ー友達編ー
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キミの連絡先を教えて下さい
「…ああ…、もう少しで夏休みじゃのう」
「だなー」
「…愛子ちゃんに会えなくなるナリ」
「だなー」
「そんな地獄のような生活耐えられんぜよ…」
「ファイトー」
朝練終わりジャージから制服に着替える際に隣にいたブンちゃんに最近の悩みを呟いておったが、適当な相槌しか返ってこん。…なんて薄情なヤツじゃ。
「ブンちゃん真剣に聞きんしゃい。俺にとっては死活問題の悩みじゃき!」
「お前の恋の悩みなんて興味ねーし。てかその台詞昨日も一昨日も聞いたわ」
「こ、こ、こここここ…恋じゃなか!!」
愛子ちゃんは純粋なお友達なんじゃ!!
ブンちゃんの言葉を思わず否定するが、急にドキドキ鼓動が早くなった。
「頬を染めるな。キモイ」
「ひ、ひどいナリ…!」
「どっちでもいいけどよ、会えなくて寂しいんならメールとか電話でもしたらいいだろぃ。もしくはデートに誘え」
「デデデ、デ、デートォオ!?」
「いちいち叫ぶな!」
「ブンちゃんが変なこと言うんが悪いんじゃ!」
「はぁ?恋やらデートなんて今時小学生でも経験済みだろぃ。そんなことで赤くなってるんじゃこの先思いやられるな」
「……そもそも愛子ちゃんの連絡先なんて知らんぜよ」
ボソリとそう呟くと、「はぁあ!?」と素っ頓狂な声が聞こえた。
チラッと目の端で彼を見やると、目を丸くさせて驚いている。
「何で!?」
「…聞かれてないし、聞いてないから」
「何で聞かないんだよ!?」
「……そ、そんなの、恥ずかしくて聞けないナリ!」
本当は俺じゃって愛子ちゃんとメールのやり取りがしたい。でも、そんなこと恥ずかしくて口が裂けても言えんぜよ!!
思わず色々想像してしまい頬に手を当て羞恥に悶える俺をブンちゃんが若干引いたような顔で見ていたとは気付けんかった。
「…まさかそこまでヘタレてるとは思わなかったぜぇ。本当見た目と中身が詐欺すぎ」
「…うぅ。ブンちゃんまで言いなさんな」
「少しはその見た目を活かせよ。お前がキリッと決めれば流石の如月もきっとイチコロだろぃ!アドレスの一つや二つ簡単に教えてくれるっしょ!」
「そ、そうかのう?」
「そうそう!」←適当
「…俺、頑張ってみるナリ!」
「その意気だぜぇ!!」
ブンちゃんに持ち上げられ、なんだか不思議と自信が芽生えて来た気がするぜよ。
そして、部室を出て校舎に向かいながらもブンちゃんは俺をよいしょするような言葉を投げかけてくれた。
持つべきものはやはり友達じゃな!!いつもデブン太とか思って悪かったのう…。
こうして意気揚々と歩いていたが、校門方面から歩いてきた愛子ちゃんと偶然にも鉢合わせしてしまった途端、思わず固まってしまった。
「あ、仁王。おはよー」
「お、おおおおは、よう…」
「何朝から吃ってんのよ」
愛子ちゃんは急に平常心を保てなくなり挙動不審となった俺を呆れたような眼差しで見やると、隣にいるブンちゃんに気付き軽く会釈をした。
チラッとブンちゃんを見ると「聞くなら今だろぃ」と言わんばかりの笑顔で親指を向けられた。
先程の勢いはどこへやら…俺は今すぐこの場から逃げ出したい気分だった。
バッと愛子ちゃんに背中を向け小声でブンちゃんに助けを求める。
「(……やっぱり無理じゃぁ!!)」
「(このヘタレ!!無理じゃなく聞くんだよ!!)」
「(…もし断られたら俺はどうしたらいいん!?)」
「(知らん!その時はその時だろぃ!いいから…聞け!)」
突然ブンちゃんに肩を掴まれたかと思うと、くるっと反転させられ再び愛子ちゃんと向き合う体勢へと変えられた。
「あ……えっと……」
「………何?」
「あ、じゃから…あの……その……アド……」
「アド?」
「愛子ちゃん……アド……アド…………アドー…バンテージって言葉しっ知っとるか?」
ズコッ。と…隣でブンちゃんがコケたのが横目に見えた。ああ、もう…っ俺の阿呆!!意気地なし!!
