第104話:『ノルマンディーカンパニーの陰』
第3回デュエルバトルカーニバル選手権優勝者トゥームス・レベリックVS今大会初出場アリスター・イドロ
いいバトルをしているが、勝負は見えいているも同然。
優勝経験があるトゥームス・レベリックが勝つと、会場にいる観客、それにテレビを見ている人達もそう思った。
フィールドは吹雪が吹く雪山だった。
トゥームス:「隠れていても無駄だぞ」
吹雪の中を歩くトゥームスのモンスター”氷結界の虎将ライホウ”。周りを警戒しながら、前へ進む。
すると、キラッと輝いた。
それをトゥームスは見逃さなかった。
トゥームス:「そこだ!!」
氷結界の虎将ライホウは、掌に氷の結晶を生成し、それを一瞬光った場所に向かって投げ飛ばした。
狙い通りの場所に攻撃が飛び、敵を倒したと思った。
しかし…!
トゥームス:「なっ!剣だけだと!?」
一瞬光ったものは、今戦っている相手が持つ基本武器だった。
それだけが、雪が積もり地面に突き刺さっていたのだ。
トゥームス:「本体は、どこだ!」
トゥームスが周りを見る。
すると、何者か氷結界の虎将ライホウの足元を掴み、雪の中に引きずり込む。
そして、敵本体が出てきた。
アリスター・イドロが使用している”漆黒の豹戦士パンサー・ウォリアー”。
それだ敵の本体だ。
トゥームス:「くそっ!そこから脱出しろ!ライホウ!!」
氷結界の虎将ライホウが脱出しようとするが、パンサー・ウォリアーは、持っている盾をライホウに向かって投げ飛ばし、脱出を一時的に防いだ。
そして、その間に愛用の剣を拾う。
アリスター:「優勝候補トゥームス・レベリック。お前の白星はない。散れ」
パンサー・ウォリアーが氷結界の虎将ライホウにトドメを刺した。
『DuelBattle End! DuelBattle End!』
バトルが終了し、会場内が呆然としていた。
その頃、ナーヴたちは、みんながいる場所に戻る。
ナーヴ:「バトルはどうなった?」
ナーヴが天兵に聞く。
天兵:「ま、負けたよ」
タカ:「え?」
ブリッツ:「負けた?」
天兵:「うん。第3回デュエルバトルカーニバル選手権優勝者トゥームス・レベリックが、負けたんだよ」
過去の大会の優勝者の敗北。
それが、会場内にいるみんなを呆然とさせていた理由だった。
MC:「しょ、勝者、アリスター・イドロ!今大会初出場のアリスター・イドロが、優勝候補トゥームス・レベリックを打ち負かしたー!!」
現実を受け入れ、ありのままを実況するMC。
トゥームス・レベリックが、デュエルバトルフィールドシステムに両手をつき、負けを認める。
一星:「相手は、今大会初出場アリスター・イドロ」
一星はトゥームス・レベリックの対戦していた相手の顔を見て呟いた。
第7OP『二つの未来《黒田倫弘》』
第104話:『ノルマンディーカンパニーの陰』
大会を見ているみんなが、予想外の出来事に開いた口が閉じなかった。
あのトゥームス・レベリックが負けたのだ。第3回デュエルバトルカーニバル選手権優勝者にして、今大会でも優勝候補の一人として名前が上がっていたトゥームス・レベリックが。
そして、そのトゥームス・レベリックを倒したのが、今大会初出場となる男アリスター・イドロである。
今のバトルを、特別席から見ていたオズボーン。
背後には秘書のクラークもいた。
オズボーン:「優勝候補の一角が消えたか。トゥームス・レベリックを倒した対戦相手は確か…」
クラーク:「えぇ、例の組織の者です」
オズボーン:「ふーん」
オズボーンがアリスターを見つめる。
距離があるにも関わらず、オズボーンの目線に気付いたのか、アリスターもオズボーンを見つめ返す。
アリスター:『オズボーン・セーブル。あんたの化けの皮が剝がさせたもらうぞ』
目線の先にいるオズボーンを見ながらアリスターは心の中で呟く。
こちらを見てくるアリスターが腹ただしくなってくるオズボーン。
オズボーン:「目障りだな。こちらの計画に気付いているのではないのか?」
クラーク:「それはないでしょう。例の施設に入った形跡はありませんし、書類室も人の出入りした形跡はありません」
