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第129話:『ドミナシオンを止めろ!謎のモンスター顕現』









ドミナシオン:『ぬおおおお…、貴様ら、よくも…!』
タイラント・ゴーレムの強烈な拳を受けながら叫ぶドミナシオン。


その叫び声が爆風を起こし、ガリーナたちを吹き飛ばした。


ガリーナ:「あああ!」

ラーヴル:「ぐはっ!」
樹木に背中を思いっきりぶつけるラーヴル。


アントン:「くそっ!タイラント・ゴーレムでもダメか!」
今の爆風で、タイラント・ゴーレムは完全に消え去った。


ドミナシオンは口から糸を吐く準備をする。


しかし―!


ドミナシオン:『?』
ドミナシオンはガリーナたちから目線を外し、別の方角を見た。

見た方向は、歩いてきた道の向こう側だった。



ドミナシオン:『おのれ、余計な真似を…!させるか』
ドミナシオンは、今までにない速度で、来た道を引き返した。


ラーヴル:「なに…!」

アントン:「逃げたのか!?」

ガリーナ:「なわけないでしょう。追うわよ!」
3人はドミナシオンを追う。







第8OP『Mysterious《Naifu》』







第129話:『ドミナシオンを止めろ!謎のモンスター顕現』







アラクネーの宝玉を見つけたキャットちゃんは、その宝玉をドミナシオンが復活したときに飛ばされたと思われる岩の上に置いた。


キャッシー:「どれだけのエネルギーを宝玉に送ればいいのかわからない。賭け勝負になるけど、それでも絶対に成功させる。いいわね、みんな?」
キャットちゃんが、みんなに確認を取り、静香達は頷いた。


みんなから少し離れているアドレーは樹木の陰に隠れていた。


龍可:「とにかく、できるだけのエネルギーをデュエルギアから送るわ。私たちが出せるデュエルエナジーをデュエルギアに流して攻撃を放てば―」

レミ:「必ず成功できるはずよ」
みんながデュエルギアを手に持つ。




すると、地面が揺れ始める。

静香:「何…!地震…!?」

レミ:「この地響きは…!」
地面が揺れている所為で、普通に立っていられないキャットちゃんたち。


揺れは段々大きくなり、そして地響きの音もどんどん大きくなっていた。




アドレー:「く、来る…!この感じは!」
アドレーは何かの気配を感じた方を見上げた。



樹木を押し倒し、現れたのはドミナシオンだった。



キャッシー:「ド、ドミナシオン…!」

梨香:「うそっ!どうして、ここが!」

龍可:「まさか、宝玉の気配を感じたからじゃ!」
龍可が岩の上にある宝玉を見る。


こいつが、ドミナシオンを引き寄せてしまったのだ。



ドミナシオン:『実体している我を、宝玉にエネルギーを送り込んで消すつもりか…!させるか!』

ドミナシオンは口元にエネルギーを溜めて、それをキャットちゃんたちに向かって放った。


アドレー:「キャッシーお姉ちゃん!」
ドミナシオンから放った攻撃は躱せない!そう思ったアドレーが樹木の陰から出てきた。



しかし―。


剣代:「フェザーマン!バースト・レディ!スパークマン!頼んだぞ!」
緑の身体に翼がある風の戦士と、炎を操る女性戦士と、青い身体に黄色い鎧を身に纏う光の戦士が、ドミナシオンが放った攻撃に対して、それぞれ攻撃を放って、攻撃を無力化した。


3体のE・HEROが、キャットちゃんたちを守ってくれたのだ。


そして、そこに現れたのは人たちは、みんなの味方だった。


梨香:「お兄ちゃん!それに、ママに珠里!」
家族3人の姿を見て嬉しそうに叫ぶ梨香。


剣代:「梨香、みんなは作業に集中してくれ。その間、奴の足は俺たちで止める!」
剣代は更にモンスターを出した。





剣代:「頼むぞ!みんな!」
剣代が出したモンスターは、4カ月ほど前にレイドから奪還した大いなる力のE・HERO5体だった。


忍者戦士の”大いなる力のE・HEROクレナイサスケ”、鷹の戦士”大いなる力のE・HEROホークルージュ”、チーターのように素早い戦士”大いなる力のE・HEROエリュトロンチーター”、炎の戦士”大いなる力のE・HEROツァイト・フォイアー”、灼熱獅子”大いなる力のE・HEROメラー・スインガ”、全て赤のスーツを纏った戦士だった。


