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(モブ胸糞⚠︎)(モブ女からの暴力⚠︎)(微/御色気⚠︎)(手汗とボタン)(此方は夢小説です⚠︎)
「OK、私ってば今日もバッチリ可愛い♡」
手っ取り早く自己紹介になっちゃうけど私はトレンドもオシャレも自分磨きも抜群な女なの。でもそんな可愛くてカンペキな私な筈が数ヶ月前に別れて現在彼氏無し(涙)ーーそんな最中、傷心している私に神様が特別にプレゼントしてくれたのだと思ってる出来事が。この度、仕事関係で最高にミラクルが起こり(仕事関係だから隔たり無く間近で接する事も出来るし!?)話題も人気も沸騰しているバレーボール選手達と日々過ごせる期間(期限付きだけど!)を手に入れた。まぁ上層部から見れば?はたまた宇宙から見たら?そりゃ仕事って言っても交流も運営も関連性は浅くて云わば末端の末端にはなっちゃうし私自身もバレーボールや競技等は全く理解してないしするつもりも無いけど?でもまぁ人気沸騰なワケだし私ってばラッキーガールじゃない?此処まで言えば私が言いたい事は分かるでしょ。話題も人気沸騰なイケメン揃いの選り取り見どり!あの手この手を使って必ずマッチングしてイケメンの一人や二人…キープ含めてそれ以上の人数をモノにするチャンスだから絶対に逃す訳には行かないの♪なんて鼻息荒くして意気込んで頑張って居るのだけど、あっという間に数日が経っていた。
「(また誰の連絡先もGET出来なかった…ッ…どういう事よ!有り得ないんだけど…ッ!!)」
カフェに立ち寄って施設内に戻り人の出入りが少ない時間帯の広めの休憩兼飲食室を狙っては、椅子にドカッと乱暴に座ってオーラをビシビシと拡散させた。入ってきた者は当然の事ながら私がピリピリしてるのを察して気遣いくらいしなさいよ?いつも気張ってる肩の力くらい今だけでも抜かせてよ!なんて”私が私が”と前面に押し出してはホットコーヒーと軽食を口に頬張る。
「チッ、色々とオカシイ。この私だからこそ女磨きも立ち振る舞いも仕事の処理だってカンペキなのに…」
キーッ!と癇癪を起こすも椅子から立ち上がり移動するのも億劫で、ムシャクシャしてた気分と勢いに任せては本来で在れば分別しなければ成らない(尚且つマナー的にも宜しくないのであろう)多めに飲み残した水が入った紙コップを手に持ち八つ当たりの如く座っていた位置からゴミ箱目掛けてガッと投げ放った。ーー床やゴミ箱が水浸しになった場合の後処理?そんなん知らねぇよ。向こうでトイレ掃除してた掃除のババアを今スグ呼んだら?なんて自らの軽率な行動が故に今後の展開の引き金と成ろうとは微塵も考えても無く、次に聞こえてきた短い驚きの声と自身が力任せに投げ捨てた水(紙コップ)が、バシャリ、と何かに当たり飛び散った様な悲惨♡に気怠く視線で行先を追う。耳にした限りでは水が床に撒き散った音では無い様子だし?さてさて?気の毒なのかお馬鹿ちゃんなのか何れにせよ人物か物かの運命は?クスクス。
「~~ハッ、ウケる!」
まさかのあのオンナがタイミング良く受け止めた真実を知れば、ゾクゾクゾクゾク…と迸る高揚感を全身で感じた。大体、目障りなコイツが偉そうに休憩?チヤホヤされて逆上せあがって普段なんてラクそうな仕事してんのにクソ忙しいこの私と被って来んじゃねぇよ、と嫌悪感たっぷりな表情と共に脳内で悪態を吐き盛大に口角を上げた。…どうして此処まで目の敵にするかと言えば、私の頭を悩ませ苛立たせる元凶は正しくこの女だからだ。睨む目線を向けて表面のみ取り繕ってペタリと貼り付けた笑顔を向けて「ゴミ箱付近にトロトロといらっしゃるからじゃない?嫌ならさっさと退けよ。…ぷッ、ていうか貴女の召し上がったお食事、凄い量!こんなに食べたら太っちゃうしニキビ出来ちゃって大変じゃないです~?イマドキの女医さんも美意識高い人多いのに信じられない!貴女の美意識は死んでるの?」なんて今回、水を当てたのはワザトで無く偶の事故だったにしろ結果としては水を掛けた事を謝らず、普段から抱いていた感情もあり当て付ける言葉がグツグツと沸き上がってはヤカンが沸騰し音が鳴るピーピー音の如く発言は止まらなかった。
