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第100話:『それぞれのステップ サイドオーバーと属性波動』






夜道を走る一人の女性。


息を切らしながら女性は走り続け、誰かを捜していた。


アキ:「一星、どこに行ったのかしら」
クロウたちの話しを聞き、一星のことが心配で仕方がないアキ。


フロンティア本部を出て、もう30分ぐらいになるが、一星はいまだに見つかっていない。


アキ:『あの子のことだもの、そう簡単に心は折れたりしないはずだけど…』
実の息子を理解しているアキ。

デュエルでもそうだった父親似で窮地に立たされても、すぐに切り返しデュエルに勝ってきた。


そんな子が、初対面の人に、そんなこと言われても心が折れたりしないはず。


アキは必死に一星を見つけるために走る。



しばらくすると、目の前に一つの人影が見えた。


アキは、その場に止まり息切れしながら、目の前の人影が誰かを確認する。


そして、突きの光が人影を照らす。


一星:「…!か、母さん…!」
人影の正体は、ずっと捜していた息子の一星だった。


アキ:「一星、やっとみつけたわ。もうどこに行ってたのよ」
少しだけ怒った口調で一星に話す。

一星:「すまない。母さん」

アキ:「クロウたちから聞いたわよ」

一星:「……」

アキ:「あなたが気にすることないじゃない。人には、その人なりの戦い方があるんだから。あなたの戦い方と、クレイヴンって人の戦いからは違う。そうでしょ?」
アキは優しい顔で一星に問いかける。


一星:「分かっているさ。でも、今のままじゃダメなんだ」

アキ:「え?」

一星:「俺はもっともっと強くならなきゃいけない。決勝トーナメントを勝ち進む為の新たな道を開かなきゃいけなんだって」

アキ:「一星…」

一星:「大丈夫さ。答えはきっと見つかる。チャンピオン・名人が、俺に教えてくれたサイドオーバーを完全に物にして、必ず大会を優勝するさ!」
右拳を握り締め、気合を入れた一星。


その姿を見たアキは、とりあえず一安心みたいね、というような感じな表情を見せた。








第6OP『ハートウェーブ《福圓美里》』








第100話:『それぞれのステップ サイドオーバーと属性波動』









アキと共にフロンティア本部に戻ってきた一星。


クロウたちが出迎えてくれた。


クロウ:「一星!」
クロウたちが駆け寄る。


ラリー:「心配したぞ。大丈夫なのか?」

一星:「はい、ご心配をお掛けしました」
一星は一礼し、皆に謝る。


クロウ:「ん?お前、何かあったのか?」
一星の顔を見て、不思議そうな顔をするクロウ。


一星:「ええ、少しだけ。今日は部屋に戻って休みます。お疲れ様です」
一星は、この場を後にし部屋に向かった。



一星の後ろ姿を見るクロウたち。



氷室:「あいつ、店を飛び出したときよりも表情が全然違ったな」

雑賀:「あぁ、迷いがなかった顔だ」

ラリー:「けど、何か嬉しそうな顔してたな。あいつ」
一星の表情は笑っていた。ラリーにはわかる。その笑顔は、何かを見つけたときの笑顔だってことに。


愛:「もう心配はいらないようね、ママ」

アキ:「そうね」
さっきまで一星のことを心配していたアキだが、今の一星を見たら、さっきまでの自分が馬鹿馬鹿しくなってきた。

やっぱり、あの人の子ね。

アキは心の中で愛しの男を思いながら呟いた。






自分の部屋に戻ってきた一星。



パソコンの電源をつけ、自分とセーブル戦のバトルを画面に出した。



一星:「セーブルは、あのバトルで、初めて融合召喚でモンスターをパワーアップさせた」
ダーク・ヘルケイターとデスサイズ・キラーが融合して、デスサイズ・ヘルケイターになったときは本当に驚かされた。


一星:「バトル中にモンスターをパワーアップさせてバトルさせる。誰にでもできることだが、それには、パワーアップさせたモンスターの特性を知り、どれだけうまく力が操れるかが大事だ」
一星は自分が持っているカードを床に並べる。



一星:『奴は融合でモンスターをパワーアップさせた。なら俺は、俺の得意分野でジャンク・ヴィクトリーをパワーアップさせるだけだ』
一星は一度立ち上がり、机の上にある1枚の紙を手に取る。

