落ちた恋に触れて
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その後、怪奇な目でお客さんに見られたが仕事は何とか続けた。まさか失恋とは思われず、上司から叱られたとでも思われたかもしれない。そう思ってて貰えるならその方が都合がいい。失恋した可哀想な女だなんて、お客さんからしたら迷惑だ。
入れ替わりの為にシフトインしてきた、先輩の男性には驚かれたがユウは心がおかしくなっている。
─そういえば、少し前に好きって言われたっけ
あの時はフロイドを想っていたから断った。
でも、断る理由もない。何なら彼には悪いが失恋の癒しになってもらおうと、ユウは彼と話をし直し、お付き合いすることにした。
「新しい恋を見つける歌もあるものね」
ユウは自分の財布から50円を取り出すとレジに入れ、ガシャンとドロアーを閉めた。
*
「・・・小エビちゃん、ゴミ箱は?」
「あ・・・はい。こちらをどうぞ」
「・・・なんか・・・、最近の小エビちゃん素っ気なくね?いつもオレが言わなくても飴のゴミを捨てる用意してくれてたし、もっとオレに笑いかけてくれてたじゃん」
「仕事が出来ない店員ですみません。それにフロイドさんはお客さんですよ?お客さんは平等に接してます」
「・・・・・・なぁんか・・・嫌な感じ。あ、彼氏と喧嘩でもしたぁ?」
「・・・まぁ、そんなとこです」
「は?小エビちゃん、彼氏いんの?」
スっと虹彩が消えるような眼差しにユウは臆する。いつも買う飴をバリっと噛み、破片が落ちた。
「彼氏ぐらい・・・いますよ。まだ付き合って日は浅いですけど」
「えっち・・・した?」
「なっ!!そ、そんな事、フロイドさんには関係ないです!」
思わず赤面して慌てるユウにフロイドは更に機嫌が悪くなる。自分だってあの彼女としてるんでしょ?!と心の中で突っかかる。
「小エビちゃんの彼氏はどこのどいつ?」
「ほ、ほっといて下さい!ただのコンビニ店員の恋沙汰聞いても楽しくないですって!」
「・・・・・・この前、小エビちゃんに連絡先渡してたやつ?」
「え?・・・何でその事を・・・って、その人じゃないです!同じバイトの先輩です!!・・・あ」
「ふぅん・・・あー、見たことあったわ。成程ね、分かった」
ガリガリと恐ろしい程の顎の力で飴を噛み砕き、ユウが持ったままのゴミ箱に入れる。
ギリっと歯ぎしりを立てると、フロイドは何も言わず足早に店を立ち去った。
「フロイドさんのあんな顔初めて見た・・・」
ヒヤリとした眼差しを思い出し腕を摩る。
またね、を言わずにフロイドは帰った。
*
「ユウが残ってくれて助かったよ!」
「いえ、どうせ暇なやつなので。気にしないでください」
深夜1時。普段なら作業の関係でもう1人シフトインしているが、体調不良で休みになりユウは引き続き勤務続行している。
「恋人と同じシフトで俺は嬉しいよ!」
「そ、そうね。私、ドリンクの補充してきます」
何となくいたたまれなくなって、ユウは冷蔵庫の方へ移動する。
固い段ボールをこじ開け、ガコンガコンと入れていく。林檎のスパークリングジュースはよく売れていて、その列は空になりやすい。ユウはこっちよりこっちの方が好きだなぁ、と隣の紫色の美容成分入りのスパークリングジュースを手に取る。
「なぁ、ユウ。ちょっといいかな?」
「あ、はい!・・・・・・きゃっ!!」
冷蔵庫に入ってきた彼は近づいてきたユウを抱きしめる。持っていたペットボトルは気が動転してゴトンと落としてしまった。
背中をスルスルと撫でられ、下着の繋ぎ目の辺りを往復する。
「俺たち、付き合ってんだろ?キスどころか俺が誘ってもいつもユウは断ってばかりだよな」
「ご、ごめんなさい。でも、まだ気持ちの整理が・・・」
「今日は店長も来ないし、2人でシフト入ること滅多にないし・・・いいタイミングだろ?いい加減にヤラせろよ!」
プツッと下着のホックが外れ、ユウは慌てる。
結局のところ、ユウはフロイドへの気持ちが捨てられなかった。普通の客としてこちらから素っ気なくしても、フロイドからユウへの態度は変わらず優しいままだった。それなのに、地雷を踏んだのかアレからパタリと来店しなくなる。
このままユウの気持ちもフェードアウトして欲しかったのに、会えない日々で更に気持ちを増してしまった。そんなあやふやな態度でいたものだから目の前の彼を怒らせ、彼に強行突破されようとしている。