オズボーン:「ならいいがな。だが、最悪の事態は対応せねばな」
オズボーンは椅子から立ち上がる。
クラーク:「最悪の事態ですか?」
オズボーン:「あまりこういうことを言うのは柄ではないが、嫌な予感がしてな」
クラークを残し、オズボーンは部屋を出る。
決勝トーナメント1日目が終了した夜
一星はアキと愛、久しぶり家族3人でご飯を食べていた。
愛:「一星の次の対戦相手は、あのトゥームス・レベリックを倒したアリスター・イドロ
ね」
アキ:「過去の大会とはいえ、あの一度は優勝を手にしたことがあるはずの選手が負けたんだもの、相当強い相手とみて間違いないわね」
愛:「今まで大会の中で戦った選手の中で一番大変になりそうな戦いになるわね」
愛が一星を見る。
一星:「どんな相手が来ようと、正々堂々と勝負して勝つだけだ」
一星は食事を全て食べ終え、席を立ち上がる。
一星:「少し外に出てくる。10時には戻る」
アキ:「そう、気を付けてね」
食器が乗ったトレイを持ち上げて、片付けに行ってしまう一星。
その後、一星は風に当たるため、ネオコーポレーションシティの街中を歩いていた。
一星:『サイドオーバーで力を最大限まで引き出すことはできている。これもあの人のおかげ、だが…』
一星のあの人というのは、あのとき突如現れて、自分の新たなステップを教えてくれたチャンピオン・名人のことだった。
しかし、あの時以来、一星は気になっていることがあった。
それは、あの人の声だ。
あの人が、俺に掛けてくれた言葉を振り返る一星。
どの言葉も思いがこもった言葉だったような気がした。
一星:『あの人は、一体誰なんだ?俺の心に響く、あの声…。俺は、あのひとを知っている。いや、初対面のはずだ…。だが…』
自分の胸を触る一星。
一星:『本当に初対面なのか…』
数秒前に呟いたことと、今行った言葉に矛盾が現れる。
初対面なのか、初対面ではないのか、一星の心に、大きな謎の穴が生まれてしまう。
???:「不動一星だな」
背後から、自分の名が呼ばれ、後ろを振り向く一星。
一星:「!!?あんたは…」
一星は、自分に声をかけた人の顔を確認し驚いた。
何故なら、声をかけてきたのは、今日のバトルで優勝候補を倒し、次のバトルで一星とぶち当たるアリスター・イドロであったからだ。
2人は、街中の夜景が見える高い場所に来ていた。
他にも、十数人の人々が周りにはいた。
家族にカップルばっかりだ。
そんな中に一星とアリスターはいた。
一星:「まさか、次対戦する相手が声をかけてくるとはな」
アリスター:「驚いたか?」
一星:「少しな。それで、俺に何のようだ?まさか、大会で対戦する前にバトルしろなんて言わないよな?」
一星は恐る恐る聞いた。
アリスター:「この後戦う敵に手の内を明かすほど、俺も馬鹿じゃない」
一星:「じゃあ、何のようだ?」
アリスター:「バトルする前に、挨拶しようと思ってな」
一星:「あいさつ?」
アリスターは懐から端末のようなものを出す。
そして、その端末からホログラムを出し、紋章のようなものが浮かび上がる。
一星は、その紋章に見覚えがあった。
アリスター:「大組織サイファーに所属するアリスター・イドロだ。初めまして、大組織フロンティア所属、不動一星」
サイファー。フロンティアに並ぶ大組織の一つだ。
多元世紀になって、世界にはいくつかの組織が存在し、そして、国家政府の一任で、”小組織”、”中組織”、”大組織”に階級づけされている組織が存在する。
その中でも、大組織に階級付けされている組織は数少なく、「大組織で有名な組織と言えば」と質問されたら、”フロンティア”、”サイファー”、そして”プラント”の3つだ。
一星:「まさか、あんたがサイファーの所属だったとはな。しかも、俺のことも調べ上げているか」
アリスター:「少しはな。安心しろ、お前のプライベート的なことは調べていない」
一星:「サイファーのボスも、大会の参加を認めたのか?」
アリスター:「あぁ、と言っても、俺の場合は任務遂行のために大会に出場したまでだけどな」
アリスターから気になる単語が出た。
任務遂行?
