リクエスト:たまには飲まれろ
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リビングで宴会を始める暁。
テーブルに並べられた料理も心なしか豪華に見える。
蠍「受け組は酒飲まねえのか?」
飛・泥・鼬「受け組言うな!!」
鳶「あ、一応わかってるんすね」
泥「黙れ仮メンバー」
まだ正式な暁ではないトビがいることは気にしない気にしない。
泥「日本酒は苦手なんだ、うん」
鼬「とても不本意ですが、右の髷に同じ」
泥「不本意ってなんだ! うん!?」
飛「オレは戒律だからァ。ほいほいほい」
飛段は、イタチ、デイダラ、小南に、ガラスのコップに注いだオレンジジュースを渡していく。
泥「お、悪いな」
酒飲めない組は先に「お疲れー」と乾杯し、ジュースを飲んだ。
一方、酒飲む組はさっそくサソリが持ってきた酒を飲もうと円になる。
サソリは飲めないが、その円に混ざった。
ぺ「酒なんていつぶりだろう」
鮫「仕事中は飲めませんからねぇ」
絶「どんな味だろ?」
角「トビ、さっさと開けろ」
鳶「はいはい、人使い荒いっすね~」
トビはテーブルの真ん中に置いてあったヒョウタンを手に取り、「サソリ先輩、いただきまーす」と声をかけてから蓋を取り、先に角都が差し出す御猪口に注ごうとした。
しかし、
鳶「………あれ?」
傾けても、肝心の酒が出てこない。
角「どうした?」
鳶「ん~?」
面の右の穴から、ヒョウタンの中を覗いた。
鳶「あれ? お酒入ってないっすよ?」
ぺ「なに!?」
ペインと角都と鬼鮫がサソリに顔を向ける。
蠍「なんだよ、酒は確かに入ってたぜ。テメーらも触ったり振ったりして確かめただろーが」
角「ではなぜ肝心の酒が入ってないのだ?」
そう言って角都がサソリを睨みつけたとき、
ガシャンッ!
ぺ・角・鮫・鳶・絶「!!?」
突然、小南が持っていたコップが床に落ちて割れた。
小南は頭を垂れたままピクリとも動かない。
ぺ「ど…、どうした小南!?」
仰天したペインは立ち上がった。
小「……小南?」
ようやくピクリと反応した小南はゆっくりと、ほんのりと赤い顔を上げた。
ペイン達に顔を向け、立ち上がって暁の外套を脱ぎ、
小「塵に等しい」
クールな言葉とともに取り出した鞭で床を叩く。
ビシィッ!!
小「小南様とお呼び!!」
ぺ・角・鮫・鳶・絶(女王様ああああああ!!!?)
他のメンバーもびっくりして思わず立ち上がった。
ぺ「どこから取り出したんだ!? っていうか、持ち歩き!!?」
鳶「しかもあの鞭、トゲ付きっすよ!!?」
角「ドMな飛段も大喜びだ」
鮫「なに欲しそうな顔してるんですか!」
絶「コンナ時デモ飛段ノコトカ」
小南はもう一度鞭を床に叩きつけ、その目はトビをロックオンする。
トビはビクッと体を震わせた。
小「……そこの下僕1」
鳶「え、ええ!? オレっすか?」
思わず自分自身を指さす。
小「そうよ。そこの、マダラと書いて下僕1」
鮫「マダラ?」
鳶「なななななにゃあ言ってんすか!? オレは鳶だ!!」
最後の部分がマダラ化している。
小「よくも大事な、ペインと書いて下僕2を唆してくれたわね」
鮫「大事なのに下僕2なんですね」
小「下僕共にむっちりと説教をしてやる」
ぺ「むっちり!?」
鳶「みっちりじゃなくて!?」
ぺ・鳶「ギャ―――!! いだだだだだ!!」
小南は逃げようとした2人をムチでとらえ、紙に包んで別室へと華麗に強制連行した。
2人を救おうとするものは誰もいない。
角「何事だ?」
鮫「小南さん、酔ってませんでしたか?」
角「だが、小南は酒を飲まんぞ。飛段達と一緒にジュースを…」
そう言いながら飛段達の方に振り返ると、
飛「バッチコーイバチコイベイベー!!♪」
泥・鼬「バッチコーイ!!♪」
いつの間にか外套を脱ぎすて、真っ赤な顔で歌ったり踊ったりしている。
超ノリノリだ。
角・鮫・絶「!!!」
あのイタチまでノッていることに驚愕する角都達。
鮫「なんで酔ってるんですかあの3人!!」
角「オレが知るか!」
絶はテーブルに近づき、飛段のコップを見た。
まだ半分くらいジュースが…
絶「コレ…、ジュースジャネエ…」
絶「お酒だよ」
角「なに!?」
どう見てもオレンジ色のオレンジジュースだ。
蠍「…ああ、それでか。オレが持ってきたあの酒、綺麗なオレンジ色をしてるから、飛段の野郎が間違えて注いだんだな」
平然と言うサソリの口元は、悪い薄笑みが浮かんでいた。
鮫(確信犯…!!)
角(今ここで木端微塵にしてやろうか…!!)
角都が殺気立ったとき、
飛「かぁくぅずