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第105話:『聖なる守護の輝き サンシャイン・ブレイク!』










アリスター:「くっ、オズボーン・セーブル。やはり、何か企んでいたか」


オズボーン:「サイファーの野良猫は察しがいいんだな」


アリスター:「くっ、この大会を利用して、何をするつもりだ!」
オズボーンに追求するアリスター。

オズボーンは、3つのカプセルに近づく。



オズボーン:「世界の調和と再生、それを成し遂げるための鍵を手に入れる。そのために、大会を利用し、この選ばれし3枚のカードにエネルギーを蓄えている」




オズボーン:「脅すつもりもなければ、協力を仰ぐつもりもない。だが、」
オズボーンはカプセルから出したカードをアリスターに見せる。


オズボーン:「お前の身体は、これから私の物になる。そう、私のために働いてもらうぞ。サイファーのアリスター・イドロ」

アリスター:「や、やめろ…。やめろー!」
アリスターに見せつけるカードが輝く。


”魔界のデューザ・サイボーグ”のカードに秘められた闇がアリスターを飲み込む。









第7OP『二つの未来《黒田倫弘》』












第105話:『聖なる守護の輝き サンシャイン・ブレイク!』







デュエルバトルフィールドシステムの前に立つ一星とアリスター。



一星はアリスターの様子がおかしいことに気付いていた。


そして、それは、一星を応援しに来ているみんなも違和感を感じていた。



ジャック:「あの男、前と雰囲気が違うな」


鬼柳:「ああ、相手を殺す、そんな殺気だ」


クロウ:「敵さんはイメチェンのつもりか?」


龍可:「まだ決勝戦じゃないのよ。そこまでしないはずよ」

エマリー:「それに、あの人がイメチェンをするような性格には見えないわ」
エマリーの言う通りだ。

彼の表情はしっかり者のように見えた。イメチェンをするような人物には見えない。


一星:「アリスター、お前に何があったのか、このバトルで証明できるなら証明してみせる!」
一星がターミナルペットを手元に出す。





『field system standby』
デュエルバトルフィールドシステムが起動する。

『Terminal PET setup』
両者ともにターミナルペットをセットする。

『Review Terminal PET』
ターミナルペットがセットされたことを確認したフィールドシステム。

『yuseiParticle Spread』
遊星粒子が散布され、フィールドを構築する。

『Stage ”The North Pole”』
The North Pole。つまり、北極。今回のフィールドは北極となった。

『Monster Call!』
両者のモンスターがフィールド内に現れる。

一星のジャンク・ヴィクトリー。

そして、アリスターは、今まで使ってきた漆黒の豹戦士パンサー・ウォリアーではなく、見たことのないモンスターを出してきた。


一星:「パンサー・ウォリアーじゃない…!」




MC:「おおーっと、アリスター・イドロは今まで使用してきたパンサー・ウォリアーから別のモンスターへ入れ替えてきた!大会のルール上、決勝トーナメントからはモンスターの入れ替えは自由となっています!アリスターは一体、どんなバトルを見せてくれるのか!」
MCが楽しそうに実況する。


デュエルバトルフィールドシステムの機能を使って、相手のモンスターを調べる一星。

ホログラムを出して、アリスターが出したモンスターの画像が映る。

魔界のデューザ・サイボーグは黒い頑丈な鎧を付けた闇戦士。機械でできた羽が背中についているのが特徴的だ。


一星:「魔界のデューザ・サイボーグ。聞いたことないモンスターだ」
そう呟く一星。


そして、スタートのコールが鳴る。


『DuelBattle START!!!』
デュエルバトルがスタートする。



次の瞬間、魔界のデューザ・サイボーグは海の中へ入ってしまった。


一星:「いきなり、海の中に!どこから来る…」
一星はジャンク・ヴィクトリーの周りを見る。






一行に姿を現さない。


そう思った、そのとき!

ジャンク・ヴィクトリーの背後に大きな水しぶきが発生し、中から魔界のデューザ・サイボーグが現れた。


現れた、その瞬間!


