善 美 な る 条 件
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(#三咲さんとお祭りデート)
(#なまえくん少しセクハラ気味⚠︎︎)
(#甘酸っぱい)
(#高校2年 時)
「困ります…っ!」
「チョットお兄さん達、俺の彼女に何か御用?代わりに俺が聞きますね」
なまえお得意の柔らかな雰囲気がその場にふわりと撒かれたと思えば直様瞬時にピリリ、とした絶対的な風格を司る瞳で醸し出しガラリと雰囲気を変えると、兎に角何もかも勝ち目が無い男2人組は「ナンデモナイデス…」と顔を引き攣らせながらそそくさとその場を立ち去って行った。
「なまえっ…ありがとう!(でも彼女って言い過ぎ…)」
「どういたしまして。俺も待たせちゃってごめんね?華ちゃん向日葵の浴衣可愛い。凄く似合ってる」
「…ううっ、はいはい!…なまえも浴衣着て来てくれたんだ…格好良い。あ、ちょっと乱れてるよ?また女の子から追いかけられたんでしょ」
三咲は自然となまえの浴衣に手を掛けてスッ…と綺麗に直してやると頭上から近距離で聴こえるなまえの優しい声とふわりとした心地よい彼の香りが鼻腔をくすぐり、ドキリ、と胸が大きく鳴る。
第一声に内心しまったと焦りながらも今引っ込めれば不自然になり完璧に行き場を失った手をどうするべきか必死に考え気を紛らわす。
浴衣の薄い布に相俟り彼の地肌についトン…と指先を触れて仕舞っては、且つ自身の鼓動がバクバク煩くなまえに聞こえたら更に余計に不審に思われたら困るし嫌だ、と意識せず動いてしまった自分の世話焼きを恨みながら赤面し顔を俯かせる。情けない事に誤魔化しや言い訳さえも言葉が見つからない。
「?華ちゃん行こっか。歩くの辛かったら言ってね。お姫様抱っこかおんぶどっちが良い?」
「…えっ!私そんなヤワじゃないよ…!私がマネで普段重たい荷物担いだりしてるの知ってるでしょ?あ…でも…はぐれたら嫌だから袖掴んでも良い…?」
「そんな細い腰でクーラーボックス担ぐからいつか折れないか俺は心配です。袖?そんな遠慮せず腕掴んだら?」
「も…っ、ばかっ、信じられないっ!あんたどこ見てるの!」
「華ちゃんの身体」
「〜〜ッ!?」
なまえの一言一言に翻弄されてる所為で先程から三咲の顔が赤くなりポッポッ、と湯気があがる。まぁ、この様な冗談が言い合える仲に成る迄、時間を一緒に過ごせている事は素直に嬉しくも思うのだ。
なまえと三咲の出会いは高校1年の時、なまえは会場担当医サポートスタッフとして、三咲は条善寺高校の男子バレー部マネージャーとして大会会場で出会った。出会いの切っ掛け、となる事柄も実は今回の様な冒頭にあった出来事から始まったのだ。
鮮やか且つ賑やかな風物詩が注ぐ。
人々が待ち望む祭がキラキラと始まれば、雰囲気を楽しむ様に散策したり、時には2人で食べ物を仲良く分けて食べたり(傍から見ればラブラブカップル)射的やら出し物を楽しんだりして勿体無い程あっという間に流れる時間を過ごし遂に画竜点睛である夜空に打ち上がる花火が始まれば、特等席だ、と人が少なく景色も綺麗に見えるなまえの見つけた場所で2人仲良く並んで座って眺めた。
「華ちゃん、おいで」