その紙には、謎の紋章が描かれている。

いや、一星にとっては謎の紋章でも何でもない。

父や母、ジャックさんやクロウさんたちにものすごく関係している紋章。

そう、赤き竜の紋章。


一星:「父さん…。シグナーの下部の龍の力、貸してもらうぞ」
一星は紙に載っている紋章を見つめながら、そう言った。










デュエルバトルカーニバル選手権の会場



既に、今日の営業は終了し、全ての扉が閉まっていた。


空いているのは、会場関係者の扉のみ。そこには、警備員がいる。勿論24時間体制だ。


名人:「流石に仕事はしないといけないからな」
そんな中、会場の近くにチャンピオン・名人が訪れていた。


名人は警備員がいる扉を見る。

隙を見て、中に入ろうとしているのだ。

警備員は2人。倒すことも容易いが、あまり騒ぎを起こしたくない。


すると、警備員が隙を見せた。

名人は見逃していなかった。隙を見て、中に入る。

警備員A:「ん?おい、今、何かいなかったか?」

警備員B:「いや、何もいなかったぞ。幽霊でも見たのか?」

警備員A:「そういうわけじゃないが…。気のせいか」
人影が見えたような感じもしたが気のせいだったことにする1人の警備員。


名人はバレずに済んだか、そんな気持ちでため息をついた。


そして、名人は会場の中へ入る。


監視カメラを警戒し、デュエルバトルフィールドが置かれている場所まで向かった。



名人:『ノルマンディーカンパニー2代目社長オズボーン・セーブル。ノーマン・マグスト元社長が亡くなり、オズボーンが社長になってからというもの、他社との交渉を禁じてきた会社が、このタイミングで大会を開くのにはわけがあるはず』
名人はデュエルバトルフィールドシステムが置かれている場所までたどり着いた。

名人:『去年、ノルマンディーカンパニーの経理は赤字だったと聞くが、前社長通りに動いていれば、そんなことはなかったはずだ。なぜ、他社との交流まで禁じたのか。その理由は、何か見られたくないものがあった可能性が高い…!』
床を触ったり、バトルフィールドシステムを手で触れて、いろんな場所を捜査する。



すると、ズボンのポケットに入れていた、ある物が音を鳴らした。

名人はポケットに入っているものを取った。


それは、大組織フロンティアの関係者なら全員が持っているミッションウォッチだった。


どうやら、メールを受信したようだ。


名人:「遊戯さん…?」
受信者はアッシュと書かれていた。

四大神王者アッシュ、またの名を武藤遊戯。

そのお方からメールが届いたのだ。


前に、慎也との会話を覚えているだろうか。

改めて言おう。デュエルバトルで2連覇を達成し、チャンピオン・名人の称号を手にした、この人物こそ、四大神王者No.3スターリング本人なのだ。


名人:「!」
名人はメールの内容を見て驚いた。

名人:「ライナー・リッグ。ノルマンディーカンパニーの元副社長は、今だ行方不明の状態…。ヨーロッパ本社にもいるかどうか確認できず」
メールには、そういう内容が書かれていた。


そして、もう一つ。


名人:「予選最終バトル、セーブル・シックが使用していたダーク・ヘルケイターは、海馬コーポレーション、インダストリアルイリュージョン社が作り上げたカードではないことが判明…。そちらの方も調査を続行せよ」
最後の内容にはそう書いてあった。


