ー友達編ー
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キミにもっと近づきたい
「はぁ〜…勇ましく俺の手を引いてくれた愛子ちゃん…カッコ良かったナリ」
「また言ってんぞ。コイツ」
部活が終わり部室に戻ると幸村が唐突に「最近如月さんとはどうなの?」と聞かれたので、この間の海原祭での事を話す。
すると、俺の横でブンちゃんが「もうそれ聞き飽きた」とうんざりしていたが、失礼なヤツぜよ。俺にとっては大切なメモリーなんじゃ。
「なんだ。意外と仲良くしてるんだね」
「精市。つまらなそうな顔をするな。いいことじゃないか」
「もっと仁王って奥手かと思ってたんだけどな」
「幸村君。仁王はぜってぇ、羊の皮を被ったように見せ掛けた狼だって。ヘタレなのは相変わらずだけど、毎日如月とこに会いに行っては俺んとこ来て「今日の愛子ちゃんも堪らんかったぜよ…」って頬染めながらアイツのこと事細かく話して行くんだぜ?ちょっとコイツの行く末が心配だわ」
「恋に暴走する仁王か…。ふふ、面白そうだな」
「仁王君!冷静に…ですよ!積極的になれたのは良いことですが、如月さんに嫌われては本末転倒です」
「………うっ」
確かに以前の俺には考えられない程、積極的な行動をしていると思う。自分でも驚きじゃが、彼女に会いたいという衝動を止められないのだ。
「…それは困るが、一分一秒でも愛子ちゃんから離れとうない。それに隙あらば変な虫が寄ってくるナリ。尚更側にいたいんじゃ」
「確かに何だかんだ言われていても如月ってモテるよな。この間も俺のクラスの男子が話してたぞ」
「なんじゃって!?」
思わずジャッカルの首元を掴み「詳しく話んしゃい!」とゆする。ジャッカルの「やめろぉ!」と言う声は耳に入らんかった。
「俺のクラスの男子も以前話してたよ」
「俺も聞いたことあるぜぇー」
「俺もだ。そのおかげで良いデータが取れる」
「や、やっぱりそうなんか…」
やはり愛子ちゃんはモテる。それも先輩にだって…。(前に破り捨てられてラブレターの端に書いてあった名前を調べたんじゃが、そしたら三年生だったことがある)
改めて現実を突きつけられズーンと落ち込む。
そんな俺に対して柳生は何故か嬉しそうに微笑んでいた。…意味が分からん。
「……何がおかしいんじゃ」
「いえ。仁王君は本気で如月さんが好きなんだなと思いまして」
「当たり前じゃ。遊びなんかで言うとらんぜよ。俺は真剣に愛子ちゃんを好いとうよ」
自覚した日からどんどん思いは増して行くばかりだった。
「…だから、他の誰にも取られとうない。出来れば誰の目にも触れさせたくない」
「…お前実は独占欲強い奴だったんだな」
「こりゃ如月も大変な奴に好かれたもんだぜぃ」
「…でも、これから俺はどうしたらいいんじゃぁああ!!?」
恋愛初心者な俺は、愛子ちゃんが好きだけどこの後一体どうしたらいいのかが分からなかった。堪らず前にいたブンちゃんに飛びつく。
「うわっ!?急に飛びついてくんなよ!!気持ち悪りぃな!!」
「俺…絶対に愛子ちゃんには友達としか見られてないナリ!」
すると、背後から「だろうな」「だろうね」「そうだろう」「そうでしょうね」と辛辣な言葉が飛び交う。
「うわぁぁぁあん!!嫌じゃ!!誰かに愛子ちゃんを取られるんはやじゃぁあ!!」
「オイコラ!顔なすり付けんな!鼻水付くだろぃ!てか、離れろって!!」
想像してしまい涙が止まらない。そうなったら俺はもう生きていけないナリ…。
「それなら仁王が如月さんと付き合えばいいだろ」
「……へ?」
「だから他の男に取られたくないなら自分が彼氏になったらいいんだよ」
「……彼氏」
その言葉はお姉の少女漫画で学習済みじゃ。そ、そうか…俺が愛子ちゃんの彼氏になったら良いんか!思いつかんかった!
