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第108話:『粒子を通して サイドオーバーVSサイドオーバー』








ジャンク・ヴィクトリーはジャンク・ブロードアックスを両手で持ち、身体を回転させる。


すると、どうか。

炎は螺旋状の渦を巻き、そして最後はジャンク・ブロードアックスにそれらの炎が灯った。


早美:「炎を吸い込んだ…!いや操っているのか!」

一星:「ジャンク・ヴィクトリー!あいつの剣をへし折れ!」
炎が灯ったジャンク・ブロードアックスを大きく振り、ドラゴン・ナイトが持つ剣をへし折った。


MC:『なんと、ジャンク・ヴィクトリー!敵の炎を吸収、いやうまく操り自分の味方につけて、ドラゴン・ナイトの剣をへし折ったぞ!』
会場が盛り上がる。




早美:「やはり、君は僕を楽しませてくれる…!けどね、バトルはここからだよ!」




MC:『勝者の激しいバトルはまだまだ続くぞ!!決勝戦へ勝ち上がるのは、果たしてどっちの手に委ねられるんだ!』

会場が大盛り上がりする。










第7OP『二つの未来《黒田倫弘》』









第108話:『粒子を通して サイドオーバーVSサイドオーバー』






バトルが開始してから激しい攻防が続いたが、両者ともに体制を立て直すために、雲を利用して移動していた。



早美:『ずっと真正面から戦っていたも埒が明かないな。今度は向こうが油断したところを狙うしかない』
心の中で早美は呟いた。




一星:『ドラゴン・ナイトも雲の中に隠れてから一向に現れる気配がない…。おそらく、ジャンク・ヴィクトリーが出てくるのを待っているんだろうな…』
早美同様、一星も今の状況を分析し呟いた。


一星:『なら、それを逆手に取らせてもらうぞ、早美』
一星は、一枚のサポートカードを使用した。






雲の中を移動しながら、ジャンク・ヴィクトリーが出てくるを待つドラゴン・ナイト。


早美:「向こうも、ドラゴン・ナイトが出てくるを待っているようだな。こちらから出るべきか。それとも、このまま向こうの動きを待つべきか…」
これからどうするのかを考える早美。



MC:『両者、雲に隠れながら敵が出てくるのを待っているようだ。しかし、この状況が続けば、制限時間はどんどん削られていくぞ』
両者のモンスターの姿が見えなくなってから既に2分ほど経過している。




ミスティ:「2人とも、かなり警戒しているわね」

鬼柳:「今までバトルを見ていれば、お互い敵がどれだけ強いのかって言うのはわかっているはずだ。ずっと真っ向勝負してもキリがないと判断して、敵が出てきた隙を狙って、攻撃するつもりだろ」

カーリー:「ということは、つまり…」

ジャック:「先に動いた方が、敵の的になるということだ」
今の状況を、簡単に解説する鬼柳とジャック。



雲の中に隠れている2体だが、出て来なければ勝負は付かない。

勿論、どちらかが出てこれば、相手は隙を見て攻撃をして来る。


両者のモンスターは雲の中に隠れてから3分が経過した。






一星:「準備は整った。行くぞ、ジャンク・ヴィクトリー」
一星がそう言うと、遂にジャンク・ヴィクトリーが雲の中より姿を現した。



早美:「!!」
姿を現したジャンク・ヴィクトリーを見て少し驚く早美。

まさか、普通に出てくるとは思ってもいなかったからだ。





早美:「まさか、そちらから出てくるとはな。僕と同じで、敵が出てくるを待っていたのだろうけど、結局待ちきれなくて出てきてしまったのかな」
早美がサポートカードを使用する。

