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第73話:『失敗は成功のもと!折れない我の心!』








レイドに連れ去られ、セルビア基地内のどこかにある独房室に閉じ困られている舞、レベッカ、翔、隼人、剣山、セイコ、ラリー、タカ、イェーガー、風間、キャッシー、アリト、右京、未来、そしてオボミ。

オボミが檻に向かって突撃するが、何せ鉄でできているため、ビクともしなかった。

オボミ:『イタイ、イタイ』
オボミが目の部分を赤くし、クルクル回る。


未来:「もういいわ。よくやったわね」
未来がオボミを抱きしめる。


アリト:「くそっ、カードがありゃあ、こんな檻、すぐ壊せるのによ!」

ラリー:「そのカードがすぐそばにあるって言うのに」

タカ:「あそこにあるカードをどうにか取れればいいんだが」
みんながいる場所から約20メートルほどの場所にある机の上に、みんなのカードとミッションウォッチ、檻の鍵が置いてある。


イェーガー:「どうにか取るのです!うー、うー!」
檻の間から手を伸ばし、カードを取ろうとする。


剣山:「無理に決まっているドン」
ため息をつく剣山。


右京は、この檻を監視しているカメラを見る。



そして、レンズの向こう側から見ているのは、刈間九十九と言う名で、この基地へ入った遊馬だった。

そのカメラの映像がいきなり砂嵐を起こす。


リモコンを使って、チャンネルを変えて、他のカメラの映像を見る。

凌牙と璃緒、Ⅳが敵と戦っている映像が映り、再びチャンネルを変えると、カイトが一人で戦っている映像が映った。


九十九:「そろそろ動くか」
遊馬が立ち上がる。


アストラル:『行くのか?』
遊馬の脳内にアストラルの声が響く。


九十九:『あぁ、まずは母ちゃんたちを助ける』
遊馬は扉がある方へ向かって歩く。

扉の前には、3人のセルビアの人間がいた。


見張りA:「刈間殿、ご着席してください」

見張りB:「外は危険です」
見張りたちが遊馬を止めようとする。


九十九:「もう見飽きたんだ。そこをどいてくれ」

見張りC:「どくわけにはいきません。ボスの命令なので」

見張りA:「どれでもどけというなら、実力行使でいきます」
見張りたちが遊馬に牙を向く。




1分後



遊馬は扉を開けた。


遊馬:「悪く思うなよ」
そう言い残し、部屋を出る。


見張り3人は床に倒れていた。



遊馬:『待っててくれ、みんな』
遊馬は広い廊下を走る。










第5OP『D-tecnoLife《UVERworld》』








第73話:『失敗は成功のもと!折れない我の心!』










遊馬が行動を開始した。



その頃、フレシャス財団のボス孫に雇われたレイドもまた一人で廊下を歩いていた。


レイド:「あー、すっきりした」
首の骨の音を鳴らして一言言った。







一方、獏良、杏子、ヨハン、藤原は、とんでもない光景を見ていた。


疲れ果てたかのように廊下の隅に座ってぐったりする男を4人は見ていた。


だが、それは、あまりにも残酷過ぎた。

杏子は手で口を押させる。

獏良:「一体、誰がこんなことを…!」
獏良が目を丸くして言う。


廊下に座っていたのは、先ほどデュエルで獏良が勝利した環だった。


環はデュエル終了後、いつの間にか消え、獏良たちは、そのあとを追っていたのだ。


そして、思ったより早く見つかり、情報を聞き出そうするが、彼はもうすでに死んでいた。


口から大量の血を吐き出しており、剣が胸を突き刺し貫通。剣の先は、背後の壁に突き刺さっている。






藤原:「振り出しだね」

ヨハン:「あぁ」
何も情報を聞き出せずに終わってしまった。








その頃、制御室で監視カメラの記録を見る一星は、パソコンのキーを叩いて情報を調べていた。



扉の近くには、ドラガンが待機しており、敵が入って来てもすぐに倒せるように準備していた。




アキと愛は、今現在の映像を確認しているが、ボスの姿は何処にも映っていなかった。


ましてや、レイドに連れ去られた仲間たちもどこにも映っていなかった。


アキ:「連れ去られた人たちはどこにいるの?」

愛:「全然、見つからないなんて、ここで全部管理しているんじゃないの?」
愛が映像を見ながらぶつぶつ文句を言う。


一星:「いたぞ」
一星がそういい、アキと愛が一星の元に行く。



一星:「40番カメラ今から30分前の映像だ」


ドラガン:「俺たちが、ここへ攻めてきたときだな」
扉の近くで腕を組んで立つドラガンが言う。

一星が40番カメラの録画を巻き戻し、いいタイミングで再生ボタンを押す。

一星:「ここだ」
一星が停止ボタンを押す。

