あとがき
神様じゃなくてごめんね
「なんか……こう……めっちゃ悲しくなる話が書きたい」というザックリした意図で書き出した。時期的には月永停学〜ライハのあいだ、またはライハのR18補正のつもりだった。書いたあとで読み返したら部屋の位置から違って図らずもニワカぶりを晒してしまう。
「2年月永レオの死」がテーマ。とっくに壊れてしまっていたレオに気づかないどころか取り戻そうとまでする泉を見て、レオの心はどんどん死んでいったんだろうなと思いつつ、泉も辛かっただろうな、せめてfarewellは綺麗であってほしいという欲を込めた。
私的に、レオが明確に崩壊(人格が変化)したのは「なぁ、何なんだあいつら?~どうして死なないんだ?」の台詞のシーンだと思っていて、あの言葉にすべてが詰まっていると思っている。誰のことも愛していて信じていた心優しいレオが、元友人の存在価値を疑う。それほどまでにアイドルであることを愛していたのに、人格が明確に歪んでしまうまで、一番側に居た瀬名は気づかなかった。瀬名は贖罪の為にレオの側に居るのか。贖罪の先の愛は本物なのか。上手く自分を全肯定できない二人の関係はどう見たって共依存だけど、本物の愛にビビっていた、少年期の弱い二人が納得できる抒情的な最後があればいいなという思いで書いた。
イメソンはシンプルにP!NKのTry。泉の視点で選んだ。レオの炎は小さくなって消えてしまったけど、レオにもらった泉の炎は小さくてもずっと灯ったまま、しかも温度が高く、いつも青の炎であるイメージ。
元々のタイトルは「夢枕に幕を下ろす」だったけど、なんとなくしっくりこなくて直前ですり変えた。こっちも悲しくなりながら大事に言葉を選んで書いた思い入れのある話。
イメージソング
Try / P!NK