コ ー プ ス・リ バ イ バ ー
n a m e
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「ーーおい二口!手伝え!」
「ああ"あ"ッ…!さっきの…ッ!」
「あらま、知り合い…?」
「(あ"ーーウゼェクッソイライラしてきた)ハーイ、すみません。コイツ、エースと分かるとロックオンする癖があって。だから今回も覚悟しといてクダサイネ」
体育館の入口の前で東峰にとって因縁のある伊達工と鉢合わせになり、茂庭の制止及び指示により二口も加勢し、青根が東峰をロックオンする指差す腕を降ろしながら烏野に牽制する。それでも比較的爽やかな表情でその場を離れる為に背を向けていくのだが、二口個人の感情だけに焦点を当てれば、やはりつい先程のなまえに関する遣り取りが行われた為、内心穏やかでは無いのもあり去り際に日向への強い感情が出て仕舞えば、鋭く堅い目の色でギロリと睨むのだった。
「ーー日向、伊達工の茶髪アシメの人に何やらかしたの。お願いだから他校の人にまで面倒事掛けないでヨネ。キミは只でさえ存在が騒がしいんだから」
「!?~~何で俺が何かやらかした態で話してるのかなァ月島クンは!」
「いやだってそれしか有り得ないデショ。向こうはスゲェキレてたし」
「~~ッ、男と男の勝負だよっ!」
「ウワァ暑苦しい…梅雨に入る時期なんだから尚更やめて」
◇◇◇
「ーーなまえ、こっち来い!」
「~~ぴゃっ!?はじめちゃん…引っ張らなくても言ってくれればちゃんと来るよ…?」
「なまえちゃん、許してやって。岩泉の奴すげー心配しちゃってて。さっきまでずっと煩ゔふぇ「余計な事言うな(ガルル)」」
青葉城西だ…スゲェ…との周囲の声と興味と嘱目、注目が飛び交う中で、岩泉が容赦なく花巻の顔面をバチンと掴み余計な一言を遮り、なまえの細い腕をグッ、と引き普段の定位置に来させれば、岩泉はやっと心を撫で下ろす。あーソウダヨ心配したよ悪ぃかよ。現にほら周囲を見てみろよーーなまえが戻ってからの他校の野郎共からの露骨なヒソヒソコソコソ耳障りな内容が聞こえてンだよ馬鹿野郎共が…ッ!なんてイライラしながらも歩けば、其れは岩泉のみならず花巻も松川、金田一と国見も同上にあり同感、当然周囲の声に気が付いていて、とにかく隙あらば…!我先に!となまえを狙おうとする命知らずの他校生に威圧すれば結局、可愛い垂れ耳子うさぎちゃんを囲む護衛がデケェし怖ェし流石に無理、と云う事で続々と泣く泣く諦めていくのだった。おとといきやがれ。
「ん、及川どうした?」
「ーー外で他校の女子に捕まってます」
「…岩泉」
「(ブチッ)ハイ。ーー花巻、松川、コイツの事頼む。絶対に目離すなよ」
「ホイホイ、なまえちゃんおいでませー」
「任せろ岩泉。抱き締めて堪能しといちゃる」
矢巾の説明でなまえの心做しか、しゅん…とした表情を横目で見て、更に苛立ちながらボールを手にし及川を呼びに向かった岩泉が離れた後、なまえは花巻と松川の間に挟まれ皆とその場に待機、此処ぞとばかりになまえをたっぷりと堪能する双方に対して、なまえの事になれば阿吽関連で後が怖い金田一は、流石に慌て止めようと試みるが華麗に躱され結局はなまえを愛でる先輩を苦笑いしながら眺めて居て、共に初戦の学校の組み合わせについて語り合う。その最中、なまえははっとした表情をして或るお願いを二人にするのだ。
「…あのね、私も伊達工の試合が見たいの。貴大くんと一静くんについて行っても良い…?」
「え"!?~~いや俺はなまえちゃんが一緒で寧ろ嬉しいンだけど…でも観戦する相手が相手(伊達工)だから…なんつーか、及川から許可が下りないと言うか…及川も岩泉も烏野の方でーー」