折角の浴衣が座って汚れては俺が嫌だから、と三咲の手を優しく取り誘導し座らせる場所にタオルを敷くなまえの気遣いと、やはりなまえに対する周囲の評価や好感度の高さの理由、スマートに熟して仕舞う仕草、日常茶飯且つ通常運転なる女性慣れを痛感する行為に対しての複雑なる気持ち、対する感謝や好意を含んだ煩雑に絡まる厄介な情から産まれては、遂に瞳の水膜はじわりじわりと混み上がせ強く揺さぶる。
「ーー足痛いの我慢してた?」
「…っ、ちが…!うん…ちょっと、だけ」
その場を必死に誤魔化そうと(でも本当に少しだけ鼻緒ずれで痛かった)頷けば、子供をあやす様になまえの綺麗な指先で摘まれたベビーカステラを、口を開けるように促され惹き込まれる様に含むと次の瞬間にはもう向日葵の様な笑顔に変わっている自分が居て其れに自身も驚く。
今年は思い切り勇気を出して2人きりで祭りに行きたい、と三咲からなまえを誘ってみれば「オフだから」と軽く了承の言葉が返って来て、色々とアセアセと気張っていた自分に少し拍子抜けしつつも其れでもやはり嬉しくて、三咲は目一杯のお洒落をしてなまえとの楽しい思い出を作りたかった。
ーー明確なる確信は無いのだけれど異性としてなまえの事は気にはなってる、いや正直寧ろ好感度は高い方、なのだと思う…悔しいけど。
こんな天然寄り人たらし男(※良い意味で)を好きになったって日々ヤキモキして幸せより辛い方が多いだろうし、この気持ちだって一時的なる気の迷いなのかもしれない。うん、きっとそうだよね、うん。
大体、この男、仲良くなって心を許してからの過程の中で距離感がいきなりバグったのか知らないけど近い様に感じる。一人の女の子扱いされて無い、若しくは妹ポジか何かかな?腹立つ。
それでも譲れない想いがある。万が一、不本意に更に彼を好きになってしまった場合でも気持ちを伝えようとかあわよくば彼女にして貰いたい等という事は無くて、対するなまえは、言わずもがな自身に対して恋愛感情など1mmも無い事など痛い程十分理解している。
只々、純粋になまえの隣で冗談を言い合える仲を、願わくば変わらないこの距離を此の儘続けたく、要するに心地よい今の関係を大切にし絶対に失ったり壊したく無い、と云う気持ちが何よりも勝る。
ーーキラキラと夜空に咲く華を眺めながら頭の中でぐるぐると巡る想いと結末の詩であるパラパラ…と散る花弁の相乗もあり、結局、瞳から色々な感情と共に涙がポロポロと溢れてきた。
「処置するから鼻緒ずれ見せて」
「…え!?あ、うん…ありがとう…!」
「華ちゃんのあんよもペデュキュアも可愛い。普段もやってるの?ねぇもっと俺に見せてよ」
「…いつもはそんなにしないけどっ…ねぇなまえ…その触り方…恥ずかし…ねぇってばぁ…あははっ、くすぐったい…!」
「小動物みたいに震えちゃって、よすよす」
「〜〜ひぅっ…」
隣に座るなまえに知られたくなくて自身の直ぐ隣にある肩に顔を軽くポスン…と乗っければ、彼はいつものように優しくぽんぽん、と頭を撫でた後、いつもの調子で接するのだから此方も急いで涙を無理矢理に引っ込める。全くこの男は本当にずるい…処置してくれて有難い筈なのに自身は変な声が出るしなまえは言葉では揶揄ってるのか意地悪して楽しんでいるのか全く何考えてるのか解らないしもう知るもんか。大っ嫌い…!
