ー友達編ー
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キミと友達になれました
猫の話題をきっかけに俺と愛子ちゃんは、時々昼休みの屋上で話をする仲となった。
徐々に愛子ちゃんの俺に対しての態度が柔らかくなり今では廊下で会うと小さく手を振ってくれるようにもなったんじゃ!
ーー猫を好きでいて本当良かったぜよ!と初めて可愛い物好きである自分の性格を褒め称える事が出来た瞬間じゃった。
そして今日はなんと…!愛子ちゃんと初めてお昼ご飯を共にすることとなった。
いつもはお互い別でご飯を食べ終えてから不定期に屋上に集合していたが、愛子ちゃんから「水曜日は一人でご飯食べてるから一緒に食べない?そっちの方が効率いいし(またたびちゃんの動画をいつもより沢山見れる!)」とお誘いを受けたのだ。
まだ直接聞けてはいないが、ご飯に誘ってもらえるってことは…俺は愛子ちゃんの【友達】じゃと思っていいんかのう…?
ーーー
ーー
ー…
「仁王、お待たせー」
「ま、待ってなんかないぜよ!」
お、俺のバカ!!こんな言い方じゃと愛子ちゃんが来るのを嫌がってたみたいじゃなか!!
「良かったー。まさかのババアに捕まってさ〜全員分のノートを職員室まで運んでたんだよね」
「…それは災難じゃったな。お疲れ様ナリ」
「いや、ホントだよ。あのババア私ばっかり目の敵にしやがって」
ホッ。良かった…愛子ちゃんは気にしてなかったようじゃ。
癪に触った時にはちゃんと「それ、どういう意味?」って愛子ちゃんははっきりと言う。
彼女は思ってた通り、心で思ったことを隠せなくて良くも悪くも誰に対しても裏表がなく、口は悪いが友達思いの優しい女の子。
そして仲ようなって知ったんは、以外と気さくでよく笑う。(以前参謀が「笑ったところをあまり見た事がない」と言っておったが、残念。愛子ちゃんはよく笑う子じゃ)
「って、ごめんごめん。ご飯食べるのにこんな話題じゃ嫌だよね」
「大丈夫じゃよ。如月さんの話ならどんな話題でも楽しいぜよ!」
「やっぱり仁王ってば変な奴だね」
クスクス笑う愛子ちゃんに俺の胸はほわんと温かくなる。愛子ちゃんが笑顔になれるならどんな愚痴だって全く苦じゃないナリ!
「さて、まずはご飯食べよっか」
「おん」
俺はオニギリを2つ取り出し、愛子ちゃんはお弁当箱を出す。
シンプルな布に包まれたこれまたシンプルなお弁当で彼女らしかった。
「…まさか仁王はそれだけ?」
「そうじゃよ」
「えー!!育ち盛りの中学生男子がオニギリ二つ!?部活終わりまで保つ?」
「中に唐揚げが入っとるぜよ。それにウィダーインゼリーもあるから大丈夫ナリ」
「おい。野菜はどうした?」
「……………ピヨ」
「誤魔化したな」
野菜に関しては何も言わずオニギリに齧り付いたら、じとっとした目で見られた。…野菜は嫌いじゃき。
「…まあ、人それぞれ好みはあるから無理強いはしませんけど」
「流石如月さんじゃ!分かってくれるか!」
「だからと言って、肯定もしませーん。だって私は野菜好きだしね」
「…プ、プリ」
がっくし項垂れた俺を見て愛子ちゃんはまた笑ってくれた。
ーーー…
ご飯を食べ終えると話題は猫の話へと移り、俺の携帯の写真フォルダを二人で見ていた。
「またたびちゃん、またちょっと大きくなったんじゃない?」
「教えてもらったご飯をよう食べるんよ。食が細いのかと心配しとったが、これで一安心ナリ」
「それだけじゃなく、仁王の愛情のお陰もあるよ」
その言葉に思わず携帯の画面から彼女の方へと視線を向けると、フッと目を細めて笑う愛子ちゃんと目が合った。
その拍子にボンっと顔が赤くなったのが分かり、あからさまに顔を背けてしまった。
うぅ…恥ずかしい。ドキドキ心臓の音が煩いぜよ!
「何照れてんのよ。ちゃんと愛情を注いであげることは凄く大切なことなんだから」
「(…照れた理由が違うナリ!!)」
「うちの虎之助には負けるけど、やっぱり可愛い!本当ずっと見てても飽きないよね」
ずいっと俺の方へ顔を近づけてきて、携帯の画面をよく見ようとする愛子ちゃん。
彼女の髪から甘い香りが漂ってきてまた心臓が騒ぎ出す。…一体俺の心臓はどうしたっていうんじゃ…。
「…あ、もうそろそろ教室に戻らないとね」
「……もうそんな時間か」
愛子ちゃんといると時の流れが早い。…もっと話したい。まだ話し足りないナリ。
「やっぱり一緒にご飯食べられると沢山話が出来ていいね。まだまだ話し足りないけど」
「っ!そうじゃな。社会の先生の話、面白かったぜよ。今度はオババの話も聞きたいナリ」
「ババアの話題なら任せて!今度アイツのモノマネも披露してあげるよ!」
「それは楽しみナリ。…それじゃあ、またお昼ご飯…いい、いっちょに…、(噛んでしまった!)ゴホン…一緒に、」
「うん。また水曜日一緒に食べよ!」
なんと愛子ちゃんの方から誘ってくれた。嬉しいが…男として情けないナリ…。
あ!そうじゃ!また肝心な事を聞き忘れるところじゃった!