発動したカードには”竜の破壊光線”と書かれていた。


ドラゴン・ナイトの口にエネルギーが蓄えられる。


早美:「我慢比べはドラゴン・ナイトの勝ちだね」
我慢比べと言っているのは、おそらく雲の中に隠れていたときのことを言っているのだろう。


早美:「もらったぞ、ジャンク・ヴィクトリー!」
ドラゴン・ナイトは口に溜めていたエネルギーを一気に放出した。


放出したとき、ジャンク・ヴィクトリーはドラゴン・ナイトに背中を向けていた。

後ろの攻撃に気づき、振り向くジャンク・ヴィクトリー。

しかし、気付いた時には時すでに遅し、ドラゴン・ナイトが放った攻撃は、ジャンク・ヴィクトリーを襲った。


ジャンク・ヴィクトリーは手に持つジャンク・ブロードアックスだけ残して消滅した。


早美:「ん?」
何か違和感を感じたのか早美が難しい顔をする。



MC:『おおーと、遂に、ドラゴン・ナイトがジャンク・ヴィクトリーを撃破した!勝負は決まった!!』
MCが早美の勝利を宣言した。


しかし、気になることがあった。

それは、一星を応援しに来たみんなにもわかっていた。



エマリー:「決まった?いや、でも…」

氷室:「まだ、バトル終了のコールは…!」

雑賀:「鳴っていない!」
そう、もし勝負が決まれば…。


『DuelBattle End! DuelBattle End!』


のような音声がフィールドシステムから聞こえるはずだ。


だが、それが、今は聞こえない。



早美:「一体、何が…」
奇妙な感じがしてきた早美。


すると、そのとき!



バキューン!

ドラゴン・ナイトの鎧に傷が入った。



早美:「何…!」
いきなりビームが飛んできたことに驚く早美。



すると、ビームが飛んできた方から、ハイソリッド・ユニゾン・ランチャーを持ったジャンク・ヴィクトリーが飛んできた。


一星:「ドラゴン・ナイトの居場所、教えてくれて助かったぞ!」
一星がそう言うと、ジャンク・ヴィクトリーは手に持つハイソリッド・ユニゾン・ランチャーを連射して、ドラゴン・ナイトを襲う。




MC:「な、なんと、ジャンク・ヴィクトリーは健在だぁ!一体、どんな手品を見せたというのだ!」
ジャンク・ヴィクトリーが敗北していないことに驚くMC。


会場にいるみんなが盛り上がり、一星を応援する。




早美:「一体、何を…」

一星:「サポートカード”バトルワルツ”を使ったんだ。バトルワルツはシンクロモンスター1体と同じステータスを持ったトークンを召喚できる。これを出せば、早美、あんたは必ず動くはずだと判断した。そして、思惑通りにあんたはバトルワルツのトークンを打ち狙った。後は、攻撃が飛んできた方を探っていけば、自ずとドラゴン・ナイトを見つけられるということだ」


早美:「裏の裏を呼んだということか。やられたよ」
早美は一星の作戦に感心した。


そして、ジャンク・ヴィクトリーはバトルワルツのトークンに先ほどまで持たせていたジャンク・ブロードアックスを手に取る。



早美:「だが、勝負はまだまだこれからだ!」
早美の気迫が一星を襲う。



一星:『なんだ…!早美から感じられる気迫。これはまるで…』
一星は最近会ったことを思い出した。


チャンピオン・名人に声をかけられバトルした時、あの時、名人から放たれていた気迫と、早美の気迫は同じだった。



一星:『あの時と同じ気迫…!チャンピオン・名人からデュエルバトルを教えられたと言っていたが、早美から放たれている気迫は、名人と同じだ…!』
早美の気迫と名人の気迫を一緒にする一星。


ドラゴン・ナイトも再び攻撃体勢に入る。




早美:「久しぶりに僕も使うとしよう。大会中、ずっと使わなかった武器を…」
早美は小さい声で呟き、口元がにやける。

ドラゴン・ナイトの目が一瞬光る。



MC:『な、なんだぁ!?ドラゴン・ナイトは何かを使用としているぞ!』



ラリー:「早美竜男の奴、何をやろうとしているんだ…!」
早美から放たれていた気迫は、離れているラリーにも伝わってきた。



早美:「不動一星…、君ならわかるはずだ…。今、僕が何をしようとしているのかを…。遊星粒子を通して、僕は、いや僕たちは進化する!」は早美の言葉を聞き、一星は驚いた口調で口を開いた。