「身体も厭らしいし下着もダサくて下品!アンタ、オトコを誘惑しに仕事来てるの?」
女医は休憩中の為か仕事中には羽織ってる白衣を脱いでいた。その為、今の服装なる薄いシャツは全ての水を含み濡れてペタリと張り付き(悔しいけど)豊満な胸と下着が透けてる露わな姿を見ては、嘲笑いと嫌味を併せて何倍にもして強く鋭利に言い放ってやるのだ。ーーそう、同時にこの”オイカワ”っていう女医に出会ってから数日、日を重ねるごとに目障りが悪化しその上、男漁りが全く上手くいかず苛立って仕方ないのだから。
「…水が残っている使用済みの紙コップをその距離から投げるなんて…ましてや分別もせず捨てるとは、どの様なお考えなのでしょうか」
「ハァ!?」
「そしてこの水が熱湯であったならば火傷に繋がり怪我する可能性もありますよね?コップの中身は他人からは分からないのですよ?」
「~~バッカじゃないのッ何を偉そうに!水が掛かったのはただ単にアンタが鈍臭いからでしょ!?」
「理由はどうであれ、何も知らずに立っていただけでいきなりこの様な行為をされた立場の場合、恐怖を覚える方が大半なのではありませんか?」
ーーこの女医が私に何かしてきたとか害を齎して来たとか全くそういう事では無い。寧ろ世に言う女性の理想をパーフェクトを全て詰め込んで生体、頭のてっぺんから足の爪先まで所謂、全てで現していた。私自身のプライドを一々刺激されるが故に粗探ししても悪い所が見当たら無いから無性に腹立つ。だからこそ老若男女問わずこの女に向けられる…特に男性からの熱い眼差しも故に私を刺激し尚更、姿見やら声やら全てに於いて癇に障るのだ。この女が周囲をチョロチョロする所為で私の存在が霞んで挙句イケメンGETに至らない。既に居るスポーツドクターやアスレティックトレーナーが居れば十分なのに何で医師枠で働いてるの?チヤホヤヘラヘラして雰囲気を壊し邪魔をするこの女の存在が迷惑だ。
「さっきから言わせておけば…ッ痛い目見ないと分からない!?」
「……っ、」
女医の濡れたシャツの襟元をグッと掴んだ瞬間、華奢な首元にキラキラ…と羨ましく光る細くて綺麗なチェーンが目に映った。そんな些細な事でさえも女医に対して怒りの火にガソリンを注ぎ込まれた感覚に陥り、瞬く間に強く燃え広がる要素としては十分である。怒りの勢いを物理的に現実に示すかの如く勢いに任せて掴み引っ張った反動により、濡れそぼった薄シャツの胸元のボタンがブチブチッ、と千切れ飛んでは虚しく床にコロコロ…と落ち、シャツがグチャっと汚くヨレた、のを横目にしたのが最後の高揚感だった。
「おいおいよい。何時から此処は分別を怠る様になっちゃったのかな。ウチはピカピカに磨き上がって居るのがウリでね?選手達が幾ら明るくても別の場所で影作られちゃ、ーーたまったもんじゃない」
殺気と悪寒で自身のビクッと肩が跳ね上がり即座に声がした方向を向き女医の襟元から手を素早く離せば、バレーボール協会である黒尾さんが状況を把握するには十分な場所に既に居り、床に転がったボタンを拾っていた。其んな彼の次の瞬時となる行動としては俗に言う”女性が男性からされたら胸きゅん☆イチコロであるスマートな対応”で女医を自身の傍に引き寄せ完璧に守り庇う体勢になり、自身のスーツのジャケットを肩から羽織らせる様に優しく掛けてあげていたのだ。
「…あ、ッ…そんな…」
当然、そんな場面を目の当たりにすれば腸煮えくり返る程に羨ましくて悔しい。更にこの女医は邪魔で仕方ない。ドウニカならないの?黒尾さんは私が狙っている男性の一人でもあるのに…!
「センセイ、怪我は?」
「いいえ。…あの、それよりもジャケットが濡れちゃいます…」
「さっきの言葉からも今の言葉からも自分より他人を、な所は子うさぎチャンの頃から変わらないよね」
認めたくは無いが今の現状的には私は悪役であり立場は不利にある。この有様である距離や頃合から計算すれば確実に彼に今の遣り取りを聞かれて居るのは間違い無く、判断としては女医を虐めている嫌な女は私であるのだ。今日は一段と腹の虫の居所が悪かったから周囲を気にして居なかった。今は兎に角、現状を打破し尚且つ女医に全ての罪を擦り付け無けなければ…!