「え、知らない」
「だぁー!!お前は何を聞いてるんだよ!!」
「…うぅ!…やっぱり無理じゃ…」
「もう、いい!!俺が聞く!!…如月さん、仁王がアンタのアドレスを知りたいんだって。良かったら教えてやってくんない?」
「ブ、ブンちゃん!!」
このブタは何勝手なことしとるんじゃ!!もし、断られでもしたら俺は一生立ち直れないナリ…!!
「別にいいけど」
「え………?」
案外あっさり告げられた言葉に思わず拍子抜けする。
「良かったな、仁王。じゃ、俺は先に行くからあとは二人でシクヨロ〜☆」
最後に「あとで購買で何か奢れよ」と俺だけに聞こえるように呟くと、先に昇降口の方へ歩き出すブンちゃん。
呆然とその後ろ姿を見送っていると、痺れを切らした愛子ちゃんが低い声で俺に言った。
「ねえ。いつまでここに立ってないといけないの?」
「っあ!す、すまん…」
「全く。流石に朝から注目されるのは御免だわ」
「(…お、怒られた。ぐすっ)」
ブンちゃんの所為じゃき!!俺は悲しさから恩を忘れ内心で文句を吐く。
「ほら、早く私達も行くよ」
「…はい」
「アドレスは昼休みね」
「え?」
「私のアドレス知りたいんでしょ?」
「し、知りたいナリ!!」
「最初からちゃんと自分でいいなさいよね。このヘタレが」
ニッと笑う愛子ちゃんに、色んな意味で恥ずかしくなった俺は赤い頬を隠すように俯いたのだった。
何はともあれ…ブンちゃんの助太刀により愛子ちゃんのアドレス、ゲットだぜよ!
「…ああ…、もう少しで夏休みじゃのう」
「だなー」
「…愛子ちゃんに会えなくなるナリ」
「だなー」
「そんな地獄のような生活耐えられんぜよ…」
「ファイトー」
朝練終わりジャージから制服に着替える際に隣にいたブンちゃんに最近の悩みを呟いておったが、適当な相槌しか返ってこん。…なんて薄情なヤツじゃ。
「ブンちゃん真剣に聞きんしゃい。俺にとっては死活問題の悩みじゃき!」
「お前の恋の悩みなんて興味ねーし。てかその台詞昨日も一昨日も聞いたわ」
「こ、こ、こここここ…恋じゃなか!!」
愛子ちゃんは純粋なお友達なんじゃ!!
ブンちゃんの言葉を思わず否定するが、急にドキドキ鼓動が早くなった。
「頬を染めるな。キモイ」
「ひ、ひどいナリ…!」
「どっちでもいいけどよ、会えなくて寂しいんならメールとか電話でもしたらいいだろぃ。もしくはデートに誘え」
「デデデ、デ、デートォオ!?」
「いちいち叫ぶな!」
「ブンちゃんが変なこと言うんが悪いんじゃ!」
「はぁ?恋やらデートなんて今時小学生でも経験済みだろぃ。そんなことで赤くなってるんじゃこの先思いやられるな」
「……そもそも愛子ちゃんの連絡先なんて知らんぜよ」
ボソリとそう呟くと、「はぁあ!?」と素っ頓狂な声が聞こえた。
チラッと目の端で彼を見やると、目を丸くさせて驚いている。
「何で!?」
「…聞かれてないし、聞いてないから」
「何で聞かないんだよ!?」
「……そ、そんなの、恥ずかしくて聞けないナリ!」
本当は俺じゃって愛子ちゃんとメールのやり取りがしたい。でも、そんなこと恥ずかしくて口が裂けても言えんぜよ!!