一星:「任務遂行?大会に優勝することが目当てじゃないのか?」
アリスター:「お前と一緒にするな。俺は、総帥の命令で、ここに来たまでだ。ノルマンディーカンパニーの裏を暴くためにな」
アリスターは、この大会へ出た理由を語り出す。
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第5回デュエルバトルカーニバル選手権の予選が始まる少し前
東アメリカ大陸のオレガンシティ
大組織サイファー本部
総帥室に総帥のジェームズ・H・ウィリアムとアリスターはいた。
アリスター:「デュエルバトルの大会にですか?」
ジェームズ:「お前が出場してくれ」
アリスター:「それは、構いませんが、なぜこんなゲームに自分が出なくてはいけないのですか?」
疑問を総帥にぶつけるアリスター。
ジェームズ:「少し前に、ノルマンディーカンパニーの社長秘書が来てな。第5回デュエルバトルカーニバル選手権の招待状を置いていったんだ。なんでも、大組織であるサイファー、フロンティア、プラントには、ぜひ参加者と誰かを出してほしいとな」
アリスター:「なら、自分ではなく他を当たってください。自分は別の任務の報告書があるので」
ジェームズ:「いや、出場する理由は、そこじゃない」
アリスター:「?」
ジェームズ:「実は、ノルマンディーカンパニーは、1年ほど前からマークしていてな。初代社長ノーマン・マグストが亡くなって、ノルマンディーカンパニーは外部との接触を許さないほど、内部沈黙が長い。一体、なぜなのかそれを突き止めるために、サイファーはノルマンディーカンパニーを見張っていたんだが、中々本性を現さなくてな」
アリスター:「でしたら、何もないのでは?見張りも外せばいいではないですか」
ジェームズ:「確かにな。だが、少し気になることがあってな」
アリスター:「気になる事?」
ジェームズ:「ああ、ノルマン亡きあと、社長に着いたのは、副社長では、平社員だったオズボーン・セーブルと言う男だそうだ」
ジェームズはオズボーンの机に置き、それをアリスターが手に取る。
ジェームズ:「なぜ、副社長である男が社長にならず、平社員だった、その男が社長になったのかが不気味でな。しかも、それ以来、副社長のライナー・リッグの姿を見た者も少ない」
アリスター:「会社内で何かがあった。そういうことですか?」
アリスターが確認すると、ジェームズは首を縦に振って「ああ」という。
アリスターはため息をついた。
アリスター:「確かに、何かあったのかもしれないですね。わかりました。この仕事、引き受けます」
ジェームズ:「そうか。引き受けてくれるか。大会に出場すれば、ノルマンディーカンパニーに近寄れる。無論、危険も迫って来る。気を引き締めてくれ」
アリスター:「了解」
アリスターはジェームズからの依頼を引き受けた。
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アリスター:「この大会を利用して、オズボーンは何かをやろうとしているかもしれない。それを阻止するために、ノルマンディーカンパニーに近寄るために大会に出場して、同時にノルマンディーカンパニーの秘密を暴こうとしているんだ」
一星:「大会を利用して、何かをする…」
一星はボソッと呟く。
一星:「それがノルマンディーカンパニーの闇…」
アリスター:「あぁ」
一星:「しかし、これはサイファーの任務のことだろう。フロンティアの俺に、なぜ教える?」
アリスター:「任務遂行は状況次第では、人数は多い方がいいときもある。フロンティアである、お前に協力してもらおうと思ったが、やはり何も知らないで、優勝するために大会に出たようだな。なら、今の話しは忘れてくれ。何も知らない奴に頼むことはない」
呆れたアリスターは、その場を後にしようとする。
一星:「ちょっと待ってくれ」
アリスター:「なんだ?」
一星:「お前、1人で任務をやっているのか?」
アリスター:「あぁ、何か分かったら増援を呼ぶ予定だがな」
一星:「そんなことして、バトルに集中できるのか?」