剣代:「みんなに、あいつを近づけさせるな!行くぞ!」
光燐之太刀の剣先をドミナシオンに向けて、剣代のHEROたちは一斉に攻撃を開始した。



フェザーマンは、翼から鋭い刃となった羽根を飛ばす攻撃フェザー・ショットを繰り出し、ドミナシオンの頭部にあたる部分にヒットさせた。



バースト・レディは手から炎を放出するバースト・ファイヤーを放ち、ドミナシオンの口元にダメージを与える。


スパークマンは、スパークガンを手に取り、それをドミナシオンの足元に向かって連続で放ち、ドミナシオンの足を麻痺させた。


ドミナシオン:『グオオオ』
体勢を崩すドミナシオン。


ツァイト・フォイアーは愛用の銃からレーザーを放つ。


クレナイサスケは背負っている鞘から刀を抜いた。

同じく、ホークルージュも剣を構え、2人はドミナシオンに接近する。


ドミナシオン:『ウオオオ!』
ダメージを受けながらも、ドミナシオンは立ち上がった。


その衝撃で、クレナイサスケとホークルージュは吹き飛ばされた。



剣代:「くっ!フェザーマン!頼む!」
フェザーマンは吹き飛ばした2人を支えた。


エリュトロンチーターとメラー・スインガが反撃する。

エリュトロンチーターは、手に持つナイフでドミナシオンの身体を突き刺し、メラー・スインガは手の鋭い爪で、ドミナシオンの身体を引き裂いた。


しかし、これだけでは、十分なダメージを与えられないのは、攻撃した本人たちも剣代も分かっていた。


ドミナシオンが暴れ出す。


キャッシー:「きゃああ!」
ドミナシオンが暴れる所為で、樹木や土、岩が吹き飛ぶ。


アドレーの方に、人間の顔ぐらいの岩が落ちてくる。


ツァイト・フォイアー:『伏せろ!』
ツァイト・フォイアーは、銃からレーザーを放ち、アドレーに落ちかけていた岩を撃ち抜いた砕いた。


ホークルージュ:『剣代、防御を固めろ。我々だけでは、そちらの者たちを守ることはできない!』
フェザーマンにさっき助けられたホークルージュが、剣代の目の前に着地して言った。


剣代:「それなら、クレイマン!みんなの盾になれ!」
キャットちゃんの前に、巨大な身体を持つクレイマンが現れた。


梨香:「みんな!早く、作業を始めましょう!」
梨香がそう言ったとき、新たな邪魔者たちが現れた。


ガリーナ:「そうはさせないわ!」
プラントのメンバーであるガリーナ、ラーヴル、アントンの3人だった。


ガリーナ:「何をしようとしているのかはわからないけど、ドミナシオンをあなたたちに渡しはしない!」
ヴォルストランサーを手に持つガリーナは、物凄い目線で、こちらを見つめた。


キャッシー:「こんな時に何言ってるの!今は力がほしいとか言っている場合じゃないわ!早く奴を止めないと!」
ガリーナの鋭い目つきに怯えず、前に出たキャットちゃん。

ガリーナ:「それは、こちらでするわ!その宝玉を手放しなさい!どうやら、その宝玉があれば、奴をどうにかできるみたいだし」

アドレー:「お前たちに、あいつがどうにかできるわけないだろ!ここは、お姉ちゃんたちがやる!」
さっきまで樹木の陰に隠れていたアドレーがキャットちゃんの横に立つ。


ラーヴル:「いうことを聞かないみたいだな」

アントン:「なら力づくで奪うまでだ!」

ガリーナ:「宝玉を渡しなさい!」
ガリーナたちが、キャットちゃんに近づいてくる。


このままでは、本当に作業が進められない!