確かに、あの時セーブルが使っていたダーク・ヘルケイターなんてカードは聞いたことがない。


名人:「やはり、ノルマンディーカンパニーには何かあるということか」
名人がボソッと呟いた、そのとき、扉が開く音がした。

名人はすかさず隠れた。


扉を開けて入ってきたのは、警備員だった。

しかも、さっき関係者入口にいた警備員とは別人だった。

名人:『まだ、いたか。今日の仕事は、ここまでのようだな』
名人はバレないように、この場を離れた。






翌日





一星は朝ご飯を食べていた。



矢薙:「相席、使っても構わんか?」
ご飯を食べている一星に話しかけてきたのは、矢薙のおじさんだった。


一星:「ええ、構いませんよ」
パンを飲み込み、一星はそう言った。

矢薙は、食事が乗ったお盆をテーブルの上に置き、椅子に座る。

矢薙のメニューは、自分と違ってご飯やみそ汁などの和食がメインだった。


矢薙:「昨日は色々あったようじゃな。氷室ちゃんから聞いたぞ」
ご飯を一口食べて、矢薙はそう言う。


一星:「モンスターの気持ちを分かっていなかったのは、俺の方です。クレイヴンが言っていることは正しいですよ」

矢薙:「モンスターの気持ちか…。あの後分かったのか?モンスターの気持ちが」

一星:「はい」
一星はジャンク・ヴィクトリーのカードを手元に出す。

一星:「あの後、俺はこいつの意志を感じ取りました。憎しみや苦しみと言ったものじゃない。優しさや嬉しさ、こいつは俺を受け止めてくれました。サイドオーバー、決勝トーナメントまでにモノにします。時間はありませんからね」
一星は嬉しそうに矢薙にそう言った。


矢薙は一星の顔を見て、自分も笑った。


矢薙:「ホント、お前さんを見ていると、あんちゃんを思い出すよ」

一星:「え」

あんちゃん。矢薙が示すこの人物は、一星の父、不動遊星のことだ。


矢薙:「あんちゃんも答えが見つかったら、すぐに行動に移していたからな。そして、その答えを自身で再現し、皆を驚かしていたな。お前さんもあんちゃんみたいになるのが夢なのか?」
矢薙が一星に問う。

父のようになる。だが、父は自分が生まれてすぐにモーメントの事故で行方不明となっている。


写真は見たことがあるが、実際に顔を見た記憶なんてない。

母から父の話しを聞かされた時は沢山あったが、父がどんな人物だったかなんて記憶にはない。


一星:「正直、わからないです。ですが、父が、シティを救った救世主という伝説は、今でも残っています。俺は、そんな父を誇りに思っています。そして、できるのであれば、いつか父を越えたいです」
本音と今後の目標を伝える一星に、矢薙は感心した。

矢薙:「やっぱりあんちゃんの子じゃな。その意気じゃ。頑張れよ」

一星:「ありがとうございます」
一星は朝食を食べ尽くし、椅子から立ち上がる。


一星:「それじゃあ、特訓がありますので、俺はこれで失礼します」
一星は平らげた食器を、所定の位置まで戻しにいった。

そんな一星の後ろ姿を見て、矢薙は味噌汁を飲む。

矢薙:「若いって素晴らしいものじゃ」
笑いながら矢薙は言った。







食事を終えた一星は、フロンティア本部に設置されているデュエルバトルフィールドシステムの場所に来ていた。



一星:『決勝トーナメントに出場するには、まず5人戦の決勝バトルロワイヤルに勝たなきゃ出場できない。決勝バトルロイヤルまで、もう時間はない』
ターミナルペットを手に取る一星。


一星:『自分の力を信じるんだ。おのれの限界を超え、短期間で新たな力をモノにする』
一星はターミナルペットをデュエルバトルフィールドシステムにセットする。



一星:『サイドオーバー。遊星粒子を通して、モンスターの意志が伝わる現象。互いの強い絆があれば、それを引き起こすことができる。だが、発動するためのコツが掴めていない。まずは、そこからだ』
フィールドシステムが特訓モードに切り替わった。



ジャンク・ヴィクトリーがフィールド内に召喚された。


一星:「行くぞ、ジャンク・ヴィクトリー…!」
一星の新たな特訓が始まる。






フロンティアが管理する訓練場



そこに、遊馬と慎也がいた。


遊馬:「あの人に会ったのか?」

慎也:「あぁ、デュエルバトルカーニバル選手権の会場でな。大会が開幕すれば、いずれあの会場に顔を出すと思って、みんなに内緒で行っていたんだ」

遊馬:「あの人、何か言っていたか?」

慎也:「元帥は、四大神王者の帰還を待っています。戻って来ないことを追求したんですが、今は戻れないと返されたよ」

遊馬:「そうか…」
残念そうな顔をする遊馬。



慎也:「なあ、四大神王者ってなんだ?」

遊馬:「?」

慎也:「世界勢力の一つだってことはわかっている。そんなの基本だ。だが、お前もあの人たちも、四大神王者という立場に縛られ過ぎていないか?」
慎也の言っていることは、遊馬に理解できることだった。