アリスター:「デュエルバトルと任務遂行は違う。バトルには集中するさ。お前とのデュエルバトル楽しみにしているぞ」
それを言い残し、アリスターはその場を後にした。
時刻は9時半。10時には戻ると母に伝えている。
一星:『ノルマンディーカンパニーの秘密。この大会を利用した出来事か…』
一星はそう呟き、その場を後にする。
デュエルバトルカーニバル選手権の会場
既に正門は閉まっている。
時刻はもう24時を回ろうとしている。
門が閉まっているのは当たり前だ。
そんな中、アリスターは、唯一会場の中に入ることができる係員専用の出入り口の場所にいた。
勿論、警備員もいる。
アリスター:「あそこからの侵入は厳しいか」
アリスターは、その場を離れ、内部へ入れる場所を見つけるため、会場をの周りを見渡す。
しばらく周りを歩いていると、業務用のシャッター一つが中途半端に上がっていた。
あそこから行けば中へ行けると思い、たまに巡回する警備を注意しながら、会場内へ入る。
真っ先に行った場所は、いつもバトルが行われている場所だった。
デュエルバトルフィールドシステムに触れ、何か怪しいものがないかを確認する。
しかし、触って確認し、ライトをつけて目視で確認したが怪しい場所はなかった。
アリスター:「手掛かりなしか…」
アリスターは立ち上がり、周りを見渡す。
考えてみれば、今立っている場所は、今日、自分が勝利して、会場の歓声を聞いた場所でもあった。
そのことを思い出したアリスター。あのときは、自分を見つめるオズボーンに気付いた。
ちょうど、あそこの部屋。
その部屋を見るアリスター。
「行ってみるか」というような顔で、アリスターは、いつもオズボーンが見ている部屋に向かった。
鍵穴がついているものの、鍵は閉められておらず、すんなり部屋に入ることができた。
本棚とソファーが置かれているだけで、他に気になるものはなかった。
とりあえず、部屋の中を隅々まで調べた。
しばらくすると、気になるものが目に映った。
それは本棚の後ろだ。
何やら不思議な溝があったのだ。
アリスター:「これは…」
アリスターは、本棚に並べられた本を調べる。
そして、並べられた本の中に1冊だけ本ではないものが紛れていた。
アリスターはそれに触れると、それはボタンのように奥へと押し込まれ、更に本棚が横にずれて、目の前に下へ行ける階段が現れた。
アリスター:「隠し扉…!」
アリスターは、その階段を降りる。
階段の周りに、電気はなく、自前していたライトで前を照らして進む。
しばらく下へ行くと、目の前に灯りが見えた。
アリスターは急いで、その場所へ走って向かった。
警戒しながら部屋に入ったアリスター。
少しずつ前へ進むと、目の前にカプセルのような物が立っていた。
カプセルは全部で3つ。
その中を見てみると、カードが一枚ずつ入っていた。
3枚のカード。内1枚は見覚えがあった。
アリスター:「このカードは、ダーク・ヘルケイター…!予選でセーブル・シックが使っていたカード…」
予選でセーブル・シックが使用していたカード。不動一星がセーブル・シックを倒したあと、カードの消息は不明と聞いていた。
だが、消息を絶ったカードが今、目の前にある。
アリスター:「他のカードは…!」
アリスターが他2枚のカードを確認しようとする。
しかし、次の瞬間、四方に設置されていたものなのか、4つライトがアリスターを照らす。
アリスター:「し…―」
アリスターの背後に忍び寄る人影がアリスターを取り押さえる。
クラーク:「社長の言った通り、最悪の事態に備えて正解だったですね」
アリスターを取り押さえたのは、ノルマンディーカンパニー社長秘書のクラークだった。
オズボーン:「騒がしい野良猫が入ったものだ」
目の前にノルマンディーカンパニー社長のオズボーンが姿を現した。
アリスター:「くっ、オズボーン・セーブル。やはり、何か企んでいたか」
オズボーン:「サイファーの野良猫は察しがいいんだな」
アリスター:「くっ、この大会を利用して、何をするつもりだ!」
オズボーンに追求するアリスター。
オズボーンは、3つのカプセルに近づく。
オズボーン:「世界の調和と再生、それを成し遂げるための鍵を手に入れる。そのために、大会を利用し、この選ばれし3枚のカードにエネルギーを蓄えている」
