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第56話:『黄色い弾丸の武勇伝』









1人の青年が、ダイシャラス王国の道を走る。


青年の頭には、過去の記憶が蘇っていた。



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???:「お前たち四大神王者には、”孤独の法”を宣告する!」

???:「これより、我々が許可したものたち以外の接触は禁ずる!いいな?」
昔、フロンティアの上層部に言われた言葉。


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遊馬は、この言葉を思い出すたびに頭が痛くなる。

歯を食いしばる遊馬。


遊馬:『だが、今は…!』
遊馬は全速力で走る。






第4OP『Butterfly Core《VALSHE》』







第56話:『黄色い弾丸の武勇伝』







バギーの口から語られた四大神王者の正体。


…九十九遊馬。その言葉を聞いた瞬間、彼のことを知っている者たちの心が揺れる。




小鳥:「遊馬が…四大神王者…」
目を丸くする小鳥。





未来:「私の息子は生きているの…」
未来が気絶しそうになる。


琴羽:「未来」
小鳥の母、琴羽が未来を背後から支える。


未来:「ごめんなさい、琴羽」
自分を支えてくれた琴羽に礼を言う。




明日香:「遊馬って確か…」


トロン:「あぁ、一馬の息子だ。冒険家で明るい男の子だった」

Ⅴ:「だが、次元振動が起きる2年前、18歳の時、とある遺跡に行った遊馬は落石事故に遭い、死んだ」

Ⅲ:「死体も見つからず、当時の警察は事故死として発表し、捜査を打ち切りました」
過去のことを話すトロンたち。




バギー:「やはり、知らなかったのか。酷い奴だな、慎也。お前は知っていたんじゃないのか?」
バギーが慎也を見る。


鉄男:「そ、そうか。慎也さんは四大神王者唯一の弟子」

徳之助:「最初から遊馬のことを…」
鉄男たちが慎也を見る。


羅夢:「慎也さん…」

慎也:「お前は黙っていろ。お前もSOA特務隊として、遊馬のことは知っているとは思うが、ここにいるみんなは俺の部下みたいなものだ。責任は俺が取る」
慎也が小さな声で羅夢に言う。



すると、宝井が前に出た。



宝井:「なぜ、貴様が九十九遊馬のことを知っている!」

羅夢:「あ…」

慎也:「チッ、余計なことを…」
羅夢と慎也がボソッと言う。




バギー:「十天老師の宝井、そうか、お前もフロンティア上層部として、奴の存在は知っているはずだよな。しかし、俺も驚いたさ。まさか、四大神王者ロストが遊馬だったとはな」
バギーの頭にサングラスを付けた遊馬の顔が浮かび上がる。

怪我した身体を引きずりながら立ち上がる凌牙。

凌牙:「おい」
凌牙が宝井の胸倉を掴む。


凌牙:「奴だけの言葉じゃ信用できねえ。答えろ!遊馬は生きているのか!」

璃緒:「凌牙…!」
凌牙の行動に璃緒や他のみんなが驚く。



宝井:「貴様、誰に向かって…!」

カイト:「凌牙の言う通りだ。答えてもらうぞ、遊馬のことを!」
カイトも先ほどの戦闘で怪我を負ったにも関わらず立ち上がり凌牙の横に立つ。



宝井:「No.4、一番下っ端とはいえ、奴も危険を呼び起こす存在。だから、フロンティアから追放したまでだ」

凌牙:「なんだと…」
怒りが爆発しそうになる凌牙。

宝井を殴ろうとする。

しかし、その腕を慎也が止めた。


慎也:「みんなに黙っていたことは済まなかったと思っている。だが、もし話せば、君たちは必ず遊馬に会おうとしていた」

アンナ:「当然だ。遊馬は俺たちの仲間だからな」

慎也:「だが、四大神王者に掛けられた孤独の法は、飾りじゃない。もしも遊馬と君たちが接触すれば、フロンティア上層部は黙ってはいないだろう。だから、遊馬のことを隠していたんだ」
慎也の言葉に、凌牙が怒りを静め、宝井の胸倉から手を離す。


