第42話:『ロスト参戦!久しぶりのかっとビング!!』
港の倉庫で、元司令を見張る一馬たち。
すると、そこに、こっそりと二人の男性が入ってきた。
双六:「なんじゃ?お前さんたち、そこで何しておる?」
一馬たちと共にいた双六が声をかけてくる。
羽蛾:「はが…はが…」
竜崎:「ひえ、えらい目にあったわ…」
ボロボロの羽蛾と竜崎。
影丸:「ん?」
鮫島:「君たち、その傷は?」
2人の姿を見て、焦るそぶりも見せずに問う鮫島。
羽蛾:「いやー、実はですね」
竜崎:「慎也から、王子が王宮にいるっちゅんで、2人で向かおうとしたんですが…」
六十郎:「して、どうしたんじゃ?」
羽蛾:「目の前に現れた敵2人にコテンパンにされてしまい」
竜崎:「えへへ…」
自分の後頭部を撫でながらヘラヘラ笑う竜崎。
ナポレオン:「負けたのでアルな」
その言葉に羽蛾と竜崎は肩を落とした。
トロン:「はあ、あなたたちは相変わらずのようですね」
2人に呆れるトロン。
矢薙:「確かさっき、マーサちゃんとシュミットちゃんが、こちらに向かってるって連絡が来てたな」
セイコ:「なら、せめて、マーサさんたちが来るまで、軽く手当てを…」
セイコ、そしてトメさんが羽蛾と竜崎にちょんと触れる。
すると、2人はいきなり「いてえ!!」と叫び、倒れる。
トメ:「男でしょ!しっかりしなさい!」
トメさんが二人に喝を入れる。
その光景を見る、この作戦の元司令にして十天老士の1人、宝井はすぐ近くにいた一馬に声をかける。
宝井:「あの二人は使えないな」
一馬:「ん?」
宝井:「あの二人は、この作戦が終わったら解雇だ」
一馬:「司令の座を下ろされてから、ずっと口を閉ざしていたのに、ようやくしゃべったな」
一馬が宝井の隣に座る。
宝井:「フロンティアが勝ち抜くためには、強い者がすべて。弱い者はいらない」
一馬:「なら弱い者は、そのあとどうなる?」
宝井:「ふん、俺の知ったことではない」
一馬がいる方とは逆の方を見て、目線を合わせないようにする。
一馬:「また、小鳥ちゃんで叩かれるぞ、あんた」
宝井:「あの女も、この作戦が終わったら…」
両手をぎゅっと握り拳を作る。
宝井の怒りは小鳥にも大きいようだ。
一馬:「彼女に手出しはしないでくれよ。俺の息子が怒るから」
宝井:「あんたの息子だと?」
一馬:「もっとも、この世にはいないが…」
少し悲しい顔をする一馬。
その頃、外に怪しい人影が…。
第3OP『BRAVING!《KANAN》』
第42話:『ロスト参戦!久しぶりのかっとビング!!』
一馬たちが隠れている港のとある倉庫の近くで1人の男がひっそりと立っていた。
男はトランシーバーのようなものを出す。
部下:「こちら、港倉庫付近。フロンティアの役人らしき者たちが、倉庫に入ったところを確認しました」
ファミリーの部下が小さい声でトランシーバーに向かって話す。
王宮
ラットリー:「了解だ。私が向かう。お前はそれまで手出しはするな」
部下:『了解』
通信がブツッと切れた。
バギー:「ん?行くのかぁ?」
不気味な笑みで問う王子バギー。
ラットリー:「ええ、私もじっとはしていられなくなってしまったので」
ベランダに出るラットリー。
そのまま、そこからジャンプし庭に着地。そのまま、この場を後にする。
バギー:「クックック、面白くなってきたな」
1人部屋の中の椅子に座るバギーの、恐ろしい声が部屋中に響く。
ロストとフェイトロン。その頃、2人は…。
ロスト:「…」
フェイトロン:「…」
睨み合う2人。
ロスト:「仕掛けて来ないのか?」
フェイトロン:「ええ、今は様子見ですよ」
ニヤニヤ笑う2人。
お互い動こうとしない。
ロスト:「はあ、これじゃあ、キリがないな」
ロストはそう言って、手にオリジナル要素がある形をした短剣タイプのデュエルギアを出す。
フェイトロン:「それが、あなたのデュエルギアですか。短い剣とは、攻撃範囲が小さいのでは?」