──いい加減な私への罰ね。これを機に、完全にフロイドさんを諦めましょう。
抵抗が少なくなったユウに彼はニヤリと笑い、冷たい床に押し倒した。
入れ替わりの為にシフトインしてきた、先輩の男性には驚かれたがユウは心がおかしくなっている。
─そういえば、少し前に好きって言われたっけ
あの時はフロイドを想っていたから断った。
でも、断る理由もない。何なら彼には悪いが失恋の癒しになってもらおうと、ユウは彼と話をし直し、お付き合いすることにした。
「新しい恋を見つける歌もあるものね」
ユウは自分の財布から50円を取り出すとレジに入れ、ガシャンとドロアーを閉めた。
*
「・・・小エビちゃん、ゴミ箱は?」
「あ・・・はい。こちらをどうぞ」
「・・・なんか・・・、最近の小エビちゃん素っ気なくね?いつもオレが言わなくても飴のゴミを捨てる用意してくれてたし、もっとオレに笑いかけてくれてたじゃん」
「仕事が出来ない店員ですみません。それにフロイドさんはお客さんですよ?お客さんは平等に接してます」
「・・・・・・なぁんか・・・嫌な感じ。あ、彼氏と喧嘩でもしたぁ?」
「・・・まぁ、そんなとこです」
「は?小エビちゃん、彼氏いんの?」
スっと虹彩が消えるような眼差しにユウは臆する。いつも買う飴をバリっと噛み、破片が落ちた。
「彼氏ぐらい・・・いますよ。まだ付き合って日は浅いですけど」
「えっち・・・した?」
「なっ!!そ、そんな事、フロイドさんには関係ないです!」
思わず赤面して慌てるユウにフロイドは更に機嫌が悪くなる。自分だってあの彼女としてるんでしょ?!と心の中で突っかかる。
「小エビちゃんの彼氏はどこのどいつ?」
「ほ、ほっといて下さい!ただのコンビニ店員の恋沙汰聞いても楽しくないですって!」
「・・・・・・この前、小エビちゃんに連絡先渡してたやつ?」
「え?・・・何でその事を・・・って、その人じゃないです!同じバイトの先輩です!!・・・あ」
「ふぅん・・・あー、見たことあったわ。成程ね、分かった」
ガリガリと恐ろしい程の顎の力で飴を噛み砕き、ユウが持ったままのゴミ箱に入れる。
ギリっと歯ぎしりを立てると、フロイドは何も言わず足早に店を立ち去った。
「フロイドさんのあんな顔初めて見た・・・」
ヒヤリとした眼差しを思い出し腕を摩る。
またね、を言わずにフロイドは帰った。
*
「ユウが残ってくれて助かったよ!」
「いえ、どうせ暇なやつなので。気にしないでください」
深夜1時。普段なら作業の関係でもう1人シフトインしているが、体調不良で休みになりユウは引き続き勤務続行している。
「恋人と同じシフトで俺は嬉しいよ!」
「そ、そうね。私、ドリンクの補充してきます」
何となくいたたまれなくなって、ユウは冷蔵庫の方へ移動する。
固い段ボールをこじ開け、ガコンガコンと入れていく。林檎のスパークリングジュースはよく売れていて、その列は空になりやすい。ユウはこっちよりこっちの方が好きだなぁ、と隣の紫色の美容成分入りのスパークリングジュースを手に取る。
「なぁ、ユウ。ちょっといいかな?」
「あ、はい!・・・・・・きゃっ!!」
冷蔵庫に入ってきた彼は近づいてきたユウを抱きしめる。持っていたペットボトルは気が動転してゴトンと落としてしまった。
背中をスルスルと撫でられ、下着の繋ぎ目の辺りを往復する。
「俺たち、付き合ってんだろ?キスどころか俺が誘ってもいつもユウは断ってばかりだよな」
「ご、ごめんなさい。でも、まだ気持ちの整理が・・・」
「今日は店長も来ないし、2人でシフト入ること滅多にないし・・・いいタイミングだろ?いい加減にヤラせろよ!」
プツッと下着のホックが外れ、ユウは慌てる。
結局のところ、ユウはフロイドへの気持ちが捨てられなかった。普通の客としてこちらから素っ気なくしても、フロイドからユウへの態度は変わらず優しいままだった。それなのに、地雷を踏んだのかアレからパタリと来店しなくなる。
このままユウの気持ちもフェードアウトして欲しかったのに、会えない日々で更に気持ちを増してしまった。そんなあやふやな態度でいたものだから目の前の彼を怒らせ、彼に強行突破されようとしている。
──いい加減な私への罰ね。これを機に、完全にフロイドさんを諦めましょう。
抵抗が少なくなったユウに彼はニヤリと笑い、冷たい床に押し倒した。