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第75話:『剣代VSレイド HEROの熱き心!』








セルビアの基地内を走る剣代。


目指す場所は、レイドがいるところ。


剣代:『どうなってんだ…?』
剣代が自分の身体に異変を感じていた。

剣代:『レイドの場所がわかる。気配だけで…』
そう胸の中で考えながら、その先にある道を右へ曲がる。


剣代:『レイドに引き寄せられているのか?俺は。運命がそうしているのか?』
ぶつぶつと呟く剣代であった。







第5OP『D-tecnoLife《UVERworld》』







第75話:『剣代VSレイド HEROの熱き心!』







レイドの前に現れた明日香達。


レイドの足元には、血まみれの徳山が倒れていた。


速く手当てしないと、このままでは死んでしまうかもしれない。


かといって手当てするから、そこ退いてとも言えないのは、ここにいる明日香、ジュンコ、ももえ誰もがわかっていた。


レイド:「早いとこ、剣代ちゃん呼んできてもらえるかな?」

明日香:「そう易々と息子を呼ぶわけないでしょう」
明日香はそう言って、サイバー・プリマのカードを出す。


明日香:「プリマ・タクト」
明日香のサイバー・プリマのロッドタイプのデュエルギア”プリマ・タクト”を握る。


レイド:「まあいいや、あんたを人質にすれば、嫌でも向こうは出てくるだろうしな」
レイドは明日香を標的にする。



明日香:「あなたたちは下がっていなさい」
明日香が両手でプリマ・タクトを握る。


ジュンコ:「あ、明日香さん…!?」

ももえ:「相手はFBIに指名手配されている連続殺人犯ですわ!危険すぎます!」
明日香を止めようとする2人だったが、明日香はそれを聞き入れようとはしなかった。


明日香:「わかっているわ。でも、私にはやらなきゃいけないことがあるの。剣代を守る事、それに、あの男が持っているものを取り戻す責任が…!」
レイドが持っているものを取り戻す。

その言葉を聞いたジュンコとももえは「あ…」と言葉を漏らしそうになる。


「大いなる力のE・HERO」。明日香が初めて会いした男性、亡き十代のカードを明日香は自分の手で取り戻そうとしているのだ。



レイド:「英雄の神が愛したアカデミアの女王の力、見せてもらおうか!」
レイドが明日香に急接近する。


明日香はプリマ・タクトを構える。


明日香:「プリマの聖域!」
そう言い放ったと同時に、プリマ・タクトの先から光が天空を輝かせ、その後、レイドに向かって光の柱が連続で落ちる。


最初に落ちてきた光の柱に、服をかすめたレイド。


レイド:『当たるとやばいかな、こいつは…』
そんなことを呟いていると、次々と光の柱が落ちてくる。

レイド:「いい技だ。だが、当たらなければ、意味はないぜ!女王様!」
レイドが明日香に向かって飛んできた。

レイドが持つ剣と明日香が持つプリマ・タクトが衝突する。



明日香は、両手でプリマ・タクトをがっしり持つ、踏ん張るがやはり力はレイドの方が上。見る見る押されていく。


明日香:『力じゃ、私の方が…』
耐えながら呟く明日香。


明日香:「でもね」
ふふ、と笑う明日香の顔を見て、なんだ?と言うような顔をするレイド。

すると、頭上がピカッと輝き出した。

さっきの攻撃で、明日香の攻撃は終わりではなかったのだ。

光の柱が落ちてきた。


一度、後ろへ下がるレイド。


レイド:「流石は、女王。いや、英雄の神の力を宿しているのか?」
後ろに下がったレイドが明日香に問う。






明日香:「これは私の力よ」
強気で言う明日香。


レイド:「なるほど、女でも手加減はいらないということか」
レイドの目が一瞬赤く光る。


その目を見た明日香がゾクッとする。


明日香:『何、この感じ…!殺気とは違う、この感覚は一体…!』
そう呟いていると、目の前にレイドが立っていた。


剣を思いっきり振るレイドに対し、瞬時にプリマ・タクトで防御する明日香。


レイドの力が重すぎて、後ろに吹き飛ばされた。


明日香:「きゃあ!」


ジュンコ、ももえ:「明日香さん!」
吹き飛ばされた明日香を見て、ジュンコとももえが駆け寄る。


レイド:「女は女、やっぱりこの程度の力で吹き飛ぶか」
吹き飛ばした明日香を見て、本音を漏らす。


その間にジュンコとももえが明日香を起こす。


レイド:「邪魔な女もいるが、人質が多いほど、敵をおびき寄せる確率は高くなるか」
レイドは気絶狙いで、明日香達に急接近する。



明日香:「くっ」
明日香はやられるのを覚悟した。

ジュンコとももえは恐怖のあまり目を瞑ってしまった。

「やられる」と思った、そのとき!

