聖なる夜に、口付けを。~彼ver.~
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ななしちゃんは自身の部屋へ入り
すぐに扉を閉めてしまった。
そっと扉に近付くと、
大きく乱れた呼吸が聞こえた。
「うぅ……」
そして漏れ聞こえた声。
彼女は泣いている。
この扉の向こう、すぐ側で
コンコン
考えるよりも先に体が動いていた。
「ななしちゃん……?」
扉を叩き名前を呼ぶ。
愛しい君の、その名前を。
しかし、返答はない。
先程まで聞こえた泣き声も
聞こえなくなった。
「そこに、居るのだろう?
……泣いているのだ?」
わかっている。
君が泣いていることは。
それでも、
問えば返事をくれるだろうと。
すぐに言葉は返ってこない。
「オイラ、透視は出来ないのだ」
声を潜める君は、
オイラが見ていたなんて
知らないのだから。
きっと、なんでわかるのか?
オイラが人の心を読めるのかとまで
考えていそうな気がして。
「君のことだから、
そんなことを思ってるんじゃないかと」
やっぱりそうだったのかな、
なんて苦笑いした。
静かな部屋に
もう一度言葉を投げかける。
「ここを開けて欲しいのだ。
何があったのか、教えて欲しい」
極力ゆっくりと、
自身の中で最も穏やかな声で。
何があったのか?
大切な君を、いつも笑顔の君を、
涙に濡らす出来事を。
聞いて、何か出来るかわからない。
けれど
それが悲しみなら、苦しみなら。
オイラに分けて欲しい。
君が一人で泣いている方が辛いのだ。
すぐに扉を閉めてしまった。
そっと扉に近付くと、
大きく乱れた呼吸が聞こえた。
「うぅ……」
そして漏れ聞こえた声。
彼女は泣いている。
この扉の向こう、すぐ側で
コンコン
考えるよりも先に体が動いていた。
「ななしちゃん……?」
扉を叩き名前を呼ぶ。
愛しい君の、その名前を。
しかし、返答はない。
先程まで聞こえた泣き声も
聞こえなくなった。
「そこに、居るのだろう?
……泣いているのだ?」
わかっている。
君が泣いていることは。
それでも、
問えば返事をくれるだろうと。
すぐに言葉は返ってこない。
「オイラ、透視は出来ないのだ」
声を潜める君は、
オイラが見ていたなんて
知らないのだから。
きっと、なんでわかるのか?
オイラが人の心を読めるのかとまで
考えていそうな気がして。
「君のことだから、
そんなことを思ってるんじゃないかと」
やっぱりそうだったのかな、
なんて苦笑いした。
静かな部屋に
もう一度言葉を投げかける。
「ここを開けて欲しいのだ。
何があったのか、教えて欲しい」
極力ゆっくりと、
自身の中で最も穏やかな声で。
何があったのか?
大切な君を、いつも笑顔の君を、
涙に濡らす出来事を。
聞いて、何か出来るかわからない。
けれど
それが悲しみなら、苦しみなら。
オイラに分けて欲しい。
君が一人で泣いている方が辛いのだ。