コ ー プ ス・リ バ イ バ ー
n a m e
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「ーークッソ…!」
「珍しく随分ご機嫌ナナメだねー。時には感情的になるのも良いけど先ずは水分は確りなー」
「…ありがとう」
夏休み等の長期連休は自身の手腕を磨く最大の機会でもあるーー其れは青葉城西も然り。その最中、本日はサーブがあまり上手く決まらない及川は苛立ちを隠せずに過ごして居り、故に自身が苛立ってる要因は頭で理解している筈なのに燻っていた。ーーそれでも己がコートに立つ以上、物事は切り離して考えなければならない。まだまだ未熟な自身に対しても強く憤慨する思いである。
◇◇◇
「(うぅっ…すごく怒ってる…それはそうだよね…)」
暑いからさっさと入れと部屋には招き入れてはくれたが、明らかに表情がムスッ、として無言を貫く二口との張り詰めた空気に、びくびくしながら身体を縮こませ、つい彼の抱き枕ぬいぐるみをむぎゅっと抱きしめる。ふにゅふにゅした触覚がなまえの心を落ち着かせてくれて尚且つ感覚的には彼との壁も出来たのもあって、或る意味心強い味方であった。
ぬいぐるみから香るふわり、とした彼の香りに心地良さを感じて、胸をとくん、とくん、とさせながら鼻先まで埋める。
「…あの…っ、お菓子食べる?」
「ーーお前と一緒にすんな。釣られねぇわ」
ごもっともな意見を返されたなまえは、子犬が耳を垂れてクゥン…と落ち込む様にしゅん…としながら「…あの…この間はごめんなさい…」と俯けば、二口は、ふぅ、と短い溜息を落とし「本当に狡いよな…」なんて一言をポツリと零しなまえの傍に寄る。ーー結局、なまえを求める様に彼から触れ、張り詰めた雰囲気は一瞬にして変わるのだから。
「ーーったく、一方的に言い逃げして俺を放置して、しかもその後の連絡も無視するってマジでどうなってんの?意味解らねぇし流石に俺だって傷付く」
「ごめんなさい…!あの…きっと怒ってるし仲直り出来なかったらどうしよう、ってなんだか不安になっちゃったの…」
「…お前さ、ごめんなさい、って言えば何でも許されると思ってんだろ?残念、許さねぇからな」
二口はなまえの両頬を両手でむに、と挟み包み込んで、自身と視線を無理矢理合わせる様に顔を向かせ上げさせて言葉を放てば、なまえの甘い飴玉の様な瞳が瞬時にうるうるっ…と膜が張り潤うのが分かり、キュン、とした心音と共に怯み屈しそうにはなるのだが、いやいや此処で負ける訳にはいかない、と気を確りと保ち持つ。この様な無自覚無意識無責任にタチが悪い子には、少々お灸を据えないと分からないだろう。尚且つ此の自身を散々振り回した事を後悔するべきだ。
「…何よりなまえから言われた、触んないで、が相当キツかったな。例えるなら顔面をストレートで殴られた感じデス」
「!?だってあれはっ…」
「……ゴホン、まぁあれだ、今度はなまえから俺に可愛く、触って、って頼んでみてよ。ほら、簡単だろ?」
「えっ…!?」
「ーーそしたら許す」
ぶわぁぁっ、となまえの顔が真っ赤に染まりながら二口の顔を見る。彼の耳や頬も赤いが表情は真剣だった。彼だって其れくらい本気なのだろう。確かになまえだって逆の立場で二口から触るな、って言われたら傷付く。更に追い討ちをかける如く連絡だって無視して…傷付く事を彼に2度もしてしまっているのだから。
「あの…胸…触りたいの…?」
「なっ…ちっげーよ!~~そんくらいお前も分かれよ!そこまで飢えてねぇわ!(嘘だけど)」