シュン!

明日香達の前に現れた黒い人影。


その人影がレイドの刃を受け止めた。


レイド:「!」


明日香:「!」
レイドも明日香も驚いた。


レイド:「ふん、やっと来たか、剣代ちゃん!」
レイドの目に映るのは、自分の剣を受け止めた剣代だった。


お互いに一度、距離を取る。



ジュンコとももえは目を開けて、「あ!」と言葉を漏らした。


剣代:「母さんたち、ケガはない?」

明日香:「剣代!?あなた、どうして!」

剣代:「色々あって、話すと長くなる」
事のあったことを話すと長くなりそうだから、今はそういって話しを閉めた。



レイド:「遅かったね、剣代ちゃん、居眠りでもしてたのかい?」

剣代:「今は、そうしといてやる。俺は、奪われたものを取り返しに来た」
光燐之太刀の剣先でレイドを指す剣代。



レイド:「それは、君の父の形見ともいえる、このカードのことか?」
そう言って、大いなる力のE・HEROを手に出すレイド。

カードを見せびらかすように右手で広げて、1枚1枚カードを見せる。




剣代:「それもそうだが、もう一つある」

レイド:「?」

剣代:「”成功”って言う言葉だ」
剣代がレイドに仕掛けてきた。


剣代:「はっ!」

光燐之太刀がレイドの剣とぶつかる音が1秒に1回は聞こえる。


レイド:「成功って言葉?何それ。勝利の間違いじゃないの?」

剣代:「いや、勝利の前に成功だ。俺は一度、お前の罠にはまって失敗した。だが、人間は失敗を繰り返してこそ成長する生き物だ。失敗を成功に塗りつぶす。そのために」
剣代が斬撃を飛ばす。

レイドはその斬撃を躱す。

剣代:「お前にまた会いに来たんだ!」

レイド:「やっぱり、剣代ちゃん最高だよ。面白い!」
レイドが剣タイプのデュエルギアを消滅させ、銃タイプのデュエルディスクを手に持つ。


剣代:『来るか…』


レイドは17枚のカードを手に出して「フッ」と笑う。

レイド:「もう一度、地獄を見ることになるけど、逃げないでよね」

剣代:「逃げるわけないだろう。取り戻さなきゃいけない奴があるんだからな」
剣代ははっきりと口にする。




レイド:「よく言った!それじゃあ、イッツショーターイム!」
レイドはそう言って、17枚のカードをデュエルディスクのデッキを入れる場所に装填する。


そして、銃タイプのデュエルディスクの引き金を引き、17枚のカードに宿る精霊たちが闇の力を得て、剣代の前に現れる。



明日香:「あれが、大いなる力のE・HERO…」
自分が愛した男が使っていたと言われるモンスターたちを初めて見た明日香。

話しには聞いていたが、その姿は昔テレビで見たことある特撮HEROに出てくる姿そのものだった。


ジュンコ:「ちょ!一人相手に出し過ぎじゃない!?」

ももえ:「正々堂々と勝負しないのですか!」
レイドに批判をぶつけるジュンコとももえ。

それに対し、「はっ」と笑うレイド。


レイド:「悪いけど俺、正々堂々戦う嫌いなんだよ」
本音を堂々と口にするレイド。ニヒッと笑う。


それを見た明日香が歯を立てる。


剣代:「いいね」
剣代が光燐之太刀を手に持って言う。


レイド:「あ?」

剣代:「それぐらいしてもらわないと面白くない。お前が、大いなる力のE・HEROを出すなら俺がやるべきことは一つ」
剣代が剣先を前に向ける。


剣代:「取り返してやる、俺が必ず!」
レイドに宣言した。父のカードを取り返すことを。

レイド:「なら、やってみなよ」
レイドはそう言って指をパチンと鳴らす。

同時に、17体の大いなる力のE・HEROが剣代に襲いかかる。


剣代:「うおおおおお!」
剣代も走って大いなる力のE・HEROたちに立ち向かう。



最初に剣代の前に現れたのは、3体のHERO。マスクの額にライトが付いた”アドヴェンレッド”、”アドヴェンピンク”、”アドヴェンシルバー”だった。


アドヴェンレッドがスティック型武器を振り回し、剣代に攻撃する。

剣代は光燐之太刀で受け止めて、身を守る。


しかし、アドヴェンレッドの後ろからアドヴェンピンクとアドヴェンシルバーが現れ、両サイドに立ち、アドヴェンピンクは水圧を出す銃を発砲し、アドヴェンシルバーも銃を出して発砲する。