宝井はゲホゲホと咳き込む。







宝井:「神代凌牙、貴様…!」

慎也:「このことは元帥とじっくり相談しましょう。遅かれ早かれ、いずれはバレます。他の四大神王者の存在も」

宝井:「くっ」









小鳥:「遊馬…」
小鳥は昔の記憶を思い出してしまった。


恋人である遊馬との楽しい思い出を。





サチ:「小鳥…」
ラビリットに拘束されているサチガ小鳥を見てボソッと呟く。


ラビリット:「黙っていろ」
ラビリットが言葉でサチをビビらせる。



セイ:「サチ!」
セイの叫び声で、戦闘中だと気付く小鳥。

頭をブンブン振って、意識を切り替える。



ミザエル:「だが、さっき言っていたバリアンについては、理解できないぞ」

ギラグ:「お前とバリアンに、何の関係がある?」

アリト:「まさか、バリアン世界の生き残りってわけじゃねえよな?」
アリトがバギーに聞く。



バギー:「俺を、あんな肉体を持たない精神体と一緒にするな」

ドルべ:「なんだと…!」
バギーの言葉に少し怒りを覚えるドルべ。


バギー:「事の発端は狂言だ。俺は、被害者に過ぎん」


右京:「そういえば、狂言も共通点と一つだと…」

一馬:「バギー、狂言、バリアン、そして遊馬」

春:「我が孫も問題を抱えるようになったもんじゃ」

六十郎:「あやつは昔から問題を沢山抱える奴じゃったよ」


ゴーシュ:「遊馬が生きていたことは嬉しいが、あまり喜べる空気じゃねえな」
周りの空気を見るゴーシュ。





バギー:「黄色い弾丸と呼ばれた男、九十九遊馬。どんな能力を持っているのか、俺も少し興味がある。お前もそう思はないか?」
バギーがラビリットに聞く。


ラビリット:「ええ、物凄く」
ラビリットがバギーの質問に正直に答える。




バギー:「さて、終わりの時間だ」
バギーが右手を指鉄砲の形にし指先から風の弾丸を一発放った。


小鳥:「っ!」
小鳥に弾丸が迫る。











ネオコーポレーションシティ



フロンティア本部



元帥、百々原がいる部屋



百々原は静かに椅子に座っていた。



百々原:「バギーの宣戦布告の中継から、今まで慎也たちからの連絡はなし。無事だといいんだが」
椅子から立ち、外を見る百々原。


百々原:「四大神王者…君たちは世界の何を見ているというのだ…?」












ダイシャラス王国に迫る数隻の船。


よく見るとボディに警察のマークがついている。


捜査員:「こちらICPO。これより、ダイシャラス王国へと入国する。現在の状況を確認。国を覆っていたはずのバリアは消失。内部へ入れる。以上」
ICPOの操作たちが乗る船は徐々にダイシャラス王国へと迫る。


ICPOとは、国際刑事警察機構。International Criminal Police Organizationの略で、国際犯罪の防止を目的として世界各国の警察機関により組織された国際組織である。

