没ネタ

・前世(?)の話
・堕天使泉×天使レオ
・堕天使の泉に一目ぼれした天使のレオ
・泉について行きたいが生まれついて天使として位が高いあまりそう簡単には人間にはなれない

■出会い:
とある天国の端っこの広場から毎日人間界を観察しているレオ
近くにある下界へ繋がる門の反対側で、同じく人間界を見ている泉(堕天使)に出会う

「すっごい綺麗だな~! おまえ」
「うるさいなぁ。せっかく静かな場所を選んで来たのに。それにあんた、俺と口きかない方が良いんじゃないの」
「なんで?」
「なんでって。普通、天使は堕天使としゃべらないでしょ? しかもあんた、御所の高位天使だよねぇ。あのぽんこつで有名な」
「おまえ堕天使なのっ?! 綺麗だから気づかなかった!」
「聞いてた? 話」
「聞いてる聞いてるっ。でもおまえ本当に綺麗だなぁ~! そりゃ天使はみんな綺麗だけどっ? おまえはキラキラしてるっ、まるで讃美歌みたいにっ」
「讃美歌? 良いねぇ、俺はここに下界からの音楽を聞きにきてるの。昔、天使だったころは讃美歌隊にもいたんだよ」
「ふぅん? じゃあおまえ、歌うの好きっ? おれも大好き、一緒に歌おう」
「へえー、あんたも讃美歌隊なの? 結構上手じゃん」
「だろ?! おれも音楽は大好きなんだっ。でも、自分が好きな曲を勝手に作って歌い始めちゃう~、とかで讃美歌隊からは追い出されちゃった」
「……そう。だけどそれって、音楽を作れるってことなんだよねぇ? 普通、そんな天使っていないんじゃないの。それってすごいことなんじゃないの」
「そうなのかなぁ。おれには難しいことは何にもわかんないっ。おまえがさっき言ったみたいに、ぽんこつなんだってみんなに言われる! たぶん天使になるときに神様が必要なパーツを入れ忘れちゃったんだ~って」
「ふぅん、いじめられてるんだ。最高位の天使のくせにお気の毒」
「いじめられ? おれ、なんにもわかんないんだ~。だからなんにも気にしてないぞっ! 遊ぶ友達があんまりいないのは、ちょっとだけ寂しいけど~。おれの知り合いは皆高位の天使だからさ。仕事してて忙しいから、いつも一人」
「あんた、たまにここに来る?」
「うんうん、来るぞ! この辺まで来て、べつの世界の天国ーーたとえば桃源郷や、極楽を眺めるのが好きなんだ。天界は殺伐としてるしな。今日だってテンシが天使軍を率いてどっかのカンインに乱れた都市を滅ぼすとか言ってた。なんだっけ、ソドム? ゴモラ?」
「……あんた、やっぱりここはあんまり来ない方が良いんじゃないの。来るなら誰かと来なよ」
「なんで?」
「この辺は堕天使も来るから。俺みたいな、外れ者の」
「おまえもひとりぼっちなの?」
「あんたと一緒にしないでよ。俺は一人でいるのが好きなの。堕天使だからって、怠惰に暮らしたり姦淫に耽ったりする気はないからねぇ」
「わはは、へんなやつ!」
「あんたの方が変でしょっ?!」