一星:「!!」
一星は魔界のデューザ・サイボーグから見覚えのある殺気を感じた。


一星:『この感じ…』
一星は少し前のことを思い出す。


予選最終バトル

その時に対戦した相手セーブル・シックが使っていた見たことも聞いたこともないモンスター、”ダーク・ヘルケイター”。


セーブル・シックは、あのバトルの途中で豹変し、どす黒い殺意で、自分を襲ってきた。



一星:『似ている。あの時に。このモンスターは、あのダーク・ヘルケイターと同質だというのか…?』
ダーク・ヘルケイターと魔界のデューザ・サイボーグ2体が同じ力を持つモンスターだと考えた。


一星:『それじゃあ、アリスターの様子がおかしいのは、このモンスターの所為なのか!?』
もし、あの時と同じなら、アリスターはセーブル同様モンスターに操られているだけだと、一星は考えた。



魔界のデューザ・サイボーグはジャンク・ヴィクトリーを蹴り飛ばした。



一星:「もし、あのモンスターに操られているのなら、倒すまでだ。サポートカード”ジャンク・パワー・ガントレット”!!」
ジャンク・ヴィクトリーの右肩から手にかけてのガントレットが装備された。

一星:「吹き飛ばせ!パワー・オブ・バイセン!!」
ジャンク・ヴィクトリーが拳を握り、魔界のデューザ・サイボーグを吹き飛ばす。


だが、予想以上にあまり飛ばされていない。

何故なら、魔界のデューザ・サイボーグは、自分の背中についている機械の翼で防御していたからだ。


一星:「くっ」


アリスター:「サポートカード”オウガ・サタナキア”」
魔界のデューザ・サイボーグの背後に黒い翼が4枚あり羊の骸骨を顔にした悪魔が現れた。

一星:「いきなり、モンスターカードのサポートカードを!」
オウガ・サタナキアはモンスターカード。いきなりモンスターカードを使用するとは思ってもいなかった。


そして、現れたオウガ・サタナキアは黒い光に包まれ、姿を変えた。


その姿は、黒い大剣だった。


その大剣を魔界のデューザ・サイボーグが手に持った。


アリスター:「サポートカード”ナイトメア・ファースト”」
魔界のデューザ・サイボーグの羽が紫色に輝き、高速移動を始めた。


一星:「!!」



MC:「おおーと!魔界のデューザ・サイボーグ!なんてスピードだ!ジャンク・ヴィクトリーは、これに対応できるのか!?」
MCが実況していた次の瞬間、魔界のデューザ・サイボーグは、ジャンク・ヴィクトリーに接近する。


一星:「右だ!ジャンク・ヴィクトリー!!」
ジャンク・ヴィクトリーは、即座に右を向き、右拳をお見舞いしようとするが、一瞬で躱されてしまった。


一星:「くっ、なんてスピードだ…!」
魔界のデューザ・サイボーグのスピードに驚かされてしまう一星。


その間に、魔界のデューザ・サイボーグが背後からジャンク・ヴィクトリーに向かって大剣を振り下ろす。

一星:「ジャンク・ヴィクトリー!」
ジャンク・ヴィクトリーはギリギリで躱したが、背中に傷ができた。

魔界のデューザ・サイボーグが大剣を振り下ろしたときに、少し当たってしまっていたようだ。


魔界のデューザ・サイボーグは再び高速移動を初め、ジャンク・ヴィクトリーの動きを翻弄する。


隙を見つければ、魔界のデューザ・サイボーグは攻撃を仕掛けてくる。


一星:「受け止めろ!ジャンク・ヴィクトリー!!」
ジャンク・ヴィクトリーは右腕で魔界のデューザ・サイボーグが振りおろしてきた大剣を受け止める。



アリスター:「下がれ!デューザ・サイボーグ。オウガ・サタナキア、反撃だ」
魔界のデューザ・サイボーグが一度下がったと思えば、魔界のデューザ・サイボーグが持っている大剣が姿を変え、さっきのモンスターの姿へと変わった。








一星:「モンスターの姿に!」
オウガ・サタナキアが現れ、一星は少し驚く。


そして、オウガ・サタナキアは手を上に挙げて、頭上にブラックホールのようなものが現れ、中から黒い光の剣が出現し、ジャンク・ヴィクトリーの四方に突き刺さり、閉じ込める。