一星:「ま、まさか、あんたも使えるのか…!」

早美:「そう、バトルを始まる時に言ったはずだ。僕にデュエルバトルを教えてくれたのは、名人だと。だから、僕も教えてもらっていたのさ。”サイドオーバー”という力をね!」
デュエルバトル中、遊星粒子を通して、人間とモンスターが同調する現象、サイドオーバー。


早美もそのサイドオーバーを使える素質を持つ者だった。


いや、素質じゃない。これは、人間とモンスターが強い絆で結ばれているからこそ、成し遂げることができるものだ。


一星は心の中で思った。早美とドラゴン・ナイトは、とてつもない強い絆で結ばれているのではないかと…。



早美:「さあ、行くぞ!ドラゴン・ナイト!!サポートカード”トール・ジェノサイダー”!」
さっきは炎だったが、続いては強い電撃がドラゴン・ナイトの身体を走っていた。



早美:「まだまだ!サポートカード”トルネード・トランジェント”!!」
ドラゴン・ナイトを中心にとてつもない竜巻が発生し、ジャンク・ヴィクトリーの身動きを封じようとしていた。



一星:「なんて、物凄い竜巻だ。電撃の影響で、威力が増している…!」

早美:「威力が増しただけじゃないよ!」
自然現象で起きる竜巻とはケタ違いの威力だ。

しかし、そんな竜巻から電撃が周りに放たれ、ジャンク・ヴィクトリーに直撃する。


一星:「ジャンク・ヴィクトリー!」

早美:「このコンボ攻撃はオールレンジ攻撃だ。お互い、雲の中に隠れたときに使おうと思ったけど、こっちの方が戦いがいがあるよね!」
竜巻の中からドラゴン・ナイトが現れ、さっきの電撃を喰らった影響で動きが鈍っていたジャンク・ヴィクトリーに接近する。


一星:「避けろ!ジャンク・ヴィクトリー!!」
ジャンク・ヴィクトリーに命令する一星。


しかし、身体が痺れていて動きたくても動けないジャンク・ヴィクトリーは、ドラゴン・ナイトの剣を喰らってしまった。


一星:「ジャンク・ヴィクトリー!!」
吹き飛ばされるジャンク・ヴィクトリーだったが、今の衝撃で痺れが取れたのか、ジャンク・ヴィクトリーは、雲を利用して隠れながら移動した。


一星:『何とか体勢を立て直せたな』
一安心した一星。


早美:「一安心するのは早いんじゃないのかな?ドラゴン・ナイトが発生させたトール・ジェノサイダーとトルネード・トランジェントは継続中だ!」
竜巻は更に威力を増し、周りの雲を飲み込む。


更に、竜巻から電撃が周囲に放たれ、ジャンク・ヴィクトリーは雲の中から無理矢理出されてしまった。



一星:「くっ」

早美:「そこだ!ドラゴン・ナイト!!」
ドラゴン・ナイトが接近してくる。


ジャンク・ヴィクトリーは、その場に止まり迎え撃つ用意をする。


ジャンク・ヴィクトリーはやる気なのだ。

ドラゴン・ナイトと真剣にバトルを望んでいるのだ。


一星:「向こうがサイドオーバーなら、こっちもサイドオーバーだ。行くぞ!ジャンク・ヴィクトリー!!」
ジャンク・ヴィクトリーの目がピカッと輝く。


一星:「俺たちの全力!見せてやる!!」
遊星粒子を通して、一星とジャンク・ヴィクトリーの意志が同調する。


一星もサイドオーバーを発動した。


ジャンク・ブロードアックスを、ドラゴン・ナイトに向かってブーメランのように投げ飛ばす。

早美:「弾き飛ばせ!ドラゴン・ナイト!!」
ドラゴン・ナイトは剣で、ジャンク・ブロードアックスを弾き返した。


一星:「ジャンク・ヴィクトリー、アックスに向かってハイソリッド・ユニゾン・ランチャー!」
ハイソリッド・ユニゾン・ランチャーを構え、さっき投げ飛ばしたジャンク・ブロードアックスに向かってビームを放った。