剣代はすぐにアドヴェンレッドから距離を取り、2体が放った攻撃を躱す。

アドヴェンシルバーは手に持っていた銃をスピア型へと変形した。これが、アドヴェンシルバーが使う武器の特性だ。


スピア型の武器で剣代に襲いかかり攻撃するが、高く飛び剣代に近づいたのが運の尽きだった。


剣代:「ラス・オブ・ネオル-光弾!!」
刀身を輝かせ、バツ印を描くように剣を振り、そのまま斬撃を放った。

放った攻撃は、アドヴェンシルバーに直撃し、そのままカードに戻った。



続いて、”サフェードキラー”、”マジックスヴィエート”の2体が攻撃を仕掛けてきた。


マジックスヴィエートは、ランプの形をした銃から変幻自在の銃弾を放ち、後ろからサフェードキラーが羽ペンの形をした剣で襲いかかる。

だが、剣代は前にいるマジックスヴィエートだけに集中し、変幻自在の弾の軌道を予測し、いいタイミングのところで弾を躱し、その弾はそのままサフェードキラーに直撃。

動揺したのかマジックスヴィエートは一度、銃口を剣代から外してしまった。

その隙に、剣代がマジックスヴィエートの背後に回った。

剣代:「裏斬り・光燐断!」
背後から斬り付け、マジックスヴィエートとサフェードキラー両方ともカードに戻った。


一瞬、一安心したかのように息を拭く剣代。

だが、すぐさま、”キング・スヴァルトゥル”がロッド型の武器を振り回し、剣代に襲いかかる。

剣代:「王の名を持つHEROか。だが、力はイマイチのようだな」
光燐之太刀を思いっきり振り、ロッド型の武器を弾き飛ばす。

武器を失った瞬間斬り付け、キング・スヴァルトゥルもカードに戻る。



”パトラール”、”ツァイト・フォイアー”、更に先ほど攻撃を仕掛けてきたアドヴェンピンクが攻撃を仕掛けてくる。


パトラールは2丁の銃を巧みに使い攻撃を仕掛け、ツァイト・フォイアーとアドヴェンピンクも手慣れた銃を使って攻撃する。


剣代:「N・ファイア・ビートル!コンタクト融合!!」
光燐之太刀と炎のカブトの姿をしたネオスペーシアン、ファイア・ビートルが一つになり、赤く染まった刀身の光燐之太刀・烈火となる。

