コ ー プ ス・リ バ イ バ ー
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なまえに幾ら電話しても繋がらないーー其れだけでも心配、不安、気掛かりに襲われて頭がどうにかなりそうで、今自身を保って居られている事に対して寧ろ驚愕している。
本日出会した例の先輩との遣り取りも要因にあるのだろう。ならばさっさと帰宅して自宅と目と鼻の先にあるなまえの家の部屋の灯を確認したいが、隣には彼女が居て頃合が悪く適わないのだ。
「…あのさ、部活終わるまで待っててくれなくても良いよ。ほぼ毎日見学してるし…大変でしょ?」
「私が好きで待ってるだけだから徹は気にしないで。それとも私が見学したり待ってたりしたら迷惑なの?」
「…そんな事は言ってないけど」
「大好きな彼氏がモテると大変なんだよねー。徹にも周りの女にも私の存在を確りと理解して貰わないといけないじゃん?普段だって部活忙しくてゆっくり会えないから寂しくて」
及川は隣で興奮している彼女を笑顔を取り繕いながら宥めては、帰宅する足を彼女に気付かれない様に少しずつ早めて行きまだかまだかと時間を適当に過ごす。及川自身、限られた貴重な時間を無駄に溶かすと云う行動は余り好きでは無い。そんな時間に限って1秒が長く、尚更今の自身の状態であればつい鬱陶しくも思って仕舞うのだ。
「ーーまた明日のキスしてくれないの?」
待ちに待った別れ際、お得意の微笑みで彼女の頭をぽんっと撫でて背を向けた瞬間に、彼女から不満そうに面されて及川は少しだけ表情を崩す。然しながら、自身が今最も強く望む"今すぐ早く帰る事"を果たす為には何をしたら良いのかなんて直ぐに答えは出た。即ち多少なりとも自身に犠牲が伴っても今出来る最短解決ルートを選ぶ。別に構わない、と自身にも彼女にもふわりと笑う。容易い事なのだから。
及川の綺麗な指で彼女の前髪をそっと避けて彼女の額と頬に優しくそっと唇を落とす。そうすれば、及川の思惑通りに彼女は満足そうに「…今日はこれで許してあげるけど今度は口にしてね…♡」と、今度こそ帰っていった。
◇◇◇
「ーーッ、ただいま!でも今からまた荷物置いて出掛けてくる…ーー!?」
光の速さで地を駆けては自宅付近に到着し直ぐになまえの部屋の窓の灯を確認したが、家からの光と云えば門灯のみ灯るだけで重要な部屋からは感じられない。
オカシイ。普段ならこの時間であれば帰宅している筈の時間帯なのに、何より時間も時間だし…若しかしたらなまえの身に何かあった?と瞬時にゾッ、とする及川は、兎に角、邪魔なカバンやらを自宅に投げ捨ててなまえを今から探しに行こうと思い、自宅の玄関をガチャリと開いた。
「あ、徹くん!おかえりなさい」
パタパタ、と駆け寄ってきてくれたのは今自身の頭も心も占領しており、何より待ち望み会いたかったなまえであって、先ずは現実か幻か確かめたく、及川はついなまえを自身の胸へと引き寄せ抱き締めた。
「…徹くん…?どうしたの…?」
「ーーなんで何度も電話掛けたのに出ないんだよ!学校終わったら行先も言わないですぐに帰っちゃうし、急いで帰って来てもなまえの部屋の灯は真っ暗だったしさぁ…お前やめろよほんとそういうのッ…心配するじゃんっ…!」
「え?あっ…ごめんなさい…あのね、うちのお母さんもお父さんもまた暫くお仕事でお家空けるの。だから、おば様が一緒に夜過ごさない?って連絡してきてくれて…ご飯の準備とか色々しててスマホも確認出来なかったの…」
苦しいよ…と頬を染めながら話すなまえの言葉を聞きながら彼女の香りや温もりを感じれば、及川も納得し徐々に安心を取り戻していく。リビングから2人の名前を呼ぶ母の声が聞こえて、ハッと我に返っては「ごめん…」と急いでなまえから離れるのだ。
