第97話:『遊星粒子を通じて!同調する力!』
2門のランチャー砲からビームを放つジャンク・ヴィクトリー。
その攻撃は、ダーク・ヘルケイターにヒットした。
爆炎が舞う。
しかし、これはさっきと展開が同じだった。
倒したと思っている。だが、バトル終了の判定が下されていない。
一星:「っ!躱せ!ジャンク・ヴィクトリー!」
ジャンク・ヴィクトリーが動き、背後からの攻撃を躱す。
いつの間に背後にはダーク・ヘルケイターがいた。
一星:「一体、どうなっている…!当たったかと思えば、いつの間に後ろにいる。まるでマジシャンだな」
セーブル:「無駄だ。お前の実力では、ダーク・ヘルケイターの動きに付いて来れない」
一星:「言ってくれるな。だが、まだ負けたわけではない!」
強い心を持っている一星。
諦めず敵に立ち向かうのであった。
第6OP『ハートウェーブ《福圓美里》』
第97話:『遊星粒子を通じて!同調する力!』
一星とセーブルのバトルを見るオズボーン。
オズボーン:「ペルソネル・エスパスを使いこなしたか」
クラーク:「以外とやりますね。セーブルは」
オズボーン:「ああ、だが、まだ100%の力は発揮されていない。このバトルで、それを引き出すことができるか」
クラーク:「見物ですね、社長」
クラークがそう聞くと、オズボーンはフッと笑う。
一星:「シンクロ・ストライカー・ユニット!ロックオン!ファイア!」
ジャンク・ヴィクトリーが持つシンクロ・ストライカー・ユニットからビームを放ち、ダーク・ヘルケイターにぶつける。
一星:「今度はどうだ」
ダーク・ヘルケイターの周りに舞う爆炎を見て、一星が呟く。
バーン!
どこからか聞こえた発砲音。
次の瞬間、ジャンク・ヴィクトリーが持つシンクロ・ストライカー・ユニットの砲身部分に弾丸が当たり、破損。使用不能になってしまった。
一星は、弾が飛んできた方を確認すると、2丁の銃ウンオルドヌングガンの銃口をジャンク・ヴィクトリーに向けたダーク・ヘルケイターが、そこにいた。
セーブル:「お前は、ダーク・ヘルケイターに触る事すらできない。サポートカード”デゾルドル・アンスタン”!」
セーブルがサポートカードを発動した瞬間、ダーク・ヘルケイターの身体が暗いオレンジ色のオーラに包まれた。
そして、その状態で素早い移動で、ジャンク・ヴィクトリーをかく乱する。
MC:『おおーと!ダーク・ヘルケイター、サポートの力で目で追えないほどの素早い動きでジャンク・ヴィクトリーを惑わせたー!ジャンク・ヴィクトリー、いや、不動一星!どうする!!?』
MCが実況する中、一星は打開策を考える。
しかし、いい案が思いつかない。
その間に、ダーク・ヘルケイターはジャンク・ヴィクトリーに攻撃を仕掛ける。
手に持つ、ウンオルドヌングガンでジャンク・ヴィクトリーに弾丸を喰らわせ、身動きを封じる。
一星:「くっ!」
いい打開策が思いつかない一星は少しずつ追いつめられる。
ジャック:「何をやっている!?一星の奴は!早く、何とかしろ!」
シェリー:「なんとかしたくてもできないんだわ」
パティ:「もしかして、敵の動きが早すぎる所為で…!」
ボブ:「でも、このままじゃ一星の奴負けちまうぜ」
一星を応援するみんな。
一星の勝利の可能性は低いと感じてしまう。
愛:「一星…」
一星の双子の姉、愛が名前を呟く。
一星:「サポートカード”プレス・ダイバスター”!」
ジャンク・ヴィクトリー専用の大剣を使用した一星。
ジャンク・ヴィクトリーが、片手にハイソリッド・ユニゾン・ランチャーを持ちながら、さっきまでシンクロ・ストライカー・ユニットを持っていた手にプレス・ダイバスターを持つ。
セーブル:「何をしても無駄だ。お前にこの動きを見切れることはできない」
一星:「そうとも限らないさ!」
ジャンク・ヴィクトリーがハイソリッド・ユニゾン・ランチャーからビームを発砲。
そのビームが一瞬、ダーク・ヘルケイターの動きを鈍らせる。
一星:「そこだ!ジャンク・ヴィクトリー!」
ジャンク・ヴィクトリーがプレス・ダイバスターの刃をダーク・ヘルケイターに向け、接近する。
一星:「この間合いもらったぞ!」
ジャンク・ヴィクトリーの攻撃が当たることを確信する一星。
セーブル:「無意味なことだ」
セーブルがそう言うと、ダーク・ヘルケイターはボロボロの赤いマントを前に出し、自身の身体を隠す。
防御でもしているつもりかと思った一星だが、そのまま攻撃を続けた。
プレス・ダイバスターの剣先がダーク・ヘルケイターのマントに接触した。
すると、どうか…!