映像には二人の男が映っていた。

そして、一人の男の方の掌を拡大する。

そこには自分たちが回収しようとしている”血のデスリング”だった。


アキ:「写真で見たものと同じ」

愛:「これが血のデスリング。そして、この2人が、セルビアのボスとフレシャス財団のボス…!」

一星:「おそらく、中国人の方がフレシャス財団のボスだろう。そのあとも、この2人が映っている映像が出ている」
一星が他のカメラに映る2人の姿を見せる。

しかし、途中砂嵐になる。

アキ:「どうしたの?」

一星:「これは俺の予想だが、おそらくフロンティアが基地に潜入を開始したときに、この基地のプログラムがいくつかいかれたのかもしれない。俺も、さっき、今写っているカメラを見ていたが、突如砂嵐になったからな」
その砂嵐になった映像を見せる。


アキ:「2人が最後に映ったのは?」

一星:「5階のFブロックにある部屋に入ったところだ」

愛:「なら、まずはそこに行ってみましょう」
愛がミッションウォッチの通信機をONにする。


愛:『各位に伝達。敵ボスと思われる2人を、30分前の監視カメラの映像で確認』
一星が調べたことを、仲間たちに伝える愛。






その情報を聞く獏良たち。



愛:『場所は5階のFブロック』



ヨハン:「聞いたか?」

藤原:「うん、手掛かりを見つけたみたいだね」

獏良:「そこに急ごう」
獏良を初め、杏子、ヨハン、藤原が行動を開始する。








その頃、隠密剣士部隊隊長の徳山も愛からの通信を聞いていた。



徳山:「それ信用できるのか?」
目の前にいる敵を斬って、ミッションウォッチから聞こえる愛の言っていることに茶々を入れる徳山。



すると、別の人物から通信が入った。

それに応答する徳山。

徳山:「はい、徳山です」






ヤバ:「不動愛の話し聞いていたな」
通信の相手は司令のヤバだった。


徳山:『ええ』

ヤバ:「なら急いで、そこへ行け。敵のボスの首を取ってくるのだ」
ヤバがそういう。




徳山:「この情報を信用していいんですか?」

ヤバ:「今は、考えている暇もない。急いでデスリングの回収を急ぐのだ」
ヤバが強く徳山に言う。



徳山:「了解」
徳山は通信を切り、5回に向けて走る。






なにやら焦っているように見えるヤバ。

他のみんなも気づいていた。


カーリー:「あの人、何か焦ってない?」
隣にいる深影に小さい声で言うカーリー。

深影:「一度、任務を失敗しているからじゃない。あの人、失敗にはうるさいみたいだし」
深影が小さい声でカーリーに言葉を返す。



ヤバ:「貴様ら!任務中だ!私語は慎め!」
ヤバがカーリーと深影に注意する。


ヤバ:「俺の命令が聞けない奴は、すぐに外に放り投げるからな!」
ヤバが激怒していた。


それを見る任務から外された剣代。


どうして、そんなに失敗を恐れているのかが、剣代には理解できなかった。



トレーラー内でヤバが激怒していると、いきなりドーンっと大きな音が外から聞こえた。

トレーラーも大きく揺れる。


双六:「な、なんじゃ!?」


ヤバ:「外からの攻撃か!」
ヤバがそういうと、全員トレーラーを降り、外に出る。

勿論、任務から強制的に外された剣代もだ。


ヤバ:「なっ!」
ヤバは驚いた。目の前には20人から30人ほどの敵が沢山いたからだ。


フレシャス財団隊員A:「我々はフレシャス財団のものだ。武器を捨てておとなしく投降しろ」
先ほど、通信で環と話していた男が他の者たちより一歩前に出て言う。


アーサー:「もうここがバレたのか…!」

矢薙:「ついてないの、ワシたち」

カーリー:「何落ち着いているのよ!マズいんだから!」
慌てるカーリーにヤバが「うるさい!」と怒鳴る。


ヤバ:「誰が情報を流した!?」
ヤバが双六たちを見て言う。

マーサ:「私たちを疑うって言うのかい?」

ヤバ:「この場所を知っているのは、フロンティアのメンツだけだ。他に誰がいる?」
嫌な目で双六たちを見るヤバ。



それを見ていた、フレシャス財団の方は…。



フレシャス財団隊員A:「あの老いぼれがリーダーか?リーダーとしての素質はないようだな」
ヤバを見て呟く隊員の一人。


フレシャス財団隊員A:「我々が、ここを突き止めた理由はあれだ」
隊員の一人が空を指さす。

指さした方を見るみんな。

そして、その先には何かが飛んでいた。

4つのプロペラをクルクル回している機器。

そう、ドローンと言われるものだ。

よく見るとカメラが取り付けられている。


フレシャス財団隊員A:「我々のチームのリーダーは、外部から指示を出すものがいると予想していた。そのため、独自で調査し、ここを特定したということだ」
事の出来事を説明し、それを聞いたヤバが歯を食いしばる。