アリスター:「成し遂げるための鍵?どういう意味だ?それに、そのカードはなんだ?セーブル・シックが敗北したあと、行方が分からなかったダーク・ヘルケイターのカードが、なぜここにある!」
オズボーン:「このカードは元々我々が所有していたカード。それを、私たちはあの男に渡し、大会に出場させ、カードにエネルギーを蓄えてもらったのだ。カードそのものも特別でね。敗北したときに、ここへ戻るようになっている」
オズボーンは、3つのカプセルの内、1つのカプセルに入っているカードを取り出す。
オズボーン:「しかし、困ったことに残る2枚のカードには、まだ十分なエネルギーは溜まっていない。上にあるデュエルバトルフィールドシステムを通じて、エネルギーを蓄えられるようにもなっているが、やはりそれだけでは不十分のようだ」
オズボーンはクラークに抑えられているアリスターの目の前に立つ。
オズボーンはしゃがみこみ、アリスターの顔を覗く。
アリスター:「俺を脅しても無駄だぞ。話すことはないし、お前らに協力するぐらいだったら死ぬ。俺が死ねば、サイファーは動く手はずにもなっているからな」
自分の覚悟をオズボーンに伝え、真剣な眼差しでオズボーンを睨みつける。
オズボーン:「脅すつもりもなければ、協力を仰ぐつもりもない。だが、」
オズボーンはカプセルから出したカードをアリスターに見せる。
オズボーン:「お前の身体は、これから私の物になる。そう、私のために働いてもらうぞ。サイファーのアリスター・イドロ」
アリスター:「や、やめろ…。やめろー!」
アリスターに見せつけるカードが輝く。
”魔界のデューザ・サイボーグ”のカードに秘められた闇がアリスターを飲み込む。
一星とアリスターがバトルする当日
MC:「さあ、デュエルバトルカーニバル選手権、今日最初のバトルは優勝候補トゥームス・レベリックを倒したアリスター・イドロと、ラリー・ドーソンと激しいバトルを見せた不動一星!勝者共に、今大会初出場にも関わらず、凄まじいバトルを見せて来てくれた!この2人が遂にバトルするぞ!会場のみんな、準備はいいか!!」
MCがそう聞くと、会場が「おおおー!」と大きな歓声が沸いた。
MC:「では、2人を呼ぼう!熱いバトルを見せてくれ!アリスター・イドロ!不動一星!!」
MCが2人の名前を呼ぶと、まずは一星が会場内に入ってきた。
ラリー:「俺の分までしっかりな!」
ナーヴ:「負けるなよ!一星!」
龍亜:「どんな相手だろうと、お前のバトルを見せて勝利しろ!」
観客席から一星の応援をするラリーたち。
一星はデュエルバトルフィールドシステムの前に立つ。
そして、アリスターの会場内に入ってきた。
一星:「ん?」
一星はアリスターを見て違和感を感じた。
髪型を変えている。
気合を入れているのか?でも、決勝戦ではない。そこまで、するだろうか…。
サングラスをつけている。
前のバトルではつけていなかったはずだ。
アリスターがデュエルバトルフィールドシステムの前に立つ。
一星:「何かあったのか?アリスター」
一星は質問を投げてみた。
しかし、突然、アリスターから殺気が放たれ、それに身体が反応してしまった一星。
一星:『この前会ったときと違う。まるで別人だ』
アリスターの姿を特別席から見ているオズボーン。
オズボーン:「さあ、見せてくれ。魔界のデューザ・サイボーグの力を!」
オズボーンは足を組み、今から始まるバトルを楽しみにする。
一星:『アリスターに何があったんだ…』
一星とアリスターのバトルが、遂に始まる…!
第7ED『Last Moment《SPYAIR》』
次回予告
ナレーション:一星とアリスターのバトルが始まった。
しかし、アリスターは突然モンスターを入れ替え、見たことのないモンスターでバトルをスタートした。
そのモンスターから感じ取った気迫を感じ、何かを思い出す一星。
アリスターを救うため、一星は新たなジャンク・ヴィクトリーの姿で、必殺技を繰り出したのであった!
一星:次回、遊戯王5DXAL「聖なる守護の輝き サンシャイン・ブレイク!」
一星:「目を覚ませ!アリスター!!」