彼らがなぜ、ここに…。








ダイシャラス王国





バギーの攻撃をギリギリで躱す小鳥。





琴羽:「小鳥!」
娘の名前を叫ぶ琴羽。



ラビリット:『この女だけは…、この女だけは絶対に!』
ラビリットも怖い目で小鳥を見る。



小鳥が攻撃を受けているを見る、みんな。




チャーリー:「くそっ」

鬼柳:「なんとか中に入れれば…!」

恵美:「あの穴から入れるとは思うけど」
恵美が小鳥の攻撃によってヴィンディヒ・マオアーに空いた穴を指さす恵美。


色葉:「私の力で行くことはできるけど…」
色葉が穴を見て言うが、すぐに目線を変える。


葵:「あの子が人質に取られている以上、私たちは動けないわ」

御伽:「くそっ、ここまで来て!」
悔しがる御伽。


鮫島:「早く手を打たなければ、あそこに空いた穴は見る見る治っていきますぞ」
さっきよりも穴のサイズが小さくなっているのがわかる。


美寿知:「こちらも動ける人が限られています。それに彼女も、もう体力の限界のはずです」
美寿知の言う通り、小鳥の息は荒れていた。

汗もすごい。



ラビリット:「女、動かないでもらおうか」
ラビリットがサチの首にナイフを突き付ける。


セイ:「サチ!」

小鳥:「セイ!動いちゃダメ!」
小鳥がセイの方に向かおうとする。


すると、そのとき、笛の音が聞こえた。


バギーが例の笛を吹いていたのだ。



海馬:「くっ」

万丈目:「おい!俺を押さえろ!」
海馬や万丈目、他数名の身動きが奪われた。

剣山:「この笛、何とかしてほしいザウルス!」
万丈目を押さえながら叫ぶ剣山。

更に…!



セイ:「な、なに!身体が!!?」
ヴィンディヒ・マオアーの中にいるセイも体の身動きを奪われていた。

バギーは一旦、笛を吹くのをやめる。


バギー:「あそこにいる、女は既に俺のレンジ(範囲)のようだな」
バギーがニヤッとする。


バギー:「ラビリット、その女を押さえていろ。面白いものが、この後見られるかもしれないからな」
バギーの顔を見て、自分も笑うラビリット。

ラビリット:「御意」
ラビリットはナイフを治めた。



バギー:「所詮、あの女にはなにもできはしない」

ラビリット:「そうですね」
2人は笑いながら話す。





宝井:「おい!何している!どんな手段を使っても構わん!このバリアを何とかしろ!」
ヴィンディヒ・マオアーを指さして、全員に指示する宝井。


哲平:「しかし、あの子たちが人質にされている以上は!」

宝井:「構わん!」

羅夢:「!」

宝井:「作戦遂行に犠牲は付き物だ」
宝井が言った言葉に、周りのみんなが刃向う。


イシズ:「あなた、自分が何を言っているのかわかっているのですか…!」

リシド:「観月小鳥はまだしも、他の2人はフロンティアの一員ではありません」

レベッカ:「そんな彼女たちを見捨てることはできないわ」

羅夢:「宝井司令、哲平さんたちから聞きましたが、今のあなたは司令という立場から落とされているみたいですね」

宝井:「ぬっ…」

羅夢:「なら、我々にあなたの言葉を聞く理由はない。少し黙っていてもらいましょうか」
羅夢の真剣な目に宝井は反抗しなかった。



葵:「けど、どうすればいいの…?」

明日香:「このままじゃ、手を打つ前に、あの子たちが…!」

琴羽:「小鳥、セイちゃん、サチちゃん」
3人の心配をする琴羽は、涙を少し流す。











その頃…





???:「急いだ方がよさそうだ」

遊馬:「わかってるよ」
頭の中に聞こえる声に応える遊馬。



遊馬は、急いで走る。





サチ:「いや、離して!」
暴れるサチだが、サチの腕を掴むラビリットは離そうとしない。

しかし、逆もしかり。ラビリットはサチに何かをする気配はない。



小鳥:「サチ…!」


バギー:「お前はいい力を持っている。これも、才能だろうな」
小鳥を褒めるバギー。


バギー:「だが、所詮、1人じゃ何もできないのさ。この状況を、お前はどう打開する?」

小鳥:「そ、それは…」

バギー:「ククク、もしも遊馬が、ここにいたらどうしてただろうな。どんな状況でもすぐに立ち向かっていただろうか?それとも、今のお前のようにただ立っているだけの”かかし”になっていただろうか」

小鳥:「あなたに遊馬の何がわかるっていうの!」

バギー:「分かるさ!所詮、あいつは国家政府から身を隠す腰抜け。隠れているだけの奴なのさ!」
バギーが高笑いする。





鉄男:「あいつ…!」

等々力:「言わせておけば!」
遊馬のことをバカにされて怒る仲間たち。


すると、



未来:「確かに私の息子は腰抜けかもしれないわ」
未来が口を開く。


一馬:「未来…」

明里:「お母さん…!」

未来:「でも、バカなあの子でも、小さい頃から希望と言う光を持ち続けて生きているの。世界を独り占めしたい、あなたよりは強いわ!」
息子を象徴する未来。






ラビリット:「貴様、王子に向かって、無礼な!」

バギー:「よせ、ラビリット。ヴィンディヒ・マオアーの外だ。あそこにいる以上、何もできはしない。それに、もしもの時はヴィンディヒ・マオアーの攻撃形態で殺せる」
ヴィンディヒ・マオアーの攻撃形態。さっき、ツバキたちが受けた攻撃だ。