ヤバ:『向こうの方が上手だったということか。おそらくレイドが、ここに来ることを向こう側に広め、対策を練っていた感じか…』
ヤバが剣代を見る。


そして、剣代の方へ振り向く。


ヤバ:「もとはと言えば、貴様がレイドを取り逃がした所為だぞ!」

剣代:「!?」

ヤバ:「貴様が取り逃がしさえしなければ、こちらの先制がうまく行き、任務を瞬時に終わらせることができたんだ!」
剣代に向かって怒りを飛ばすヤバ。

ここがバレたことを剣代の所為にしているのだ。


影丸:「待つんじゃ!今回の任務は、デスリングを探し当て回収すること。なら、剣代君がレイドを取り逃がしたのは、正解ではないのかい?」

鮫島:「確かに。敵が動いてくれたおかげで、逆に情報収集に手間がなくなる。それに、敵が動くことで、デスリングが保管されている場所のガードも手薄になるはずだ」

明里:「あなたの言っていることが、ただの屁理屈よ!」
ヤバに反対の言葉をぶつけるみんな。


ヤバ:「うるさい!司令のいうことは絶対だ!今回の任務、もう失敗は許されないのだ!」


春:『どーして、トップの男たちは、自分の発言が絶対正しいなんていれるのかねぇ』
心の中で呆れる春。



フレシャス財団隊員A:「仲間割れか?まあいい、もう一度言う。武器を捨てて投降しろ。さもなくば」
前に立つ隊員Aが右手を挙げる。

すると、他の隊員たちが武器を出し構える。


フレシャス財団隊員A:「後に起きることは、貴様らの貧弱な脳みそで想像しろ」
目線をヤバに向けて言う隊員Aは、一度手を下ろす。

ヤバの部下:「司令、ここは一度、おとなしくした方が…」
ヤバと共に来た部下がヤバの耳元で囁く。


すると、ヤバは、その部下をグーで思いっきり殴った。

部下は、そのまま地面に倒れる。


ヤバ:「もう一度、そんな弱音を吐いてみろ。貴様も、そこにいる負け犬と同じ目にあわせるぞ!」
負け犬。剣代のことを言っているのだ。


ヤバ:「武藤ツバキとゼツラと言う男に敗れた奴らがが一度失敗している、この任務。もう失敗はないのだ!投降は絶対にしない!司令命令だ!貴様ら、前に出て戦え!」
ヤバが、周りにいる双六やマーサたちに言う。

こちらの人数よりも、圧倒的に向こうの方が多い。そんな中、ヤバは戦えと言っているのだ。


シュミット:「なら、あなたも戦ったらどうなんですか!命令するだけではなく!」

ヤバ:「俺が死んだら、この任務は失敗に終わる!早く戦え!」

深影:「自分を守れって言っているのと変わらないじゃない」
ボソッと呟く深影。

明里:「さっきまで、すごく偉そうにしていたくせに、敵が目の前に現れれば、これなのね」
明里がため息をつく。



フレシャス財団隊員A:「刃向うならそれでもいい。だが、そうなれば確実に狙うのは、この任務の司令となる人物の首だ」
ヤバを見る隊員A。







フレシャス財団の隊員たちを前にするヤバ達だが、その頃、ある男が、こっちに走って来ていた。




ヤバ:「任務を必ず成功させる!それが、俺のやるべきことだ」



フレシャス財団隊員A:「投降は拒否するということだな?」


ヤバ:「当然だ」
ヤバがきっぱり口にした。



フレシャス財団隊員A:「では、こちらは、その答えにあった行動を取ろう」
隊員Aが青龍刀のデュエルギアを手に持つ。


シュミットは息を飲んだ。

シュミット:「やはり、こうなってしまうか」

マーサ:「後先考えずに…!ホント、バカだね」
もう逃げられないことを自覚したマーサたち。



フレシャス財団隊員A:「優先は司令の首だ。行け!」
隊員Aが合図をすると、後ろにいた3名が走って前に出てきて、ヤバに接近する。


ヤバ:「俺は司令なんだ…!死ぬわけには!」
ヤバが逃げようとする。

すると…!