■泉の告白
泉が人間界に行こうとしていることを知るレオ
泉と離れるのは寂しいので、一緒に行こうとする

「俺、人間になろうと思ってる」
「人間? なれるのか?」
「あのねぇ、堕天使の行く末は悪魔になるか、人間になるかのどっちかでしょ? 天使学校で習わなかったの? まぁ、人間は寿命も短いしさぁ、最悪なのはそのまま輪廻転生に乗っかって、前世の記憶がリセットされながら魂が永遠に現世を彷徨うわけだから、悪魔になった方がマシってやつの方が圧倒的に多いみたいだけど。俺は醜い悪魔になるくらいなら、人間になった方がずっとマシ」
「おまえ変わってるんだな。でもさぁ、セナ。もし、おまえが人間になっちゃったら、おれもうおまえに会えない?」
「会えないね。ま、ここから見守っててよ。人間になった俺は記憶を保有できないから、あんたのことは忘れちゃってるけど」
「そんなのやだっ! せっかく友達になったのにっ。おれまたひとりぼっちになっちゃう。それに……」
「それに?」
「――ううん。なぁ、いつ?」
「なにが」
「にんげんになるの」
「いつでもなれるよ、自分の意思で。堕天使って自由なんだよ」
「じゃあ、おれもにんげんになる」
「呆れた。あのねぇ、れおくん。あんた何も知らないんだね」
「なに?」
「最高位の天使が、人間になれるわけがないでしょ。最高位の天使なんてこの世に数えるほどしかいないんだよ。許されるわけがない」
「じゃあどうすればいいんだ? おれもセナについて行きたい」
「……まぁ、方法はなくもないけど。その覚悟があんたにあるかどうかだね」
「あるっ!」
「何にもわかんないくせに良く言うよ。じゃあ包み隠さず教えてあげるけど。方法はひとつ。あんたも堕天するしかない」
「えっ……」
「さすがに無理でしょ? わざわざ最高位の天使に生まれたあんたが、その地位を投げ捨ててまで、意思を持って堕天だなんて」
「だてんする!」
「は」
「おれもセナと一緒に行く! 地位なんて関係あるかっ、天界も地獄も煉獄も人間界も、セナがいなきゃどこだって一緒だ!」
「……あんた、なんでそこまで」
「好きになったから」
「……」
「おれ、おまえのこと好きになった。こんな気持ちになったの初めてだ」
「……れおくん」
「連れてってよ、セナ。おれおまえと一緒に行く。堕天だってするし、人間にだって悪魔にだってなる。おまえと一緒なら、そこが地獄でも天国だ!」


■レオを騙そうとする泉・受け入れるレオ:
レオをだまして天使に戻るつもりだった泉だが、レオのあまりの無垢さに心変わりをする

「堕天ってどうやんの」
「そんなことだろうと思った」
「おまえは何やったんだ? カンイン?」
「ていうかあんた、姦淫の意味わかってないでしょ」
「うん! おれはなんとなくで生活してるしっ。意味がわからなくてもわかっても、大して影響ないし!」
「……じゃあ、この扉を開けて。高位の天使のあんたになら、開けられるでしょ?」
「うん! ちょっと待ってろ」
「あんたって本当に馬鹿なんだねぇ」
「あ、え、セ、セナ。……その姿」
「ずっと忠告してやったのにさぁ。散々言ってあげたでしょ、堕天使には気を付けろって。まぁ、もう遅いけど」
「……え、あ」
「天界の扉を通して見ていれば、俺が天使に見えるのは当たり前だよねぇ? 驚いた? これが俺の、本当の姿」
「……セナ」
「昔、聞いたことがあるんだよねぇ。最高位の天使と交われば、天使に戻れるかもしれないって。代わりに堕天使と姦淫した天使は、追放されて堕天するか、死罪になるみたいだけど」
「……だましたのか?」
「あんたが馬鹿で、騙されたんでしょぉ」
「……セ、セナ。待って」
「逃げるなら、今のうちだよ」
「……おまえ、やっぱり綺麗だな。黒い格好も似合ってる」
「……」
「おまえが天界に戻るために、おれにそうしたいなら、それでもいいよ。おれは天界にべつに執着ないし、大好きなセナに全部あげちゃえるんなら本望だ。……代わりに堕天使になって、人間になって……そしたら、セナのことは忘れちゃうかもしれないんだっけ? それは嫌だから、悪魔になっても良いかな。いやいっそ死罪でもいい!」
「……」
「良いよ、セナ。なにすんのかわかんないけど。カンインでもなんでも、おまえの好きにして」
「……やっぱり、あんたって馬鹿」
「うん、仕方ないよ。そう生まれてきたから」
「ばっかみたい。なんでそんな純真なの。まぁ天使だからか。最高位の天使ってやっぱバカしかいないんだね」
「おい、あんまりおれの家族や友達をばかにすんなっ、いくらセナでも――んぅ」
「…………怖がらせてごめんね。あんたには、手出さないから」
「でも今ちゅうした。初めてだったぞ!」
「ちゅうだけでしょ。堕天使を天界に入れたこと、誰にもいっちゃだめだよ。いくらあんたの立場でも、お仕置きされちゃうよ」
「それならたまに受けるから問題ないぞっ! これは先週神様の大切な花瓶を割ったから鞭で打たれた痕。それからこれは――あれ、なんだっけ。おれなんでもすぐ忘れちゃうんだよな~。だけど消えないうちに次の罰を受けるときもあるから、この辺とかはもう痕になってる。だから年中長袖しか着れない」
「……あんたを利用するのはやめた。なんか、可哀想だし。俺だって、元天使だからねぇ。なけなしの良心くらいはあるんだよ」
「良くわかんないけど、ありがとう?」
「ねぇ、あんたさ……俺と一緒に人間界に行こうよ。こんなところ、俺が連れ出してあげるから」
「最初からそう言ってる!」