珠里:「デュフェーザ・デル・ギアッチョ!」
キャットちゃんたちの周りに氷のバリアが張られた。

珠里:「ブリザード・バトンの氷のバリアは簡単には破れないよ!」
バリアを張ったのは、ロッドタイプのデュエルギアを持つ珠里だった。


梨香:「珠里!」
いきなり妹がバリアを張ったことに驚く梨香。


アントン:「そんなもの、俺の炎の弾丸が貫いてやる!」
プロミネンス・トレンチガンから炎を纏った弾をバリアに向かって放つ。

弾がバリアに触れた瞬間、弾は一瞬で凍り付いた。

アントン:「このおお!」
アントンがバリアに向かってタックルした。

すると、タックルした右肩の部分が凍り付き、苦しみながらアントンは倒れた。


ブリザード・プリンチペッサ:『流石ね、珠里。相手を一瞬で凍り付かせるなんて』

珠里:「プリンチペッサのおかげだよ」
珠里のエースモンスターであるブリザード・プリンチペッサが精霊体として珠里の背後に現れる。

白と水色の髪にカチューシャをつけ、白いドレスを着た可愛い女性だ。

そして、珠里が持っているデュエルギアこそ、ブリザード・プリンチペッサのロッドタイプ、デュエルギア”ブリザード・バトン”。氷の力を操ることができる。


明日香:「さあ、早く。あの人達は、私の珠里が引き受けるわ!」
プリマ・タクトを手に持つ明日香が梨香たちにそう言った。

梨香:「わかった!お願い!」

キャッシー:「すいません!お願いします!」
キャットちゃんたちは、再び持ち場についた。

落ちていたアラクネーの宝玉を再び岩の上に置き、キャットちゃん、静香、龍可、梨香、レミはそれぞれ、デュエルギアを構える。


アドレー:「お姉ちゃん」
キャットちゃんに、声をかけるアドレー。

何か言いたそうにしている。言いずらいことなのか。それとも本当は言いたくないことなのか。それはわからなかった。

でも、次にアドレーの口から言った言葉を聞いたキャットちゃんは、すごいやる気を出した。


アドレー:「キャッシーお姉ちゃん!僕信じているから!」
笑顔でアドレーはそう言った。

キャッシー:「えぇ、信じて待ってて」


アドレーは、キャットちゃんたちから離れる。





キャッシー:「今度こそ、準備はいい?」
キャットちゃんたちが、みんなに確認すると、レミと梨香は「ええ」と笑いながら返事をし、静香と龍可は首を縦に振って頷いた。


キャッシー:「それじゃあ、行くよ!」
5人の女性が、デュエルギアにデュエルエナジーを込め始める。


静香:「行きます!」
静香はデュランダルクから光の光線をアラクネーの宝玉に向かって放った。


静香:『兄さん、私、みんなを救うために頑張ります!』
兄である克也を思い出し、ありったけのエナジーをデュランダルクから放出し、アラクネーの宝玉に与える。


龍可:「フェアリー・ライト・バイト!!」
エターナル・クロスボウから連続で矢を放ち、放った矢は光線となってアラクネーの宝玉にヒットする。


龍可:「この森には、平和に暮らしている生き物や野生の精霊たちがいるわ!その子たちが帰る場所を失わさせたりしない!」
体内に流れているデュエルエナジーを、エターナル・クロスボウに込める龍可。


レミ:「セカンドステージ!」
マジークガイドソードが眩い光と共に変化を遂げた。

全体的に剣の形状が変化し大きくなったマジークガイドソードはセカンドステージへと入ったのだ。


レミ:「わが身に流れる風の波動よ。今、進化を遂げたマジークガイドソードと共に旋風を巻き起こせ!」
セカンドステージに入ったマジークガイドソードを振り上げるレミ。


レミ:「ストーム・カリバー・シャイン!!」
セカンドステージしたマジークガイドソードを思いっきり振り下げて、粒子が混じった竜巻を水平に飛ばした。
飛ばした竜巻はアラクネーの宝玉に少しずつ吸収されていく。


レミ:「絶対に、あいつを止める!私の力が尽きるまで、何度でも攻撃を放ってあげるわ!」
レミは再びセカンドステージしたマジークガイドソードを振り下げたりして、竜巻を水平に飛ばす。



