ー合宿編ー
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キミの隣は誰のもの?
合同合宿前日の夜、珍しく時間通りに赤也と丸井が家に姿を現した。
「こんばんはーッス!!」
「よっ。お邪魔しまーす」
「どーぞ、いらっしゃい」
「お泊まり会みたいでなんかワクワクしますね!」
「おまんらはさっさっと部屋に入ってはよ寝んしゃい」
「えー、せっかくトランプ持って来たのに!」
「赤也。アンタは何しに家に来たのよ。寝坊しない為でしょーが」
「ちぇー。それじゃあ、合宿所でやりましょ!」
「気が向いたらね」
「あ、如月。まずは仏壇に案内してくんねぇ?」
丸井の言葉に赤也も頷く。コイツらは皆、家に来ると必ずばあちゃんに律儀に挨拶をしてくれるのだ。
それが終わると三人を近くの客間へと案内する。
「トイレと洗面所は廊下出たらすぐ。台所は勝手にどうぞ。私は上の自室で寝てるから、何かあっても起こさないでね」
「愛子ちゃん。護衛に虎之助は部屋に連れて行きんしゃい」
「どんだけ心配してんだよ」
「俺たち信用ないッスね〜」
「当たり前じゃろ」
「それじゃ、おやすみ」
また三人でギャーギャーやりそうな雰囲気を察した私は素早く退散する。
明日からは慣れない合宿生活に疲れそうなので、早いとこ眠りにつきたかった。
ーーーー…
「なんだ。如月は別として赤也も丸井も仁王も遅刻しないで来るなんて。残念だけど真田の出番はないようだね」
「普段からそうしてもらいたいものだな」
「三人が如月の家に泊まり起こされた確率99.9%」
「えー、そうなの?俺も誘ってくれたら良かったのに」
「…勘弁してよ」
全く起きない大きな子ども三人の世話で早朝からグッタリしたというのに魔王様の世話までなんて勘弁。
…はあ、着くまでバスの中で寝よう。
「柳生君…隣に座ってもいい?」
「朝からお疲れ様です。勿論構いませんよ」
「隣なら俺が…!」
「ジャッカルが座ってくれるって」
「俺かよ!?」
しょんぼりする雅治は無視して、レギュラー陣しか参加しない割には豪華なバスに荷物を詰め込む。
全員が乗り込むと軽井沢にある跡部の別荘に向けてバスが出発したのだった。
「可愛いバスガイドさんでも居てくれたら言うことねぇんだけどな」
「あー、それいいッスね!俺ミニスカ希望!」
「如月にでもやってもらうかい?」
「ガイドが欲しいなら俺がやってやろう。軽井沢ならよく知っているぞ」
「弦一郎。勘違いしてるところ悪いが、捕まるからやめておけ」
「愛、愛子ちゃんのミニスカバスガイド姿…!」
「お、おい。鼻血、鼻血!」
「…何やら前の方は騒がしいですね」
「………(寝たフリしよ)」
オヤジみたいなことを言ってるヤツらと意味がわかっていない真田は放って、私は無害な柳生君の隣でいつの間にか眠りについていた。
ーーーー…
「如月さん、起きてください」
「……ん、もう…着いたの?」
「いえ。ですが、休憩所に着きましたよ。お手洗いなどは大丈夫ですか?」
「ありがとう。行きたいわ」
手前に座っていた柳生君が席を立つと、私もバスから降りる。
トイレに向かって一人で歩いていると数人の若い男達に話しかけられた。
「キミ、可愛いーね。高校生?大学生?」
「ジャージってことは、部活かなんか?」
「他に女の子の友達はいないのー?」
彼らの言葉に返事をすることなく無視して通り過ぎようとしたが、一人の男に腕を掴まれてしまった。
「無視はよくないんじゃない?」
「…触んな」
「もしかして男慣れしてないの?それなら俺が教えて…」
「その必要はないナリ」
すると突如背後から現れた雅治が私を奪い返すように肩を抱きながら男の腕を力強く握りしめたのだった。
男は「いでででで!」と情けない声を上げ、雅治を見て顔を青ざめさせると私の腕を離した。
「い、行こうぜ!」
雅治の容姿とピリつく雰囲気に恐れをなしたのか、男達はさっさと去って行ってしまった。
「なんだ、呆気ないね。意気地が無いくせしてよく声を掛けられたもんだよ」
「全くだ。それよりも仁王が勇ましい行動に出れるとは驚いたぞ」
「俺のデータによると、如月に危害がありそうな時のみテニス同様力を発揮することが出来るみたいだ」
「へぇ。仁王もやるようになったじゃないか」
近くに三強もいたようで、何やら雅治の分析をしている。柳の言う通り、うちの子はただのヘタレではなくをいざって言う時は意外と頼りになるのだ。(本人無意識なんだろうけど)
「大丈夫じゃったか…?」
「うん。ありがとう」
「やはり愛子ちゃんを一人にするんは危険ぜよ」
「大袈裟だな」
「…こ、今度は柳生じゃのうて、俺が隣に座っても…いいか?」
「…仕方ないな」
助けてもらった礼に私が承諾すると、雅治は嬉しそうに目を細めたのだ。
「さっき菓子を買ったんじゃ。愛子ちゃんの分もあるナリ。ブンちゃんに食われる前に二人で食べよう」