だが、その立場がどれだけ重いのかはNo.4の遊馬でもわかっている。

遊馬:「世界を知り過ぎてしまったときの末路。その例が俺たちだ」

慎也:「?」

遊馬:「あの人、他にも動いている人がいるって言ってたんだよな」
いきなり話しを逸らした遊馬。

これ以上、答える気はないのかと思った慎也。

追求しても話すつもりはないだろうと思い、遊馬の問いに「あぁ」と返事を返した。



遊馬:「ノルマンディーカンパニーは前社長亡きあと、他社との交流を一切禁じ、内部での動きが目立ってきた。それに異変を感じた遊戯さんは、ずっと警戒していたからな」

慎也:「遊戯隊長もデュエルバトルの関係者であり、ノルマンディーカンパニーの初代社長ノーマン・マグストとは話す中でしたからね」

遊馬:「もっとも遊戯さんは、姿を隠した状態で、ノーマン社長と話していたがな」

慎也:「ノーマン前社長は、他人の過去をこじ開けたりしない方でしたからね。遊戯隊長も助かったはずだ」

遊馬:「四大神王者が動けば、俺にも伝達が来るようになっている。何かあれば、お前には優先的に伝える」

慎也:「わかった。できる事なら、俺も力を貸す」
慎也はそう言って、この場を後にした。



そして、入れ替わりで、みんなが来た。


羅夢:「ゆうまー」
こちらに手を振る羅夢。

背後には、小鳥や凌牙たち、修行するメンツが揃っていた。



遊馬:「みんな来たな」
全員いることを確認する遊馬。


小鳥や、カイトたちは真剣な顔で遊馬を見つめる。


遊馬:「それじゃあ、ここまでの修行の成果を見せてもらおうか」
遊馬は小鳥の前に立つ。


遊馬:「まずは小鳥からだ」
小鳥は頷き、フェアリー・アーチャリーを手元に出す。


そして、風属性の波動をフェアリー・アーチャリーに流し込む。


フェアリー・アーチャリーに波動が流れ込んでいるのが、遊馬には分かった。


遊馬:「よし、合格だ」
遊馬から合格をもらい、ずっと真剣な顔をしていた小鳥の顔に笑顔が見えた。


遊馬:「よし、次だ」
次は凌牙の修行の成果を確認する。

ブラックランサーを手元に出し、闇属性の波動を流す。

遊馬:「心配するほどのじゃねえ、シャークも合格だ」
遊馬から合格をもらった凌牙。

素直に喜ばず、当たり前だなというような感じの表情を見せる。


その後も、カイトやハルト、ゴーシュにベクター、Ⅳなど全員の修行の成果を確認した。



そして、最後…。


徳之助:「ウラ!」
チュウボーンの棒のようなデュエルギアに地属性の波動を力を入れて流し込んだ。


遊馬は少し心配していたが、ちゃんと波動がデュエルギアに流れていることを確認した。



遊馬:「よし合格だ」

徳之助:「やったウラ!」
大喜びする徳之助。


その姿を見て、遊馬も満足したような表情をする。


遊馬:「第1ステップは全員合格だな」

ゴーシュ:「当たり前だ!時間は待ってくれないからな」

Ⅲ:「真剣に本気でやったからね」
修行中、遊馬は陰に隠れて、みんなの修行の様子を見ていた。

みんな真剣にやっているのは、一目見てすぐにわかった。


だから、第1ステップの修行は、みんな合格するとずっと思っていた。





羅夢:「みんな、よく頑張ったね。この短期間で、デュエルギアに波動を流し込めるなんて大したものだよ」
みんなを褒める羅夢。


だが、これは第1の修行。つまり、第2の修行があるということだ。

遊馬:「さぁてと、第2の修行だ」
遂に始まる、次のステップの修行が―。


遊馬:「みんなはデュエルギアに対して波動を流し込むことはできた。だからといって、それが実戦で使えるのかというとそうはならない」
遊馬は短剣モードのナディエージダを手元に出す。