アリスター:「”プート・サタナキア・ライトニング”」
魔界のデューザ・サイボーグは羽から電撃を、ジャンク・ヴィクトリーを閉じ込める黒い光の剣に向かって飛ばす。

1本の剣に電撃が走ると、それは次々と別の剣にも電撃が伝わり、四方を囲う。



そして、その電撃は中心地にいるジャンク・ヴィクトリーを襲った。

苦しむジャンク・ヴィクトリーを見て、一星は名前を叫んだ。



MC:「なんという攻撃だ!ジャンク・ヴィクトリー、逃げることができず、魔界のデューザ・サイボーグの電撃を受けてしまった!」






ボブ:「ジャンク・ヴィクトリーが!」

ミゾグチ:「あのままでは、ヒットポイントが徐々に削られて、負けてしまう!」

氷室:「この状況を何とかできるか。一星は!」

シェリー:「一星にはまだ6枚のサポートカードがあるわ。そのカードで何とかするはずよ…!」
一星の応援をするみんなが心配する。

このままではジャンク・ヴィクトリーのヒットポイントは消え、敗北してしまう。そうなる前に、一星は何をするのか。

その答えはすぐに出た。



一星:「サポートカード!”ターボ・ボンファイア”!」
炎が燃え上がる模様がついた鎧を纏う戦士が、ジャンク・ヴィクトリーの頭上に現れる。


ターボ・ボンファイアは身体中に炎を纏い、攻撃体勢に入る。

一星:「ビッグバン・ビーコン!!」
四方に炎を飛ばし、黒い光の剣を破壊する。


黒い光の剣が消えたことで、電撃攻撃も止まった。


ジャンク・ヴィクトリーとターボ・ボンファイアは、その場から離れる。


一星:「まずは、オウガ・サタナキアから叩く!」
炎を纏っているターボ・ボンファイアが、更に炎を纏い、北極なので周りの氷が溶けていく。


ターボ・ボンファイアは、そのまま突撃する。


アリスター:「迎え撃て、オウガ・サタナキア」
オウガ・サタナキアも掌から黒い光線を放つ。


2体の攻撃はぶつかり合い、ジャンク・ヴィクトリーと魔界のデューザ・サイボーグは、海の中へ入る。



そして、ターボ・ボンファイアとオウガ・サタナキアの攻撃は周りの北極を飲み込むほどの巨大な爆発を発生させ、2体共一瞬で消えた。



しばらく静まり返るフィールド。


だが、しばらくすると、海の中に潜ったジャンク・ヴィクトリーと魔界のデューザ・サイボーグが姿を現し、北極の地に立つ。



両者、動かずその場に立ち続け、目で威圧する。


それはモンスターたちだけではなかった。


一星とアリスターも視線を合わせて威圧していた。

周りに緊張感が走る。



一星:『アリスター…』
一星は初めてアリスターと会ったときのことを思い出す。


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アリスター:「この大会を利用して、オズボーンは何かをやろうとしているかもしれない。それを阻止するために、ノルマンディーカンパニーに近寄るために大会に出場して、同時にノルマンディーカンパニーの秘密を暴こうとしているんだ」


一星:「それがノルマンディーカンパニーの闇…」
あの時、一星は大組織サイファーの任務に就いて教えてもらった。


それは、世にデュエルバトルを広め、デュエルバトルカーニバル選手権を開催した会社ノルマンディーカンパニーの裏を突き止めることだった。



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一星:『まさか、ダーク・ヘルケイターも魔界のデューザ・サイボーグも、ノルマンディーカンパニーは手を回したもの!アリスターが追っているノルマンディーカンパニーの謎に関係するものなのか…?』
一星は考えてしまった。


アリスターは、それを突き止めるために相手の懐に入ったが、敵に見つかり、あのカードを渡され、様子がおかしくなったのではないかと。


魔界のデューザ・サイボーグが動き出す。


ジャンク・ヴィクトリーに体当たりをし、後ろの氷山にジャンク・ヴィクトリーは激突した。


一星:『考えすぎか。だが、あり得ないことじゃない。その真実を知っているのは、アリスターだけだ!』
一星は絶対に勝つことを決心した。

一星:『アリスター!お前を絶対に助ける!そして、真実を教えてくれ!』
一星はサポートカードを使用する。






一星:「サポートカード!チューナーモンスター!”エンシェント・フェアリー・チューナー”!」
綺麗な羽がついた小さいドラゴンが現れる。


一星:「行くぞ!ジャンク・ヴィクトリー!!」
遊星粒子を通して、一星にジャンク・ヴィクトリーの意志が伝わってくる。


同調完了。サイドオーバーが発動した。


アリスター:「やれ。魔界のデューザ・サイボーグ」
サポートカードを発動したアリスター。発動したカードには、”ベエーアディゲン・ビット”と書かれていた。

魔界のデューザ・サイボーグの機械の羽から無数の自律行動する浮遊砲台が放たれた。

浮遊砲台はジャンク・ヴィクトリーとエンシェント・フェアリー-チューナーを囲い、一斉攻撃を開始する。



一星:「集いし守護の光が、空を照らし、大地を救う!!」
ジャンク・ヴィクトリーとエンシェント・フェアリー-チューナーが一つになる。


そして、魔界のデューザ・サイボーグが放った浮遊砲台の一斉攻撃がジャンク・ヴィクトリーたちに直撃する。



しかし、次の瞬間、四方を囲う浮遊砲台がど真ん中から放たれたレーザーのような光に全て撃ち落とされた。


アリスター:「!」


一星:「全ての光をその手に掴め!”ジャンク・ヴィクトリー-エンシェントフェアリー”!」
美しき光の龍、エンシェント・フェアリー・ドラゴンの力を受け継ぐジャンク・ヴィクトリーが現れた。