「監督やコーチも烏野中心に見る、と仰っているし徹くんもはじめちゃんも居るから大丈夫…!その上で烏野と常波のデータや資料収集は後輩の子数人掛りできちんとお願いしたから必ず抜かりなく纏めるよ…!(因みに3月の大会の際(伊達工戦)烏野リベロとエースの存在も把握済みである為、考慮して資料を纏める)ーーあのね…正直、伊達工のリードブロックとサーブアンドブロックを中心にもっとデータと資料が欲しいの…。うううっ…精一杯、私なりに目を凝らして見て調べてるんだけど、伊達工は資料がなかなか集まり難くて…だから直接見る機会があるなら可能な限り多く立ち会いたいの…お願い…!」
「ーーOK。お姫様の仰せのままに」
「ちょっ…松川!?」
「別にオカシイ事してるわけじゃないじゃん?それはそれ、これはこれよ。寧ろ俺はなまえちゃんのプロ根性に脱帽する。…オマエの悩みの種はドーセ今頃呑気に女の子の手作りクッキーでも摘んでるんだろうけど?ーーフフ、まぁ俺に任せな」
◇◇◇
「及川さん!私、この間の雑誌読みましたー!及川さんの好きな女の子のタイプになれるように女磨き頑張りますね♡」
「はいっ!私もです!先ずは料理やスイーツ作りって事で、夜更かししてクッキー焼いてきました…♡」
「清楚可憐までの道のりは長いですけど…及川さんの為に精一杯、頑張りますっ♡キャー♡」
「あのっ…私は比較的、及川さんの好みの女の子のタイプだと思うんですが、どうですか…!?」
「~~ちょっとずるーい!」
「ウンウン、皆カワイイねー!クッキーも美味しいし差し入れも嬉しいよ。アリガトウ」
松川の言う通り、現在の及川は他校のファンの女の子達からキャーキャー言われ囲まれ差し入れの手作りクッキーを食べていた。女の子達から写真を一緒に撮ってください!と可愛い声でお願いされれば「モチロンいいよ☆」とピースした瞬間、岩泉からのボールが後頭部にパコーンと炸裂し問答無用で体育館へと連れ戻されるのだった。
「…よくもまぁ毎日毎日、色んな女にヘラヘラ出来るな。無意識に胡散臭さがダダ漏れてんの気付かねぇのは女だけか。それとも本人も気付いてねぇってパターンか?…ま、何方にしろ気が知れねぇわ」
「…あらあら岩ちゃん僻みかなー?」
「言ってろ。ーーだがな、常になまえがお前の隣に居ると思うなよ。見境無ぇなら見限られるぞ」
「んん、思ってるよ。何方にしろあの子は誰にも渡さない」
「言ってくれんじゃねぇの。…ほざくのは今食った胃の中のクッキー完璧に消化してからにしろ。微塵も残すなよ?ーー話は其れからだ」
入梅の候、サァァッーー…と駆け抜く風は心做しか未だ心地よい。もう少ししたら岩泉の誕生日。バレーボールで勝利を掴み其れで居て今年はなまえと一緒に初めてバースデーケーキを作るんだ、と心に決めているのだ。
ーーー
ーー
ー
「ヤッホー!飛雄ちゃん、チビちゃん、元気に変人コンビやってるー?」
「ーー大王様!って事は…ふぁあ"…っなまえさんっ…!いつだって麗しい…!天使の祈りで是非応援してくださいッ」
「!?日向ボケ!馴れ馴れしいんだよッ…なまえさん本当に失礼な事を…すんません!」
「ううん?大丈夫だよ。翔ちゃん、飛雄くん、頑張ってね…!」
「「あざッス!!(漲るパワー)」」
「アララー?チビちゃんたら性懲りも無くまだなまえの事覚えてたの?…ナメんなーー…!?あたぁ…痛いよ岩ちゃん「ナマ言ってンじゃねェぞ雛烏が…!相変わらず躾がなってねェな?吊される準備しておけよ…!ーー影山、お前も仲良く連帯責任だ」~~ひょえ…ッ」
無事に全員と合流し観客席へ辿り着き、及川や岩泉が日向と影山と軽く遣り取りして、共に居たなまえは烏野一年生コンビに優しく言葉を贈れば、彼らは頬を染め上げ物凄く嬉しそうに返事をして両手を挙げ向けて、其れが引き金に岩泉の怒りが甦る事態となり、故に、彼は本気で嘴と羽根を捥ぎ取る気でいるのを示すのだ。
「なまえちゃん、こっちおいで…!」
「はいっ」
青城側が新たに目にした西谷や東峰、烏養に気を向けてるその流れで僅かな隙をついた松川は、ノートとシャーペンを持ったなまえ、花巻を素早く連れ隣のコートの一番見易い観客席へとなまえを真ん中にして両側をガッチリ固め護る様に座る。そうなれば勿論、伊達工の選手からは姿が丸見えである為、監督や他の部員、顔見知りである3年生達や友人の青根、滑津、そして二口に向けて「どうぞ宜しくお願いします」の意を込めて、ぺこり、と丁寧且つ邪魔しない様にお辞儀をして敬意を表し挨拶するのだった。
