Kaleidoscope(pkmn トウヤ夢)
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ワシボン事件も無事解決し、当初の予定通りイーブイの回復、それからワシボンの検診と回復のため2匹のボールをジョーイさんに預ける。
すると、片方のボールにワシボンが入っていることに目敏く気付いたジョーイさんは声を落として話しかけてきた。
一応理由があったとはいえセンター内で暴れたポケモンなのでその配慮である。
「良かった。ツヅリさんが連れて行ってくれるなら安心ね」
「ハードル上げないでください。タダでさえ元トレーナーより強く育ててやるって大見栄張ってるんですから」
「あら、頼もしいことこの上ないわ」
「…」
ジョーイさんは他人事のように(実際他人だけれども)無責任極みみたいな台詞を言うと手持ちのポケモンは責任を持ってお預かりします、と営業スマイル。何を言っても取り合ってもらえないことを理解した私は待合スペースまで戻る。
しかし、まだ1つめの街なのにいきなりトラブルに出会すなんて本当についてない。そのおかげでワシボンとは出会えたけどもなんというか釈然としない。
これが最初で最後のトラブルでありますように、とどこかの神様へお願いしていると入り口から見覚えのある2人組がポケモンセンターへ入って来た。
「アララギ博士にトウヤ君」
「アララ、ツヅリちゃん」
「こんにちは、ツヅリさん」
私が名前を呼ぶと2人も私に気付き、挨拶を交わす。
聞けば、幼馴染3人組は1番道路で誰が1番ポケモンをゲットできるか勝負していたらしい。
なんというか可愛い。私達はそんなことする暇もなく誰かしら見つけたらバトルだったものだからとても新鮮だ。
私達と彼ら、男女比率は同じ幼馴染なのにどうしてこうも違うのだろう。実にミステリーである。
「ツヅリさんは何か待ってるんですか?」
「ポケモン達の回復と検診待ち」
「あら、誰か病気でもしたの?」
「怪我をちょっと」
「へぇ…。あれ、ツヅリさんも怪我してるんですか?」
「…まぁ、ちょっと」
予備のパーカーに着替えたのでパッと見では怪我をしているなんてわからないはずだが、トウヤ君はすぐに私が怪我をしていることに気付いた。
意外とよく見てるな、この子。と感心しながら今度は私から尋ねる。
「博士とトウヤ君は何を?」
「ポケモンセンターとフレンドリーショップの使い方のレクチャーをね!」
「はぁ…」
今時の博士はそんな説明までしてくれるのか。羨ましい。
私の時なんてそんな説明なかった(多分)のに…なんて優しい世の中になったのだろう…。
おまけにフレンドリーショップにパソコンの使い方まで致せり尽くせりである。
とは言え。
「フレンドリーショップは地方によっては別個の時があるから注意は必要だよ」
「言われてみればそうかもしれないわね」
実際、ポケモンセンターの中にフレンドリーショップがあるなんてイッシュに来て初めて見た。便利すぎて逆に困った。
トウヤ君にあれこれ説明しているとアナウンスで私の名前が呼ばれ、それを合図にアララギ博士がぱん、と手を合わせる。
「トウヤもツヅリちゃんも。もし良かったらサンヨウシティに行ったら発明家マコモに会いに行きなさい。旅の手助けをしてくれるわ」
「わかりました」
「それじゃあ、2人共良い旅を!ベストウイッシュ!」
そう言ってアララギ博士は白衣を翻し、颯爽と帰って行く。本当にパワフルな女性だ。
アララギ博士をお見送りした私達は、私はボールを取りに、逆にトウヤ君はボールを預けに受付へ行く事に。
「はい、皆元気に回復しました。
…ただワシボンは怪我が治るまでバトルはお預けで。ツヅリさんも無理はしないように」
「分かってますよ」
「回復お願いします」
「はい、責任を持ってお預かりしますね」
小さく耳打ちされたことに頷きながら私はボールをベルトへとセットし、トウヤ君がジョーイさんにボールを預けたまま何もしないでやって来る。
……新人トレーナーあるあるである。
「トウヤ君、部屋の予約しないと」
「えっ 予約?」
キョトンとするトウヤ君にやっぱりな、と納得した私は胸元からトレーナーカードを出す。
「ポケモンセンターは宿泊施設でもあるんだよ。トレーナーカードがあれば誰でも無料。但し、要予約制だから町についたら最初に部屋を取ることをオススメするよ」
「知らなかった…」
「野宿したいなら話は別だけど」
「予約してきます!」
焦った顔でジョーイさんの元へトウヤ君は飛んで行く。
「…純粋過ぎて心配になるな…」
ジョーイさんに教えてもらいながらあたふたする少年の背を眺めて呟いたそれはセンターの喧騒に飲まれる。
彼は世の中の暗い部分をいろんな意味でまだ知らない。
私達もそうだったけれど、旅をすることで世界の美しさも人とポケモンの繋がりの尊さ、命の儚さ、そして、今までは知ることのなかった世界の裏を、壁を垣間見る。
そこで、トレーナーとは何か?強さとは何かを自問自答することで道は別れていくのだ。
そのまま停滞の道へ行くか、より強者となる道へ行くか。
「(君はどんなトレーナーになるのかな…)」
「ツヅリさん!部屋取れました!ギリギリでしたけど」
「取れたなら結果オーライでしょ。これからも、気を付けなよ」
「はい。
あ、ツヅリさんも泊まるんですよね?色々と話を聞かせてもらいたいのでお部屋にお邪魔してもいいですか?」
「…、……あー……うん、いいよ」