「今日は徹くんの大好きなメニューにしたよ!なので頑張って作っちゃいました」
「なまえの手料理かー!そっか…嬉しいよ…楽しみだな」
ーーー
ーー
ー
時間はあっという間に過ぎていき、2人とも夕食をとりお風呂も入り翌日の準備をしては及川の部屋で仲良く課題を進めて全てを終える。学校の課題の際は、及川が躓く問題があればなまえが優しく丁寧に教えると云うのがいつもの流れであり、及川にとってこの時間が癒しであり誰にも譲れない時間でもあった。
「ーーあ、ごめんなさい…」
「なんで謝るの?…今更別に…距離なんて取らなくたっていいじゃん」
「でも…徹くんは彼女が居るし…はじめちゃんも、もう子供じゃないんだから節度を守りなさい、って…」
可愛いルームウェアを身に纏うなまえの肩がとん、と触れて彼女特有のふわり、とした甘い香りを感じるだけでも、キュゥっ、と心臓が苦しくなって一々乱される。ーー何時から自身がこうなって仕舞ったのかはもう覚えて居ないし分からない。随分と前からなのだとは思う。
親密な幼なじみ特権としてなまえが愛用する専用のシャンプーやリンス等やルームウェア、御泊まりセット類は及川の家にも準備してある。流石にデリケートなものなので及川の母が管理しているが、チラリと覗いた時に確認したなまえの可愛いランジェリーを見た際には、なまえに対して誠に申し訳無い気持ちもあったが、たかがランジェリーからな筈なのに、なまえを交えた妄想がどんどん膨れ溢れては夜のオカズにして何発もヌいてしまった。口が裂けても言えない秘密である。
「あのね…ご厚意に甘えるのも今日だけにする…。明日からはちゃんと自宅で過ごすし、あのっ…私も…っ今日は徹くんに会いたくなっちゃって…自分勝手でごめんね…?」
なまえは今日の伊達工での事柄、そして明日の約束を思い出せば頭がズキッ、として仕舞う程に落ち込んで居た。でもそんな事は誰にも言えない。そんな中、及川の母からお誘いがあってーー…駄目と解っている筈なのについ甘えてしまった。
「おいで、なまえ。俺とお前は昔も今も変わらないよーー誰にも文句言われる筋合い無い」
「…ありがとう徹くん…だいすき…」
だいすき、との言葉になまえの綺麗な両頬を包んで撫でる自身の手がピクリ、と震える。なまえの言う意味は十分に理解しているだろう?と自問自答し何度も心臓に釘を深く刺した。
そう云えば彼女と帰ってる時に、大好きな彼氏、なんて言われたりしたっけ…?同じ言葉の筈なのに相手によって受取り方が怖い程異なるなんて、何とも罪深い言葉なのだろう。
「ふふっ…徹くんが彼氏なんて彼女さんはすごく幸せだね。偶に意地悪だしお口は悪いけど…でも、こうやっていっぱい甘やかしてくれて…本当は優しいもんね?」
「ーー何さ、俺の全てを知ったようなコト言っちゃって。生意気」
「そうだよね…徹くんの事は彼女さんが1番知ってるもんね。ごめんごめん!私お話した事無いけど、身長も高くてモデルさんみたいで凄く綺麗な人だよね。憧れちゃうな…!ねぇねぇ、2人でどんなデートしてるの?」
「ーー言わない。なまえみたいなお子ちゃまに言ってもねー?」
「!?ひどいっ…!」
そう、変わらない。変わっちゃいけない。
なのに俺も好きだよ、ってなまえに言ってやれない。なまえの事になれば何時だって必死で、正直、上手く立ち回る自信が無い。この法則が崩れたら歯車が狂って均衡が保てなくなる。それは立場だけじゃなくて俺自身もーーほら、見てみろよ。早速、頭の片隅では此の儘何もかも捨てて、なまえを布団に押し倒して組み敷いて、可愛い唇に舌突っ込んで深く奪って、可愛いルームウェアを剥ぎ取って…頃合を見計らう自身だって居る。ちっとも優しくなんかないよ。結局、あのクソな先輩らと一緒だと、と嘆かわしくなる。
