こころがあたたかい理由
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「わっ!さむー!」
コートのポケットに両手を突っ込んだ君が
震えながら声を上げた。
今まで室内で温かい物を飲んでいたから
体は温まっているはずなのだが、
外へ出た途端に全身が縮こまってしまう。
彼女のように声には出なくとも
「寒い」という感情が沸き上がってきて
自分も身震いした。
今は12月。
もう季節は冬だ。
冬型の気圧配置がどうとか
冬将軍が来るとか来ないとか、
耳にするようになった。
今日も真冬の寒さと予報され、
風が吹けば冷たく
全身の温度が奪われていく。
建物内と外の温度差は激しくて
暖かい空気から飛び出した瞬間には
より寒さを感じるものだ。
……けど、彼女はそれ以前の問題。
冬物のコートは着ているものの
マフラーも手袋もしていない。
どの天気予報を見ても
今日は着込んで出掛けましょうとか
マフラーが手放せません
なんて言ってたはずなのだが。
厚着をしていないから
人一倍寒さが身に染みているのだろう。
まったく……
風邪でも引いたらどうするのだ?
「ななしはいつも薄着すぎるのだ」
女の子は冷やしてはいけない、
なんてこともよく言われるじゃないか。
「えぇー、タイツ履いてるし……
インナーもあったか仕様のやつだよ?」
薄着なんて失礼な、
と言わんばかりの顔をしてオイラを見る。
「……オイラに心配かけない程度には
ちゃんと厚着してほしいのだ」
そう言いながら
自身の首に巻かれていたマフラーを
ななしに掛けた。
「わ、駄目だよ!
それじゃ芳准が寒いでしょ……!」
慌ててマフラーを取ろうとする。
それをさせまいとその手を掴み、
彼女の耳元に顔を寄せた。
コートのポケットに両手を突っ込んだ君が
震えながら声を上げた。
今まで室内で温かい物を飲んでいたから
体は温まっているはずなのだが、
外へ出た途端に全身が縮こまってしまう。
彼女のように声には出なくとも
「寒い」という感情が沸き上がってきて
自分も身震いした。
今は12月。
もう季節は冬だ。
冬型の気圧配置がどうとか
冬将軍が来るとか来ないとか、
耳にするようになった。
今日も真冬の寒さと予報され、
風が吹けば冷たく
全身の温度が奪われていく。
建物内と外の温度差は激しくて
暖かい空気から飛び出した瞬間には
より寒さを感じるものだ。
……けど、彼女はそれ以前の問題。
冬物のコートは着ているものの
マフラーも手袋もしていない。
どの天気予報を見ても
今日は着込んで出掛けましょうとか
マフラーが手放せません
なんて言ってたはずなのだが。
厚着をしていないから
人一倍寒さが身に染みているのだろう。
まったく……
風邪でも引いたらどうするのだ?
「ななしはいつも薄着すぎるのだ」
女の子は冷やしてはいけない、
なんてこともよく言われるじゃないか。
「えぇー、タイツ履いてるし……
インナーもあったか仕様のやつだよ?」
薄着なんて失礼な、
と言わんばかりの顔をしてオイラを見る。
「……オイラに心配かけない程度には
ちゃんと厚着してほしいのだ」
そう言いながら
自身の首に巻かれていたマフラーを
ななしに掛けた。
「わ、駄目だよ!
それじゃ芳准が寒いでしょ……!」
慌ててマフラーを取ろうとする。
それをさせまいとその手を掴み、
彼女の耳元に顔を寄せた。
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