ビームはジャンク・ブロードアックスに当たった直後に四方に拡散された。

早美:「っ!」
四方に拡散されたビームはドラゴン・ナイトの身動きを鈍らせる。





その隙を突いて、ジャンク・ヴィクトリーはドラゴン・ナイトの真下に移動していた。


真下からハイソリッド・ユニゾン・ランチャーを撃ち、ドラゴン・ナイトが持つ剣を破壊した。


早美:「くっ、剣が…!」
ドラゴン・ナイトが持つ剣が破壊されたことに動揺する早美。


その表情は、誰もが危機感を感じたときの表情だった。


一星:「行け!ジャンク・ヴィクトリー!!」
ジャンク・ヴィクトリーがドラゴン・ナイトに向かって飛んでくる。


早美:「まだ勝負はこれからだよ!」

一星:「なら反撃してきたらどうだ!」

早美:「そのつもりさ!」
ドラゴン・ナイトは竜巻の中に突っ込んだ。



一星:『竜巻の中に隠れて、電撃だけでジャンク・ヴィクトリーを倒すつもり…』
一星はそう思い込んだ。


しかし、早美の表情を見て、その思い込みは前言撤回した。

早美の口は笑っていた。

隠れて攻撃をするなんて表情じゃない。

むしろ、これからは正々堂々と戦って、勝負をつけようと言っているような表情だった。



早美:「行くぞ!サポートカード”ホーリーナイト・ドラゴン”!そして、”エビルナイト・ドラゴン”!」
綺麗な薄紫色に輝く光の竜と、身体が細長く小さい翼が生えた闇の竜が現れる。


早美:「僕たちの真の力を見せるぞ!相棒!!」
ドラゴン・ナイトの足元に異次元へと繋がっているような次元の扉が開かれた。


早美:「僕は、3体のドラゴン族モンスターでオーバーレイネットワークを構築!!」
早美がやろうとしたことに、一星は驚く。



タカ:「ま、まさか…!」

ブリッツ:「あの男、あの召喚でモンスターを呼び寄せるのか!!?」
一星を応援しに来ていた二人も驚愕する。




早美:「さあ、新たな竜の闘士の誕生だ!エクシーズ召喚!!現れろ!”サンクチュアリ・ドラゴン・ナイト”!!」
竜巻が消え、その中から金色の鎧を身に纏い、2本の剣と左腕に盾を装備した竜が現れる。



MC:「ななななんと!早美選手!ここでエクシーズ召喚を使って、ドラゴン・ナイトを進化させたぞ!今大会で、早美選手がエクシーズモンスターを出した成績はありません!まさか、こんな切札を隠していたとは、私も驚きです!」



