬:「ダブル・セカンドステージ!」
ナディエージダとエスペランサが輝く。

ナディエージダ、そしてエスペランサが、両方ともセカンドステージを行った。


遊馬の手には長剣となったナディエージダとエスペランサが握られていた。


そして、遊馬の右手の甲にエースのマークが浮かび上がる。



ドン・サウザンド:「それが、エースのマークか」

遊馬:「エースのマークは、バリアンを倒すためにあるものだ。そして、エースのマークマスターとして、ここでお前を倒す!!」
遊馬がドン・サウザンドに向かって走り出す。


ドン・サウザンド:「やれるものなら、やってみろ」
ドン・サウザンドが、その大剣で遊馬の剣を受け止める。







その頃、フロンティア本部に向かって街中を走る凌牙が、再び何かの気配を感じた。



凌牙:『誰かが、戦っている…。この感じは…』
凌牙が走りながら、身体に感じる気配を思い出す。



凌牙:『この街に戻っているのか…。遊馬』
凌牙が感じた気配。それは遊馬だった。


凌牙には分かる。遊馬が、ドン・サウザンドと戦っていることに…!




激しいぶつかり合いをする遊馬とドン・サウザンド。


剣がぶつかるたびに、風圧が周りを襲う。



ドン・サウザンド:「ストーム・ヴィジオーネ」
イマジナリー・ヌメロニアを思いっきり振り、黒い竜巻を飛ばす。





遊馬:「伝龍技-白竜」
セカンドステージしているナディエージダとエスペランサを構える遊馬。

遊馬:「豪傑!」
手に持つ2本の剣を平行にして同時に振り下ろし、ドン・サウザンドが放った黒い竜巻を真っ二つにする。


しかし、真っ二つになった黒い竜巻は、それぞれ新たな竜巻となり、更に間に挟んでいた遊馬を竜巻の中に取り込む。


ドン・サウザンド:「その攻撃は斬れば着るほど、増殖する竜巻だ。そして、竜巻の中に捕らえたら最後、出ることはできない。お前の負けだ、九十九遊馬」
ドン・サウザンドが自身の勝利宣言をする。



その頃、竜巻の中に取り込まれた遊馬は、棒のように突っ立っていた。


遊馬:「流石に、これは俺の力じゃどうにもならねえか。ドン・サウザンド、相変わらず恐ろしい力を使ってくるぜ」
冷静にじぶんを取り込んでいる竜巻を見てそう呟く遊馬。


すると、アストラルとエリファスが出てくる。


アストラル:『随分、冷静だね。もう戦うのを諦めたのかい?』

遊馬:「フッ、まさか。こんな攻撃で、諦めるわけないだろ」

エリファス:『だが、キミは今、どうにもならないと…』

遊馬:「あぁ、言ったぜ。俺の力じゃってな。だが、俺たちの力なら、話しは別だ。そうだろ?アストラル」
遊馬がアストラルを見ると、「なるほど」というような表情でアストラルは笑った。


アストラル:『エリファス、あなたは下がっていてくれ』
アストラルがそう言うと、エリファスは素直に「わかった」と言って、その場から消える。

アストラル:『行くぞ!遊馬!』

遊馬:「ああ!」
遊馬の身体は赤いオーラに、アストラルの身体は青いオーラに包まれる。


そして、竜巻の外にいたドン・サウザンドは、竜巻の内部が輝いていることに気付く。



遊馬:「俺は、俺と!」

アストラル:『私で!』

「『オーバーレイ!!』」
宙高く飛ぶ遊馬とアストラル。

遊馬:「かっとビングだ!オレーッ!!」

アストラル:『これぞ我らの、新たな希望!そして、この世を司る光!』

「『2人の魂でオーバーレイネットワークを構築!!』」
黒い竜巻がかき消され、ドン・サウザンドの前に1人の人影が現れる。


アストラル:『我々の真の姿!その名も!』

遊馬:「エクシーズ・チェンジ!」

遊馬、アストラル:「『ZEXAL(ゼアル)!!!』」
遊馬とアストラルが一つになった姿”ZEXAL”!

遂に、ここに登場!




ドン・サウザンド:「ZEXAL…、またその力に頼るか!九十九遊馬!」

遊馬:「俺はいつだって、アストラル世界に味方する人間だ!自分の理想のために世界を壊す奴は、どんな奴が相手でも、俺が止める!」
セカンドステージしていたナディエージダが元の短剣に戻る。

遊馬:「ナンバーズインプット!”No.24竜血鬼ドラギュラス”!!」
吸血鬼と龍が混じり合ったモンスター”No.24竜血鬼ドラギュラス”の力をナディエージダに与える。


そして、ナディエージダは、ドン・サウザンドが持つ武器と同じタイプのデュエルギアとなった。そう、大剣タイプに…!


遊馬:「ナディエージダ-トゥエンティフォーノスフェラトゥ」
血が流れているような模様が刃にある大剣がZEXAL姿の遊馬の手に握られる。


ドン・サウザンド:「!」
気配がさっきまでと違う…。そのことに気付いたドン・サウザンドは動揺していた。



遊馬:「ドン・サウザンド、1つだけ教えてやる」
遊馬が、ナディエージダ-トゥエンティフォーノスフェラトゥを持って、ドン・サウザンドに近づく。


遊馬:「もし俺をいや、俺たちを倒したのなら、正々堂々と戦いに来い!」

ドン・サウザンド:「!」

遊馬:「ミレニアム・スカーレット」
大剣の刃にある血の模様が輝き、遊馬の背後に竜血鬼ドラギュラスの幻影が目を光らせて現れる。

そして、遊馬はドン・サウザンドに向かって走り出す。

竜血鬼ドラギュラスはずっとドン・サウザンドを睨みつける。


ドン・サウザンド:『バ、バカな。足が動かないだと…!』
竜血鬼ドラギュラスに睨みつけられている所為か、ドン・サウザンドの手足はピクリとも動かなかった。

遊馬はナディエージダ-トゥエンティフォーノスフェラトゥをドン・サウザンドに振り下げた。





肩からスパーンと斬られたドン・サウザンド。



遊馬の勝ちで、この場は終わる…のか。







第9ED『Prototype《石川智晶》』







次回予告

ナレーション:ドン・サウザンドが残した二つの言葉。

その言葉の先には、ドン・サウザンドの計画に必要な駒が隠されていた。

そんな中、遊馬はベクターと再会する。

遊馬は彼に何を伝えるのか。そして、バリアンはどう動くのか!


ベクター:次回、遊戯王5DXAL「ベクターの裏切り」


ベクター:「アストラルにもらった、この命を俺様は捨てる!」






遊戯王5DXAL豆知識コーナー!!


アストラル:「私と遊馬が一つになった姿、それが”ZEXAL(ゼアル)”だ。この力は三段階存在し、それぞれ形状が異なっている。昔はバリアンに対抗するために、この力をよく使っていた」
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