思わず色々想像してしまい頬に手を当て羞恥に悶える俺をブンちゃんが若干引いたような顔で見ていたとは気付けんかった。
「…まさかそこまでヘタレてるとは思わなかったぜぇ。本当見た目と中身が詐欺すぎ」
「…うぅ。ブンちゃんまで言いなさんな」
「少しはその見た目を活かせよ。お前がキリッと決めれば流石の如月もきっとイチコロだろぃ!アドレスの一つや二つ簡単に教えてくれるっしょ!」
「そ、そうかのう?」
「そうそう!」←適当
「…俺、頑張ってみるナリ!」
「その意気だぜぇ!!」
ブンちゃんに持ち上げられ、なんだか不思議と自信が芽生えて来た気がするぜよ。
そして、部室を出て校舎に向かいながらもブンちゃんは俺をよいしょするような言葉を投げかけてくれた。
持つべきものはやはり友達じゃな!!いつもデブン太とか思って悪かったのう…。
こうして意気揚々と歩いていたが、校門方面から歩いてきた愛子ちゃんと偶然にも鉢合わせしてしまった途端、思わず固まってしまった。
「あ、仁王。おはよー」
「お、おおおおは、よう…」
「何朝から吃ってんのよ」
愛子ちゃんは急に平常心を保てなくなり挙動不審となった俺を呆れたような眼差しで見やると、隣にいるブンちゃんに気付き軽く会釈をした。
チラッとブンちゃんを見ると「聞くなら今だろぃ」と言わんばかりの笑顔で親指を向けられた。
先程の勢いはどこへやら…俺は今すぐこの場から逃げ出したい気分だった。
バッと愛子ちゃんに背中を向け小声でブンちゃんに助けを求める。
「(……やっぱり無理じゃぁ!!)」
「(このヘタレ!!無理じゃなく聞くんだよ!!)」
「(…もし断られたら俺はどうしたらいいん!?)」
「(知らん!その時はその時だろぃ!いいから…聞け!)」
突然ブンちゃんに肩を掴まれたかと思うと、くるっと反転させられ再び愛子ちゃんと向き合う体勢へと変えられた。
「あ……えっと……」
「………何?」
「あ、じゃから…あの……その……アド……」
「アド?」
「愛子ちゃん……アド……アド…………アドー…バンテージって言葉しっ知っとるか?」
ズコッ。と…隣でブンちゃんがコケたのが横目に見えた。ああ、もう…っ俺の阿呆!!意気地なし!!
「え、知らない」
「だぁー!!お前は何を聞いてるんだよ!!」
「…うぅ!…やっぱり無理じゃ…」
「もう、いい!!俺が聞く!!…如月さん、仁王がアンタのアドレスを知りたいんだって。良かったら教えてやってくんない?」
「ブ、ブンちゃん!!」
このブタは何勝手なことしとるんじゃ!!もし、断られでもしたら俺は一生立ち直れないナリ…!!
「別にいいけど」
「え………?」
案外あっさり告げられた言葉に思わず拍子抜けする。
「良かったな、仁王。じゃ、俺は先に行くからあとは二人でシクヨロ〜☆」
最後に「あとで購買で何か奢れよ」と俺だけに聞こえるように呟くと、先に昇降口の方へ歩き出すブンちゃん。
呆然とその後ろ姿を見送っていると、痺れを切らした愛子ちゃんが低い声で俺に言った。
「ねえ。いつまでここに立ってないといけないの?」
「っあ!す、すまん…」
「全く。流石に朝から注目されるのは御免だわ」
「(…お、怒られた。ぐすっ)」
ブンちゃんの所為じゃき!!俺は悲しさから恩を忘れ内心で文句を吐く。
「ほら、早く私達も行くよ」
「…はい」
「アドレスは昼休みね」
「え?」
「私のアドレス知りたいんでしょ?」
「し、知りたいナリ!!」
「最初からちゃんと自分でいいなさいよね。このヘタレが」
ニッと笑う愛子ちゃんに、色んな意味で恥ずかしくなった俺は赤い頬を隠すように俯いたのだった。
何はともあれ…ブンちゃんの助太刀により愛子ちゃんのアドレス、ゲットだぜよ!