「ーー言ったら…許してくれる…?」
部屋を巡る、肌の感にも調度良い気持ち良い冷風がふわん…と頬を掠めて、次になまえの艶やかな髪の毛を少しだけ揺らした。
二口は言葉では何も言わないが目で全てをなまえに伝えた。なまえが本当に出来るのを試しているのか真意は彼にしか分からないがーー…なまえは、意を決し抱き枕ぬいぐるみをぽふん、と自身の隣に座らせ二口と自分の間に遮る物を完璧に無くす。彼の望む可愛く、なんてきっと出来ない。それでもちゃんと精一杯のごめんなさい、を込めて二口に向き合いたいーーその気持ちが何より強かった。
「…あのね…?この手で…いっぱい…触って…?」
なまえは、僅かに震える小さな両手を自身の頬を包む二口の大きな手に添えて、先日、二口が青根となまえに駆け寄った際に魅せた、頬を染め切なげな表情に似た甘く蕩ける顔をしながら、二口と視線を絡ませて向き合った。
ーー目ん玉の奥と蕩ける顔したなまえをめいっぱい映す視界がバチ、バチッ、パチッ、と電気が走る様な感覚に襲われて、正直一瞬だけ意識がブッ飛んだ。心臓がドクッ、と鳴いてるから取り敢えず生きてはいる。だけど理性はどうかな…なんて不安定に揺らぐ自分が何処か怖い。いや、確かに俺が指示した。全て俺が発端。銃に弾を装備したのは俺自身ーー
なまえは、安易な思いで関わってはいけなかった女なのかもしれない。あーあ、今きっと俺の頭ん中は電気走って回路が一部イカれたな。んで、自身の悪魔が嘲笑いながらヒョコッ、と顔を出す。全てを擲つのが可能から今の俺ならどうするか?馬鹿な質問するんじゃねぇよ。ンなの目の前の女押し倒してセックスするだけ。此方とら随分ご無沙汰なんだよ。きゅるん、としたクソ天使の俺が言う。今は堪えろ、耐えろ我慢我慢我慢我慢、と無責任にほざくだけ。ふざけんなよ…!
「ーー耐えてやるから好き勝手触らせろ」
「…きゃっ…!」
フーッ、フーっ…!と息荒い息遣いを無理矢理抑え堪えながらなまえを自身に引き寄せ掻き抱く。次いでになまえの頬、額、髪、耳、唇、目尻、首筋と夢中に丁寧に触れた。ーーそうだ、間違えるな、俺らは付き合ってるとかセフレだとかそういう関係じゃない。ただの友達。そんな事を意識しながらも未だにチカッ、とする視界は収まらず、腕の中でなまえのくぐもる声を頼りに必死に理性を繋いで「マジでくっそ可愛いすぎ…」と無意識且つ自然に放てば、一度溢れた言葉は自身でも抑えきれず「可愛い、誰よりも可愛い」を何度も発する。その度に、なまえの小さな身体がぴくぴくって跳ねるが、それでも言葉にして吐き出さなければ逆に危ない。女に対して言う、可愛い、なんて言葉を俺も知ってたんだな、なんて意識の片隅で思考しながらも、黙った瞬間が訪れればトリガーが引かれてジ・エンドなシナリオな訳だから言葉を必死で繋ぐ。先日の服の上から胸を鷲掴み、なんて生温く、無茶苦茶に抱き潰す自信しかない。ーー然しながら願わくばなまえを抱けるなら、何れかが一方的、惰性、諦め、なんかでは無くて、もっと違う形が良い。自身にとっても未知なる感情なので明瞭には伝えられ無いが、純粋にそう思う。
◇◇◇
「…堅ちゃん、今日は甘えんぼさんなの?」
「こんくらいで文句言うなよ。此方とらハジメテの高校の夏なのにカノジョも居ねぇで唯只管にバレーと学校の課題、なまえの子守りだぞ?クソ真面目かよふざけんなっつーの」
「ふふ、私なんて御付き合いした事もないよ」
「ふーん…(両脇にあんなゴリラ飼って従えてりゃそうなるわな。あと処女って認識であってるよな…?)お前は可愛くねェから無理だな、彼氏は諦めろ」