梨香:「セカンドステージ!」
梨香が持つラーマーヤナも大幅に形状が変化し、セカンドステージへと入った。



梨香:「私の水の波動は、鋭い刃となって貫く!」
セカンドステージしたラーマーヤナを構えながら呟く梨香。

そして、ラーマーヤナを突き出す。

梨香:「トライデント・プレッシャー!!」
突き出した剣から水の刃が繰り出され、宝玉にヒットした。


梨香:「支配なんて絶対にさせない。させるものですか!地球は、パパが命をかけて救った星だから!!」
水の波動を更に込めて、水の刃が大きくなる。



キャッシー:「行くニャ。キャットネイル!」
キャットネイルが輝き、形状が変わる。

しかも、右腕に装着していたキャットネイルは、左腕に装着された。


これが、キャットネイルのセカンドステージだ。

キャットちゃんの両腕に更に鋭い爪となったキャットネイルが装着された。


キャットちゃんは円を描くように両腕を動かし、そして、その中央にエナジーで生成した茶色の球体が出てきた。


キャッシー:「キャット・ダンス・バーン!」
その球体に右腕に装着しているセカンドステージしたキャットネイルの爪をぶつけ、球体から光線が放たれる。


その光線はアラクネーの宝玉に当たった。


キャッシー:「これだけの力があれば、宝玉のエネルギーなんて、暴発させたも同然だよ!」
女5人から放たれる技を受けるアラクネーの宝玉。



ドミナシオン:『ウオオオ、宝玉のエネルギーが…!』
ドミナシオンの動きが鈍り、倒れそうになる。

剣代:「動きが鈍っている…!」
いきなり動きがおかしくなったドミナシオンを見て驚く剣代。


静香:「まだ、…まだ行ける!」

龍可:「もっとデュエルエナジーを放出して!」

レミ:「宝玉に眠る一定のエネルギーを無理矢理放出して!」

梨香:「あいつを、消し去る!」
4人の女性が、もっとデュエルギアにエネルギーを送り、攻撃の威力を増幅させる。




ガリーナ:「ドミナシオンが…苦しんでいる…!」

ラーヴル:「このままでは、せっかく復活させたドミナシオンが消える可能性があります!そうなれば、ボスの命令が!」

ガリーナ:「それ以上は!」
ガリーナが宝玉に力を与えているキャットちゃんたちに近づこうとする。


珠里:「向こう側に行きたいんなら、まずは、このバリアを破ることね!」
バリアの内部にいる珠里が偉そうに言って、ガリーナは少しだけイラっと来た。

ガリーナ:「調子に乗らないことね!小娘!」
ガリーナがヴォルストランサーをバリアに向かって突き刺すが、突き刺した刃先から段々と凍り付いてくる。

ガリーナ:「くっ」
バリアに触れば凍り付く。厄介な技に苦戦するガリーナであった。




ドミナシオン:『調子に乗るな!!』
ドミナシオンが再び暴れ出し、その衝撃で岩などが吹き飛び、数個ほどキャットちゃんに飛んでくる。



剣代:「クレイマン!梨香たちを!」
剣代がそう命令すると、クレイマンはキャットちゃんを守るかのように背後に立ち、彼女に飛んできた岩を、その頑丈な身体で受け止めてくれた。





剣代:「怯むな!みんな!このまま攻撃を続けろ!」
剣代の精霊たちが、再び攻撃を開始する。



龍可:「私たちが宝玉にエネルギーを送っている所為で、ドミナシオンが暴れている…!」
エネルギーを放出しながら、ドミナシオンの方を向いて龍可はそう言った。


梨香:「ドミナシオンの方は、お兄ちゃんに任せて、私たちはこっちに集中よ!」

レミ:「これだけ送っても止められないってことは、まだエネルギーが足りないってことよ!」

キャッシー:「もっと、多くのデュエルエナジーを、攻撃に!」
セカンドステージしたキャットネイルに更にデュエルエナジーを流し込み、攻撃の威力を上げた。


それに続いて、梨香や静香達も攻撃の威力を上げる。



ドミナシオン:『おのれー、いい加減に…!』


剣代:「いい加減にしてほしいのはこっちのセリフだ!」
剣代が光燐之太刀から斬撃を放ち、ドミナシオンに攻撃する。


剣代の精霊たちも、休まず攻撃を続ける。


ガリーナ:「これ以上、続けさせたら、本当にまずいわ。アントン!いつまでそうやっているの!」
バリアに向かってタックルしたときに、身体が凍り付いた所為で、身動きがあまり取れていないアントンはしゃがみ込んでいた。


アントン:「あんたに言われなくてもわかってるよ!」
プロミネンス・トレンチガンを身体の凍り付いた部分にぶつけて氷を砕いた。

アントン:「ラーヴル!」
アントンはプロミネンス・トレンチガンから炎の渦を纏った弾丸を放った。


ラーヴル:「ああ!」
ラーヴルは身体中に流し込んでいる電流を弾丸に向かって飛ばし、プロミネンス・トレンチガンから放った弾丸は炎と電流を纏って、珠里が展開しているバリアにヒットさせた。