???:「ちっと待ちな、あんたら」
どこからか聞こえた男性の声。

そして、前に出てきた敵3人の顔に何か小さいものがぶつかり、その場で足を止める。

顔に当たったものは、地面にコロコロ落ちた。


フレシャス財団隊員B:「サイコロ?」
地面に落ちたサイコロを見て、前に出た隊員が言う。



チャーリー:「ふぃ~、どうやら間にやったみたいだな」
片手をズボンのポケットに入れ、もう片方の手にサイコロを4つほど握ったチャーリーが、みんなの前に現れた。


明里:「ちゃ、チャーリー!?」

チャーリー:「よ、明里。無事だったか?」
恋人の明かりに挨拶するチャーリー。


チャーリー:「隠れてて正解だったぜ!」

春:「お前さん、どうしてここに?」

チャーリー:「いやまあ、感ってやつですよ。イヤーな予感がしたんで、ずっと、この近くで隠れていました。そこにいる連中と一緒に」
親指で後ろを指すチャーリー。


羽蛾:「はぁはぁ、お前、早すぎだぞ!」

竜崎:「もう少し、ゆっくり行けんのかい!」
息を切らす羽蛾と竜崎。


レベッカ:「インセクター羽蛾にダイナソー竜崎!あんたらまで、どうして!」

羽蛾:「無理矢理、その男に捕まって隠れてたんだよ!」

竜崎:「えらい迷惑だわ!」
チャーリーにブーブー文句を言うが、チャーリーは聞く耳を持たない。


明里:「あんた、まさか、怖くて隠れてたんじゃ」
嫌な目で自分を見る目にチャーリーはゾッとする。

チャーリー:「嫌だなー、マイハニー。お前が心配で近くにいたってのうによ」
誤魔化すような口調で言うチャーリー。



ヤバ:「命令違反だ!」
いきなりヤバが割って入ってきた。

ヤバ:「貴様ら、命令違反だぞ!お前たちは、自分の持ち場を離れて隠れていたのか!すでに一度失敗した、この任務に失敗は許されないというのに、貴様らは勝手なことを!」

羽蛾:「いや、僕たちは」

竜崎:「無理矢理されたというか…」

ヤバ:「だまれ!持ち場を離れ隠れていたことは事実だろう!お前たちのような奴らがいるから任務に支障が出るんだ!この任務、失敗は絶対に許されないのだ!」
ヤバがチャーリーを指さして言う。



チャーリー:「敵さんよ、悪いんだが、ちょっと待っててくれねえか?俺も、この空気じゃ戦いづらくてよ」

隊員A:「何」

チャーリー:「お互い、本気出したいだろう?こんなうるさいジジイがいたんじゃ、戦いに集中できねえだろう」

ヤバ:「な!」
自分のことをジジイと呼んだことに驚くヤバ。


隊員A:「いいだろう。10分待ってやる」

チャーリー:「いやー、助かるわ。それじゃあ、待っててくれ」
チャーリーはヤバの方へ振り向く。

チャーリー:「てなわけで10分しかないんで、あんたの文句を聞こうじゃないか」

ヤバ:「貴様、司令に向かって、なんて口の利き方だ!任務の失敗に繋がる!貴様も、強制的に任務から…」

チャーリー:「あんた、さっきから任務の失敗だ、失敗は許されないんだって言ってんだ?人間なんだからよ、失敗して当然じゃねえか」

ヤバ:「何…!」
チャーリーが言ったことに少し驚くヤバ。





チャーリー:「人間って生き物はよ、失敗を繰り返してこそ、成長していく生き物なんだぜ。失敗しない人生なんてつまんねえだろう」

ヤバ:「貴様の言う失敗と、任務の失敗は別物だ!一緒に…」

チャーリー:「一緒だよ。任務だって、結局、人間が行動してやるもんだ。今回、武藤ツバキはゼツラを取り逃がしたという失敗を犯した。だが、それは仲間たちの敵討ちに繋がり、任務遂行と一緒にゼツラを追っている」

ヤバは歯を立てて聞いている。


チャーリー:「そして…」
チャーリーは剣代を見る。

剣代:「!」

チャーリー:「失敗は成功のもとだぜ」
ニヒっと笑うチャーリー。


チャーリー:「ここは俺たちで何とかするからよ。早く行けよ。親父さんのカード、取り返したいんだろ?あんたの心は折れちゃいないはずだ」
チャーリーがそういうと、剣代はデッキケースからレイドから取り返した大いなる力のE・HEROのカードを手に取った。