「…さっきのあの言葉はやっぱり嘘だったんだね…」
「!?ウルセー(真っ赤)」
「珍しく随分ご機嫌ナナメだねー。時には感情的になるのも良いけど先ずは水分は確りなー」
「…ありがとう」
夏休み等の長期連休は自身の手腕を磨く最大の機会でもあるーー其れは青葉城西も然り。その最中、本日はサーブがあまり上手く決まらない及川は苛立ちを隠せずに過ごして居り、故に自身が苛立ってる要因は頭で理解している筈なのに燻っていた。ーーそれでも己がコートに立つ以上、物事は切り離して考えなければならない。まだまだ未熟な自身に対しても強く憤慨する思いである。
◇◇◇
「(うぅっ…すごく怒ってる…それはそうだよね…)」
暑いからさっさと入れと部屋には招き入れてはくれたが、明らかに表情がムスッ、として無言を貫く二口との張り詰めた空気に、びくびくしながら身体を縮こませ、つい彼の抱き枕ぬいぐるみをむぎゅっと抱きしめる。ふにゅふにゅした触覚がなまえの心を落ち着かせてくれて尚且つ感覚的には彼との壁も出来たのもあって、或る意味心強い味方であった。
ぬいぐるみから香るふわり、とした彼の香りに心地良さを感じて、胸をとくん、とくん、とさせながら鼻先まで埋める。
「…あの…っ、お菓子食べる?」
「ーーお前と一緒にすんな。釣られねぇわ」
ごもっともな意見を返されたなまえは、子犬が耳を垂れてクゥン…と落ち込む様にしゅん…としながら「…あの…この間はごめんなさい…」と俯けば、二口は、ふぅ、と短い溜息を落とし「本当に狡いよな…」なんて一言をポツリと零しなまえの傍に寄る。ーー結局、なまえを求める様に彼から触れ、張り詰めた雰囲気は一瞬にして変わるのだから。
「ーーったく、一方的に言い逃げして俺を放置して、しかもその後の連絡も無視するってマジでどうなってんの?意味解らねぇし流石に俺だって傷付く」
「ごめんなさい…!あの…きっと怒ってるし仲直り出来なかったらどうしよう、ってなんだか不安になっちゃったの…」
「…お前さ、ごめんなさい、って言えば何でも許されると思ってんだろ?残念、許さねぇからな」
二口はなまえの両頬を両手でむに、と挟み包み込んで、自身と視線を無理矢理合わせる様に顔を向かせ上げさせて言葉を放てば、なまえの甘い飴玉の様な瞳が瞬時にうるうるっ…と膜が張り潤うのが分かり、キュン、とした心音と共に怯み屈しそうにはなるのだが、いやいや此処で負ける訳にはいかない、と気を確りと保ち持つ。この様な無自覚無意識無責任にタチが悪い子には、少々お灸を据えないと分からないだろう。尚且つ此の自身を散々振り回した事を後悔するべきだ。
「…何よりなまえから言われた、触んないで、が相当キツかったな。例えるなら顔面をストレートで殴られた感じデス」
「!?だってあれはっ…」
「……ゴホン、まぁあれだ、今度はなまえから俺に可愛く、触って、って頼んでみてよ。ほら、簡単だろ?」
「えっ…!?」
「ーーそしたら許す」
ぶわぁぁっ、となまえの顔が真っ赤に染まりながら二口の顔を見る。彼の耳や頬も赤いが表情は真剣だった。彼だって其れくらい本気なのだろう。確かになまえだって逆の立場で二口から触るな、って言われたら傷付く。更に追い討ちをかける如く連絡だって無視して…傷付く事を彼に2度もしてしまっているのだから。
「あの…胸…触りたいの…?」
「なっ…ちっげーよ!~~そんくらいお前も分かれよ!そこまで飢えてねぇわ!(嘘だけど)」
「ーー言ったら…許してくれる…?」
部屋を巡る、肌の感にも調度良い気持ち良い冷風がふわん…と頬を掠めて、次になまえの艶やかな髪の毛を少しだけ揺らした。