ロスト:「見た目で判断しないでもらおうか!」
ロストがフェイトロンに接近する。
鞭を握って、攻撃態勢に入るフェイトロン。
フェイトロン:「”コアキメイル・グラヴィローズ”!あなたの怒涛の炎を私に!」
フェイトロンが鞭を振り、鞭の表面が炎で覆われる。
これがフェイトロンのデュエルギア”グラヴィローズ・ウィップ”だ。
フェイトロン:「フレイムローズ・ウィップ!!」
鞭を大きく振り、ロストを接近させないようにする。
大きく振っていることもあり、周りに鞭から出ている炎が、火の粉となって充満する。
ロストは当たらないように躱す。
ロスト:『面倒な攻撃だな。なら!』
ロストが手に握っている短剣タイプのデュエルギアを強く握る。
ロスト:「ムーンバリケード!!」
短剣が数十本に分身し、ロストを囲い、フェイトロンの攻撃を防御する。
フェイトロン:「防御ですか。守ってばっかしでは、意味ありませ---」
キラン
フェイトロン:「!」
バリアの向こうにいるロストの懐が一瞬光ったと思えば、そこから何かが飛んで、フェイトロンを襲う。
フェイトロンはギリギリ躱し、曲がった蝶ネクタイを外す。
つい攻撃を止めてしまったフェイトロン。
ロストの手に持つデュエルギアを見て驚く。
フェイトロン:『いつの間に…』
フェイトロンが驚くのも無理はない。
ロストはさっきまで短剣タイプのデュエルギアを持っていた。
だが、短剣ではなく銃タイプになっていたのだ。
つまり、さっき自分を襲ったものは、あの銃から発砲された弾ということになる。
フェイトロン:「いつの間に、短剣から銃に…!」
ロスト:「さーて、今度こそ俺の番だ」
銃口をフェイトロンに向けるロスト。
ロスト:「俺の嵐で、一気に叩く!!」
ロストがエナジーを銃に蓄える。
ロスト:「テンペスト・シーセン!」
銃弾を発砲し、フェイトロンに向かう。
フェイトロン:「ただの弾ではないですか。そんなもの、私の鞭で」
フェイトロンがグラヴィローズ・ウィップで弾き飛ばそうとした。
そのとき、フェイトロンに向かっていた弾が分裂し、フェイトロンに向かう。
フェイトロン:「増殖しただと…!?」
どれに対応すればいいのかわからず反撃できずに、まともにロストの銃弾を喰らい続けたフェイトロン。
フェイトロン:「ぐはっ」
膝を地面につく。
ロスト:「流石、”ナディエージダ”だな」
手に持つ銃を見て、名を呼ぶロスト。
これが、四大神王者ロストが使うデュエルギア”ナディエージダ”だ。
更に、銃タイプのデュエルギアが可変し、短剣タイプになった。
それを見るフェイトロン。
フェイトロン:「銃から短剣に…!可変できるデュエルギアとは珍しいものをお持ちで」
肩を押さえながら口を開くフェイトロンが、ゆっくりと立ち上がる。
ロスト:「まあな」
フェイトロン:「さっきの増殖した弾も、そのデュエルギアの力ということですか。油断しましたよ」
ロスト:「ん?さっきのは、こいつの力じゃねえぞ」
フェイトロン:「え?」
何を言っているのか理解できなかったフェイトロン。
ロスト:「さっきの攻撃は、俺が持つ属性の力だよ」
フェイトロン:「あなたが持つ属性…ですか…!」
ロスト:「ああ、”嵐”っていう属性のな」
嵐属性、そんな属性は聞き覚えがない。ということは。
フェイトロン:「多重属性界ですか…」
ロスト:「正解」
複数の属性を融合し新たな属性を生み出す。
それが、”多重属性界”だ。
ロスト:「そういえば、あんた、この国を覆っているバリアの制御装置の場所に向かっているっていってたよな?」
フェイトロン:「それがどうかしましたか。聞いても吐くつもりはありませんよ」
傷だらけにも関わらず笑って応対するフェイトロン。
ロスト:「フッ、その必要はないぜ」
ニヒッと笑うロスト。
その頃、バリアの制御装置がある地下施設で作業する一人の人間の脚。
パソコンのキーボードを打ちながら、足踏みをしていた。