バギー:「それより始めるぞ。地獄のサーカスだ」
バギーが笛を吹くがさっきとはテンポが違った。









マリク:「また、あの笛を!」

クロノス:「マズいノーね!操られるノーね!」
クロノスが万丈目を見る。

しかし、万丈目は自分の意志で動いていた。


万丈目:「何…」


モクバ:「兄様?」

海馬:「さっきとは違うのか…?」
海馬も操られていなかった。





20秒ぐらい笛を吹いたバギーは口から笛を離す。


バギー:「安心しろ。これは、多数の人操るものじゃない」


小鳥:「じゃ、じゃあ…」


バギー:「俺の意志で、1人の人間を制御する能力だ」
バギーがそういうと、小鳥はセイの方を見る。


セイ:「こ、小鳥…、助けて…!」
セイは一歩一歩、前に出ていた。


バギー:「ゆっくりと前を歩け。それが、今、お前がやるべきことだ」
バギーの効果で操られたのはセイだった。

セイは、自分の意志ではなく、バギーのコントール下に置かれてしまった影響で歩いているのだ。


小鳥:「セイ!」



サチ:「セイ!」

ラビリット:「黙っていろ」
ラビリットがサチを脅迫する。


すると、ラビリットは先ほどしまったナイフを出し、ぽいっと投げた。

ナイフはセイの足元に突き刺さった。



小鳥:「やめて!その二人に手を出さないで!」



バギー:「断る。これから、楽しいことを始めるのだからな。ククク」
笑うバギー。


バギー:「そういえば、今日は九十九遊馬が死んだ日だったな。ま、結局奴は生きていたが。それよりも、もう一つ、いいことを教えてやる」
小鳥を見るバギー。



バギー:「9月19日。当時18歳だった九十九遊馬が落石事故に遭い死亡。それが、世間に公表された事実だが…」
だが…。この言葉の後が気になる、みんな。


バギー:「あれは事故ではない。何者かたちによる襲撃だったのだ」
この言葉を聞いた、みんなが反応する。


カイト:「あの遺跡に遊馬以外、誰かいたのか」

ハルト:「遊馬は、その人達に命を狙われている…!」
あの日、遊馬に一体何があったのか。誰もが気になった。





バギー:「そいつらは、この多元世紀で地獄を生み出すことになるだろう。俺のようにな」
バギーは再びセイの方を見る。


セイは、ラビリットが投げたナイフの元まで来ていた。


バギー:「それを拾え」

セイ:「い、いや…だ」
抵抗するもナイフを拾ってしまうセイ。




本田:「あ、あいつ、彼女に何をさせるつもりだ!」

クロウ:「まさか、あいつの首を…!」

アキ:「変なこと言わないでよ!」
クロウの言った言葉にアキが怒る。




バギー:「それもいいが、こっちの方が楽しめるだろ。歩け」
バギーの指示でセイは歩き出す。

向かう先には、バギーたちがいる。

そして、その先頭にはラビリットに捕まっているサチがいた。



ほとんどの人が、バギーが何をするのか見当が付いた。


双六:「ま、まさか…!」

氷室:「あいつ、彼女を使って…!」

矢薙:「あの子を殺させるつもりじゃ…!」


慎也:「よせ!バギー!彼女たちは、関係ない!」
みんな、バギーの狙いに気付いた。

もう、ゆっくりはしていられない。

だが、ヴィンディヒ・マオアーの所為で、内部へ入ることはできない。




小鳥:「セイ!サチ!」


セイ:「わ、私に、何をさせるの…?」
身体が操られたセイが口を開く。


サチ:「セイ!」



バギー:「さあ、お前がここにいる友達を殺すんだ。その手でな」
ニヒヒと笑うバギー。

ラビリットもそれにつられて笑う。

小鳥:「2人を巻き込まないで!人質なら私がなるから!」