本日出会した例の先輩との遣り取りも要因にあるのだろう。ならばさっさと帰宅して自宅と目と鼻の先にあるなまえの家の部屋の灯を確認したいが、隣には彼女が居て頃合が悪く適わないのだ。
「…あのさ、部活終わるまで待っててくれなくても良いよ。ほぼ毎日見学してるし…大変でしょ?」
「私が好きで待ってるだけだから徹は気にしないで。それとも私が見学したり待ってたりしたら迷惑なの?」
「…そんな事は言ってないけど」
「大好きな彼氏がモテると大変なんだよねー。徹にも周りの女にも私の存在を確りと理解して貰わないといけないじゃん?普段だって部活忙しくてゆっくり会えないから寂しくて」
及川は隣で興奮している彼女を笑顔を取り繕いながら宥めては、帰宅する足を彼女に気付かれない様に少しずつ早めて行きまだかまだかと時間を適当に過ごす。及川自身、限られた貴重な時間を無駄に溶かすと云う行動は余り好きでは無い。そんな時間に限って1秒が長く、尚更今の自身の状態であればつい鬱陶しくも思って仕舞うのだ。
「ーーまた明日のキスしてくれないの?」
待ちに待った別れ際、お得意の微笑みで彼女の頭をぽんっと撫でて背を向けた瞬間に、彼女から不満そうに面されて及川は少しだけ表情を崩す。然しながら、自身が今最も強く望む"今すぐ早く帰る事"を果たす為には何をしたら良いのかなんて直ぐに答えは出た。即ち多少なりとも自身に犠牲が伴っても今出来る最短解決ルートを選ぶ。別に構わない、と自身にも彼女にもふわりと笑う。容易い事なのだから。
及川の綺麗な指で彼女の前髪をそっと避けて彼女の額と頬に優しくそっと唇を落とす。そうすれば、及川の思惑通りに彼女は満足そうに「…今日はこれで許してあげるけど今度は口にしてね…♡」と、今度こそ帰っていった。
◇◇◇
「ーーッ、ただいま!でも今からまた荷物置いて出掛けてくる…ーー!?」
光の速さで地を駆けては自宅付近に到着し直ぐになまえの部屋の窓の灯を確認したが、家からの光と云えば門灯のみ灯るだけで重要な部屋からは感じられない。
オカシイ。普段ならこの時間であれば帰宅している筈の時間帯なのに、何より時間も時間だし…若しかしたらなまえの身に何かあった?と瞬時にゾッ、とする及川は、兎に角、邪魔なカバンやらを自宅に投げ捨ててなまえを今から探しに行こうと思い、自宅の玄関をガチャリと開いた。
「あ、徹くん!おかえりなさい」
パタパタ、と駆け寄ってきてくれたのは今自身の頭も心も占領しており、何より待ち望み会いたかったなまえであって、先ずは現実か幻か確かめたく、及川はついなまえを自身の胸へと引き寄せ抱き締めた。
「…徹くん…?どうしたの…?」
「ーーなんで何度も電話掛けたのに出ないんだよ!学校終わったら行先も言わないですぐに帰っちゃうし、急いで帰って来てもなまえの部屋の灯は真っ暗だったしさぁ…お前やめろよほんとそういうのッ…心配するじゃんっ…!」
「え?あっ…ごめんなさい…あのね、うちのお母さんもお父さんもまた暫くお仕事でお家空けるの。だから、おば様が一緒に夜過ごさない?って連絡してきてくれて…ご飯の準備とか色々しててスマホも確認出来なかったの…」
苦しいよ…と頬を染めながら話すなまえの言葉を聞きながら彼女の香りや温もりを感じれば、及川も納得し徐々に安心を取り戻していく。リビングから2人の名前を呼ぶ母の声が聞こえて、ハッと我に返っては「ごめん…」と急いでなまえから離れるのだ。
「今日は徹くんの大好きなメニューにしたよ!なので頑張って作っちゃいました」
「なまえの手料理かー!そっか…嬉しいよ…楽しみだな」