以外に強い威力で、バリアに亀裂が入った。

珠里:「う、うそっ!」
バリアに亀裂が入ったことに驚く珠里。

本人にとっては予想外のことだったみたいだ。


ガリーナ:「はああ!」
ヴォルストランサーを振りかざし、亀裂の入った場所に刃を下ろした。


すると、どうか。バリアに入った亀裂は、更に大きくなり、やがてバリアは砕け散った。


珠里:「!」

ガリーナ:「そこをどきなさい!」
珠里に刃を向けるガリーナ。


動くのが遅れた珠里。このままでは、絶対に当たってしまう。


明日香:「娘に何するの!」
だが、珠里の前に母が立ち上がり、ガリーナの槍を、プリマ・タクトで受け止めた。


珠里:「ママ…!」

アントン:「邪魔するな!」

ラーヴル:「消えろ!」
横に展開したラーヴルとアントンが明日香に向かって攻撃する。


珠里:「ママを助けて!ナギ!ホノカ!」
珠里が2枚のカードを出し、2体のモンスターが現れる。


ホノカ:『やあ!』
純白のドレスに身を包む女の子が、アントンに向かってパンチを繰り出す。


ナギ:『たあ!』
黒のドレスにスパッツを履いた女の子がラーヴルにキックを繰り出した。


いきなり現れたモンスターに驚き、ラーヴルとアントンは一度後ろに下がる。


ラーヴル:「なんだ!」
二人の女の子が横に並んで立つ。


ナギ:『私はナギ!』

ホノカ:『私はホノカ!』

ナギ、ホノカ:『『私たち、PRETTY-CURE・HERO!』』
”PRETTY-CURE・HEROナギ”と”PRETTY-CURE・HEROホノカ”。珠里が持っているHEROだ。



