第84話(最終話)【十代の道】
時代は、あのクローン・エンパイラからはるか未来。
『ウィナー!遊城十代!』
テレビには十代が映っていた。
『凄いですね。プロになってから、負けなしですよ』
『そうですね。あの武藤遊戯もプロデュエリストになりましたから、今後の期待の星は、この2人ですね』
テレビの実況と解説の人が言う。
そして、そのテレビを見ていた女性と、4歳ぐらいの男の子がいた。近くにはネコのファラオもいた。
「お父さん、また勝ったよ」
「そうね。お父さんは強いのよ」
後ろで髪の毛をしばる明日香が言う。
「ねえ、僕もお父さんみたいになるよ!」
「だったら、もっと強くならなきゃね」
「お母さんは、どうして、お父さんと結婚したの?」
「そうね…楽しいデュエルをしてくれるからかしら。それに…」
明日香が、テレビの近くにあった写真を見る。
そこには、デュエルアカデミアの、みんなと映った写真。十代とのツーショット。プリクラ。それにウィディングドレスを着た明日香と白いスーツを着た十代などの写真があった。
「どんなときでも、最後まで諦めないところかしら。いつも笑顔でいるお父さんに、私は引かれたのよ」
明日香が言う。
時は、十代と武藤遊戯がデュエルする日。
(挿入歌) Precious Time,Glory Days(サイキックラバー)
GX‐84【十代の道】
「ここからは、俺の三幻神が相手だ!十代!」
「…………」
十代は三幻神を見つめる。
画面越しから見るみんな。
「三幻神…」
「なんてことだ…、まさか、こんな光景を見れるときが来るとは…」
「凄い気迫…」
「十代…」
鮎川先生と、鮫島校長、レイ、明日香が言う。
オシリスの天空竜
攻撃力4000
オベリスクの巨神兵
攻撃力4000
ラーの翼神竜
攻撃力6000
「ホール・リスペクトを発動したターン、俺は攻撃することはできない。俺は、これでターンエンド」
遊戯のターンが終了した。
『トラップカードを受け付けない三幻神……面白くなってきたぜ』
十代が笑う。
「あいつ、自分が置かれている立場をわかってるのか?」
「わかってるさ。だからこそ楽しんでるんだよ。デュエルに」
万丈目と翔が言う。
9ターン
十代
LP2200
遊戯
LP1700
「俺のターン!」
十代がカードをドローする。
『神の効果ぐらいは知っている。それでも厄介なのはオシリスだな。召喚したモンスターの功守に2000ポイントのダメージを与え、攻撃力が0になれば、速攻で破壊されるからな。だが、俺のデッキには三幻神を打ち破るカードがあるんだな。これが。最も、そのカードが出てくるまで耐えきれるかが問題だがな』
十代が呟く。
「俺は、フィールドの3体のモンスターの表示形式を変更!」
E・HEROネオス
攻撃力2500→守備力2000
E・HEROシャイニング・ゼウス
攻撃力2400→守備力1900
E・HEROフォルテ・レオネ
攻撃力2800→守備力1800
「俺はカードを1枚セットし、ターンエンド」
十代のターンが終了した。
『俺は、アカデミアを卒業して世界中を旅した。世界を守るために。だが、みんなの再会して変わったことがある。愛する女ができたことだ。これなら決められるかもしれない。俺の生きる道を…』
十代は今までの過去を思い出した。パラドックスとの戦い。ゼロとの戦い。明日香とキスしたとき。
十代にはいろんな出来事が頭の中に入っていた。
10ターン
十代
LP2200
遊戯
LP1700
「俺のターン!」
遊戯がカードをドローする。
「この瞬間、手札が増えたことでオシリスの攻撃力がアップする!オシリスの攻撃力は自分の手札1枚につき1000ポイントアップする!」
オシリスの天空竜
攻撃力4000→5000
「………」
「行くぞ!三幻神で、十代の3体のモンスターに攻撃!サンダーフォース!!ゴッド・ハンド・クラッシャー!!ゴッド・ブレイズ・キャノン!!」
三幻神が攻撃する。
しかし
「トラップカード発動!’ミラージュ・プロテクト’!」