「…黒尾さん!その…誤解です!お願いですからどうか私の話を聞いてください…!」
「誤解も何も…先ずはこの現状に陥った事について何も無いの?発端はキミだよね」
「違います!だって、その女、が…ッ」
焦りまくりながらも精一杯、頭をフル回転させて現状に至る言い訳をツラツラ並べて現状打破しようとはするのだが、必死に言葉を並べれば並べる程に滑稽で逆効果にあった。発言する言葉の節々にさえも反省も謝罪も責任も行動も見受けられず、浅はかであり誠意を感じられない彼女に耳を傾けつつも最後の一言を掛けるが、黒尾の救いの手も虚しく振り解いた彼女に対して見限りを着けては、黒尾は溜息と共に深く影を落としていった。
「ーーふむ。貴女の言いたい事はそれで終わり?」
彼女も彼女で思い付く限りの肯定を言い切って軽く息継ぎをした瞬間に、真っ当な社会人の黒尾からの質問や言葉責めに合うのだ。自ら放った様々な言い分や言い訳を正論と論破に完膚無きまで欠片も残ること無く返され、その中でも特に黒尾としては珍しく圧も脈も力籠って居た内容があった。其れは、彼女が医師と云う立場を悪用し男性選手達に色仕掛けや誘惑、ちょっかい出していた、という(勿論、事実無根であり適当な出任せである)事柄についてであり、黒尾鉄朗なる個人としても協会の立場である人物としても自身を賭けてもさぞ許せなかったのであろう。「先生は既婚者であり配偶者は選手始めとする皆が知る人物であるという概念、君の知り得ない今までの歴史や経緯、周囲の反応によりその様な行動は断じて有り得ない」と断言するのだ。
「(…え?既婚者だったの?言われてみればさっきのチェーン…二つの綺麗なリングが…しかも私には手が届か無いハイブラじゃん…ッ!?旦那は皆が知る人物?一体、何者なの?)」
「及川先生に謝罪は無し、って事かな」
「何でこんな女に!謝罪なんてする訳無い!」
「そう?…今後を左右する重要な事なんだけど」
ーーー
ーー
ー
「それに此方としても及川先生に…んや、先生というより(正直、思い出すだけでゲンナリだけど)ご主人には相当な頭下げて仕事を頼んでるのよ。…もう大人なんだからこれ以上言葉にしなくとも俺が言いたい意味はワカルヨネ?」
黒尾の未来をも射抜く鋭い眼差しに喪失感と完璧に怯んだ女性は相当に居心地が悪くなり足早に去っていった。実は後に直ぐ判明する事ではあるが彼女を深く掘り下げると、実はまた別件でも問題行動を起こしていたのだ。後ほど社会人としての何かしらの相応なる処分が彼女には下るのは間違い無い。携わる仕事が期間限定尚且つ影響は末端であったとしても、今後はより一層、働く人材の選定は厳しくなるであろう。
「(…全く。この子と仕事するのに準備から念入りにして、口説き文句から大きな作戦と編成までも身を粉にする程に如何に大変且つ神経すり減らしてるかを全く理解して無い輩が一定数居るから心底、困る)俺も直ぐに間に入って庇ってやれば良かったんだけどもーー確実に尻尾は掴みたくてね。でもまさか手が出るとは思わなかった。本当に怪我してない?」
「お恥ずかしい場面と、ご迷惑をお掛けして申し訳ありませんでした」
「イヤイヤ、ちょっと待って!知らなかったとはいえ此方の方が謝らなくちゃいけないでしょ。ーー怖い思いさせて、申し訳無かった」
「ううん!そんな…もう、大丈夫。それにどうしても許せなくて…私もムキになってつい言っちゃったから」
「ーー守られる子うさぎチャンがすくすく成長して強くなったのは喜ばしい反面、寂しいかな?あとね、やっぱり心配しちゃうから他人の事も良いけど自分も大切にね」
「ふふ。…鉄くんの優しさもお借りしたジャケットもとても温かいな。ね、ちゃんと綺麗にしてからお返ししたいから暫くお借りしても良い?」
「アラ、そこまで気にしなくても。律儀だね」
「あのね…改めて、先程は有難うございました」
「ボクが紳士なのはいつも~~!?ッ、ン”ンッ、あ”ァゴホン、ン”ンんッ”」
「? 鉄くん…?」
「~~非常に言い難いンだけども極力、前の身体は此方に向けずに取り急ぎ先ずは着替えて着て。ホラ、更衣室までは身を呈して無敵にブロックするから。なので一人の男では在りますが最後まで信頼して頂ける?(赤面)」
「うん」
「(~~何でこの子ったらこういう無防備な所は全く変わらないのかな!?あああオイカーくんお願い清き少年で在り続ける俺をドウカ許して反応しちゃうのはそりゃァもう不可抗力ですよだってオイカーくんの及川先生が及川先生なんだもの…ッ)」