▷▶▷
「信じられない!花火が終わった瞬間、雨降る事なんてある?」
「俺的にはラッキーかなー?こうして華ちゃんをおぶって帰れてるし」
「…もうお陰様で痛くないし恥ずかしいからいいのに…それになまえの羽織だって私に貸してくれてる所為で…」
「雨の所為で華ちゃんの可愛い肌が透けてるから誰にも見せたくないなぁ。要するに俺の勝手な自尊心です。すぐそこに車呼んであるから我慢して」
「もぅっ〜〜すけべ!いちいち口に出さないでっ…!」
(#なまえくん少しセクハラ気味⚠︎︎)
(#甘酸っぱい)
(#高校2年 時)
「困ります…っ!」
「チョットお兄さん達、俺の彼女に何か御用?代わりに俺が聞きますね」
なまえお得意の柔らかな雰囲気がその場にふわりと撒かれたと思えば直様瞬時にピリリ、とした絶対的な風格を司る瞳で醸し出しガラリと雰囲気を変えると、兎に角何もかも勝ち目が無い男2人組は「ナンデモナイデス…」と顔を引き攣らせながらそそくさとその場を立ち去って行った。
「なまえっ…ありがとう!(でも彼女って言い過ぎ…)」
「どういたしまして。俺も待たせちゃってごめんね?華ちゃん向日葵の浴衣可愛い。凄く似合ってる」
「…ううっ、はいはい!…なまえも浴衣着て来てくれたんだ…格好良い。あ、ちょっと乱れてるよ?また女の子から追いかけられたんでしょ」
三咲は自然となまえの浴衣に手を掛けてスッ…と綺麗に直してやると頭上から近距離で聴こえるなまえの優しい声とふわりとした心地よい彼の香りが鼻腔をくすぐり、ドキリ、と胸が大きく鳴る。
第一声に内心しまったと焦りながらも今引っ込めれば不自然になり完璧に行き場を失った手をどうするべきか必死に考え気を紛らわす。
浴衣の薄い布に相俟り彼の地肌についトン…と指先を触れて仕舞っては、且つ自身の鼓動がバクバク煩くなまえに聞こえたら更に余計に不審に思われたら困るし嫌だ、と意識せず動いてしまった自分の世話焼きを恨みながら赤面し顔を俯かせる。情けない事に誤魔化しや言い訳さえも言葉が見つからない。
「?華ちゃん行こっか。歩くの辛かったら言ってね。お姫様抱っこかおんぶどっちが良い?」
「…えっ!私そんなヤワじゃないよ…!私がマネで普段重たい荷物担いだりしてるの知ってるでしょ?あ…でも…はぐれたら嫌だから袖掴んでも良い…?」
「そんな細い腰でクーラーボックス担ぐからいつか折れないか俺は心配です。袖?そんな遠慮せず腕掴んだら?」
「も…っ、ばかっ、信じられないっ!あんたどこ見てるの!」
「華ちゃんの身体」
「〜〜ッ!?」
なまえの一言一言に翻弄されてる所為で先程から三咲の顔が赤くなりポッポッ、と湯気があがる。まぁ、この様な冗談が言い合える仲に成る迄、時間を一緒に過ごせている事は素直に嬉しくも思うのだ。
なまえと三咲の出会いは高校1年の時、なまえは会場担当医サポートスタッフとして、三咲は条善寺高校の男子バレー部マネージャーとして大会会場で出会った。出会いの切っ掛け、となる事柄も実は今回の様な冒頭にあった出来事から始まったのだ。
鮮やか且つ賑やかな風物詩が注ぐ。
人々が待ち望む祭がキラキラと始まれば、雰囲気を楽しむ様に散策したり、時には2人で食べ物を仲良く分けて食べたり(傍から見ればラブラブカップル)射的やら出し物を楽しんだりして勿体無い程あっという間に流れる時間を過ごし遂に画竜点睛である夜空に打ち上がる花火が始まれば、特等席だ、と人が少なく景色も綺麗に見えるなまえの見つけた場所で2人仲良く並んで座って眺めた。
「華ちゃん、おいで」
