猫の手も借りたい
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異世界から現れた君は
オイラから見れば不思議なことも
驚くことも多々あった。
ということは、
君が見るこの世界もオイラ達も
そうなのかもしれない。
だからなのだ……?
猫の手も借りたい
君が猫のたまとじゃれ合う姿を
よく見かける気がする。
頭を撫でたり膝に乗せていたり
両手で抱き上げたり……
それはそれは楽しそうに、
頬を少し赤く染め
照れたように笑っていたりする。
自分でも思うのだ。
人間にならまだしも
猫相手に嫉妬するなんて
どうかしてる。
でも、どうかしてしまうくらい
君のことが気になるのだ。
今日も君はたまを抱えていた。
ななし、君達の世界で
猫は珍しい動物なのだ?
だからそんなに……。
ああ、こんな自分が嫌になる。
伝える勇気もないくせに
想いだけが日に日に大きくなって、
勝手に嫉妬して落ち込んで。
君が笑っていられることを
何より願いたいのに。
オイラは自分の気持ちしか
考えてないのだ……
そう遠くない距離にいるのに、
声も掛けられない自分を
情けなく思い立ち尽くしていた。
すると、
オイラに気付いたたまが
ななしの腕の中からするりと抜け出し
こちらに駆け寄って来た。
突然のたまの行動に驚き
ななしもこちらを向いた。
「……っ!井宿!?」
オイラの脚にすり寄るたまを見て
更にななしは驚いている様子だ。
「い、何時からそこに……!?」
先程まで赤らめていた頬が
真っ赤に染まっている。
「つい先程なのだ」
しばらく君を見てました、とは
言えないのだ……
「じゃあ、何も聞いてない、よね?」
気まずい、と思った自分と同じように
ななしも気まずそうに言う。
「え……聞こえてた?」
「あ、いや、何も聞こえなかったのだ」
すぐに否定しなかったからか
不安げな表情でオイラを見ている。
「そんなに大事なことを話してたのだ?」
「……っ」
君の表情を見て、
反射的に出た言葉だったのだが
次に発する言葉も
つい反射的に出てしまった。
「たまは本当に羨ましいのだ」
ぽつりと零れた言葉は
ななしの耳にもしっかり届いていた。
「それって……」
「え、オイラいま……」
「羨ましいって言った。
それって、どういう意味……?」
オイラから見れば不思議なことも
驚くことも多々あった。
ということは、
君が見るこの世界もオイラ達も
そうなのかもしれない。
だからなのだ……?
猫の手も借りたい
君が猫のたまとじゃれ合う姿を
よく見かける気がする。
頭を撫でたり膝に乗せていたり
両手で抱き上げたり……
それはそれは楽しそうに、
頬を少し赤く染め
照れたように笑っていたりする。
自分でも思うのだ。
人間にならまだしも
猫相手に嫉妬するなんて
どうかしてる。
でも、どうかしてしまうくらい
君のことが気になるのだ。
今日も君はたまを抱えていた。
ななし、君達の世界で
猫は珍しい動物なのだ?
だからそんなに……。
ああ、こんな自分が嫌になる。
伝える勇気もないくせに
想いだけが日に日に大きくなって、
勝手に嫉妬して落ち込んで。
君が笑っていられることを
何より願いたいのに。
オイラは自分の気持ちしか
考えてないのだ……
そう遠くない距離にいるのに、
声も掛けられない自分を
情けなく思い立ち尽くしていた。
すると、
オイラに気付いたたまが
ななしの腕の中からするりと抜け出し
こちらに駆け寄って来た。
突然のたまの行動に驚き
ななしもこちらを向いた。
「……っ!井宿!?」
オイラの脚にすり寄るたまを見て
更にななしは驚いている様子だ。
「い、何時からそこに……!?」
先程まで赤らめていた頬が
真っ赤に染まっている。
「つい先程なのだ」
しばらく君を見てました、とは
言えないのだ……
「じゃあ、何も聞いてない、よね?」
気まずい、と思った自分と同じように
ななしも気まずそうに言う。
「え……聞こえてた?」
「あ、いや、何も聞こえなかったのだ」
すぐに否定しなかったからか
不安げな表情でオイラを見ている。
「そんなに大事なことを話してたのだ?」
「……っ」
君の表情を見て、
反射的に出た言葉だったのだが
次に発する言葉も
つい反射的に出てしまった。
「たまは本当に羨ましいのだ」
ぽつりと零れた言葉は
ななしの耳にもしっかり届いていた。
「それって……」
「え、オイラいま……」
「羨ましいって言った。
それって、どういう意味……?」
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