聖なる夜に、口付けを。~彼ver.~
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「「「いただきます!」」」
全員揃って手を合わせた。
これだけの人数がいれば、
食事の際はいつだって賑やかだ。
いつも美朱ちゃんを筆頭に
鬼宿や翼宿が場を明るくしてくれる。
その賑やかさに隠れるように
オイラは考え込んでいた。
美朱ちゃんとの間では
想いを伝える、という話に落ち着いた。
皆にも協力してもらうから、
ななしちゃんにばれないように
さぷらいずをしようと。
しかし……本当に良いのか?
伝えて良いのだろうか?
オイラがぷれぜんとを贈っても?
君は迷惑じゃないだろうか。
そして君達の世界の行事に、
気持ちを知っていた美朱ちゃんに。
背中を押される形で
果たして良いのだろうか?
皆の会話に相槌を打ちながら、
ちらりと君に目を向ける。
斜め前に座るななしちゃんは
ニコニコしながら皆の話を聞き、
ゆっくりと箸を進めていた。
ふと、視線が合う。
見ていたのは自分の筈なのに
目が合ってどきりとした。
「……井宿?大丈夫?」
心配そうな顔をして
オイラを見るななしちゃん。
「だ、大丈夫なのだ!
ちょっとぼーっとしてたのだ」
我ながら不自然な返答。
そして不自然に視線を反らしてしまった。
それでも、
それならいいんだけど、と眉を下げる君に
ちくりと心が痛む。
それと同時に君への想いが加速する。
考え込んでいて、心臓が煩すぎて、
何を食べたかわからない。
御馳走様、呟くように口にして。
君に気付かれないように席を立ち
そっと食堂を後にした。
全員揃って手を合わせた。
これだけの人数がいれば、
食事の際はいつだって賑やかだ。
いつも美朱ちゃんを筆頭に
鬼宿や翼宿が場を明るくしてくれる。
その賑やかさに隠れるように
オイラは考え込んでいた。
美朱ちゃんとの間では
想いを伝える、という話に落ち着いた。
皆にも協力してもらうから、
ななしちゃんにばれないように
さぷらいずをしようと。
しかし……本当に良いのか?
伝えて良いのだろうか?
オイラがぷれぜんとを贈っても?
君は迷惑じゃないだろうか。
そして君達の世界の行事に、
気持ちを知っていた美朱ちゃんに。
背中を押される形で
果たして良いのだろうか?
皆の会話に相槌を打ちながら、
ちらりと君に目を向ける。
斜め前に座るななしちゃんは
ニコニコしながら皆の話を聞き、
ゆっくりと箸を進めていた。
ふと、視線が合う。
見ていたのは自分の筈なのに
目が合ってどきりとした。
「……井宿?大丈夫?」
心配そうな顔をして
オイラを見るななしちゃん。
「だ、大丈夫なのだ!
ちょっとぼーっとしてたのだ」
我ながら不自然な返答。
そして不自然に視線を反らしてしまった。
それでも、
それならいいんだけど、と眉を下げる君に
ちくりと心が痛む。
それと同時に君への想いが加速する。
考え込んでいて、心臓が煩すぎて、
何を食べたかわからない。
御馳走様、呟くように口にして。
君に気付かれないように席を立ち
そっと食堂を後にした。