■関係を持つ:
姦淫を良く分かってないレオに説明しつつ関係を持つまで
身体の相性が良くて溺れまくる

「姦淫っていうのはね」
「うん!」
「……。あんたのところの長が、先月下界のソドムを滅ぼしたでしょ? あいつらが耽ってたのが姦淫。人間が持つ『欲望』の一つで、悪性とされる行為のこと。天使がこれを人間と行うと、堕天使になる」
「つまり、『悪い行為』だ」
「そうでもないんだよ。これは人間的な考え方だけどね。姦淫っていうのは、不道徳に性交渉に耽ることだけど、愛し合う二人の魂の間に行われる性交渉は、姦淫には当たらないと思ってる」
「んん? なんかよくわかんない。セイコウショウってなんだ?」
「それも学校で習ったけどさぁ……ま、天使には必要のないことだから、ピンと来ないんだよねぇ。天使の子どもって、神様が作るでしょ? 人間の子供は、人間が作るの。作るための行為が性交渉。人間の遺伝子には、子どもを残すための本能が組み込まれてるから、この行為に快楽を感じるんだよ」
「なるほど? 気持ち良いからいっぱいしちゃうってこと?」
「そう。それが姦淫だよ。人間は社会性を守るために道徳……つまり、より良い生活をするためにルールを規している。性交渉を、愛する人以外としたり、快楽のためだけにしたりすることは、天界の規則でも不道徳とされてるの。あんたのところの長がソドムを滅ぼしたのはね、あの都市のほとんどの人間がルールを破って、命や魂を穢したからだよ」
「ううん。やっぱりよくわかんない。気持ち良いことがなんで悪いことなんだ?」
「七つの大罪の概念も習ったはずなんだけど……まあ、いいや。理性を持つ生き物は、欲求とは節操を持って接するものなの。欲望にかまけていたら、命の期限や尊厳を使い潰しちゃうんだ。魂を高潔に保つには、自分自身や社会を律することが大事で――……っていうか、なんで堕天使の俺が、天使のあんたにこんな話をしてるのかなぁっ」
「おれとおまえが、かんいんをするためでしょ?」
「堕天のために、ね」


「じゃあ、服脱いで、身体を見せて」
「……なんか、はずかしい」
「羞恥心はあるんだ。無いのかと思ってた」
「それ悪口か?」
「べつに。……ああ、天使は無性だったね。あんた、人間の肉体の具現化はできる?」
「できるぞっ。ちょっと待ってろ」
「なんで男なの。俺の身体が男なのにさぁ」
「ごめん、女の身体はちょっと難しくてさ。まだ完全になったことがないんだ」
「まぁ、良いけどね。同性愛の方が、堕天ポイント高そうだし」
「……うぅ」
「ちょっとこれ、模造だよねぇ? お尻の穴なのに濡れてるし。内臓まで詳細に作り変えられないと、天使学校って卒業できないんじゃなかった?」
「う~ん、まぁ、おれは最高位の天使だからさ。卒業試験もなかったし、その辺はがばゆる」
「あっそう。良いねぇ、ボンボンは馬鹿でも」
「バカバカ言うな! ……あぅ」
「かわいい声。ねぇ、あんた、誰ともしたことないんだよね? キスも初めてだったもんね」


「セナ」
「れおくん」
「ねぇ、今日もするだろ?」
「着替えたの?」
「うん。なんか今日は起きたら女の身体になってた。おまえのこと考えてたら、ぜんぶびしょびしょになっちゃって……んぅっ」
「かわいい」
「ちょっと、セナ。あっ」
「見せてよ。確認してあげる、ちゃんと女の子の身体になってるか」
「……うぅ」
「ふふふ。下半身だけだね」
「え、上も女の子だけどっ?」
「じゃあ小っちゃいんだ。かわいい」
「んん……おまえさぁ、ここおっきくない? どうやって作ってんの?」
「ああ。俺、堕天した瞬間に性別も作りも固定されちゃってさ。良いんだけどねぇ、女の身体より男の身体の方が何かと便利だし。作り直すのも面倒だから」
「おっきい……」
「おっきいの好き? かわいいじゃん」
「かわいいばっかりっ……ううんっ!」
「ね、ほらぁ。奥まで絡んできてすごい。えっちだねぇ」
「えっちってなに」
「すっごくいやらしいってこと。この行為、好きなんでしょ?」
「す、好きだけど。セナの方が好きだぞ」
「かわいい」
「あっ、ああっ、あんっ」
「ねぇれおくん。あんたがちゃんと堕天できたらさぁ」
「んっ、やぁっ、あっ」
「二人で一緒に悪魔になっても良いかも。ずっと一緒に、二人でこうしていようよ」