「神にトラップは効かないぞ!十代!」
「このカードは神にかけるトラップじゃありません!このカードは、自分フィールドに存在するモンスター全ての戦闘破壊を無効にし、お互いのフィールドのモンスター1体につき200ポイントのダメージを、お互いは受ける!」
十代の3体のモンスターが神の攻撃に耐えた。
「ならば、手札から速攻魔法’ハーフ・ダメージ’を発動!俺が受けるダメージは半分になる!…うっ!」
「くっ!」
遊戯
LP1700→1100
十代
LP2200→1000
「三幻神の攻撃に耐えるとはな。カードを1枚セットし、ターンエンド」
遊戯のターンが終了した。
「神の攻撃に耐えたノーネ!」
「なんてやつだ」
クロノス現校長と、エドが言う。
11ターン
十代
LP1000
遊戯
LP1100
「俺のターン!」
十代がカードをドローする。
「俺はカードを2枚セットし、ターンエンド」
十代のターンが終了した。
12ターン
十代
LP1000
遊戯
LP1100
「俺のターン!」
遊戯がカードをドローする。
オシリスの天空竜
攻撃力3000→4000
「オシリスの天空竜!ネオスに攻撃!サンダーフォース!!」
オシリスの天空竜が攻撃する。
しかし、
「伏せカード発動!速攻魔法’リバース・リペイント’!攻撃を無効にし、相手フィールドに存在する全てのモンスターの攻撃力を500下げる!」
オシリスの攻撃が止まった。
オシリスの天空竜
攻撃力4000→3500
オベリスクの巨神兵
攻撃力4000→3500
ラーの翼神竜
攻撃力6000→5500
「ふん、やるな。まさか、神でも、ここまで苦戦するとは思わなかった」
「俺は、このデュエルで、自分の生きる道を見つけるんです。そう簡単には終われませんよ」
「ふん、俺は、これでターンエンド」
遊戯のターンが終了した。
「十代のやつ、どうする気だ?」
「神を倒すのは困難すぎるよ」
「だけど、彼は今まで不可能を可能にしてきた。もしかしたら、もしかするかもよ」
ヨハン、藤原、吹雪が言う。
13ターン
十代
LP1000
遊戯
LP1100
「俺のターン!」
十代がカードをドローする。
十代は引いたカードを確認する。
「どうやら、遊戯さん…」
「?」
「ここからは、俺のサービスのようです」
「!?」
「行きますよ。頼むぜ!相棒!’ハネクリボー’を守備表示で召喚!」
十代の場にモンスターが現れる。
ハネクリボー
レベル1 守備力200
「ハネクリボー…クリボーに羽がついたモンスターか。だが、この瞬間、オシリスの効果発動!召雷弾!!相棒が召喚したモンスターの功守に2000ポイントのダメージを与える!」
オシリスが召雷弾を放つ。
「遊戯さん!どんな小さなモンスターでも奇跡を起こし、強力モンスターは破壊できる。それが例え神でも!トラップ発動!’小動物の希望’!相手がモンスターの功守を下げる効果を発動したとき、ハネクリボーを生け贄に捧げ、その効果を相手フィールドに存在する全てのモンスターに移す!」
「なに!?」
オシリスの召雷弾が遊戯のモンスターたちに向かう。
「更に、相手モンスターの数だけダメージ数値を倍にする!よって、遊戯さんの神が受ける召雷弾のダメージは6000!」
そして、召雷弾が三幻神に当たり破壊された。
「三幻神が!」
遊戯が言う。
「十代くんが神を破壊した!」
「凄い…」
鮎川先生と明日香が言う。
「これで、神は破壊しましたよ」
「やるな。なら、トラップ発動!’ミラージュ・リバース’!自分のモンスターが破壊されたとき、破壊された数だけ、相手フィールドのモンスターを破壊する!」
十代の3体のモンスターが破壊された。
「万が一のことは考えてたみたいですね。なら、俺もトラップ発動!’新生人の希望’!モンスターが2体以上破壊されたとき、デッキ、手札、墓地からE・HEROネオスを特殊召喚する!現れろ!ネオス!」
十代は墓地からネオスを特殊召喚した。
E・HEROネオス
攻撃力2500
「この効果で特殊召喚されたネオスは攻撃することができない。カードを1枚セットし、ターンエンド」