「~~わっ…!?青城の花巻さんに松川さん…其れにみょうじさん!見に来てくれたんですねー!きゃーっ♡」
「ーーなまえちゃん…!(手をふりふり)」
「あ"~~あの女の子、青葉城西のエリートお嬢様だったのかよ次から次へとトンデモネェなぁ!だーーやっぱクッソ可愛いチクシァァ!惚れさせ落としちゃる(キリッ)」
「鎌ち、好い加減諦めろよ…この際だから俺が落とす事を言うが…向こうは十中八九、視察ですわいな」
「(堅ちゃん、頑張ってね。だいすき)」
「(ーー勝利の女神、か)」
数秒間の間、なまえと二口は互いに視線を混じり合わせ、なまえが先に、ふわり、と微笑みながら彼女特有の和やかで柔らかい雰囲気にして気持ちを確り伝えると、二口は片腕を軽く翳してグッと拳を向け繋ぐ様になまえへと合図する。其れを間近で見た花巻は「ーーヒュ~♪トラウマ元凶色男め…!やっぱり彼奴マジで腹立つくらいウチの主将と色々と重なって良い勝負だわー。ま、色んな意味で負けねェけど」と呟き、松川は「何?2年生?まだまだ青くてカワイイね」と軽く余裕で煽る。因みにその大きな声は確り二口に届いており、ピキピキピキッ、と表情を変えるのだった。マジで覚えておけよ青葉城西ーー!
◇◇◇
「ーーぶぇっくしゅい!…なまえ、鼻水チーンしてー。…ん…?あれっ!?え、ちょっとなまえが何処行ったか金田一知らない!?」
「あーー…松川さんと花巻さんに連れられて向こうの観戦席ッスね…因みに鼻水くらい自分でお願いします…なまえさんは及川さんの母親じゃありません…」
「~~はァ!?よりによって伊達工業の方じゃん…!因みになまえは妻です。間違えないでよね!」
「(ーー烏野のチビがなまえさんの事を慈悲深き天使って言う意味がスゲー分かる…其処は奴と共感だわ…)」
「騒ぐな汚ぇなほざくな及川!奴らがいりゃなまえも平気だろ。試合始まるぞ集中しろ」
「(あれ(二口)が一番大丈夫じゃねェ相手なんだよ岩ちゃん…!)」
「ああ"あ"ッ…!さっきの…ッ!」
「あらま、知り合い…?」
「(あ"ーーウゼェクッソイライラしてきた)ハーイ、すみません。コイツ、エースと分かるとロックオンする癖があって。だから今回も覚悟しといてクダサイネ」
体育館の入口の前で東峰にとって因縁のある伊達工と鉢合わせになり、茂庭の制止及び指示により二口も加勢し、青根が東峰をロックオンする指差す腕を降ろしながら烏野に牽制する。それでも比較的爽やかな表情でその場を離れる為に背を向けていくのだが、二口個人の感情だけに焦点を当てれば、やはりつい先程のなまえに関する遣り取りが行われた為、内心穏やかでは無いのもあり去り際に日向への強い感情が出て仕舞えば、鋭く堅い目の色でギロリと睨むのだった。
「ーー日向、伊達工の茶髪アシメの人に何やらかしたの。お願いだから他校の人にまで面倒事掛けないでヨネ。キミは只でさえ存在が騒がしいんだから」
「!?~~何で俺が何かやらかした態で話してるのかなァ月島クンは!」
「いやだってそれしか有り得ないデショ。向こうはスゲェキレてたし」
「~~ッ、男と男の勝負だよっ!」
「ウワァ暑苦しい…梅雨に入る時期なんだから尚更やめて」
◇◇◇
「ーーなまえ、こっち来い!」
「~~ぴゃっ!?はじめちゃん…引っ張らなくても言ってくれればちゃんと来るよ…?」
「なまえちゃん、許してやって。岩泉の奴すげー心配しちゃってて。さっきまでずっと煩ゔふぇ「余計な事言うな(ガルル)」」
青葉城西だ…スゲェ…との周囲の声と興味と嘱目、注目が飛び交う中で、岩泉が容赦なく花巻の顔面をバチンと掴み余計な一言を遮り、なまえの細い腕をグッ、と引き普段の定位置に来させれば、岩泉はやっと心を撫で下ろす。あーソウダヨ心配したよ悪ぃかよ。現にほら周囲を見てみろよーーなまえが戻ってからの他校の野郎共からの露骨なヒソヒソコソコソ耳障りな内容が聞こえてンだよ馬鹿野郎共が…ッ!なんてイライラしながらも歩けば、其れは岩泉のみならず花巻も松川、金田一と国見も同上にあり同感、当然周囲の声に気が付いていて、とにかく隙あらば…!我先に!となまえを狙おうとする命知らずの他校生に威圧すれば結局、可愛い垂れ耳子うさぎちゃんを囲む護衛がデケェし怖ェし流石に無理、と云う事で続々と泣く泣く諦めていくのだった。おとといきやがれ。