一星:「!!?」
一星も驚いた。
さっきまでそこにいたはずのダーク・ヘルケイターが一瞬で消えたのだった。
まるで、魔術師のように…!
MC:『ど、どういうことだー!ダーク・ヘルケイターが消えたぞー!』
MCの実況で会場がざわめく。
セーブル:「ペルソネル・エスパス。さっきも言ったはずだお前はダーク・ヘルケイターに傷一つ与えることはできないってな」
自分のモンスターが強いと主張するセーブル。
そのダーク・ヘルケイターはいつの間にか、高い高層ビルの上に立っていた。
ミゾグチ:「い、いつの間に、あんなところに!?」
カーリー:「あのモンスター、あんなこともできるの!?」
天兵:「瞬間移動…、でもこれで一つ分かったことがあるよ」
ダーク・ヘルケイターの動きを見て、何かに気付いた天兵。
一星:『さっき、ジャンク・ヴィクトリーがシンクロ・ストライカー・ユニットの攻撃を当てても、別の場所に現れていたのは、この力のおかげ…。サポートカードを使っていないとなると、基本能力ということになる。それに、あの高速移動で動きは通常の動きも通常より素早い。なんて組み合わせだ』
ダーク・ヘルケイターの動きを見て、分析する一星。
おそらく、応援している天兵も、一星と同じことに気付いたのだろう。
セーブル:「もう、お前に勝ち目はない。ダーク・ヘルケイター。お前の力でジャンク・ヴィクトリーをねじ伏せろ!」
セーブルの指示でダーク・ヘルケイターの動きが更に早くなり、ジャンク・ヴィクトリーを圧倒する。
高速移動しながら、2丁のウンオルドヌングガンを発砲し続け、ジャンク・ヴィクトリーにダメージを与えていく。
MC:「ジャンク・ヴィクトリー!絶体絶命!ヒットポイントがどんどん削られるぞ!」
MCの言う通りで、ジャンク・ヴィクトリーのヒットポイントはもう少しで半分を切ってしまう。
そうなれば、戦いは不利になってしまう。
何とかしないと。一星は、策を考える。
そのバトルを見ている銀髪オールバックの髪型で肌が黒い男性。
ズボンのポケットに手を入れ、偉そうにそのバトルを見物していた。
そして、別の場所で、サングラスをかけた男性が、そのバトルを見ていた。
その男も黙って、バトルを見物する。
一星:「くっ…」
セーブル:「大人しくやられろ。俺の勝利は揺るがない」
一星を追い詰めるセーブル。
一星:「サポートカードは残り2枚。今、ここで使うべきか…!」
一星がサポートカードを使うことを決意する。
すると、次の瞬間、何か不思議な体験を一星は体感した。
デュエルバトルフィールドシステムによって、フィールドに散布されている粒子。そう遊星粒子の輝きが、目で感じ取れたのだ。
感じ取れた?いや、自分が遊星粒子になったような感覚だ。
そして、ジャンク・ヴィクトリーの意志が、自分に伝わってきた。
一星:「ジャンク・ヴィクトリー…」
自分が使っているモンスターの名前を呟く一星。
一星:「!」
何かを感じ取った。自分でもよくわからない、この感覚につい身体が反応してしまった。
すると、ジャンク・ヴィクトリーも一星と同様に、何かを感じとり、首を少し動かした。
すると、背後から撃ち狙ってきたダーク・ヘルケイターの弾丸を躱したのだ。
これに少し驚くセーブル。
ダーク・ヘルケイターは、ウンオルドヌングガンを打ち続ける。
しかし、撃ち続けた弾は全てはずれ、ジャンク・ヴィクトリーの背後にある建物の窓ガラスが次々と割れる。
セーブル:「なっ…!」
1発ならまだしもすべての弾が外れたことに驚くセーブル。
MC:『おおーと、セーブルのダーク・ヘルケイター、攻撃するがジャンク・ヴィクトリーに当たらないぞ!』
さっきまで当たっていた攻撃がいきなり当たらなくなったことで、会場にいるみんなも目を疑う。
一星:「今のは……はっ」
今はバトル中。何が起きたかなんて考えている暇はない!と我に返る一星。
一星:「サポートカード!”ジャンク・パワー・ガントレット”!!」