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時間はあっという間に過ぎていき、2人とも夕食をとりお風呂も入り翌日の準備をしては及川の部屋で仲良く課題を進めて全てを終える。学校の課題の際は、及川が躓く問題があればなまえが優しく丁寧に教えると云うのがいつもの流れであり、及川にとってこの時間が癒しであり誰にも譲れない時間でもあった。
「ーーあ、ごめんなさい…」
「なんで謝るの?…今更別に…距離なんて取らなくたっていいじゃん」
「でも…徹くんは彼女が居るし…はじめちゃんも、もう子供じゃないんだから節度を守りなさい、って…」
可愛いルームウェアを身に纏うなまえの肩がとん、と触れて彼女特有のふわり、とした甘い香りを感じるだけでも、キュゥっ、と心臓が苦しくなって一々乱される。ーー何時から自身がこうなって仕舞ったのかはもう覚えて居ないし分からない。随分と前からなのだとは思う。
親密な幼なじみ特権としてなまえが愛用する専用のシャンプーやリンス等やルームウェア、御泊まりセット類は及川の家にも準備してある。流石にデリケートなものなので及川の母が管理しているが、チラリと覗いた時に確認したなまえの可愛いランジェリーを見た際には、なまえに対して誠に申し訳無い気持ちもあったが、たかがランジェリーからな筈なのに、なまえを交えた妄想がどんどん膨れ溢れては夜のオカズにして何発もヌいてしまった。口が裂けても言えない秘密である。
「あのね…ご厚意に甘えるのも今日だけにする…。明日からはちゃんと自宅で過ごすし、あのっ…私も…っ今日は徹くんに会いたくなっちゃって…自分勝手でごめんね…?」
なまえは今日の伊達工での事柄、そして明日の約束を思い出せば頭がズキッ、として仕舞う程に落ち込んで居た。でもそんな事は誰にも言えない。そんな中、及川の母からお誘いがあってーー…駄目と解っている筈なのについ甘えてしまった。
「おいで、なまえ。俺とお前は昔も今も変わらないよーー誰にも文句言われる筋合い無い」
「…ありがとう徹くん…だいすき…」
だいすき、との言葉になまえの綺麗な両頬を包んで撫でる自身の手がピクリ、と震える。なまえの言う意味は十分に理解しているだろう?と自問自答し何度も心臓に釘を深く刺した。
そう云えば彼女と帰ってる時に、大好きな彼氏、なんて言われたりしたっけ…?同じ言葉の筈なのに相手によって受取り方が怖い程異なるなんて、何とも罪深い言葉なのだろう。
「ふふっ…徹くんが彼氏なんて彼女さんはすごく幸せだね。偶に意地悪だしお口は悪いけど…でも、こうやっていっぱい甘やかしてくれて…本当は優しいもんね?」
「ーー何さ、俺の全てを知ったようなコト言っちゃって。生意気」
「そうだよね…徹くんの事は彼女さんが1番知ってるもんね。ごめんごめん!私お話した事無いけど、身長も高くてモデルさんみたいで凄く綺麗な人だよね。憧れちゃうな…!ねぇねぇ、2人でどんなデートしてるの?」
「ーー言わない。なまえみたいなお子ちゃまに言ってもねー?」
「!?ひどいっ…!」
そう、変わらない。変わっちゃいけない。
なのに俺も好きだよ、ってなまえに言ってやれない。なまえの事になれば何時だって必死で、正直、上手く立ち回る自信が無い。この法則が崩れたら歯車が狂って均衡が保てなくなる。それは立場だけじゃなくて俺自身もーーほら、見てみろよ。早速、頭の片隅では此の儘何もかも捨てて、なまえを布団に押し倒して組み敷いて、可愛い唇に舌突っ込んで深く奪って、可愛いルームウェアを剥ぎ取って…頃合を見計らう自身だって居る。ちっとも優しくなんかないよ。結局、あのクソな先輩らと一緒だと、と嘆かわしくなる。