その人間がキーボードのEnterキーを押した瞬間、画面に何かが表示され、更に女性の声が施設中に響く。
ナビ(女の声):『解除申請を確認。直ちに、解除します』
巨大な機械がブシューと音を立てて、巨大な機械を照らしていたライトが一斉に消えだした。
そして、外では----。
シュ――
国中を覆っていたバリアが、上から徐々に消えてきた。
慎也サイド
慎也:「何!?」
顔を上げて消えて行くバリアを見て驚く慎也。
ファミリー四天王の1人、バックスサイド
バックス:「ああ?なんで、バリアが消えて行くんだ?」
消えていくバリアを見て、何でだ?と顔をするバックス。
他のファミリー幹部も驚いていた。
ディヴィット:「制御装置の周りの防衛が手薄だったのか!?」
幹部の1人ディヴィットが少しキレた感じで言う。
国の上空を飛ぶヘリコプターに乗っているSOA特務隊のメンバー。
葵:「バリアが消えて行くわ!」
哲平:「誰かが、装置を破壊したのか!?」
羅夢:「早く!着陸してください!」
羅夢がパイロットにお願いし、パイロットは返事をして着陸態勢に入る。
色葉:「みんな…」
みんなを心配する色葉。
ラットリー:「おのれぇ、警備隊は何をしていたんだ!」
ラットリーがトランシーバーを出す。
王宮
部屋の椅子に座るバギー。
近くに置いてあったトランシーバーが鳴る。
バギー:「どうした?」
バギーが通信に出る。
ラットリー:「申し訳ありません!王子!」
バギー:「あ?何を誤っているんだ?」
ラットリー:「何者かにバリアの制御装置を制圧された模様です!国を覆っていたバリアが消えてきます!」
ラットリーの言葉で、さっきまで笑っていたバギーの雲行きが怪しくなる。
トランシーバーを持って、外に出る。
ラットリーの言う通り、バリアが徐々に消えていくのが、肉眼で確認できる。
町中の人々はチャンスとばかりに、バリアが完全に消えたのを確認し、走り出す。
バギー:「どういうことだよ…」
トランシーバーを握り占めるバギー。
ラットリー:『王子!落ち着いて---』
ラットリーが通信の向こう側でバギーの怒りを静めようとするが、バギーは怒りのあまりトランシーバーを握り壊してしまった。
バギー:「ええ!どういうことだよ!これは!何が起きてやがる!」
まるで別人のように怒りを露にするバギー。
国中を走るケリロット
ケリロット:「バリアが消えた!これは、計画に大きく支障が!」
バギーの目的は、住民をバリア内部に閉じ込め人質とし、国家政府への解散と、ダイシャラス王国を大組織にし、今ある大組織をダイシャラス王国の管轄下に置くことを国家政府に要求することだった。
今バリアが消え、人質が解放されたとなると、計画に大きく支障が出る。
ケリロット:「これでは、王子が…!」
ケリロットが怖れていること。
それは、王子が怒りだし、王子自身が動き出すことだ。
ケリロットの予感は的中。
バギーはベランダからジャンプして庭に着地し、ゆっくりと歩き出す。
その表情は、怒りの表情だった。
その頃、ロストとフェイトロンは----。
フェイトロン:「なぜ、バリアが消えるのです!!?」
消えたバリアを見て驚くフェイトロン。
ロスト:「やっぱ、あの人に任せてよかったわ」
青い空を見て背筋を伸ばすロスト。
フェイトロン:「あなた、一体、何をしたのですか?」
ロスト:「俺は何もしちゃいねえよ」
サングラスに手をかけるロスト。
そして、ゆっくりと外す。
ロスト:「さて、続きしようぜ」
フェイトロンがロストの顔を見て、固まる。
ロスト:「俺も、久しぶりに…」
四大神王者ロスト。
その者、伝説のデュエリストの一人として、前世紀は”黄色い弾丸”という異名で一時は有名になったエクシーズ使いのデュエリスト。
遊馬:「かっとビングしたくなってきたからな」
そのデュエリスト名を、九十九遊馬と言う。
フェイトロン:「そんなはずは…」
目を丸くしたと思えば「ハッ」と笑うフェイトロン。