一星:「エクシーズ召喚…。まさか、ここへきて、真の切札が登場するとはな!」

早美:「行くぞ!不動一星!!」
サンクチュアリ・ドラゴン・ナイトが2本の剣を輝かせる。

一星:『来る…!』

早美:「レジェンド・エクスカリバー!!」
2本の剣を振り、斬撃を飛ばす。


その斬撃は融合し、竜のような形へとなって、ジャンク・ヴィクトリーを襲う。


一星:「ぐわああ!」
サイドオーバーの影響で、ジャンク・ヴィクトリーが受けるダメージは一星にも伝わってくる。


一星:「な、なんて攻撃だ…」
ジャンク・ヴィクトリーが受けたダメージを感じてわかった。

次に、この攻撃を受けたら、負けると…。


早美:「耐えきったか。だが、次はどうだ…!」

サンクチュアリ・ドラゴン・ナイトが再び攻撃体勢に入る。


一星:「2度はさせない!」
ジャンク・ヴィクトリーが、サンクチュアリ・ドラゴン・ナイトに接近する。


サンクチュアリ・ドラゴン・ナイトの頭上を取ったジャンク・ヴィクトリー。


ハイソリッド・ユニゾン・ランチャーの砲口をサンクチュアリ・ドラゴン・ナイトに向ける。



一星:「こいつで!」
ハイソリッド・ユニゾン・ランチャーからビームを放った。

早美:「そんな単純な攻撃が…」
早美がそう言うと、サンクチュアリ・ドラゴン・ナイトは。左腕につけている盾でビームを弾き飛ばす。


早美:「サイドオーバーを使っている僕に通用すると思っているのか?」
忘れていた。早美も自分と同様にサイドオーバーを使って、モンスターと意志を同調させていた。

反応速度など、あらゆる能力は格段と上がっている。


一星:「こうなったら…!」
ジャンク・ヴィクトリーが急降下する。

それを見た早美は「何をするつもりだい?」と質問するが、一星は「さあな」と答えただけで、それ以上は何も言わなかった。


早美:「なら、そろそろ終わらせてあげるよ!サンクチュアリ・ドラゴン・ナイト!もう一度、レジェンド・エクスカリバー!!」
2本の剣が輝く。



一星:「サポートカード”ブラック・ローズ・チューナー”!」
薔薇の花びらを纏った小さいドラゴンが現れる。


そして、急降下からいきなり急上昇し出したジャンク・ヴィクトリーとブラック・ローズ・チューナー。


早美:「行け!トドメを刺すんだ!」
サンクチュアリ・ドラゴン・ナイトは2本の剣から斬撃を放ち、2つの斬撃は融合し竜へと姿を変える。






一星:「集いし漆黒の花が、世界を包み込み、開花せよ!シンクロ召喚!!」
ジャンク・ヴィクトリーとブラック・ローズ・チューナーが一つになり、光輝く。

しかし、その間にサンクチュアリ・ドラゴン・ナイトの攻撃が直撃し、周囲に白煙が舞う。



早美は倒したかどうかを確認する。


倒した…。いや、まだ手応えが感じられない…。


早美はぶつぶつ心の中で呟きながら、冷汗を垂らした。


すると、白煙の中から何かが無数に飛んできて、サンクチュアリ・ドラゴン・ナイトを襲おうとする。


「なんだ!?」と思いながら、何が飛んできたのかを確認する早美。


早美:「薔薇の花びら…!」
白煙が風圧で消え、早美はサンクチュアリ・ドラゴン・ナイトの目の前にいる者を確認する。


そこには、姿が変わったジャンク・ヴィクトリーが存在した。


一星:「”ジャンク・ヴィクトリー-ブラックローズ”」
ジャンク・ヴィクトリー-ブラックローズ。実の母、アキが使用するブラックローズ・ドラゴンの力を受け継ぐジャンク・ヴィクトリーだ。


愛:「ついに、ブラック・ローズ・ドラゴンの力を…」


アキ:「一星は、ここで勝負に出る気ね…」
一星の表情と、このタイミングでジャンク・ヴィクトリーを進化させたこと。この2つからアキはそう察した。



早美:「エクシーズモンスターVSシンクロモンスター。いいね。やっぱり君とのバトルは最高だ!」

一星:「そうだな。やっぱり、デュエルバトルは面白い!」
2体のモンスターがぶつかり合う。


早美:「サンクチュアリ・ドラゴン・ナイト!」
サンクチュアリ・ドラゴン・ナイトが2本の剣を降って、ジャンク・ヴィクトリー-ブラックローズに攻撃を仕掛ける。


一星:「ブラック・ローズ・ドラゴンの力を受け継いだジャンク・ヴィクトリーをなめるな!」
ジャンク・ヴィクトリー-ブラックローズの周りに薔薇の花びらが舞い、その花びらが盾を形成し、サンクチュアリ・ドラゴン・ナイトの剣を受け止める。