天兵:「あれって、龍可が持っているエンシェント・フェアリー・ドラゴンじゃ…」

龍可:「うん、エンシェント・フェアリー・ドラゴンの力を受け継いだジャンク・ヴィクトリーだわ…」
遂に自分が使っているエンシェント・フェアリー・ドラゴンの力を持つジャンク・ヴィクトリーを見た龍可。

どんな力を見せてくれるのか、龍可は気になっていた。




アリスター:「続けろ。魔界のデューザ・サイボーグ!」
再び機械の羽から自立する浮遊砲台を数台放ち、姿を変えたジャンク・ヴィクトリー-エンシェントフェアリーに攻撃する。


しかし、今のジャンク・ヴィクトリーは一星と同調しているため、反応速度が物凄く速い。


一星は目で浮遊砲台を追い、ジャンク・ヴィクトリー-エンシェントフェアリーは浮遊砲台から放たれるビームを綺麗に躱す。



一星:「エターナル・ブライトネス!!」
ジャンク・ヴィクトリー-エンシェントフェアリーは身体中に光を溜め、溜めた光を解き放ち、浮遊砲台を一掃する。


アリスター:「うっ、サポートカード”ダークネス・カリバー”!」
慌てた口調でサポートカードを使用するアリスター。魔界のデューザ・サイボーグは両手に剣を握り、ジャンク・ヴィクトリー-エンシェントフェアリーに攻撃する。


この間合いは躱せないと一星は思い…。


一星:「サポートカード!”くず鉄のかかし”!」
魔界のデューザ・サイボーグが接近する目の前にくず鉄のかかしを呼び、攻撃を止める。




矢薙:「おおー」

氷室:「うまいところでくず鉄のかかしを使ったな」

牛尾:「これで、相手の攻撃を鈍らせたぜ」
くず鉄のかかしの使い方に感動する矢薙たち。




ジャンク・ヴィクトリー-エンシェントフェアリーは接近し、魔界のデューザ・サイボーグを蹴り飛ばす。


その反動で、片手に持っていた剣を手放してしまい、手放した剣をジャンク・ヴィクトリー-エンシェントフェアリーが手に持つ。






特別席からバトルを見ているオズボーン。


オズボーン:『不動一星、奴は何者だ…。明らかにジャンク・ヴィクトリーの動きは、他のモンスターの動きと全然違う』
一星のことが気になってきたオズボーン。


すると、秘書のクラークが声をかける。


クラーク:「社長、アリスター・イドロの様子がおかしいです!」
オズボーンは視線を一星からアリスターに変えた。

苦しそうな表情をしているのがわかる。





アリスター:「お、俺は…、俺は!」


一星:「アリスター!」


アリスター:「うわあああ!俺は絶対に負けない!この闇の力で!パンドラの箱を!!」
アリスターからどす黒いオーラが放たれ、魔界のデューザ・サイボーグは見る見ると姿を変える。