二口は言葉では何も言わないが目で全てをなまえに伝えた。なまえが本当に出来るのを試しているのか真意は彼にしか分からないがーー…なまえは、意を決し抱き枕ぬいぐるみをぽふん、と自身の隣に座らせ二口と自分の間に遮る物を完璧に無くす。彼の望む可愛く、なんてきっと出来ない。それでもちゃんと精一杯のごめんなさい、を込めて二口に向き合いたいーーその気持ちが何より強かった。
「…あのね…?この手で…いっぱい…触って…?」
なまえは、僅かに震える小さな両手を自身の頬を包む二口の大きな手に添えて、先日、二口が青根となまえに駆け寄った際に魅せた、頬を染め切なげな表情に似た甘く蕩ける顔をしながら、二口と視線を絡ませて向き合った。
ーー目ん玉の奥と蕩ける顔したなまえをめいっぱい映す視界がバチ、バチッ、パチッ、と電気が走る様な感覚に襲われて、正直一瞬だけ意識がブッ飛んだ。心臓がドクッ、と鳴いてるから取り敢えず生きてはいる。だけど理性はどうかな…なんて不安定に揺らぐ自分が何処か怖い。いや、確かに俺が指示した。全て俺が発端。銃に弾を装備したのは俺自身ーー
なまえは、安易な思いで関わってはいけなかった女なのかもしれない。あーあ、今きっと俺の頭ん中は電気走って回路が一部イカれたな。んで、自身の悪魔が嘲笑いながらヒョコッ、と顔を出す。全てを擲つのが可能から今の俺ならどうするか?馬鹿な質問するんじゃねぇよ。ンなの目の前の女押し倒してセックスするだけ。此方とら随分ご無沙汰なんだよ。きゅるん、としたクソ天使の俺が言う。今は堪えろ、耐えろ我慢我慢我慢我慢、と無責任にほざくだけ。ふざけんなよ…!
「ーー耐えてやるから好き勝手触らせろ」
「…きゃっ…!」
フーッ、フーっ…!と息荒い息遣いを無理矢理抑え堪えながらなまえを自身に引き寄せ掻き抱く。次いでになまえの頬、額、髪、耳、唇、目尻、首筋と夢中に丁寧に触れた。ーーそうだ、間違えるな、俺らは付き合ってるとかセフレだとかそういう関係じゃない。ただの友達。そんな事を意識しながらも未だにチカッ、とする視界は収まらず、腕の中でなまえのくぐもる声を頼りに必死に理性を繋いで「マジでくっそ可愛いすぎ…」と無意識且つ自然に放てば、一度溢れた言葉は自身でも抑えきれず「可愛い、誰よりも可愛い」を何度も発する。その度に、なまえの小さな身体がぴくぴくって跳ねるが、それでも言葉にして吐き出さなければ逆に危ない。女に対して言う、可愛い、なんて言葉を俺も知ってたんだな、なんて意識の片隅で思考しながらも、黙った瞬間が訪れればトリガーが引かれてジ・エンドなシナリオな訳だから言葉を必死で繋ぐ。先日の服の上から胸を鷲掴み、なんて生温く、無茶苦茶に抱き潰す自信しかない。ーー然しながら願わくばなまえを抱けるなら、何れかが一方的、惰性、諦め、なんかでは無くて、もっと違う形が良い。自身にとっても未知なる感情なので明瞭には伝えられ無いが、純粋にそう思う。
◇◇◇
「…堅ちゃん、今日は甘えんぼさんなの?」
「こんくらいで文句言うなよ。此方とらハジメテの高校の夏なのにカノジョも居ねぇで唯只管にバレーと学校の課題、なまえの子守りだぞ?クソ真面目かよふざけんなっつーの」
「ふふ、私なんて御付き合いした事もないよ」
「ふーん…(両脇にあんなゴリラ飼って従えてりゃそうなるわな。あと処女って認識であってるよな…?)お前は可愛くねェから無理だな、彼氏は諦めろ」
「…さっきのあの言葉はやっぱり嘘だったんだね…」
「!?ウルセー(真っ赤)」