フェイトロン:「そんなはずはありません。九十九遊馬、”DTW”の時代で生きていた私には、あなたが誰なのかわかります。ですが、九十九遊馬、あなたは前世紀に落石事故で死んでいます」
遊馬に問うフェイトロン。
遊馬:「なんだ、お前、俺と同じDTWにいたのか」
”DTW”とは前世紀の一つに値する時代で、”ARビジョン”と呼ばれる拡張現実と呼ばれる技術の発達により、デュエルが更に進化した時代だ。
フェイトロン:「質問しているのは、私の方です。あなたは、何者ですか?」
遊馬:「お前、さっき俺の名前言っただろ」
右手でデュエルギア”ナディエージダ”をクルクル回している遊馬。
フェイトロン:「では、あなたは九十九遊馬だと…?」
遊馬:「ああ」
フェイトロン:「まさか、世界勢力”四大神王者”ロストが、死んだはずのあなただったとは。あの落石事故からすでに50年以上は経っていますが、よくここまで生きているってバレずに済みましたね」
遊馬:「まあ、国家政府やフロンティアの上層部がうるさいからな」
後頭部を掻く遊馬の、その態度は、こちらから見れば面倒くさそうに答えるように見えた。
フェイトロン:「確か四大神王者は全員、フロンティア上層部の決定で追放されたと…」
遊馬:「十天老士の爺さんたちの勝手な都合でな。上層部全員が、俺たちの追放に同意したわけじゃねえよ。味方だっている。元帥の爺さんみたいに…」
遊馬が、数日前のことを思い出す。
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数日前
ネオコーポレーションシティ
フロンティア本部 元帥の部屋
1人で書類に目を通す百々原。
その時、扉がコンコンとノックされた。
百々原は躊躇なく「どうぞ」と答え、扉が開く。
サングラスをかけた男。
百々原:「君は…!」
遊馬:「ご無沙汰です。元帥」
サングラスを外して挨拶する遊馬。
百々原:「まさか君が来るとは…。フロンティアに入った家族や友人に会いに来たのか?」
遊馬:「孤独の法にかけられてんだ。本部で、そんなことしないですよ」
遊馬は部屋にあるソファーに座る。
百々原も席を立ち、遊馬の目の前にあるソファーに座る。
百々原:「では一体、何しに来たんだ?遊びに来たわけではあるまい」
遊馬:「最近、国家政府も警戒している”ダイシャラス王国”についてです」
百々原:「ん?ダイシャラス王国なら、今、慎也や君たちの家族友人が今行っているぞ」
遊馬:「うっ…あの危険な国に行っているんですか」
百々原:「危険…。君は、あの国について知っているようだな」
百々原が遊馬に問う。
遊馬は百々原に自分たちが知っているダイシャラス王国の情報をできる限り話した。
百々原は疑うことなく、全ての話しを聞き入れてくれた。
百々原:「なるほどな。一応、宝井を司令に、SOA特務隊の新入りを全員向かわせたが…」
遊馬:「遅かれ早かれ、王国の第2王子バギーは必ず動く。それに、奴と半年前に慎也が倒した狂言の繋がりに間違いがなければ、これは俺の問題にも値する」
遊馬は椅子から立ち上がった。
百々原:「君は、これからどうするんだ?」
遊馬:「ダイシャラス王国に向かいます」
百々原:「みんなと顔を合わせるかもしれんぞ。それに国家政府が」
遊馬:「今、国家政府は俺の居場所を見失っているところです。そんなに心配はしてないですよ。問題はICPOの方です」
百々原:「また何かやったのか?」
遊馬:「ちょっと、遊戯さんとやんちゃし過ぎただけですよ。それじゃあ、俺は行きます」
百々原:「遊馬」
百々原も立ち上がる。
百々原:「できれば、君には、こちらに戻って、君の友達を強くするために、師匠として、戻ってきてほしい」
遊馬:「…はぁ」
溜息をつける遊馬。
遊馬:「その日が来ることを祈ってますよ」
遊馬はサングラスをかけて、部屋を出る。