機械だった羽は、黒い羽に変わり、黒い鎧は紫色の鎧へとなった。



よく見ると”オプスキュリテ・サタナキア”と書かれた魔法カードのサポートカードが使用されていた。

その力によって、魔界のデューザ・サイボーグは、”魔神デューザ・サタナキア”へと進化したのだ。






アリスター:「うわああああ!」
アリスターの悲鳴は会場中に響き渡る。



会場にいるみんなは、アリスターの様子がおかしいことに少しずつ気付いていた。


しかし、一星は前日に言葉を交わしているので、確実におかしいことに気付いていた。




一星:「目を覚ませ!アリスター!!」
一星は呼びかけるが、アリスターは怖い目で一星を睨みつけ、魔神デューザ・サタナキアは目の前に魔法陣を出現させた。


一星:「倒すしか方法はないか!」
ジャンク・ヴィクトリー-エンシェントフェアリーは、手に持っている剣を捨てて攻撃体勢に入る。



一星:「守護の光を身に纏え!ジャンク・ヴィクトリー!」
ジャンク・ヴィクトリー-エンシェントフェアリーの身体が光に包まれる。



アリスター:「魔神デューザ・サタナキア…!全てを闇に包みこめ!」
魔法陣から解き放たれた闇が放出される。


アリスター:「闇の彼方へ消え失せろ!」
放出された闇が勢いをつけて、ジャンク・ヴィクトリー-エンシェントフェアリーに襲いかかる。


一星:「聖なる守護の輝きを解き放て!!」
身体中に溜めた光が、両手に集約されて矢の形になる。


一星:「サンシャイン・ブレェェイクゥゥ!!」
光の矢を放ち、その瞬間は矢はエンシェント・フェアリー・ドラゴンのような形をした光の龍になって、魔神デューザ・サタナキアが放った闇を打ち消す。


更に、ジャンク・ヴィクトリー-エンシェントフェアリーの攻撃は、魔神デューザ・サタナキアをも飲み込んだ。


ヒットポイントが削られる。


アリスター:「うわああああ!」
頭を押さえるアリスター。


一星:「アリスター!」
苦しむアリスターを見て、名前を叫ぶ一星。


ぞして、魔神デューザ・サタナキアはフィールドから消えた。



『DuelBattle End! DuelBattle End!』
バトル終了のコールが鳴り響く。



MC:「…け、決着!決着しました!勝者は不動いっせーい!!」
MCが勝者の名前を大きな声で叫ぶ。


しかし、アリスターの様子がおかしかったことが気になっていた所為か、その実況には戸惑いがあった。



タカ:「一星の勝ち、だよな」

ブリッツ:「あぁ、だが、相手の様子、随分おかしくなかったか?」
アリスターの様子を気にするブリッツたち。


アリスターは、その場に倒れていた。

そんなアリスターに駆け寄る一星の姿が、みんなには見えていた。


一星は名前を呼びかけながら、アリスターを起こす。


一星:「大丈夫か!アリスター!しっかりしろ!!」
一星がアリスターに呼びかけている中、アリスターが使っていたターミナルペットの中から魔界のデューザ・サイボーグのカードは、スーッと消えた。


アリスターが少しだけ目を開く。


アリスター:「…い、っせい」
苦しそうに一星の名前を呼ぶ。

一星:「アリスター…!」


アリスター:「気を…つけろ…。ノル、マンディ…カ、ンパニ…には。気を、付けろ…。オズ、ボ…ンは、パ…パンド…」
アリスターは完全に意識を失った。



一星:「アリスター!しっかりしろ!アリスター!アリスター!!」
一星はアリスターの身体を揺さぶりながら名前を叫ぶが、アリスターが目を開くことはなかった。



その光景をいつもの席から見ているオズボーン。


オズボーン:「カードは回収できたか?」

クラーク:「はい。あの男のターミナルペットからカードの反応が消えていますので、大丈夫かと」
クラークはタブレットを触りながら話す。

タブレットには、アリスターの顔写真とターミナルペット、その中に入っているカードが映し出されていたが、全てのカードにエラーマークが表示されていた。


オズボーン:「そうか。体内に入っていた闇が一気に消えた所為で、アリスターの意識も闇と共に消えたか」
倒れるアリスターを見るオズボーン。


その隣にいる一星に視線を変えた。

オズボーン:「あの男、消しておくべきか。それとも、計画のために利用するか」
怖い目で一星を睨みつけるオズボーン。




大会に潜む闇が、徐々に姿を現す。

オズボーンの目的、徐々に謎が明らかになる…!








第7ED『Last Moment《SPYAIR》』






次回予告

ナレーション:デュエルバトルカーニバル選手権に一体、何が起きているのか。

そんなことを気にしながら、一星は準々決勝へと望む!

このバトルに勝てば、ベスト8へと進出が決定する。

しかし、次なる対戦相手が使用するカードにも闇が…!その闇に一星は打ち勝てるのか


龍亜:次回、遊戯王5DXAL「魔の剣に勝て!ライフ・ストリーム!」


龍亜:「ライフ・ストリーム・ドラゴンの力で勝てよ!一星!!」





遊戯王5DXAL豆知識コーナー!!


タカ:「今回はデュエルバトルカーニバル選手権の決勝トーナメントのルールについてだ。決勝バトルロイヤルに引き続き、サポートカードは7枚まで入れることができるぞ。しかも、今までモンスターカードは1枚までだったが、決勝トーナメントからは2枚まで入れることが可能になったぞ。バトルするモンスターも入れ替えることができるので、相手のバトルを分析し、モンスターを入れ替えてバトルを有利にすることも可能だ」
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