コ ー プ ス・リ バ イ バ ー
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「ーー過保護なオマエとの電話の所為でなまえは今1人だけどな」
「はァ!?なまえ1人になんかにしたらアブナイじゃんっ…!」
「…女と一緒だろ?もう切るぞ」
通話相手は及川だった。然も馬鹿げた質問。「俺が居ないからってなまえに手出してないよね?なまえは何してるの?2人で何処に居るの?何時に帰ってくるの?」結果、及川はただのうんこ野郎だった。
部活を終えた俺達は各々の用事で別れては、そいじゃあまた明日、をした筈だったのに余り時間を置かずに通話している。ある意味では冷静になったが正直言って気持ち悪い。其れに及川は今の付き合ってる彼女と出掛けている筈なのに(部活を終え着替えた先に待っていた彼女が登場し及川の腕に自身の腕を絡ませてなまえに牽制し見せ付ける様に去っていった)如何やってそんな女の目を盗んで電話しているのだろうか?
時に、及川の考えてる事が偶に分かる様で分からなくなる。なまえも大事、でも彼女も作るーー本心は一体何を考えていてどんなつもりでいるのかは知らないが、フラフラと半端な態度はいつかテメェに何かしらの形で返ってくるぞ、とも思う。そして何より暫くなまえを放っておいた俺も残念なうんこ野郎だった。知らず知らずのうちに余計な出逢いに対してのトリガーを引いてしまったのだから。
◇◇◇
「…ブヒュ…カノジョ、めちゃくちゃ可愛いね。フゥ…ッ…今から俺とイイ事しない?」
岩泉が席を離れてから直ぐタイミングを見計らったかの様に1人の男がなまえに近付き声を掛けて来た。執拗く気持ち悪いナンパである。ゲヘッ、と嗤い呼吸を荒くする男がなまえの身体に触れようとするタイミングを計って居るのはなまえから見ても一目瞭然であった。「このヒトは自分を何だかイヤな目で見てくるバレー部の一部の先輩達と一緒だ」と危険を察知したなまえは、恐怖の中で苦しみながらも、兎に角、事を荒立て無い様にと男に対して柔らかく断りながら岩泉の帰りを待つ。
「あの…!ごめんなさい…困ります…」
「見た目も声もぜぇんぶ可愛いね?さっきからずゥっと話し掛けたいなと思って待ってたんだよ?早く抜け出して2人きりになれる場所に行こうね…ヒュふっ」
然しながら岩泉は未だに来ない中、相手の気味が悪い言葉と表情を向けられゾッとしたなまえは、如何にかして全ての荷物を抱えてこの場を上手く立ち去ろう、と意気込み足に力を居れた瞬間ーー
「ーー邪魔だよオッサン。ただでさえ店混んでるのにそういうの迷惑なの分からない?」
ブレザーの制服を着た自身と差程年齢が変わらないのであろう茶髪の男の子から助け舟が出ては、初対面の人に対してなまえはつい安堵しウルッ…と涙腺が弛むが、此処で泣いて迷惑を掛けて仕舞うのは避けたいと思いグッと我慢した。
「…っは?テメーナニモンだよ。さっきのツンツン黒髪じゃねェだろ?ウセロボケが」
「…失せるのはテメーの方だよ。アンタのそのナリ傍から見ても怪しいから女子高生に話し掛けた瞬間から店側からも警戒されて今なんて店長が一歩出る寸前ですよ。俺はゆっくりと新作飲みたいので邪魔する者は今すぐお引取り願いマース」
男がカッ、となり声をあげると助けに入った彼は蔑んだ目に変化させ男を挑発するかの如く接すれば、やっと周りを見渡し現状を知った男は、デカい舌打ちしながら悔しそうに店から去っていった。茶髪の男の子は急いで去り行く男の背に、んべっ、と舌を出し完璧に成敗すれば、店側からは「お客様、大丈夫でしたか…!?」と心配され他の周りの客からは拍手が巻き起こる。
「…あ、あの、ありがとうございました…」
「ーーアンタも、ぽやぽやしてないでさっさと飲んで俺みたいに店で飲みたい人に席譲ってよ。連れが居るなら連絡するなりして呼び戻せばイイだろ」
なまえが御礼を言い終わった瞬間に彼から目線を外され苦言を呈されては、先日の及川からの対応、先程の岩泉からの言葉、怖い思いをした今の事柄、バレー部の一部の先輩からの遣り取り、を瞬時にぐるぐると脳裏を駆け巡らせて仕舞い、本格的にじわり…となまえの瞳に涙を浮かばせ今にも零れ落ちそうになった。其れを必死に誤魔化す為にも「…失礼します」と御礼を言い会釈した後、空になった自分の飲み物の容器を捨て、岩泉と自分の荷物、先程買い物をしたランジェリーと自身の荷物を纏めてある無地の袋を華奢な身体で必死に持っては掴んで席を離れる。