「あ、あのぅ…如月さんにとって俺って何?」
「は?…急になに?」
「あ、いや!変な意味じゃのうて、俺は友達じゃと思っとるが…、如月さんは俺のことどう思ってくれとるんかな…って(な、なんか…自分から聞いたくせしてめちゃくちゃ恥ずかしいぜよ!)」
「…最初はちやほやされてるからってスカしやがって腹立つ奴…って思ってたけど、本当のアンタを知って変だけど面白い奴に変わったよ。でも、正直関わりたくなかった。成り行きで助けたようになっちゃったけど」
「い、今は…?」
「勿論今も本当なら関わりたくない。だって仁王モテるから絶対面倒くさいことになるもん。…でも、」
ガーン!その言葉に俺はショックのあまり石化する。
すると涙が自然と両目からポロポロ零れ落ちた。
「ちょっ、話は最後まで聞きなさい!本当なら絶対関わらないような人だったけど、良いところも知っちゃったし、アンタも普通の人だってことが分かっちゃったから…私だって情が湧くよ!……それに、友達だなんて言われたら冷たくして突き放してやることなんてもう出来きるわけないじゃん」
そう言って愛子ちゃんは力なく笑うと、ポケットからハンカチを取り出して俺の涙を拭いてくれた。
「つまり、猫好き仲間である仁王のご所望にお応えして、…友達としてこれからもよろしくどうぞってこと。いい?分かった!?」
ビシッと人差し指を向けて凄む態度を取っているが、薄っすらピンクに染まった頬だけは誤魔化す事が出来ていない。
そんな彼女の姿を見て嬉しい気持ちで胸が満たされた俺は思わずはにかんでしまった。
「…へへへ。嬉しいぜよ」
「ならもう泣くな」
「これは嬉し涙じゃよ」
「はいはい。いいから男がそう簡単に泣くんじゃない」
だってようやく愛子ちゃんと友達になれたんじゃ。
暫くして涙は止まったが、結局チャイムが鳴るまで目元を冷やしていた所為で、またもや俺達は慌てて教室に戻る事となった。
猫の話題をきっかけに俺と愛子ちゃんは、時々昼休みの屋上で話をする仲となった。
徐々に愛子ちゃんの俺に対しての態度が柔らかくなり今では廊下で会うと小さく手を振ってくれるようにもなったんじゃ!
ーー猫を好きでいて本当良かったぜよ!と初めて可愛い物好きである自分の性格を褒め称える事が出来た瞬間じゃった。
そして今日はなんと…!愛子ちゃんと初めてお昼ご飯を共にすることとなった。
いつもはお互い別でご飯を食べ終えてから不定期に屋上に集合していたが、愛子ちゃんから「水曜日は一人でご飯食べてるから一緒に食べない?そっちの方が効率いいし(またたびちゃんの動画をいつもより沢山見れる!)」とお誘いを受けたのだ。
まだ直接聞けてはいないが、ご飯に誘ってもらえるってことは…俺は愛子ちゃんの【友達】じゃと思っていいんかのう…?
ーーー
ーー
ー…
「仁王、お待たせー」
「ま、待ってなんかないぜよ!」
お、俺のバカ!!こんな言い方じゃと愛子ちゃんが来るのを嫌がってたみたいじゃなか!!
「良かったー。まさかのババアに捕まってさ〜全員分のノートを職員室まで運んでたんだよね」
「…それは災難じゃったな。お疲れ様ナリ」
「いや、ホントだよ。あのババア私ばっかり目の敵にしやがって」
ホッ。良かった…愛子ちゃんは気にしてなかったようじゃ。
癪に触った時にはちゃんと「それ、どういう意味?」って愛子ちゃんははっきりと言う。
彼女は思ってた通り、心で思ったことを隠せなくて良くも悪くも誰に対しても裏表がなく、口は悪いが友達思いの優しい女の子。
そして仲ようなって知ったんは、以外と気さくでよく笑う。(以前参謀が「笑ったところをあまり見た事がない」と言っておったが、残念。愛子ちゃんはよく笑う子じゃ)
「って、ごめんごめん。ご飯食べるのにこんな話題じゃ嫌だよね」
「大丈夫じゃよ。如月さんの話ならどんな話題でも楽しいぜよ!」
「やっぱり仁王ってば変な奴だね」
クスクス笑う愛子ちゃんに俺の胸はほわんと温かくなる。愛子ちゃんが笑顔になれるならどんな愚痴だって全く苦じゃないナリ!