剣代:「…」
目をつむる剣代。


剣代の心の中に10体の大いなる力のE・HEROが現れる。


全員と顔を合わせる剣代。


すると、大いなる力のE・HEROたちは軽く頷いた。


その反応を見た剣代がフッと笑う。

目を開ける剣代。


剣代:「あんたの言う通りだな、チャーリー。何度失敗しても、心さえ折れなければ道は必ず開く。俺はレイドから奪われたものを奪いに行かなきゃいけないな。成功と言う言葉を!」
手に持ったカードをケースに仕舞う。

剣代の顔を見たチャーリーがフッと笑う。



ヤバ:「天上院剣代!勝手な行動は許さんぞ!貴様は、この任務から―」

剣代:「俺はあんたのおもちゃじゃねえ。そこでじっとしててもらおうか」
ヤバをギロッと見る剣代。


その目を見たヤバがゾッとした。


怯えている。足がガタガタする。凄まじい気迫が、ヤバを襲う。




トメ:「早く行きな、剣代ちゃん」

鮫島:「敵が増える前に!」
トメさんや鮫島が剣代を行かせるように言葉をかける。



剣代:「ありがとうございます。行ってきます!」
剣代は、急いで走り、この場を後にする。

目指すは、セルビアの基地にいるレイド!




チャーリー:「待たせたな。丁度10分だ」
チャーリーが1枚カードを手に出す。



フレシャス財団隊員A:「こちらには30人ほどいるというのにも関わらず、味方を減らすとは馬鹿な奴だ」


チャーリー:「ダイスロット・セブン」
チャーリーがそういうと、手に持つ”ダイスロット・セブン”のカードがデュエルギアとなる。

これがチャーリーのリボルバータイプのデュエルギア”ダイスリボルバー”だ。


チャーリー:「安心しろよ、あんたらの退屈しのぎにはなるからはずだぜ」
チャーリーがリボルバーの部分を回転させる。



フレシャス財団隊員A:「やれ」
隊員Aがそう言ったと同時に、既に前に出ていた3人の隊員がチャーリーに近づく。


チャーリー:「サイコロ・ショット!」
チャーリーがダイスリボルバーを発砲する。

そして、発砲して出た弾はよく見るとサイコロのようなものだった。



チャーリーに接近する3人は、「そんなもので」と心の中で呟く。


フレシャス財団隊員B:「ぐわっ!」

フレシャス財団隊員C:「いてぇ!」

フレシャス財団隊員D:「ぐわあああ!」
しかし、サイコロの弾が当たった瞬間、1人は腹に当たり、そのまましゃがみ込み、1人は額に当たり、その場で足を止める。そして、1人も腹に当たるが、そのまま吹き飛ばされた。


明里:「なっ!」

羽蛾:「んだ!あれ!」

竜崎:「一人吹き飛んだぞ!」
味方でさえ驚く。


チャーリー:「おもしれえ銃だろ?このデュエルギアが出す弾はサイコロだが、出た目が多いければ多いほど相手に与えるダメージはでかくなるんだ」
3人の敵の側には、チャーリーが撃ったサイコロの弾が落ちている。

よく見ると、6つの面ともに同じ目を持っている。


腹に弾が当たりしゃがみ込んだ男には、4つの目を持つ弾が当たり、額をヒリヒリさせる男には1つの目を持つ弾が当たりさほどのダメージはなかったということになる。そして、吹き飛んだ男には6つの目を持つ弾が当たり大ダメージを与えたということだ。


これで一人撃沈した。


フレシャス財団隊員A:「まどろっこしい武器を使うんだな」

チャーリー:「かかってこいよ。楽しませてやるからよ!」
ニヒッと笑うチャーリー!




そして、レイドと再び勝負するために基地へ向かう剣代!


戦いの嵐は激しさを増す!






第4ED『もう一度君に会いたい《下川みくに》』







次回予告

ナレーション:ヤバに逆らい、行動を開始する剣代。

その頃、剣代が探しているレイドの前に、隠密剣士部隊隊長の徳山が現れる。

隠密剣士部隊隊長として責任とプライドに恥をかけないためにも、レイドに戦いに挑む徳山だが、レイドの圧倒的な力に屈することになる!


徳山:次回、遊戯王5DXAL「隠密剣士部隊隊長としてのプライド 徳山VSレイド」

徳山:「この勝負、俺のプライドをかける!」





遊戯王5DXAL豆知識コーナー!!


チャーリー:「俺が使うデュエルギア”ダイスリボルバー”は、サイコロを弾にする変わったリボルバーだ。サイコロの出た目が多いほど、相手に当たった時の衝撃が変わるぞ」
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