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序章

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風「名前は?」
「苗字は?」

菊地原の耳のおかげで、交戦を避けて城を1度出た4人と1人。そして待機していた他の隊員と合流し、改めて全員が少女へと視線を向ける。


「んで?こいつは?」


「城の一室に隠れていた。」


太刀川の問いに答える風間が1歩前に出て彼女の前に立つ。身長は平均男性よりかなり小さい風間だかその少女の頭の位置はさらに低い。しかしよくよく見れば顔つきは幼さは残るものの、それなりの年齢に達していそうだった。


「俺のカメレオンが見えていた様子でした。」


「は?何それ、やばくない??」


歌川の言葉に出水が臨戦態勢を取ろうとし、それを風間が制した。


「まあ待て出水。改めてもう一度聞こう。お前は何者だ?」


「...私は、詩音といいます。如月詩音。」


「ん?日本人か?」


当真がぽつりとこぼす。


「...ということは、皆さんはもしかして、ボーダーという組織の方ですか?」


「「「!?」」」


全員が驚く中、少女...詩音が言葉を続ける。


『私は地球から...日本からこの国に捕虜として連れてこられて、奴隷として働かされていました。』


「...捕虜、か。」


「それ、いつ頃だ?」


『5年くらい、前かと。』


「...やっぱやべーやつじゃん。」


太刀川隊の2人は彼女の言葉により顔を険しくする。風間もその目を細めるが、さらに詩音へ問いかける。


「なぜ、5年も前にこちらに来たお前がボーダーを知っている?」


『父が、ボーダーのことを知っていたんです。父はジャーナリストをしていて。ボーダーに協力して情報操作をしていたと聞いています。』


「お前の父の名は?どこにいる?」


『父の名前は、如月奏輔。先日、この国で、死にました。...殺されて。』


「...。」


彼女の言葉にその場にいる皆が押黙る。しかし、その表情が物語る感情は様々で、内部通話に切りかえそれぞれが思いを口にする。


出「なんか都合よすぎじゃねーか?信じるの無理あるだろ。」


当「だが、こいつが俺らに作り話する必要があるか?」


太「助かりたいだけ、にしては話がしっかりしすぎてる。でも、やっぱり胡散臭いな。」


菊「でも、父親の話する時だけ心拍数が上がった。嘘ならそんな変化する?」


歌「判断するには情報が足りないですね。」


冬「そーゆーこったな。」


彼女の言葉の信ぴょう性に否定的な太刀川隊。比較的肯定的な風間隊。どちらともつかない冬島隊。そんな彼らを前にしておずおずと詩音が口を開く。


『あの、皆さんが信じられないのは、無理ないと思います。殺されても、仕方ない、くらいに思ってます。だけどその前に、さっきの。えっと...カメレオン?でしたっけ?見えないはずの人を私が見えたこと、話します。』


彼女の申し出に風間が先を促す。


「その件もあったな。俺たちが納得できるように話してみろ。」


「納得...は分からないですけど。えっと、私には普通の人には見えない、トリオンが見えるんです。」


「...どういうことだ?」


風間が彼女の言葉の先を促す。


『サイドエフェクトって呼ばれてるらしいんですけど、時々特別な力を持つ人がいて。私の力もそれみたいで。例えばさっきの、皆さんが黙ったまま通信?みたいなのしてましたよね?』


「え、何こいつ、そんなことまでわかんの?!」


いよいよアステロイドを起動した出水が声を上げる。


『あ、中身は、分かりません!でも、その、トリオンを使ってる感じがわかるというか...。光の筋、みたいなのが見えて。たぶん、通信かなって。』


「確かにそれが見えるなら、カメレオンが見えるのは筋が通る。カメレオンは風景に溶け込むとはいえトリオン体そのものだ。」


「風間さん、こいつの言うこと鵜呑みにしちゃう感じ?」


「なら、否定できる材料を指摘しろ、太刀川。」


「それは...」


「はい、ストップ。これ以上は俺らじゃ判断しきれねぇ。上の判断を聞こうぜ。つーわけで、」


結局最年長の冬島が、話をまとめ忍田に通信して指示を仰ぐこととなった。





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今更ですけど、基本『』は詩音ちゃん、その他のカッコで誰が喋ってるかわかりにくい時だけカッコの前に名前入れてます。
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