バギー:「今更、遅いんだよ。それに、言葉で言っても体はどうだ?」
バギーは気付いていた小鳥の足はがくがく震えていることに。




身体が操られているセイは歩きながらナイフを構える。

セイ:「小鳥…助けて…。私、サチを…殺したくない」
セイが涙を流す。


そして、捕まっているサチも涙を流す。


怖い。怖い。怖い。

セイ、サチ、そして小鳥の心の中で、この言葉が流れる。



セイ:「やだ、やだ。嫌だ…!サチを刺したくない!」
泣きながら訴えるセイ。

バギー:「けど、お前はやる。友達を殺すのさ」

サチ:「助けて…」

セイ:「うう…」


バギー:「公開処刑の時間だ!」
その言葉を放った瞬間、セイが走り出す。


セイ:「嫌だ!サチ!」

サチ:「セイ!」
涙を流しながらお互いの名前を叫ぶ2人。



小鳥:「セイ!サチ!!」
小鳥も涙を流しながら、2人の名前を叫ぶ。




Ⅳ:「マズい!」

右京:「このままでは!」

慎也:「くそっ!」
何もできない、みんな。

もう見ていることしかできない。







さっき小鳥の攻撃によってヴィンディヒ・マオアーに開いた穴が完全に修復される前に、ヒューっと物陰が入った。

そして、穴は完全に修復された。これで、ヴィンディヒ・マオアーを破壊しない限り、中にいる小鳥たちを助けることはできない。





小鳥:「やめて!本当にやめて!」

セイ:「やめてーーーー!」

サチ:「うう…」
涙を流す女性3人。




ラビリット:「さあ」

バギー:「殺せ!!」
この場を楽しんでいる2人。


セイはナイフを持ってサチに接近する。


セイ:「嫌だーーーー!」

サチ:「誰か…!」

小鳥:「助けて…!」



この光景を見て笑うバギーとラビリット。


セイ:「うわあああああ!」
あと数メートルでナイフはサチのお腹に刺さる。


トドメを刺そうとした、そのとき!

バシッ!

セイの腕を誰かが掴み、サチに刺さるギリギリのところでセイの動きを止めた。





慎也:「…!」
慎也が目を丸くする。





目を閉じていたセイ。

しかし、誰かに腕を掴まれたことを自覚し目を開く。


サチ:「え…!」
サチも目の前に映る光景に驚きのあまり、一言しか言葉が出なかった。

小鳥:「…」
小鳥に至っては言葉すら出ない。


バギー:「!」
バギーは、この場を邪魔された目の前に現れた男を見て驚く。


黄色い弾丸…見参!

セイの腕を掴み動きを止めたのは、九十九遊馬だった。




羅夢:「あれは…!」

宝井:「何で…奴がいる…!」

一馬:「……遊馬」
息子の名前をボソッと呟く一馬。




自分の腕を掴んでくれたセイが更に泣く。


セイ:「ゆ、遊馬…くん」



小鳥:「あ…」
小鳥は目の前の光景が信じられず、両手で自分の口を塞ぐ。




遊馬は鋭い視線でバギーを見る。


バギー:「何で…貴様が…」

遊馬:「半年前の、勝負をつけようぜ」





遂に、本当の最終決戦!!!






第3ED『キミモノガタリ《little by little》』






次回予告

ナレーション:颯爽と姿を現した黄色い弾丸こと九十九遊馬!

バギーとラビリット、2人を相手に一歩も引かず、全てを出し切り勝負する遊馬。

ダイシャラス王国、最終決戦!遂に終幕の時が訪れる!

その時、遊馬が口にする一言とは!

遊馬:次回、遊戯王5DXAL「四大神王者の歯車、遂に動く!遊馬VSバギー」

遊馬:「お前は、世界を動かそうとしたんじゃねえ…」
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