人間、必死な時には思ってもいない力が出るんだな、と揺れる視界の中でなまえは必死に店を出るのだ。
「(…あーらら、ムキになっちゃって…あの真っ白なブレザー…青葉城西か…バレー強豪校じゃん…)」
先程、彼女が座っていたテーブルに腰掛けた茶髪の男の子は、ズズ、と新作フラッペを飲みながら、店の窓からなまえの様子を見ていれば、数分後には(顔はあまり確認出来なかったが)連れの男と無事に合流し頭を撫でられながら帰っていくのを眺めていた。
「……はァ?」
ーーなんだあの女の僅かに見えた蕩ける表情は?何だか面白くない。席を離れた野郎に対して責め立てても無いのか。まさか先程起こった現状を野郎に黙ってるつもりなのか?男も男で、あの女に必死にペコペコ謝るなら最初っから1人きりにさせてあんな目に合わせてんじゃねぇよ、そうすれば、俺だってこんならしくない事、下手すれば一歩違えば自身の身が危ない事であった事から、そんな馬鹿げた行動なんか絶対にしなかったのに、とつい心の中で連れの男に対しても自身に対しても悪態をついて仕舞うのだった。今回は運良く黙って去っていった男であったが、例えば気に触れナイフを出され振り回されれば、此方もたまったもんじゃない。若しかしたら大好きなバレーが出来なくなる可能性だって生じる。
ヴヴッ、と自身のスマホに文章による連絡通知があり其のアプリを起動すれば、画面には「やっほー二口くん!さっき渡した物見てくれた?」やら「カノジョからの愛情たっぷりのプレゼント嬉しい?あとね実は今、堅治が使ってる無地の袋ね、堅治を想いながら買ったランジェリーショップの袋なんだよ…♡」やらの通知が連続で入ってきた文章を既読無視しては、茶髪の男の子…二口堅治は、大きな溜息を吐きながら荷物の1つである無地の袋を睨んで「…んな店の袋を俺に大っぴらに持たせ歩かせてたって事かよ?マジふざけんなよ…」と飲み終えた容器を片手でべキッ、と握り潰しては席を立ち容器を廃棄、無地の袋と自身の荷物を乱暴に掴んでは店を離れ自宅へと帰宅したのだ。
「はァ!?なまえ1人になんかにしたらアブナイじゃんっ…!」
「…女と一緒だろ?もう切るぞ」
通話相手は及川だった。然も馬鹿げた質問。「俺が居ないからってなまえに手出してないよね?なまえは何してるの?2人で何処に居るの?何時に帰ってくるの?」結果、及川はただのうんこ野郎だった。
部活を終えた俺達は各々の用事で別れては、そいじゃあまた明日、をした筈だったのに余り時間を置かずに通話している。ある意味では冷静になったが正直言って気持ち悪い。其れに及川は今の付き合ってる彼女と出掛けている筈なのに(部活を終え着替えた先に待っていた彼女が登場し及川の腕に自身の腕を絡ませてなまえに牽制し見せ付ける様に去っていった)如何やってそんな女の目を盗んで電話しているのだろうか?
時に、及川の考えてる事が偶に分かる様で分からなくなる。なまえも大事、でも彼女も作るーー本心は一体何を考えていてどんなつもりでいるのかは知らないが、フラフラと半端な態度はいつかテメェに何かしらの形で返ってくるぞ、とも思う。そして何より暫くなまえを放っておいた俺も残念なうんこ野郎だった。知らず知らずのうちに余計な出逢いに対してのトリガーを引いてしまったのだから。
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「…ブヒュ…カノジョ、めちゃくちゃ可愛いね。フゥ…ッ…今から俺とイイ事しない?」
岩泉が席を離れてから直ぐタイミングを見計らったかの様に1人の男がなまえに近付き声を掛けて来た。執拗く気持ち悪いナンパである。ゲヘッ、と嗤い呼吸を荒くする男がなまえの身体に触れようとするタイミングを計って居るのはなまえから見ても一目瞭然であった。「このヒトは自分を何だかイヤな目で見てくるバレー部の一部の先輩達と一緒だ」と危険を察知したなまえは、恐怖の中で苦しみながらも、兎に角、事を荒立て無い様にと男に対して柔らかく断りながら岩泉の帰りを待つ。
「あの…!ごめんなさい…困ります…」