「さ、流石幸村ぜよ!腹丸井とは違って頼りになるのう!」
「まあね。ブン太なんかと一緒にしてもらったら困るよ」
「…仁王ー…、テメー!」
パッとブンちゃんから離れて俺は幸村の元へ駆け寄る。ブンちゃんが怒りで震えておるが構ってられん。
「…っけ!そもそも如月に男として相手にされてないお前が彼氏になんてなれるわけねーだろぃ!」
「うっ、…ブンちゃんは誰の味方なんじゃ!」
痛いところを突かれてしまい涙ぐむ俺に幸村はこう言った。
「いや、それはどうかな。今のところ仁王が一番可能性があると俺は思うよ。付き纏っているとはいえ、交友関係の浅い如月さんが一緒にいる男子なんて仁王くらいだろう。ねえ、蓮二?」
「そうだな」
「それに俺の見た限りでは、如月さんってあんなんだけど押しに弱そうだよね。だから、仁王が頑張って攻めていけばなんとかなるかも知れないよ」
「な、なるほど…!!」
「このヘタレに攻めなんて出来んのかよ」
「ふふ、そんな仁王に俺からとっておきのアイテムをあげるよ」
幸村がカバンの中から取り出した紙切れを受け取る。
「こ、これ…湘南水族館の無料チケットじゃなか!」
「父親が会社からもらってきたんだ。仁王にあげるよ」
「幸村…!!」
「そのかわり、またその日の報告を頼むよ」
「おん!感謝するぜよ!」
せっかく良い機会をもらったんじゃ…、なんとか愛子ちゃんを誘い出す!
いつか愛子ちゃんの彼氏になれるよう、仁王雅治、男を見せるナリ!!
「はぁ〜…勇ましく俺の手を引いてくれた愛子ちゃん…カッコ良かったナリ」
「また言ってんぞ。コイツ」
部活が終わり部室に戻ると幸村が唐突に「最近如月さんとはどうなの?」と聞かれたので、この間の海原祭での事を話す。
すると、俺の横でブンちゃんが「もうそれ聞き飽きた」とうんざりしていたが、失礼なヤツぜよ。俺にとっては大切なメモリーなんじゃ。
「なんだ。意外と仲良くしてるんだね」
「精市。つまらなそうな顔をするな。いいことじゃないか」
「もっと仁王って奥手かと思ってたんだけどな」
「幸村君。仁王はぜってぇ、羊の皮を被ったように見せ掛けた狼だって。ヘタレなのは相変わらずだけど、毎日如月とこに会いに行っては俺んとこ来て「今日の愛子ちゃんも堪らんかったぜよ…」って頬染めながらアイツのこと事細かく話して行くんだぜ?ちょっとコイツの行く末が心配だわ」
「恋に暴走する仁王か…。ふふ、面白そうだな」
「仁王君!冷静に…ですよ!積極的になれたのは良いことですが、如月さんに嫌われては本末転倒です」
「………うっ」
確かに以前の俺には考えられない程、積極的な行動をしていると思う。自分でも驚きじゃが、彼女に会いたいという衝動を止められないのだ。
「…それは困るが、一分一秒でも愛子ちゃんから離れとうない。それに隙あらば変な虫が寄ってくるナリ。尚更側にいたいんじゃ」
「確かに何だかんだ言われていても如月ってモテるよな。この間も俺のクラスの男子が話してたぞ」
「なんじゃって!?」
思わずジャッカルの首元を掴み「詳しく話んしゃい!」とゆする。ジャッカルの「やめろぉ!」と言う声は耳に入らんかった。
「俺のクラスの男子も以前話してたよ」
「俺も聞いたことあるぜぇー」
「俺もだ。そのおかげで良いデータが取れる」
「や、やっぱりそうなんか…」