珠里:「前世紀、私が7歳の誕生日を迎えたときに、隼人さんが私にくれた私だけのHEROよ!」

ナギ:『行くよ!ホノカ!』

ホノカ:『ええ!ナギもしっかりね!』
ナギとホノカは走って、それぞれアントンとラーヴルに接近する。


ラーヴル:「くそっ、なんだ…!このモンスターは!」

アントン:「こんなガキンチョモンスターに構っている暇ねえよ!」
アントンがナギにプロミネンス・トレンチガンの銃口を向ける。


ナギ:『ガキンチョで悪かったわね!』
ナギは拳を突き出し、プロミネンス・トレンチガンの銃口をずらして弾丸を回避した。


ガリーナ:「そこをどきなさい!あなたに用はないの!」


明日香:「娘たちが頑張っているのよ。あの子のためにね」
あの子というのはアドレーのことだ。明日香はプリマ・タクトを強く握り占める。

明日香:「だから、絶対に邪魔はさせない!」
明日香がそう言った瞬間、背後から強い輝きが照らされる。

明日香やガリーナたちが、その方向を見ると、アラクネーの宝玉から強い光が照らされていた。





キャッシー:「宝玉から照らされている、この光…!」

レミ:「構わないで、そのまま攻撃を続けるわよ!」
5人の女性たちは、更に攻撃の威力を上げた。


そろそろ体力の限界も近いはず。




ドミナシオン:『実体化が…実体化するためのエネルギーが暴発する…!』
暴れていたドミナシオンの動きが止まっていく。



剣代:「あともう少しだ!」
明らかにドミナシオンの動きが鈍いことと実体化が解け、身体が薄れていることに気付いた剣代。


梨香:「みんな、もう少しだよ!」

静香:「はぁはぁ」
静香から放たれる攻撃が弱くなっていく。

静香:『ダメよ。ここで倒れちゃ…!まだ!』
一瞬弱まった攻撃が再び強くなる。


アドレー:「お姉ちゃんたち、頑張って!!」
アドレーがキャットちゃんを必死に応援する。


キャッシー:「これで終わりよ!フルキャット・ダンス・バーン!!」
球体から出ていた1本の光線が無数に増え、そのすべてがアラクネーの宝玉に命中する。



ドミナシオン:『グオオオオウウウウ!!』
ドミナシオンは立っていられなかったのか、体勢を崩し倒れる。


キャッシー:「ドミナシオン!これで最後よ!!」
キャットちゃんはありったけの攻撃をアラクネーの宝玉にぶつけた。


ドミナシオンが完全に倒れた。


アドレー:「や、やったー!」

珠里:「お姉ちゃんたちやったの?」

明日香:「えぇ、そうみたいね」


ガリーナ:「ドミナシオン…くっ!」
ドミナシオンがやられ、悔しがるガリーナ。

梨香:「ふー、疲れた」
その場で足を崩す梨香。

レミ:「もうドミナシオンも終わりね。実体化も時期に消えるでしょ」
汗を掻いたレミが右手を腰に当てて言った。


静香:『兄さん、やったよ』
静香がそう呟くと、デュランダルクが手元から消える。


龍可:「久しぶりの大仕事だったわ」
ハンカチで汗を拭く龍可。


アドレー:「お姉ちゃん!」
アドレーがキャットちゃんに抱き付いた。


キャッシー:「アドレー!」

アドレー:「やったね、お姉ちゃん!」

キャッシー:「ええ」
みんながドミナシオンを倒したことに喜びを感じていた。



倒れたドミナシオンを見つめる剣代と、精霊達。

みんなが喜びを分かち合っている中、剣代のみが胸の中がそわそわしていたのだ。

倒れているドミナシオン…。しかし、突然、ピクッと体が動いた。

剣代は、まさか!と目を大きくする。


剣代:「まだだー!」
剣代が大きな声で叫び、みんながビクッと反応した。


すると、そのとき!

ドミナシオン:『グオオオオ、我はまだ!!』
倒れていたドミナシオンがいきなり立ち上がった。


キャッシー:「ド、ドミナシオン…!?」

アドレー:「そ、そんな…!」

梨香:「あれだけのエネルギーを宝玉に送り込んだって言うのに!」
梨香が立ち上がろうとするが、宝玉にエネルギーを送っていたときの影響で、かなり体力を消耗したようで、立ち上がることもままならなかった。


珠里:「お姉ちゃん!」
梨香を支える珠里。


ガリーナ:「ドミナシオン、簡単には倒れないか」
嬉しそうにガリーナは呟いた。


キャットちゃんも静香も、龍可もレミ体力の限界だった。これ以上、アラクネーの宝玉にエネルギーを送ることはできない。


ガリーナ:「一旦、下がるわ」
ガリーナ、アントン、ラーヴルの3人は、一度その場から離れる。


ドミナシオン:『貴様ら、よくも、我を…!許さん!』
ドミナシオンが粒子を口元に溜める。


剣代:「みんな!」
剣代の精霊たちが攻撃するが、ドミナシオンはビクともせず、粒子を溜め続ける。

明日香:「梨香、珠里!」
2人を抱きしめる明日香。

キャッシー:「ここまで来て…!」
目を瞑るキャットちゃん。もうダメだと諦めてしまった。


ドミナシオン:『消えろ!下級生物ども!』
ドミナシオンが溜めていた粒子を一気に放つ。

放たれた粒子は、キャットちゃんに接近していた。


もう終わりだ…。


一同全員がそう心の中で呟いた。


しかし、そのときだった!

別方向から別の粒子が放たれ、ドミナシオンの攻撃をかき消した。


キャッシー:「え?」
重要な時に目を閉じていたので何が起きたのか理解できなかったキャットちゃん。

静香:「な、何が起きたの…?」
みんなも状況が理解できず動揺する。


その場から離れていたガリーナたちも、その場に止まり周りを見る。


梨香:「あ、あれ!」
梨香が指を指した方をみんなが見る。


断崖絶壁の上に立つ1体の精霊。鹿の姿で、身体中から粒子を放出している。


ドミナシオン:『お前は…!』
その精霊を見てドミナシオンが動揺する。

怯えるかのように後ろに下がるドミナシオン。


ガリーナ:「あの姿…。まさか、あれは、かつて、ドミナシオンをアラクネーの宝玉に封印し、エルフェンの森を救ったという謎の精霊…!」
突然現れた精霊を見て、ガリーナはそう呟いた。


アドレー:「あ、あれが…」

キャッシー:「エルフェンの森を救った精霊…」
綺麗な粒子を放出し、その神々しい姿に目が釘付けになる。



剣代:「……」
鹿のような姿をした精霊を見て、唖然とする剣代。


剣代:「アクリス…」
剣代は、ボソッとそう呟いた。







第8ED『あしあと《Clair(クレア)》』







次回予告

ナレーション:突然現れた謎の精霊!その正体は、あのレジェンドデュエリストが使っていたとされる伝説のカードだった…!

そして、ドミナシオンが再び安らかな眠りに付いた時、新たな火種と謎が生み出される!

エルフェンの森での激戦、遂に決着!


キャッシー:次回、遊戯王5DXAL「エルフェンの森の再生」

キャッシー:「森が回復していく…」


遊戯王5DXAL豆知識コーナー!!

キャッシー:「私が使用するかぎ爪タイプのデュエルギア”キャットネイル”は、その爪であらゆるものも斬り裂くわ。そして、セカンドステージすることで、右腕専用のキャットネイルは両腕専用となり形状もかなり変わるわ」
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