ジャンク・ヴィクトリーの右手に持っていたハイソリッド・ユニゾン・ランチャーが消え、右肩から手まで、ジャンク・ヴィクトリー専用の装備魔法であるジャンク・パワー・ガントレットが装備された。
一星:「全てのパワーを振り絞り、その力を見せろ!ジャンク・ヴィクトリー!!」
ジャンク・ヴィクトリーが、ダーク・ヘルケイターに急接近する。
一星:「パワー・オブ・バイセェェン!!」
右手のガントレットで、ダーク・ヘルケイターを殴り飛ばす。
ダーク・ヘルケイターが吹き飛ばされた先には、高層ビルが立ち並び、そのまま壁を貫通し、その後も吹き飛ばされた威力は弱まらず、次々と高層ビルの壁を貫通する。
スライ:「ダーク・ヘルケイターを、吹き飛ばした…」
龍亜:「やるぜ、一星のやつ!」
一星の応援をする仲間たちが喜ぶ。
かなり吹き飛ばした。ダメージはかなり与えたはず。
だが、判定が下されていないということは、相手のヒットポイントは、まだ残っているということだ
一星:「流石に、倒せはしないか…」
一星は呟いた。
そして、予想通り、ダーク・ヘルケイターはまだ倒されていなかった。
宙を舞い、その姿を見せる。
セーブル:「チッ、まさかダーク・ヘルケイターに攻撃を当てるとはな…!」
ダーク・ヘルケイターがあれだけ飛ばされたことに驚愕するセーブル。
さっき体感した不思議な感覚のことが気になる一星。
一星:『あのとき、一瞬だが確かにジャンク・ヴィクトリーの意志を感じた…。まるで、俺とお前が一つになったような感覚だった』
ジャンク・ヴィクトリーを見る一星。
セーブル:「大人しくやられておけば、気が楽になったものを!」
大きな声でそう呟くセーブル。
一星:「勝負はまだ終わっていない!バトル続行だ!」
セーブル:「勝負は既に決している…!そう、」
セーブルから放たれる気迫。そして、ダーク・ヘルケイターも、どす黒いオーラを身に纏う。
セーブル:「我の勝利でな!」
口元部分から首筋にかけて入墨が入ったセーブルの顔。
さっきまでは確実になかったはずだ!
一星:「セーブル…!お前!」
セーブル:「見せてやる。我、ダーク・ヘルケイターの真の力を!」
別人の声が混じった声で、セーブルはそう言い放つ。
セーブル:「”デスサイズ・キラー”」
大鎌を持つカマキリのようなモンスターが現れた。
セーブル:「そして、”融合”!」
デスサイズ・キラーとダーク・ヘルケイターが一つになる。
一星:「なっ!」
セーブルが融合のカードを使用したことに驚く一星。
それは、他のみんなも同じだった。
ラリー:「デュエルバトルで融合のカードを使うのか!あいつは!」
セーブルの新たなモンスターが現れる。
セーブル:「”デスサイズ・ヘルケイター”!」
ダーク・ヘルケイターと同じ赤いマントに黒いボロボロの翼の悪魔モンスター。
しかし、ダーク・ヘルケイターと違い、足が6本あり、巨大な大鎌を持っている。
セーブル:「これが我の本当の姿なり…!」
口元から首筋に出ている入れ墨が紫色に輝く。
一星:『この男、さっきから様子がおかしい。一体、何が起きている…!』
セーブルの姿を見て動揺する一星。
専用席でバトルを見守るオズボーン。
オズボーン:「ついに解けたか」
ニヤッと笑うオズボーン。
MC:「セーブル・シック!なんとここで真の切札を出してきた!デュエルバトルの規定ルールにより、バトルするモンスターとサポートカードの力によって初めて召喚されるモンスターは、サポートカードとは別枠となっています!!」
つまり、融合召喚されたデスサイズ・ヘルケイターはサポートカードの1枚として加算されないのだ。
セーブル:「破壊する。我の真の姿で…!」
デスサイズ・ヘルケイターが瞬時に移動する。
そして、ジャンク・ヴィクトリーの背後に一瞬で回った。
後ろに気配を感じ、ジャンク・ヴィクトリーは後ろを振り向くも時すでに遅し、デスサイズ・ヘルケイターは大鎌を大きく振り、そのままジャンク・ヴィクトリーに攻撃を仕掛けた。
ジャンク・ヴィクトリーは、一瞬で吹き飛ばされた。