剣代:「ラス・オブ・ネオル-大烈火斬!乱れ打ち!」
周りに粒子を纏った炎の斬撃を連続で放つ。


3体のHEROが放った攻撃はかき消され、そのまま直撃する。

勿論、3体共、カードに戻った。



剣代の攻撃を見るレイド。


レイド:「フッ、やるね。流石は神とも言われた息子だ。そうこなくっちゃな」
余裕を見せるレイド。

だが、若干焦っているようにも見える。





”メラー・スインガ”が手の爪を尖らせ走ってきた。

更に、”ウォルフ・ゼィルヴェル”も、サーベルを持って剣代に近づく。

剣代は光燐之太刀・烈火で、ウォルフ・ゼィルヴェルのサーベルを受ける。

だが、ウォルフ・ゼィルヴェルは剣代の腕を掴み、身動きを封じる。

勿論、隙ありだと言わんばかりにメラー・スインガが鋭い爪で剣代に襲いかかる。


剣代:「ウォーター・ペンギン、コンタクト融合」
声を張らずに落ち着いた様子で、そう呟いた剣代。

背後に水属性のペンギンの姿をしたネオスペーシアン・ウォーター・ペンギン”が透過して現れ、光燐之太刀と一つになる。


剣代:「光燐之太刀・水陣!」
水滴のような模様が刀身に入った剣が剣代の手に握られる。

剣代:「水陣塔!」
剣代の周りに水の塔が現れ、その塔がメラー・スインガの攻撃を防御した。

そして、水の塔の中にいるウォルフ・ゼィルヴェルは動揺し、周りをきょろきょろ見渡す。

次の瞬間、水の塔から無数の水滴がウォルフ・ゼィルヴェルを襲い、そのままカードになった。


敵を倒したことにより、水の塔が消えた。




ジュンコ:「す、すごい」
剣代の余裕の攻撃を見て驚くジュンコ。

勿論、ジュンコだけではなく、ももえと明日香も驚いていた。


明日香:「剣代、あなた…」

ももえ:「十代さんのカードだから必ず取り返したい、その気持ちが私たちに伝わってきますわ」
剣代の気持ちが何となくわかるももえ。

剣代の攻撃を見ていると自然とわかってしまうのだ。

父のカードを悪用するレイドが許せない。そんな奴から必ず取り返してやる。そんな気持ちが…。



続いて、剣を持つルブルム・ファルコーと、キャノン砲を持つライオン・ジョーヌの2体が剣代に仕掛けてきた。



剣代:「!」
と思ったが後ろを見ると、ナイフを持った”ゴールド・ヒンメル”と”シルバー・ルフト”が攻撃を仕掛けてきた。前に2体、後ろに2体。

剣代も正直、やばいと思った。


しかし、必ず勝つと誓った剣代は息を吸い、ゆっくりと吐いた。


光燐之太刀・水陣が元の光燐之太刀に戻る。


剣代:「乱馬・閃光」
前後に斬撃を放つ剣代。しかし、その斬撃は先ほど放った斬撃よりも数倍早い速度だった。

躱す暇もなく4体のHEROは倒された。



残り5体となった大いなる力のE・HEROは、全員で剣代に襲いかかる。



アドヴェンレッドはスティック型の武器の武器と銃を持ち、シュリケンニンジャは刀を持ち、ベヤズブレイクは右拳に電流を溜める。エレクト・シルバーは特性のセイバーを握り、メラー・スインガも両手の関節の骨をボリボリ鳴らし、攻撃を仕掛ける。



剣代:「何体来ようが偽りの力を持ったHEROに負けるつもりはない!」
体中からとてつもない殺気を放つ。

その殺気を感じ取ったレイドは、口を開かずただ剣代を見つめていた。



明日香:「これが、剣代の力…」
息子の力を改めて実感した明日香はボソッと口にする。


明日香:『あなたの意志が、力が、剣代を動かしているの…?』
十代の後ろ姿が一瞬幻影として目に入る明日香。






剣代:「セカンドステージ!」
光燐之太刀の刃の形状が変化し、金色のラインが刀身に入る。

両手でセカンドステージに入った光燐之太刀を握る。


剣代:「神の一撃!魁皇!!」
魁皇。自身の殺気を斬撃に込めて放つ。勿論、殺気が大きければ大きいほど斬撃の大きさも変わる。



レイド:「!」
レイドは感じた剣代の殺気がどれだけ大きいものなのかを。


剣代が放った斬撃は、5体のHEROが横に並んだ幅よりも大きく、大きすぎて壁にまで切れ跡が残るほどだった。


剣代が放った斬撃は5体の大いなる力のE・HEROを撃破した。


これで全部の大いなる力のE・HEROをカードに戻したことになる。



レイド:「この短時間で何があったかは知らないけど、ここまでやるとはね」
レイドが腕を組んで言う。






珠里:「ママ!」
明日香たちがいる場所に、珠里、梨香、レミの3人が来た。



梨香:「お、お兄ちゃん…!?」

レミ:「剣代さん、どうして…?」
剣代がいることに驚く梨香たち。



レイド:「はぁ、フレシャス財団にいるのも飽きたし、今日は退散するとしますか」


剣代:「逃げるのか!レイド!」
逃げようとするレイドを止める剣代。


レイド:「俺はデスリングとかに興味ないし、暇だったから孫の旦那の誘いに乗っただけだ。もうやることはないしおとなしく帰るわ。剣代ちゃんが倒したカードは、剣代ちゃんにあげるよ」
レイドが言うカードは、その辺に散らばっていた。