「見た目も声もぜぇんぶ可愛いね?さっきからずゥっと話し掛けたいなと思って待ってたんだよ?早く抜け出して2人きりになれる場所に行こうね…ヒュふっ」
然しながら岩泉は未だに来ない中、相手の気味が悪い言葉と表情を向けられゾッとしたなまえは、如何にかして全ての荷物を抱えてこの場を上手く立ち去ろう、と意気込み足に力を居れた瞬間ーー
「ーー邪魔だよオッサン。ただでさえ店混んでるのにそういうの迷惑なの分からない?」
ブレザーの制服を着た自身と差程年齢が変わらないのであろう茶髪の男の子から助け舟が出ては、初対面の人に対してなまえはつい安堵しウルッ…と涙腺が弛むが、此処で泣いて迷惑を掛けて仕舞うのは避けたいと思いグッと我慢した。
「…っは?テメーナニモンだよ。さっきのツンツン黒髪じゃねェだろ?ウセロボケが」
「…失せるのはテメーの方だよ。アンタのそのナリ傍から見ても怪しいから女子高生に話し掛けた瞬間から店側からも警戒されて今なんて店長が一歩出る寸前ですよ。俺はゆっくりと新作飲みたいので邪魔する者は今すぐお引取り願いマース」
男がカッ、となり声をあげると助けに入った彼は蔑んだ目に変化させ男を挑発するかの如く接すれば、やっと周りを見渡し現状を知った男は、デカい舌打ちしながら悔しそうに店から去っていった。茶髪の男の子は急いで去り行く男の背に、んべっ、と舌を出し完璧に成敗すれば、店側からは「お客様、大丈夫でしたか…!?」と心配され他の周りの客からは拍手が巻き起こる。
「…あ、あの、ありがとうございました…」
「ーーアンタも、ぽやぽやしてないでさっさと飲んで俺みたいに店で飲みたい人に席譲ってよ。連れが居るなら連絡するなりして呼び戻せばイイだろ」
なまえが御礼を言い終わった瞬間に彼から目線を外され苦言を呈されては、先日の及川からの対応、先程の岩泉からの言葉、怖い思いをした今の事柄、バレー部の一部の先輩からの遣り取り、を瞬時にぐるぐると脳裏を駆け巡らせて仕舞い、本格的にじわり…となまえの瞳に涙を浮かばせ今にも零れ落ちそうになった。其れを必死に誤魔化す為にも「…失礼します」と御礼を言い会釈した後、空になった自分の飲み物の容器を捨て、岩泉と自分の荷物、先程買い物をしたランジェリーと自身の荷物を纏めてある無地の袋を華奢な身体で必死に持っては掴んで席を離れる。
人間、必死な時には思ってもいない力が出るんだな、と揺れる視界の中でなまえは必死に店を出るのだ。
「(…あーらら、ムキになっちゃって…あの真っ白なブレザー…青葉城西か…バレー強豪校じゃん…)」
先程、彼女が座っていたテーブルに腰掛けた茶髪の男の子は、ズズ、と新作フラッペを飲みながら、店の窓からなまえの様子を見ていれば、数分後には(顔はあまり確認出来なかったが)連れの男と無事に合流し頭を撫でられながら帰っていくのを眺めていた。
「……はァ?」
ーーなんだあの女の僅かに見えた蕩ける表情は?何だか面白くない。席を離れた野郎に対して責め立てても無いのか。まさか先程起こった現状を野郎に黙ってるつもりなのか?男も男で、あの女に必死にペコペコ謝るなら最初っから1人きりにさせてあんな目に合わせてんじゃねぇよ、そうすれば、俺だってこんならしくない事、下手すれば一歩違えば自身の身が危ない事であった事から、そんな馬鹿げた行動なんか絶対にしなかったのに、とつい心の中で連れの男に対しても自身に対しても悪態をついて仕舞うのだった。今回は運良く黙って去っていった男であったが、例えば気に触れナイフを出され振り回されれば、此方もたまったもんじゃない。若しかしたら大好きなバレーが出来なくなる可能性だって生じる。
ヴヴッ、と自身のスマホに文章による連絡通知があり其のアプリを起動すれば、画面には「やっほー二口くん!さっき渡した物見てくれた?」やら「カノジョからの愛情たっぷりのプレゼント嬉しい?あとね実は今、堅治が使ってる無地の袋ね、堅治を想いながら買ったランジェリーショップの袋なんだよ…♡」やらの通知が連続で入ってきた文章を既読無視しては、茶髪の男の子…二口堅治は、大きな溜息を吐きながら荷物の1つである無地の袋を睨んで「…んな店の袋を俺に大っぴらに持たせ歩かせてたって事かよ?マジふざけんなよ…」と飲み終えた容器を片手でべキッ、と握り潰しては席を立ち容器を廃棄、無地の袋と自身の荷物を乱暴に掴んでは店を離れ自宅へと帰宅したのだ。