一星:「ジャンク・ヴィクトリー!」
吹き飛ばれたジャンク・ヴィクトリーを見て気が動転する一星。
ミゾグチ:「あのモンスター、融合する前の姿よりはるかにパワーアップしている…!」
クロウ:「ああ、しかも2倍3倍のレベルじゃねえ」
天兵:「今までセーブルは融合なんてカードは使ってこなかった。隠し玉をずっと持っていたことになる!」
天兵はいつも一星やラリーと戦う選手のバトル履歴を見ることがよくある。
セーブルのバトルの記録を見ても、融合召喚をした記録は一度もない。
このバトルで初めて使ったのだろう。
龍可:「……」
デスサイズ・ヘルケイターを見て、恐怖心を感じる龍可。
エマリー:「龍可さん?どうしたんですか?」
龍可:「うん…、あのモンスターから感じる精霊の魂が、普通のと違う感じがして」
自分の身体を抱きしめる龍可。
パティ:「龍可、大丈夫?」
龍可:「えぇ、大丈夫。心配しないで」
と龍可入っているが変な汗も垂れている。
無理しているようにも見える。
一星:「ジャンク・ヴィクトリー!奴の動きを感じ取れ!」
ジャンク・ヴィクトリーに指示を出す一星。
セーブル:「無駄さ!我の動きを読むことは不可能!」
一星の言葉に食いつくセーブル。
しかし、その言葉の通りだった。
ジャンク・ヴィクトリーがデスサイズ・ヘルケイターの動きを感じ取ろうとした瞬間に、別方向からデスサイズ・ヘルケイターが攻撃を仕掛け、ジャンク・ヴィクトリーに攻撃を当てる。
一星:「くっ!」
セーブル:「テーテン・ドレド!」
デスサイズ・ヘルケイターは、手に持つ大鎌から斬撃を放ち、ジャンク・ヴィクトリーに当てようとする。
一星:「っ!」
一瞬で負けを覚悟する一星。
しかし、再びさっきと同じ現象が起きた。
フィールドに散布されている遊星粒子を目で感じ取り、ジャンク・ヴィクトリーの意志が一星に伝わってくる。
一星:「防御しろ!ジャンク・ヴィクトリー!!」
プレス・ダイバスターで、デスサイズ・ヘルケイターの斬撃を受け止める。
しかし、やはりパワーは向こうの方が上。ジャンク・ヴィクトリーは防御仕切れず、プレス・ダイバスターは破損し、左手を負傷した。
一星:「ぐわっ!」
ジャンク・ヴィクトリーと同様に、一星も左手を痛める。
一星:「くっ、負けるわけにはいかない…!」
セーブル:「我の力に恐怖しろ!」
一星:「ジャンク・ヴィクトリー、今のお前は俺と一心同体だ!」
その時、一星とジャンク・ヴィクトリーは響き合う。
ジャンク・ヴィクトリーの身体から綺麗な粒子が放たれる。
セーブル:「な、なんだ!?」
ジャンク・ヴィクトリーから放たれる粒子を見て慌てふためくセーブル。
オズボーン:「!!?」
オズボーンも驚き、つい椅子から立ち上がってしまった。
一星:「行くぞ!セーブル!お前が真の姿を見せるなら、俺は、いや俺たちは真の力を見せてやる!」
セーブル:「こけおどしが!お前とジャンク・ヴィクトリーの力では、我に勝つことは不可能!」
一星:「俺とジャンク・ヴィクトリーだけじゃない!」
セーブル:「何…!?」
一星:「いでよ!最後のサポートカード!集いし星の輝きで、地上の薔薇が開花する!いでよ!”エトワール・ローズ・ドラゴン”!!」
星と薔薇、二つの名前を持つ龍。
そして、一星と真のエースモンスターでもある。
アキ:「エトワール・ローズ・ドラゴン…!」
愛:「一星、あのカードをサポートカードに入れていたのね」
アキも愛もまさかデュエルバトルでエトワール・ローズ・ドラゴンが出るとは思ってもいなかった。
セーブル:「ドラゴンが1体増えたところで!」
攻撃体勢に入るデスサイズ・ヘルケイター。
セーブル:「サポートカード”ヘルケイト・フォルミードー”!!」
最後のサポートカードによって、デスサイズ・ヘルケイターが持つ大鎌がパワーアップする。
セーブル:「あはははは、我の力は無敵だ!」
入れ墨が輝き、目も一瞬だが光る。
一星:「なら俺はその無敵を越えるだけだ!」