「ん、及川どうした?」
「ーー外で他校の女子に捕まってます」
「…岩泉」
「(ブチッ)ハイ。ーー花巻、松川、コイツの事頼む。絶対に目離すなよ」
「ホイホイ、なまえちゃんおいでませー」
「任せろ岩泉。抱き締めて堪能しといちゃる」
矢巾の説明でなまえの心做しか、しゅん…とした表情を横目で見て、更に苛立ちながらボールを手にし及川を呼びに向かった岩泉が離れた後、なまえは花巻と松川の間に挟まれ皆とその場に待機、此処ぞとばかりになまえをたっぷりと堪能する双方に対して、なまえの事になれば阿吽関連で後が怖い金田一は、流石に慌て止めようと試みるが華麗に躱され結局はなまえを愛でる先輩を苦笑いしながら眺めて居て、共に初戦の学校の組み合わせについて語り合う。その最中、なまえははっとした表情をして或るお願いを二人にするのだ。
「…あのね、私も伊達工の試合が見たいの。貴大くんと一静くんについて行っても良い…?」
「え"!?~~いや俺はなまえちゃんが一緒で寧ろ嬉しいンだけど…でも観戦する相手が相手(伊達工)だから…なんつーか、及川から許可が下りないと言うか…及川も岩泉も烏野の方でーー」
「監督やコーチも烏野中心に見る、と仰っているし徹くんもはじめちゃんも居るから大丈夫…!その上で烏野と常波のデータや資料収集は後輩の子数人掛りできちんとお願いしたから必ず抜かりなく纏めるよ…!(因みに3月の大会の際(伊達工戦)烏野リベロとエースの存在も把握済みである為、考慮して資料を纏める)ーーあのね…正直、伊達工のリードブロックとサーブアンドブロックを中心にもっとデータと資料が欲しいの…。うううっ…精一杯、私なりに目を凝らして見て調べてるんだけど、伊達工は資料がなかなか集まり難くて…だから直接見る機会があるなら可能な限り多く立ち会いたいの…お願い…!」
「ーーOK。お姫様の仰せのままに」
「ちょっ…松川!?」
「別にオカシイ事してるわけじゃないじゃん?それはそれ、これはこれよ。寧ろ俺はなまえちゃんのプロ根性に脱帽する。…オマエの悩みの種はドーセ今頃呑気に女の子の手作りクッキーでも摘んでるんだろうけど?ーーフフ、まぁ俺に任せな」
◇◇◇
「及川さん!私、この間の雑誌読みましたー!及川さんの好きな女の子のタイプになれるように女磨き頑張りますね♡」
「はいっ!私もです!先ずは料理やスイーツ作りって事で、夜更かししてクッキー焼いてきました…♡」
「清楚可憐までの道のりは長いですけど…及川さんの為に精一杯、頑張りますっ♡キャー♡」
「あのっ…私は比較的、及川さんの好みの女の子のタイプだと思うんですが、どうですか…!?」
「~~ちょっとずるーい!」
「ウンウン、皆カワイイねー!クッキーも美味しいし差し入れも嬉しいよ。アリガトウ」
松川の言う通り、現在の及川は他校のファンの女の子達からキャーキャー言われ囲まれ差し入れの手作りクッキーを食べていた。女の子達から写真を一緒に撮ってください!と可愛い声でお願いされれば「モチロンいいよ☆」とピースした瞬間、岩泉からのボールが後頭部にパコーンと炸裂し問答無用で体育館へと連れ戻されるのだった。
「…よくもまぁ毎日毎日、色んな女にヘラヘラ出来るな。無意識に胡散臭さがダダ漏れてんの気付かねぇのは女だけか。それとも本人も気付いてねぇってパターンか?…ま、何方にしろ気が知れねぇわ」
「…あらあら岩ちゃん僻みかなー?」
「言ってろ。ーーだがな、常になまえがお前の隣に居ると思うなよ。見境無ぇなら見限られるぞ」
「んん、思ってるよ。何方にしろあの子は誰にも渡さない」
「言ってくれんじゃねぇの。…ほざくのは今食った胃の中のクッキー完璧に消化してからにしろ。微塵も残すなよ?ーー話は其れからだ」