一星:「ハイソリッド・ユニゾン・ランチャー!フルパワー!!」
ずっと手元に持っていたハイソリッド・ユニゾン・ランチャーを最大出力で放つ。


早美:「躱せ!サンクチュアリ・ドラゴン・ナイト!!」
サンクチュアリ・ドラゴン・ナイトは素早い動きで躱すが、一瞬遅く、ビームが足元を掠った。


早美:「ぐっ」
サイドオーバーの影響で、早美も足元に激痛が走った。

早美:「うおおお!」
サンクチュアリ・ドラゴン・ナイトは無理矢理体勢を立て直し、1本の剣を大きく振り上げて、ジャンク・ヴィクトリー-ブラックローズの右肩を斬り裂いた。


一星:「ぐわっ!」
右肩に激痛が走り、一星は右肩を押させる。


一星:「まだまだあ!」
6枚目のサポートカード”プレス・ダイバスター”を発動し、大剣を手に取るジャンク・ヴィクトリー-ブラックローズは、その剣でサンクチュアリ・ドラゴン・ナイトで攻撃を続ける。


その攻撃をサンクチュアリ・ドラゴン・ナイトは盾で防いだが、パワー負けし、盾は粉砕し、左腕にダメージが走った。


早美:「ぐはっ!」
左腕を押さえる早美。


早美:『名人、あなたの言った通り、彼はこの大会の中で一番手強い相手だ。彼の強さ、僕は認めましょう。ですが、勝利を手にするのは僕です!』
心の中で早美は一星の強さを真に認めた。



早美:「うおおおお!」
早美から放たれる気迫。


そして、サンクチュアリ・ドラゴン・ナイトが光輝く。


一星:「勝負を決める気だな。なら、俺たちも決めるぞ!」
薔薇の花びらが竜巻を作る。


早美:「行くよ!相棒!マキシマム・イルミネイト!!」
竜の幻影がサンクチュアリ・ドラゴン・ナイトの背後に現れ、サンクチュアリ・ドラゴン・ナイトは、その幻影と一体化し突撃する。



一星:「これが、最後の攻撃だ!早美!」
薔薇の花びらの竜巻の中心を通り抜けるジャンク・ヴィクトリー-ブラックローズ。

エネルギーを蓄えて、薔薇の竜巻を抜けると同時に、サンクチュアリ・ドラゴン・ナイトに向かって突撃する。


両者がぶつかりあったとき、会場全体を照らすほどの光が発生した。


MC:『ひえ!』

MCを含め、会場にいるみんなが眩しい光に驚く。


早美:「勝利の切符は僕がもらった!マキシマム・イルミネイト・フルパワー!!」
極限まで力を引き出し、ジャンク・ヴィクトリー-ブラックローズを押し込む。


一星:「くぅぅ…。まだだ、まだ終われない!」
一星の思いが伝わったのかジャンク・ヴィクトリー-ブラックローズの目が光る。


一星:「ブラック・ローズ・レクイエム!!」
ジャンク・ヴィクトリー-ブラックローズの身体が青い炎に包まれ、更に宙を舞っていた薔薇の花びらがジャンク・ヴィクトリー-ブラックローズの背中に大きく羽ばたく翼を形成した。



早美:「大きく羽ばたく翼…」


一星:「世界を包み込む、俺たちの絆から生まれた翼だ!!」



会場内が光に包まれる。




勝利はどちらの手に…!








第7ED『Last Moment《SPYAIR》』






次回予告

ナレーション:準決勝バトル…。勝利は果たしてどちらの手に…。

そして、決勝へ。

遂に、第5回デュエルバトルカーニバル選手権も、大詰めを迎えてきた。

頂点を手にするのは一体誰なのか…!


一星:次回、遊戯王5DXAL「準決勝決着!そして、決勝へ」


一星:「遂に、勝負を決するときだ」





遊戯王5DXAL豆知識コーナー!!


一星:「ジャンク・ヴィクトリーは状況に応じて様々な姿に変わることができる。その姿はかつてシグナーと呼ばれた人達が使用していたドラゴンの力を受け継いだ姿になるぞ。レッドデーモンズ、ブラックフェザー、エンシェントフェアリー、ライフストリーム、ブラックローズ、そして最後の1体は…」
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