やはり愛子ちゃんはモテる。それも先輩にだって…。(前に破り捨てられてラブレターの端に書いてあった名前を調べたんじゃが、そしたら三年生だったことがある)
改めて現実を突きつけられズーンと落ち込む。
そんな俺に対して柳生は何故か嬉しそうに微笑んでいた。…意味が分からん。
「……何がおかしいんじゃ」
「いえ。仁王君は本気で如月さんが好きなんだなと思いまして」
「当たり前じゃ。遊びなんかで言うとらんぜよ。俺は真剣に愛子ちゃんを好いとうよ」
自覚した日からどんどん思いは増して行くばかりだった。
「…だから、他の誰にも取られとうない。出来れば誰の目にも触れさせたくない」
「…お前実は独占欲強い奴だったんだな」
「こりゃ如月も大変な奴に好かれたもんだぜぃ」
「…でも、これから俺はどうしたらいいんじゃぁああ!!?」
恋愛初心者な俺は、愛子ちゃんが好きだけどこの後一体どうしたらいいのかが分からなかった。堪らず前にいたブンちゃんに飛びつく。
「うわっ!?急に飛びついてくんなよ!!気持ち悪りぃな!!」
「俺…絶対に愛子ちゃんには友達としか見られてないナリ!」
すると、背後から「だろうな」「だろうね」「そうだろう」「そうでしょうね」と辛辣な言葉が飛び交う。
「うわぁぁぁあん!!嫌じゃ!!誰かに愛子ちゃんを取られるんはやじゃぁあ!!」
「オイコラ!顔なすり付けんな!鼻水付くだろぃ!てか、離れろって!!」
想像してしまい涙が止まらない。そうなったら俺はもう生きていけないナリ…。
「それなら仁王が如月さんと付き合えばいいだろ」
「……へ?」
「だから他の男に取られたくないなら自分が彼氏になったらいいんだよ」
「……彼氏」
その言葉はお姉の少女漫画で学習済みじゃ。そ、そうか…俺が愛子ちゃんの彼氏になったら良いんか!思いつかんかった!
「さ、流石幸村ぜよ!腹丸井とは違って頼りになるのう!」
「まあね。ブン太なんかと一緒にしてもらったら困るよ」
「…仁王ー…、テメー!」
パッとブンちゃんから離れて俺は幸村の元へ駆け寄る。ブンちゃんが怒りで震えておるが構ってられん。
「…っけ!そもそも如月に男として相手にされてないお前が彼氏になんてなれるわけねーだろぃ!」
「うっ、…ブンちゃんは誰の味方なんじゃ!」
痛いところを突かれてしまい涙ぐむ俺に幸村はこう言った。
「いや、それはどうかな。今のところ仁王が一番可能性があると俺は思うよ。付き纏っているとはいえ、交友関係の浅い如月さんが一緒にいる男子なんて仁王くらいだろう。ねえ、蓮二?」
「そうだな」
「それに俺の見た限りでは、如月さんってあんなんだけど押しに弱そうだよね。だから、仁王が頑張って攻めていけばなんとかなるかも知れないよ」
「な、なるほど…!!」
「このヘタレに攻めなんて出来んのかよ」
「ふふ、そんな仁王に俺からとっておきのアイテムをあげるよ」
幸村がカバンの中から取り出した紙切れを受け取る。
「こ、これ…湘南水族館の無料チケットじゃなか!」
「父親が会社からもらってきたんだ。仁王にあげるよ」
「幸村…!!」
「そのかわり、またその日の報告を頼むよ」
「おん!感謝するぜよ!」
せっかく良い機会をもらったんじゃ…、なんとか愛子ちゃんを誘い出す!
いつか愛子ちゃんの彼氏になれるよう、仁王雅治、男を見せるナリ!!