セーブル:「ほざくな!」
デスサイズ・ヘルケイターがパワーアップした大鎌を思いっきり後ろに振り下げる。
エトワール・ローズ・ドラゴンが雄叫びを上げる。
一星:「行くぞ!俺たちの新たな力!その目で見ろ!」
エトワール・ローズ・ドラゴンが口に粒子を溜める。
一星:「リュエール・デゼトワール!!」
エトワール・ローズ・ドラゴンが口から粒子を放つ。
しかし、その粒子はデスサイズ・ヘルケイターに向けて放つのではなく空に向けて放った。
セーブル:「バカめ!どこを狙っている!」
一星:「一緒に行くぞ。ジャンク・ヴィクトリー!」
身体中から粒子を放出するジャンク・ヴィクトリーが空高く飛び、エトワール・ローズ・ドラゴンが放った粒子と一つになる。
セーブル:「消えろ!雑魚が!」
デスサイズ・ヘルケイターが特大の斬撃を大鎌から放つ。
一星:「勝つのは俺だ!シューティング・ギガインパクト!!」
エトワール・ローズ・ドラゴンが放った粒子を纏ったジャンク・ヴィクトリーがデスサイズ・ヘルケイターが放った斬撃と衝突し、一瞬でかき消した。
一星:「いけえ!」
ジャンク・ヴィクトリーは、デスサイズ・ヘルケイターに突撃する。
セーブル:「うがああああああ!!」
全身に痛みを感じているのか、悲鳴を上げるセーブル。
顔にあった入れ墨が消える。
フィールド上にあるビルは次々と崩壊し、爆炎が舞う。
そして、ぶつかり合いの末立っていたモンスターは、ジャンク・ヴィクトリーだった。
『DuelBattle End! DuelBattle End!』
会場が静まり返る。
MC:「……はっ!け、け、けっちゃーく!!」
MCの声で会場のみんなも我に返ったのか、大盛り上がりになる。
MC:「予選最終試合!激戦の末、最後に立っていたのは、ジャンク・ヴィクトリー!そして、決勝トーナメント進出を果たしのは、不動いっせーい!!」
更に会場が盛り上がる。
これで一星もラリーも決勝トーナメント進出を果たしたことになる。
クロウ:「よっしゃー!」
ジャック:「フッ、流石遊星の息子だ!」
一星の仲間たちも思いっきり喜ぶ。
ずっとこのバトルを見ていた銀髪オールバックの髪型で肌が黒い男性が倒れているセーブルを見る。
クレイヴン:「モンスターのことを考えず、力に支配されるから、こうなる。そして、お前も…」
男は一星の方を見る。
一星も膝を地面に付いていた。
ラリー:「一星!」
一星の様子がおかしいことに気付いたラリーが一星の元へ駆けよる。
一星は、左手を押さえていた。
アキ:「一星!」
愛:「何かあったのかしら!」
ミスティ:「行きましょう!」
アキたちも急いで一星の元へ向かう。
会場に入る一人の男性が一星を見ていた。
???:「まさか、俺と同じ”サイドオーバー”を引き起こしたか。遊星粒子を通じ、デュエルモンスターズとその所持者が同調し、力を発揮する。モンスターとの強い絆があるからこそ起きる現象」
サングラスをかけ、素顔を隠す男は、そう言った。
???:「だが、モンスターが受けるダメージは自分にも跳ね返ってくる。この力を、これからどう使い、どう導く。一星」
その男のもう一つの特徴。
その男の左頬には黄色いマーカーのようなものが刻まれていた。
第6ED『Imagination > Reality《AiRI》』
次回予告
ナレーション:予選リーグを通過した一星。
クロウと一緒にデュエルバトルする中、第4回デュエルバトルカーニバル選手権優勝者が姿を現し、一星とバトルすることになる。
そして、一星はバトルするモンスターの本当の気持ちを知ることになる。
一星:次回、遊戯王5DXAL「戦うモンスターの気持ち」
一星:「俺は何も考えずにジャンク・ヴィクトリーのことを…!」
遊戯王5DXAL豆知識コーナー!!
一星:「ついに、予選を突破し決勝トーナメント進出を決めた俺とラリーさん。これからはもっと強い強敵が集まってくるだろう。決勝トーナメントまでに今以上に力を磨いて見せる!」