折角の浴衣が座って汚れては俺が嫌だから、と三咲の手を優しく取り誘導し座らせる場所にタオルを敷くなまえの気遣いと、やはりなまえに対する周囲の評価や好感度の高さの理由、スマートに熟して仕舞う仕草、日常茶飯且つ通常運転なる女性慣れを痛感する行為に対しての複雑なる気持ち、対する感謝や好意を含んだ煩雑に絡まる厄介な情から産まれては、遂に瞳の水膜はじわりじわりと混み上がせ強く揺さぶる。
「ーー足痛いの我慢してた?」
「…っ、ちが…!うん…ちょっと、だけ」
その場を必死に誤魔化そうと(でも本当に少しだけ鼻緒ずれで痛かった)頷けば、子供をあやす様になまえの綺麗な指先で摘まれたベビーカステラを、口を開けるように促され惹き込まれる様に含むと次の瞬間にはもう向日葵の様な笑顔に変わっている自分が居て其れに自身も驚く。
今年は思い切り勇気を出して2人きりで祭りに行きたい、と三咲からなまえを誘ってみれば「オフだから」と軽く了承の言葉が返って来て、色々とアセアセと気張っていた自分に少し拍子抜けしつつも其れでもやはり嬉しくて、三咲は目一杯のお洒落をしてなまえとの楽しい思い出を作りたかった。
ーー明確なる確信は無いのだけれど異性としてなまえの事は気にはなってる、いや正直寧ろ好感度は高い方、なのだと思う…悔しいけど。
こんな天然寄り人たらし男(※良い意味で)を好きになったって日々ヤキモキして幸せより辛い方が多いだろうし、この気持ちだって一時的なる気の迷いなのかもしれない。うん、きっとそうだよね、うん。
大体、この男、仲良くなって心を許してからの過程の中で距離感がいきなりバグったのか知らないけど近い様に感じる。一人の女の子扱いされて無い、若しくは妹ポジか何かかな?腹立つ。
それでも譲れない想いがある。万が一、不本意に更に彼を好きになってしまった場合でも気持ちを伝えようとかあわよくば彼女にして貰いたい等という事は無くて、対するなまえは、言わずもがな自身に対して恋愛感情など1mmも無い事など痛い程十分理解している。
只々、純粋になまえの隣で冗談を言い合える仲を、願わくば変わらないこの距離を此の儘続けたく、要するに心地よい今の関係を大切にし絶対に失ったり壊したく無い、と云う気持ちが何よりも勝る。
ーーキラキラと夜空に咲く華を眺めながら頭の中でぐるぐると巡る想いと結末の詩であるパラパラ…と散る花弁の相乗もあり、結局、瞳から色々な感情と共に涙がポロポロと溢れてきた。
「処置するから鼻緒ずれ見せて」
「…え!?あ、うん…ありがとう…!」
「華ちゃんのあんよもペデュキュアも可愛い。普段もやってるの?ねぇもっと俺に見せてよ」
「…いつもはそんなにしないけどっ…ねぇなまえ…その触り方…恥ずかし…ねぇってばぁ…あははっ、くすぐったい…!」
「小動物みたいに震えちゃって、よすよす」
「〜〜ひぅっ…」
隣に座るなまえに知られたくなくて自身の直ぐ隣にある肩に顔を軽くポスン…と乗っければ、彼はいつものように優しくぽんぽん、と頭を撫でた後、いつもの調子で接するのだから此方も急いで涙を無理矢理に引っ込める。全くこの男は本当にずるい…処置してくれて有難い筈なのに自身は変な声が出るしなまえは言葉では揶揄ってるのか意地悪して楽しんでいるのか全く何考えてるのか解らないしもう知るもんか。大っ嫌い…!
▷▶▷
「信じられない!花火が終わった瞬間、雨降る事なんてある?」
「俺的にはラッキーかなー?こうして華ちゃんをおぶって帰れてるし」
「…もうお陰様で痛くないし恥ずかしいからいいのに…それになまえの羽織だって私に貸してくれてる所為で…」
「雨の所為で華ちゃんの可愛い肌が透けてるから誰にも見せたくないなぁ。要するに俺の勝手な自尊心です。すぐそこに車呼んであるから我慢して」
「もぅっ〜〜すけべ!いちいち口に出さないでっ…!」