剣代:「レイド!」


レイド:「また近いうちに会えるといいな。次は、そこにいる妹たちとも戦ってみたいし」
レイドが梨香と珠里を見る。

レイド:「それじゃあね」
レイドの周りに不気味な霧が現れ、一瞬の隙にレイドがその場から消えた。


レミ:「消えた…」


明日香:「決着、付かなかったわね」
剣代の横に来る明日香。

珠里は、周りに落ちていたカードを拾い、それを兄に渡す。

剣代:「奴は、また俺の前に現れる。その時こそ、必ず倒すさ」
レイドから奪い返した大いなる力のE・HEROのカードを手に持ち、それを見つめて言う。







その戦闘はまだ収まる気配がなかった。



その戦闘を高い位置から見ていたレイド。



レイド:「剣代ちゃん、なかなかやるね。見直したよ…。でもね…」
レイドは懐から何かを取り出した。

取り出したのは数枚のカード。

カード名に”大いなる力のE・HERO”と書かれたカードの他に、”ドラゴンガールヒーロー”、”μヒーロー”と書かれていた。


レイド:「まだあるだよ。沢山ね」
シシシッと笑うレイドであった。








その頃、レイドに捕まった未来たちはセルビアの監視たちから死刑の宣告を受けていた。


未来たちの前には銃やボーガンなどを持ったセルビアの隊員たちが並んでいた。


セルビア監視役リーダー:「これより、死刑を実行する!」
武器を構えるセルビアの隊員たち。

それを見た翔たちが慌てる。

隼人:「に、逃げられないんだな…!」

剣山:「くそー!このままじゃあ!」

イェーガー:「なんとか、ここから脱出するのです!」
風間の後ろに隠れるイェーガーが指示を出す。


アリト:「したかったらとっくにやってるよ!武器もねえのに簡単に言うな!」
アリトも少し冷静さを失っているようだ。


オボミ:『ニゲロ、ニゲロ』
クルクル回るオボミ。


セルビア監視役リーダー:「苦しみは一瞬だ。すぐに終わらせる」
監視役リーダーが右手を挙げる。

舞:「くっ」

レベッカ:「このままじゃ…」

セイコ:「私たち」

右京:「殺されてしまう!」

キャッシー:「何とかしないと…!」

ラリー:「けどどうやって…!」

タカ:「逃げ道なんてものは!」
皆が冷静さをなくす。


セルビア監視役リーダー:「皆、構えろ!」
セルビア隊員たちが武器を構える。



ラリー:「ああ、もうダメだ!」
頭を抱え込むラリー。どうすることもできなかった。

レベッカ:「私たち、ここで死ぬんだわ」

舞:「まだまだ、やり残していることが沢山あるのに!」
40代の舞がそういう。




セルビア監視役リーダー:「死刑決行!!」
監視役リーダーが右手を下ろしていく。

その時間はとてもゆっくり時間が経過してい行くように感じた。


未来:『一馬…!』
目を瞑る未来。



すると…!


ドーン

部屋の外から物凄い大きな音が聞こえた。


更に、人の声がした。

『なぜ、貴様がここにいる!!』
『何のつもりだ!うわあああ!』
そんな声が外から聞こえた。



セルビア監視役リーダー:「何事だ!」
リーダーがそう言った瞬間、部屋の扉が爆発した。勿論、白煙やほこりが充満する。



セルビア隊員A:「ぐはっ!」

セルビア隊員B:「がはっ!」
部屋にいるセルビアの隊員たちが次々と倒される。

セルビア監視役リーダー:「だ、誰だ!?何者だ!」


???:「そう怖がるなよ、殺しはしねえよ」
男性の声が、白煙の中から聞こえた。

そして、白煙から何かが飛んできて、それが監視役リーダーに当たり、リーダーはそのまま倒れて気絶する。


キャッシー:「あーーー!!」
白煙の中から出てきた男を見てキャッシーが驚く。

いや、むしろみんなが驚く。


舞:「あ、あんたは、ダイシャラス王国のときにあった」

未来:「ゆ、遊馬!!」
1年前にダイシャラス王国で再会して以来、会っていなかった息子が目の前に現れたことに驚く未来。

オボミ:『ユウマ、ユウマ』
遊馬の名前を言いながらクルクル回る。


遊馬:「どうやら、間に会ったみたいだな。怪我もないみたいだし、そこから出るか?」
遊馬が問いかける。


アリト:「当たり前だ!」
レベッカ:「当たり前よ!」
ほぼ同時に言葉を口にしたアリトとレベッカだった。









第4ED『もう一度君に会いたい《下川みくに》』








次回予告

ナレーション:遊馬によって助けられた未来たち。遊馬は、ここにいる理由を母たちに明かし、行動を共にする。

その頃、敵の方も動きを見せていた。

遂に、月荒が血のデスリングの力を解放させようとする!

そのとき、孫の裏の表情が明かされる!!


遊馬:次回、遊戯王5DXAL「孫の裏顔」


遊馬:「これがフレシャス財団の狙いってわけか」
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