曇りなき眼が私を射抜く。
年頃の男女が同じ部屋に2人きりでちょっとまずいのでは?と一瞬でも過ぎった私は随分と汚れていると思った。
すると、片方のボールにワシボンが入っていることに目敏く気付いたジョーイさんは声を落として話しかけてきた。
一応理由があったとはいえセンター内で暴れたポケモンなのでその配慮である。
「良かった。ツヅリさんが連れて行ってくれるなら安心ね」
「ハードル上げないでください。タダでさえ元トレーナーより強く育ててやるって大見栄張ってるんですから」
「あら、頼もしいことこの上ないわ」
「…」
ジョーイさんは他人事のように(実際他人だけれども)無責任極みみたいな台詞を言うと手持ちのポケモンは責任を持ってお預かりします、と営業スマイル。何を言っても取り合ってもらえないことを理解した私は待合スペースまで戻る。
しかし、まだ1つめの街なのにいきなりトラブルに出会すなんて本当についてない。そのおかげでワシボンとは出会えたけどもなんというか釈然としない。
これが最初で最後のトラブルでありますように、とどこかの神様へお願いしていると入り口から見覚えのある2人組がポケモンセンターへ入って来た。
「アララギ博士にトウヤ君」
「アララ、ツヅリちゃん」
「こんにちは、ツヅリさん」
私が名前を呼ぶと2人も私に気付き、挨拶を交わす。
聞けば、幼馴染3人組は1番道路で誰が1番ポケモンをゲットできるか勝負していたらしい。
なんというか可愛い。私達はそんなことする暇もなく誰かしら見つけたらバトルだったものだからとても新鮮だ。
私達と彼ら、男女比率は同じ幼馴染なのにどうしてこうも違うのだろう。実にミステリーである。
「ツヅリさんは何か待ってるんですか?」
「ポケモン達の回復と検診待ち」
「あら、誰か病気でもしたの?」
「怪我をちょっと」
「へぇ…。あれ、ツヅリさんも怪我してるんですか?」
「…まぁ、ちょっと」
予備のパーカーに着替えたのでパッと見では怪我をしているなんてわからないはずだが、トウヤ君はすぐに私が怪我をしていることに気付いた。
意外とよく見てるな、この子。と感心しながら今度は私から尋ねる。
「博士とトウヤ君は何を?」
「ポケモンセンターとフレンドリーショップの使い方のレクチャーをね!」
「はぁ…」
今時の博士はそんな説明までしてくれるのか。羨ましい。
私の時なんてそんな説明なかった(多分)のに…なんて優しい世の中になったのだろう…。
おまけにフレンドリーショップにパソコンの使い方まで致せり尽くせりである。
とは言え。
「フレンドリーショップは地方によっては別個の時があるから注意は必要だよ」
「言われてみればそうかもしれないわね」
実際、ポケモンセンターの中にフレンドリーショップがあるなんてイッシュに来て初めて見た。便利すぎて逆に困った。
トウヤ君にあれこれ説明しているとアナウンスで私の名前が呼ばれ、それを合図にアララギ博士がぱん、と手を合わせる。
「トウヤもツヅリちゃんも。もし良かったらサンヨウシティに行ったら発明家マコモに会いに行きなさい。旅の手助けをしてくれるわ」
「わかりました」
「それじゃあ、2人共良い旅を!ベストウイッシュ!」
そう言ってアララギ博士は白衣を翻し、颯爽と帰って行く。本当にパワフルな女性だ。
アララギ博士をお見送りした私達は、私はボールを取りに、逆にトウヤ君はボールを預けに受付へ行く事に。
「はい、皆元気に回復しました。
…ただワシボンは怪我が治るまでバトルはお預けで。ツヅリさんも無理はしないように」
「分かってますよ」
「回復お願いします」
「はい、責任を持ってお預かりしますね」
小さく耳打ちされたことに頷きながら私はボールをベルトへとセットし、トウヤ君がジョーイさんにボールを預けたまま何もしないでやって来る。
……新人トレーナーあるあるである。
「トウヤ君、部屋の予約しないと」
「えっ 予約?」
キョトンとするトウヤ君にやっぱりな、と納得した私は胸元からトレーナーカードを出す。
「ポケモンセンターは宿泊施設でもあるんだよ。トレーナーカードがあれば誰でも無料。但し、要予約制だから町についたら最初に部屋を取ることをオススメするよ」
「知らなかった…」
「野宿したいなら話は別だけど」
「予約してきます!」
焦った顔でジョーイさんの元へトウヤ君は飛んで行く。
「…純粋過ぎて心配になるな…」
ジョーイさんに教えてもらいながらあたふたする少年の背を眺めて呟いたそれはセンターの喧騒に飲まれる。
彼は世の中の暗い部分をいろんな意味でまだ知らない。
私達もそうだったけれど、旅をすることで世界の美しさも人とポケモンの繋がりの尊さ、命の儚さ、そして、今までは知ることのなかった世界の裏を、壁を垣間見る。
そこで、トレーナーとは何か?強さとは何かを自問自答することで道は別れていくのだ。
そのまま停滞の道へ行くか、より強者となる道へ行くか。
「(君はどんなトレーナーになるのかな…)」
「ツヅリさん!部屋取れました!ギリギリでしたけど」
「取れたなら結果オーライでしょ。これからも、気を付けなよ」
「はい。
あ、ツヅリさんも泊まるんですよね?色々と話を聞かせてもらいたいのでお部屋にお邪魔してもいいですか?」
「…、……あー……うん、いいよ」
曇りなき眼が私を射抜く。
年頃の男女が同じ部屋に2人きりでちょっとまずいのでは?と一瞬でも過ぎった私は随分と汚れていると思った。