入梅の候、サァァッーー…と駆け抜く風は心做しか未だ心地よい。もう少ししたら岩泉の誕生日。バレーボールで勝利を掴み其れで居て今年はなまえと一緒に初めてバースデーケーキを作るんだ、と心に決めているのだ。
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「ヤッホー!飛雄ちゃん、チビちゃん、元気に変人コンビやってるー?」
「ーー大王様!って事は…ふぁあ"…っなまえさんっ…!いつだって麗しい…!天使の祈りで是非応援してくださいッ」
「!?日向ボケ!馴れ馴れしいんだよッ…なまえさん本当に失礼な事を…すんません!」
「ううん?大丈夫だよ。翔ちゃん、飛雄くん、頑張ってね…!」
「「あざッス!!(漲るパワー)」」
「アララー?チビちゃんたら性懲りも無くまだなまえの事覚えてたの?…ナメんなーー…!?あたぁ…痛いよ岩ちゃん「ナマ言ってンじゃねェぞ雛烏が…!相変わらず躾がなってねェな?吊される準備しておけよ…!ーー影山、お前も仲良く連帯責任だ」~~ひょえ…ッ」
無事に全員と合流し観客席へ辿り着き、及川や岩泉が日向と影山と軽く遣り取りして、共に居たなまえは烏野一年生コンビに優しく言葉を贈れば、彼らは頬を染め上げ物凄く嬉しそうに返事をして両手を挙げ向けて、其れが引き金に岩泉の怒りが甦る事態となり、故に、彼は本気で嘴と羽根を捥ぎ取る気でいるのを示すのだ。
「なまえちゃん、こっちおいで…!」
「はいっ」
青城側が新たに目にした西谷や東峰、烏養に気を向けてるその流れで僅かな隙をついた松川は、ノートとシャーペンを持ったなまえ、花巻を素早く連れ隣のコートの一番見易い観客席へとなまえを真ん中にして両側をガッチリ固め護る様に座る。そうなれば勿論、伊達工の選手からは姿が丸見えである為、監督や他の部員、顔見知りである3年生達や友人の青根、滑津、そして二口に向けて「どうぞ宜しくお願いします」の意を込めて、ぺこり、と丁寧且つ邪魔しない様にお辞儀をして敬意を表し挨拶するのだった。
「~~わっ…!?青城の花巻さんに松川さん…其れにみょうじさん!見に来てくれたんですねー!きゃーっ♡」
「ーーなまえちゃん…!(手をふりふり)」
「あ"~~あの女の子、青葉城西のエリートお嬢様だったのかよ次から次へとトンデモネェなぁ!だーーやっぱクッソ可愛いチクシァァ!惚れさせ落としちゃる(キリッ)」
「鎌ち、好い加減諦めろよ…この際だから俺が落とす事を言うが…向こうは十中八九、視察ですわいな」
「(堅ちゃん、頑張ってね。だいすき)」
「(ーー勝利の女神、か)」
数秒間の間、なまえと二口は互いに視線を混じり合わせ、なまえが先に、ふわり、と微笑みながら彼女特有の和やかで柔らかい雰囲気にして気持ちを確り伝えると、二口は片腕を軽く翳してグッと拳を向け繋ぐ様になまえへと合図する。其れを間近で見た花巻は「ーーヒュ~♪トラウマ元凶色男め…!やっぱり彼奴マジで腹立つくらいウチの主将と色々と重なって良い勝負だわー。ま、色んな意味で負けねェけど」と呟き、松川は「何?2年生?まだまだ青くてカワイイね」と軽く余裕で煽る。因みにその大きな声は確り二口に届いており、ピキピキピキッ、と表情を変えるのだった。マジで覚えておけよ青葉城西ーー!
◇◇◇
「ーーぶぇっくしゅい!…なまえ、鼻水チーンしてー。…ん…?あれっ!?え、ちょっとなまえが何処行ったか金田一知らない!?」
「あーー…松川さんと花巻さんに連れられて向こうの観戦席ッスね…因みに鼻水くらい自分でお願いします…なまえさんは及川さんの母親じゃありません…」
「~~はァ!?よりによって伊達工業の方じゃん…!因みになまえは妻です。間違えないでよね!」
「(ーー烏野のチビがなまえさんの事を慈悲深き天使って言う意味がスゲー分かる…其処は奴と共感だわ…)」
「騒ぐな汚ぇなほざくな及川!奴らがいりゃなまえも平気だろ。試合始まるぞ集中しろ」
「(あれ(二口)が一番大丈夫じゃねェ相手なんだよ岩ちゃん…!)」