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遊馬は元帥である百々原に報告の上、この国にいた。
少なくとも元帥だけには、今の自分の行動が把握されているということだ。
フェイトロン:「この国に何しに来たんですか?」
遊馬:「素直に答えると思っているのか?」
フェイトロン:「いいえ、ですから吐いてもらいますよ。その後に、あなたの首を王子に捧げます!」
グラヴィローズ・ウィップを地面に叩き付けた。
フェイトロン:「わが身に宿る波動よ。グラヴィローズ・ウィップに水流の力を!」
炎を灯していた鞭だが、その炎が消え、鞭で地面に打たれた場所から水が次々と出てきた。
遊馬:「炎属性デュエルギア、グラヴィローズ・ウィップに、水属性の波動を加えた技か」
遊馬が呑気にフェイトロンの技を少し解説する。
話しているうちに、地面から出てきた水は高く噴射し、水の柱が数本出てきた。
フェイトロン:「これで終わりです!」
鞭タイプのデュエルギア、グラヴィローズ・ウィップを激しく振り回し、水の柱にも鞭が当たる。
すると、どうだ。水の柱から、水でできた針が何百本も出てきて、遊馬に襲いかかる。
フェイトロン:「広範囲の水の針の攻撃です!躱すことはできません!」
遊馬:「確かに、これじゃあ躱すことはできないな」
遊馬が銃タイプのデュエルギア、ナディエージダの銃口を真正面に向ける。
遊馬は深呼吸をした。
そして、数十発の弾丸を高速で放ち、水の針を弾き飛ばす。
遊馬:「黄色い弾丸をなめるなよ」
”黄色い弾丸”。それが、遊馬が前世紀に付けられた異名。
高校卒業後、冒険家になった遊馬には、とてつもなく難関な冒険が多くあったが、弾のように早く、そして強い気持ちがあり、どんな場所でも生き延びて、みんなところに帰ってきた。
その思いが、黄色い弾丸という異名に込められている。
自分の目の前から向かってくる針だけを撃ち弾き、針は一本も遊馬に当たることはなかった。
弾き飛ばしていない針は、後ろの建物に刺さった。
フェイトロン:「くっ、ならば、更に2倍以上で!」
遊馬:「お遊びはこれで終わりだ」
遊馬は銃を収め、一枚のカードを出す。
遊馬:「すべてをその忌まわしき力で溶かしつくせ!”破滅のアシッド・ゴーレム”!」
遊馬の背後に、ナンバーズシリーズの一枚、”No.30 破滅のアシッド・ゴーレム”が現れた。
そして、アシッドゴーレムは光の球となって、遊馬の身体に入り込む。
この現象、精霊と宿主が心を通わせ、デュエルモンスターズそのものを身体に取り込んで力を発揮する力、”限界勢力”だ。
遊馬は、両手拳を地面にぶつけた。
遊馬:「大地を震わせ、敵を散らせ!アシッド・スプラッシュ・滅!!」
大地が震える。
これは、地震ではない。遊馬の技だ。
大地に亀裂が入り、突然、辺りが粉砕した。
フェイトロン:「ぐ、ぐわああああ!」
粉砕した大地に巻き込まれるフェイトロン。
その場に倒れ、飛び散った瓦礫や岩の下敷きになる。
遊馬VSフェイトロン
勝者、遊馬!!
遊馬:「ふぅ、さて行くか」
フェイトロンを倒したことを確認し、遊馬は、この場を後にする。
四大神王者ロストの正体、九十九遊馬。彼の物語が、再び始まろうとする!
第2ED『空とキミのメッセージ《choucho》』
次回予告
ナレーション:友達を救えず、自信をなくす梨香。
そんな娘を見て、母、明日香が梨香に元気を与える。
そして、梨香のケリロットが再びぶつかりあったとき、真の友情が生まれる!!
梨香:次回、遊戯王5DXAL「デュエルで友達を救う!梨香の決断」
梨香:「レミ、あなたの居場所は此処じゃないわ」
遊戯王5DXAL豆知識コーナー!!
遊馬:「もう知っていると思うが、四大神王者No.4は、この俺、九十九遊馬が”ロスト”っていうニックネームで所属しているぞ。No.4ってことは一番下っ端ってことなんだが、その所為か、先輩3人が掴んだ情報が、俺の耳に届いていないことがよくあるんだよな」