これじゃ、もうバスの中では寝れそうにないな。
合同合宿前日の夜、珍しく時間通りに赤也と丸井が家に姿を現した。
「こんばんはーッス!!」
「よっ。お邪魔しまーす」
「どーぞ、いらっしゃい」
「お泊まり会みたいでなんかワクワクしますね!」
「おまんらはさっさっと部屋に入ってはよ寝んしゃい」
「えー、せっかくトランプ持って来たのに!」
「赤也。アンタは何しに家に来たのよ。寝坊しない為でしょーが」
「ちぇー。それじゃあ、合宿所でやりましょ!」
「気が向いたらね」
「あ、如月。まずは仏壇に案内してくんねぇ?」
丸井の言葉に赤也も頷く。コイツらは皆、家に来ると必ずばあちゃんに律儀に挨拶をしてくれるのだ。
それが終わると三人を近くの客間へと案内する。
「トイレと洗面所は廊下出たらすぐ。台所は勝手にどうぞ。私は上の自室で寝てるから、何かあっても起こさないでね」
「愛子ちゃん。護衛に虎之助は部屋に連れて行きんしゃい」
「どんだけ心配してんだよ」
「俺たち信用ないッスね〜」
「当たり前じゃろ」
「それじゃ、おやすみ」
また三人でギャーギャーやりそうな雰囲気を察した私は素早く退散する。
明日からは慣れない合宿生活に疲れそうなので、早いとこ眠りにつきたかった。
ーーーー…
「なんだ。如月は別として赤也も丸井も仁王も遅刻しないで来るなんて。残念だけど真田の出番はないようだね」
「普段からそうしてもらいたいものだな」
「三人が如月の家に泊まり起こされた確率99.9%」
「えー、そうなの?俺も誘ってくれたら良かったのに」
「…勘弁してよ」
全く起きない大きな子ども三人の世話で早朝からグッタリしたというのに魔王様の世話までなんて勘弁。
…はあ、着くまでバスの中で寝よう。
「柳生君…隣に座ってもいい?」
「朝からお疲れ様です。勿論構いませんよ」
「隣なら俺が…!」
「ジャッカルが座ってくれるって」
「俺かよ!?」
しょんぼりする雅治は無視して、レギュラー陣しか参加しない割には豪華なバスに荷物を詰め込む。
全員が乗り込むと軽井沢にある跡部の別荘に向けてバスが出発したのだった。
「可愛いバスガイドさんでも居てくれたら言うことねぇんだけどな」
「あー、それいいッスね!俺ミニスカ希望!」
「如月にでもやってもらうかい?」
「ガイドが欲しいなら俺がやってやろう。軽井沢ならよく知っているぞ」
「弦一郎。勘違いしてるところ悪いが、捕まるからやめておけ」
「愛、愛子ちゃんのミニスカバスガイド姿…!」
「お、おい。鼻血、鼻血!」
「…何やら前の方は騒がしいですね」
「………(寝たフリしよ)」
オヤジみたいなことを言ってるヤツらと意味がわかっていない真田は放って、私は無害な柳生君の隣でいつの間にか眠りについていた。
ーーーー…
「如月さん、起きてください」
「……ん、もう…着いたの?」
「いえ。ですが、休憩所に着きましたよ。お手洗いなどは大丈夫ですか?」
「ありがとう。行きたいわ」
手前に座っていた柳生君が席を立つと、私もバスから降りる。
トイレに向かって一人で歩いていると数人の若い男達に話しかけられた。
「キミ、可愛いーね。高校生?大学生?」
「ジャージってことは、部活かなんか?」
「他に女の子の友達はいないのー?」
彼らの言葉に返事をすることなく無視して通り過ぎようとしたが、一人の男に腕を掴まれてしまった。
「無視はよくないんじゃない?」
「…触んな」
「もしかして男慣れしてないの?それなら俺が教えて…」
「その必要はないナリ」
すると突如背後から現れた雅治が私を奪い返すように肩を抱きながら男の腕を力強く握りしめたのだった。
男は「いでででで!」と情けない声を上げ、雅治を見て顔を青ざめさせると私の腕を離した。
「い、行こうぜ!」
雅治の容姿とピリつく雰囲気に恐れをなしたのか、男達はさっさと去って行ってしまった。
「なんだ、呆気ないね。意気地が無いくせしてよく声を掛けられたもんだよ」
「全くだ。それよりも仁王が勇ましい行動に出れるとは驚いたぞ」
「俺のデータによると、如月に危害がありそうな時のみテニス同様力を発揮することが出来るみたいだ」
「へぇ。仁王もやるようになったじゃないか」
近くに三強もいたようで、何やら雅治の分析をしている。柳の言う通り、うちの子はただのヘタレではなくをいざって言う時は意外と頼りになるのだ。(本人無意識なんだろうけど)
「大丈夫じゃったか…?」
「うん。ありがとう」
「やはり愛子ちゃんを一人にするんは危険ぜよ」
「大袈裟だな」
「…こ、今度は柳生じゃのうて、俺が隣に座っても…いいか?」
「…仕方ないな」
助けてもらった礼に私が承諾すると、雅治は嬉しそうに目を細めたのだ。
「さっき菓子を買ったんじゃ。愛子ちゃんの分もあるナリ。ブンちゃんに食われる前に二人で食べよう」
これじゃ、もうバスの中では寝れそうにないな。