そして、風属性の波動を流し込み、それを近くの大きな岩に向かって投げ飛ばす。


普通なら、頑丈な岩に刃物が突き刺さることはない。


だが、風属性の波動をデュエルギアに纏わせたときは話は別だ。


風の波動を受けた短剣は、岩よりも頑丈になり、そして、突き刺せる。


ナディエージダが岩に突き刺さった。


遊馬:「小鳥、やってみろ」
風属性の波動を扱える小鳥を指名する。


小鳥は遊馬の隣に立ち、フェアリー・アーチャリーを構え、光の矢を構築し、それに風の波動を纏った矢を解き放った。


岩に向かって矢は飛んだ。


しかし、空中で風属性の波動が少しずつ消えていた。



そして、小鳥が放った矢は遊馬が投げた短剣のようにはいかず、岩に当たり、刺さることなく光の矢は消えた。


小鳥:「どうして…」
遊馬のようにいかなかったことに少し驚く小鳥。



キャッシー:「波動は確かに流していたはずだニャ」

鉄男:「あぁ、なのにどうして小鳥が放った矢は岩に突き刺さらなかったんだ?」
みんな不思議そうな顔をし、羅夢が口を開いた。


羅夢:「波動の継続時間が短いんだ」
羅夢の言った一言に疑問を抱くみんな。


明里:「波動の継続時間…?」


遊馬:「属性波動をデュエルギアに流し込むののと、その属性波動を攻撃形態に変換するのは、全然わけが違う。地形、立場によって、攻撃や防御パターンも変わってくる。そのためには攻撃に加える属性波動の大小、継続時間などのコントロールが必要だ」


右京:「それでは、第2の修行と言うのは…」

遊馬:「察しの通りだぜ、右京先生。第2の修行は、デュエルギアに流し込んだ属性波動をコントロールし、攻撃や防御に変換する修行だ。第1修行と違って、難易度は倍以上だ」
その言葉を聞いたⅢは息を飲んだ。


遊馬:「修行期間は最初の修行よりも少し多めに取る。デュエルギアに流し込んだ属性波動を、どうやって変換させるのかは自分たちでイメージしろ。アドバイスぐらいだったら、俺や羅夢も受け付けるから」


Ⅳ:「おいおい、アドバイスって。なんかコツとかないのか?」
いきなり修行の内容を話され、やれと言ってもできるはずがない。


羅夢:「こればかりは、言葉ではなく、自分たちで答えを見つけ、イメージするしかないんだ」

遊馬:「羅夢の言う通りだ。言葉で説明することもできるが、それで伝わるのかと言われたら伝われない方に80%だからな」
遊馬も羅夢も冷めた口調でそう言った。


何人かは自身を無くした。


遊馬:「心配するなって。最初の修行をクリアできたんだ。みんな、必ず乗り越えられるさ」
励ましの言葉を、みんなに伝える遊馬。

遊馬:「それに、これが終われば最後の修行が待っている」

小鳥:「最後の修行?」

遊馬:「あぁ、今まで修行の成果を見るために…」
フッと笑う遊馬・

遊馬:「俺が実践して確かめてやるのさ。みんなの力をな」
その言葉を聞いたみんなは唖然とした。

世界勢力、四大神王者No.4ロストこと、遊馬とバトルするのだ。

普通では考えられないことだ。

遊馬:「みんなだって、力は付いてきているんだ。俺だって、そんなみんなと戦ってみたいしな」
遊馬がそう言うと、喜ばしい笑いを見せる者もいれば、苦笑いする者もいた。


羅夢:「どうだい?少しはやる気出た?それとも、怖気づいた?」
羅夢は、みんなに問いかける。


カイト:「フッ」

鉄男:「むしろ、やる気出てきたぜ」

六十郎:「ワシもお前さんと戦ってみたかったんじゃ」

小鳥:「この修行を乗り越えて、あなたに成長した姿を見せるわ」

苦笑いする者たちもやる気が出たような表情を見せる。



遊馬:「みんな、やる気出たみたいだな。最後の修行、楽しみにしているぜ」
遊馬も楽しそうな笑みを見せる。







第6ED『Imagination > Reality《AiRI》』






次回予告

ナレーション:それぞれの目標を立て、修行を開始した小鳥たち。

その頃、一星もまた順調に特訓を進めていた。

そして、決勝バトルロイヤル当日。5人戦で戦うバトル、一星の相手は飛んでもないメンツだった…!

新たな道を突き進み、進化した一星は勝つことができるのか!?


一星:次回、遊戯王5DXAL「決勝バトルロイヤル!進化したジャンク・ヴィクトリー」

一星:「お前の新たな力、見せるときがきた!」



遊戯王5DXAL豆知識コーナー!!

名人:「俺がデュエルバトルで使用するモンスター”アーマード・ウォリアー”。頑丈な鎧を纏い、様々な武器を駆使し、敵に立ち向かう。だが、アーマード・ウォリアーには隠された力が…。その力は今後明かされるぞ」
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