■愛を深める:
泉が堕天した理由を聞くレオ
レオは泉に愛を伝える

「……おまえってさ、なんで堕天使になったの? もしかして、悪魔とえっちなこととかした?」
「夢を見たの」
「夢?」
「もっと自由になりたいって」
「地上の音楽が好きでさ。最初は時々聞くのを楽しんでいた程度だったけど……聞き入るうち、旋律や歌詞から人間的な思想や願望を学んだ」
「俺には生まれつき、善性の分量が少なかった。不自由だって思っちゃって。俺はもっと、自分のために生きたくなった」
「……」
「美しさを鼻にかけて、神様から受けた仕事を選り好みしてさ、 他の天使を見下して、俺がいちばんなんだって……誰にってわけじゃないけど、この世で俺がいちばん自由で綺麗なんだって証明したくなった」
「……」
「そしたらいつの間にか堕天使になってた。当然だよねぇ。高慢は、大罪の一つだ。天使としては不合格」
「セナは綺麗だよ」
「……」
「綺麗だよ。見た目だけじゃない。見た目もだけどっ。おまえは魂が綺麗だ。この天界で、いちばん純真なおれが言うんだから間違いない」
「……」
「おまえ、最初から天使に戻る気なんてなかっただろ。だけど、堕天した自分を後悔してた。永遠の魂なんか得られなくても、人間になって色々経験したかったんだな」
「……」
「おまえにはきっと天界は狭すぎたんだよ。人間になって、広い世界で、たくさんの経験をした方がきっと良い。おまえの魂は、傷ついて苦しんでも絶対に折れない、磨きがかかった騎士の剣みたいな、この世でいちばん美しい魂だ」
「……あんたには天使が向いてる」
「そうか?」
「うん。優しくて、かわいいし」
「わはは、天使のイメージ通りだっ」
「……おれはさ、おれはセナがいたらどこだっていい。どこでも生きていける、きっと。おまえがいなきゃ意味がない」
「……」
「おれ、ずっと友達がほしかった。友達って言ったら変かも。おれは色んなやつをすぐに好きになって、利用されて捨てられるけど、それはそれで良かったんだ。だって好きなやつの望みをかなえられたら、自分がどうなってもそれって幸せなことじゃん? だけどおまえに出会ってから、それが怖くなった」
「……」
「おまえには捨てられたくない。おまえにだけは。おまえに捨てられたら悲しい。きっと悲しくて、たくさん泣いて、おれの涙でどこかの街を沈没させちゃうかも。だから、この気持ちがきっと本物なんだ」
「……れおくん」
「おれ、おまえを愛してる。だからおまえと一緒に、おまえが行きたい場所について行く」


■この後考えてたこと
・が、いくら姦淫しても堕天しないレオ
・ある日他の天使に泉との性交渉を見られてしまい罰を受けるレオ
・堕天使を天国に入れた罪、姦淫に溺れた罪、その他諸々を厳しく問われて死罪になる予定が、姦淫を経ても堕天しない天使はとても珍しかった
・一万年研究対象にされる刑罰を受けてからその後死罪になることに
・堕天したあげく天界に侵入し天使と姦淫した罰として、悪魔になるか、記憶を消されて人間界に落とされるのどちらかを選ばされる泉
・人間界に落ちて永遠のときを彷徨うことを決める泉は、レオの一万年の刑が終わったら同じく人間界に落としてほしいと頼みこむ
・泉を見送るとき、いつか人間になって必ず泉を見つけるというレオ

おまけ
・姦淫しても堕天使なかったのは泉とレオが本当に愛し合っていたから
・一万年後、レオが人間界に落とされる日、神様に罪を償ったことと元天使であることの証明のために一つだけ好きな能力を与える、何が良いかと聞かれるレオ
・音楽が好きな泉を見つけるために、天才的な音楽の才能を望んで、人間界に落ちる
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