十代のターンが終了した。
14ターン
十代
LP1000
遊戯
LP1100
「俺のターン!」
遊戯がカードをドローする。
「行くぜ。マジックカード’死者蘇生’!」
「このタイミングで死者蘇生かよ!」
「現れろ!我が最強の下部!ブラック・マジシャン!」
遊戯の場にブラック・マジシャンが現れる。
ブラック・マジシャン
攻撃力2500
「このデュエルに終止符をうつ!速攻魔法’受け継がせた力’!ブラック・マジシャンの攻撃力を1000アップさせる!」
ブラック・マジシャン
攻撃力2500→3500
「ブラック・マジシャンで、ネオスに攻撃!」
ブラック・マジシャンが攻撃する。
「この攻撃が通れば、十代の負けだ!」
「ついに、決着がつくか!」
オブライエンと、万丈目が言う。
しかし、
「速攻魔法発動!’受け継がれた力’!相手モンスターの攻撃力が上がったとき、同じ数値分、ネオスの攻撃力もアップする!」
E・HEROネオス
攻撃力2500→3500
ブラック・マジシャン
攻撃力2500→3500
「十代。キミは」
「まだまだ終わりませんよ!遊戯さん!こんな楽しいデュエルを終わらせるのはもったいない過ぎる!」
「面白くなキミは!キミこそが、俺を引き継ぐデュエリストに相応しい!俺を引き継いだ力、見せて見ろ!」
「ええ」
そして、ネオスとブラック・マジシャンがぶつかり合おうとする。
『そうだ。どんな人でも必ず、その意志は引き継がなきゃいけないんだ。遊戯さんも、その意志を引き継いだ。なら俺も、あいつに意志を引き継がせて、あいつと…』
そして、周りが真っ白になる。
ある場所の一軒家に男が帰ってきた。
「おかえりー、パパ」
4歳ぐらいの女の子が男に飛び込んで来る。
「ママのいうこと聞いてたかい?」
「うん!」
「お帰りなさい、あなた」
「ただいま、杏子」
「決まったみたい?彼の生きる道は?」
「うん、彼は、僕たちと同じになるよ」
そのデュエルアカデミアの港では、
「じゃあ、俺とエドは、ここでお別れだ」
「元気でな」
亮とエドが言う。
「ああ、2人もな」
「プロの活躍、期待しているよ」
十代と吹雪が言う。
そして、亮とエドは、エドの船で海に出た。
「鮎川先生も、島を出るんですか?」
ジュンコが聞く。
「ええ、久しぶりに実家に帰りたくなっちゃってね」
鮎川先生が言う。
「みなさーん、そろそろ出航の時間ですよ」
鮫島校長が言う。
「では、みんな、元気でやるノーネ」
クロノス現校長が言う。
「クロノス校長も頑張って下さい」
「応援してます」
「じゃあ、元気でドン」
レイ、翔、剣山が言う。
「おら、行くぞ」
万丈目が言う。
「そんなに冷たく言うなよ」
ヨハンが言う。
そして、船は島を出た。
数分後、船の中を十代は歩いていた。
すると、目の前に海を見る明日香を発見した。
すると、十代が持つバックからファラオが出てきた。
《じゃあ、邪魔者は退散するニャ》
ファラオの口から出てきた大徳寺が言う。
「お、おい!ちょっと!」
《みんなー、自由行動の時間ニャー》
大徳寺が言うと、十代の精霊たちがいっぱい出てきて、散らばる。
「お、おい!お前ら!」
十代が言う。
すると、声に気づいた明日香が振り向く。
「十代…」
「よ」
十代が明日香に近づく。
そして、明日香の隣に来る。
「十代…これから、どうするの?」
明日香が聞く。
「やっぱり旅に出るの?」
「じゃあ、その答えを聞く前に、俺から質問だ。教師を続けるのか?」
「え?」
明日香が言う。
そして、次の言葉まで間が空く。
そして、
「行かねえよ」
「!」
「旅には。責任、取らなきゃいけないからな」
十代が明日香の頭を撫でる。
「変なプロポーズ…クスッ」
明日香が笑う。
「悪いな」
十代が言う。
「俺のヒーロー伝説は、これからだ」
「えぇ、そうね」
「俺と一緒に来てくれるよな?」
十代が聞くと、明日香は頷く。
そして、2人はキスする。
第2ED Endless Dream(きただにひろし)