良薬は、
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そんなやり取りをしていると
こほん、という咳払いが聞こえた。
部屋の入口には
戻ってきた軫宿の姿があった。
私は井宿の手を握っていた手を
慌てて離した。
「……邪魔してすまないが、薬だ」
そう言うと薬が入っているであろう
小さく畳まれた白い紙の包みを
井宿に向かって差し出した。
「ありがとう、なのだ」
「昨晩よりも熱に効くものにしてある。
食後に飲むといい」
気まずそうに包みから手を離すと
軫宿は私に視線を向け
「井宿が付いているから俺は行くが
何かあったらすぐに呼べ」
そう言い残して部屋を出ていった。
「……」
「……」
「オイラも熱が出そうなのだ」
「私も、熱上がりそう」
「……」
「……」
くすくす。
同時に笑みが零れた。
「食事は取れるのだ?」
「うん。食欲はある、から」
「じゃあ粥でももらってくるのだ。」
「ありがとう」
席を立ち、部屋を出ていく井宿を見送った。
こほん、という咳払いが聞こえた。
部屋の入口には
戻ってきた軫宿の姿があった。
私は井宿の手を握っていた手を
慌てて離した。
「……邪魔してすまないが、薬だ」
そう言うと薬が入っているであろう
小さく畳まれた白い紙の包みを
井宿に向かって差し出した。
「ありがとう、なのだ」
「昨晩よりも熱に効くものにしてある。
食後に飲むといい」
気まずそうに包みから手を離すと
軫宿は私に視線を向け
「井宿が付いているから俺は行くが
何かあったらすぐに呼べ」
そう言い残して部屋を出ていった。
「……」
「……」
「オイラも熱が出そうなのだ」
「私も、熱上がりそう」
「……」
「……」
くすくす。
同時に笑みが零れた。
「食事は取れるのだ?」
「うん。食欲はある、から」
「じゃあ粥でももらってくるのだ。」
「ありがとう」
席を立ち、部屋を出ていく井宿を見送った。