「さて、まずはご飯食べよっか」
「おん」
俺はオニギリを2つ取り出し、愛子ちゃんはお弁当箱を出す。
シンプルな布に包まれたこれまたシンプルなお弁当で彼女らしかった。
「…まさか仁王はそれだけ?」
「そうじゃよ」
「えー!!育ち盛りの中学生男子がオニギリ二つ!?部活終わりまで保つ?」
「中に唐揚げが入っとるぜよ。それにウィダーインゼリーもあるから大丈夫ナリ」
「おい。野菜はどうした?」
「……………ピヨ」
「誤魔化したな」
野菜に関しては何も言わずオニギリに齧り付いたら、じとっとした目で見られた。…野菜は嫌いじゃき。
「…まあ、人それぞれ好みはあるから無理強いはしませんけど」
「流石如月さんじゃ!分かってくれるか!」
「だからと言って、肯定もしませーん。だって私は野菜好きだしね」
「…プ、プリ」
がっくし項垂れた俺を見て愛子ちゃんはまた笑ってくれた。
ーーー…
ご飯を食べ終えると話題は猫の話へと移り、俺の携帯の写真フォルダを二人で見ていた。
「またたびちゃん、またちょっと大きくなったんじゃない?」
「教えてもらったご飯をよう食べるんよ。食が細いのかと心配しとったが、これで一安心ナリ」
「それだけじゃなく、仁王の愛情のお陰もあるよ」
その言葉に思わず携帯の画面から彼女の方へと視線を向けると、フッと目を細めて笑う愛子ちゃんと目が合った。
その拍子にボンっと顔が赤くなったのが分かり、あからさまに顔を背けてしまった。
うぅ…恥ずかしい。ドキドキ心臓の音が煩いぜよ!
「何照れてんのよ。ちゃんと愛情を注いであげることは凄く大切なことなんだから」
「(…照れた理由が違うナリ!!)」
「うちの虎之助には負けるけど、やっぱり可愛い!本当ずっと見てても飽きないよね」
ずいっと俺の方へ顔を近づけてきて、携帯の画面をよく見ようとする愛子ちゃん。
彼女の髪から甘い香りが漂ってきてまた心臓が騒ぎ出す。…一体俺の心臓はどうしたっていうんじゃ…。
「…あ、もうそろそろ教室に戻らないとね」
「……もうそんな時間か」
愛子ちゃんといると時の流れが早い。…もっと話したい。まだ話し足りないナリ。
「やっぱり一緒にご飯食べられると沢山話が出来ていいね。まだまだ話し足りないけど」
「っ!そうじゃな。社会の先生の話、面白かったぜよ。今度はオババの話も聞きたいナリ」
「ババアの話題なら任せて!今度アイツのモノマネも披露してあげるよ!」
「それは楽しみナリ。…それじゃあ、またお昼ご飯…いい、いっちょに…、(噛んでしまった!)ゴホン…一緒に、」
「うん。また水曜日一緒に食べよ!」
なんと愛子ちゃんの方から誘ってくれた。嬉しいが…男として情けないナリ…。
あ!そうじゃ!また肝心な事を聞き忘れるところじゃった!
「あ、あのぅ…如月さんにとって俺って何?」
「は?…急になに?」
「あ、いや!変な意味じゃのうて、俺は友達じゃと思っとるが…、如月さんは俺のことどう思ってくれとるんかな…って(な、なんか…自分から聞いたくせしてめちゃくちゃ恥ずかしいぜよ!)」
「…最初はちやほやされてるからってスカしやがって腹立つ奴…って思ってたけど、本当のアンタを知って変だけど面白い奴に変わったよ。でも、正直関わりたくなかった。成り行きで助けたようになっちゃったけど」
「い、今は…?」
「勿論今も本当なら関わりたくない。だって仁王モテるから絶対面倒くさいことになるもん。…でも、」
ガーン!その言葉に俺はショックのあまり石化する。
すると涙が自然と両目からポロポロ零れ落ちた。
「ちょっ、話は最後まで聞きなさい!本当なら絶対関わらないような人だったけど、良いところも知っちゃったし、アンタも普通の人だってことが分かっちゃったから…私だって情が湧くよ!……それに、友達だなんて言われたら冷たくして突き放してやることなんてもう出来きるわけないじゃん」
そう言って愛子ちゃんは力なく笑うと、ポケットからハンカチを取り出して俺の涙を拭いてくれた。
「つまり、猫好き仲間である仁王のご所望にお応えして、…友達としてこれからもよろしくどうぞってこと。いい?分かった!?」
ビシッと人差し指を向けて凄む態度を取っているが、薄っすらピンクに染まった頬だけは誤魔化す事が出来ていない。
そんな彼女の姿を見て嬉しい気持ちで胸が満たされた俺は思わずはにかんでしまった。
「…へへへ。嬉しいぜよ」
「ならもう泣くな」
「これは嬉し涙じゃよ」
「はいはい。いいから男がそう簡単に泣くんじゃない」
だってようやく愛子ちゃんと友達になれたんじゃ。
暫くして涙は止まったが、結局チャイムが鳴るまで目元を冷やしていた所為で、またもや俺達は慌てて教室に戻る事となった。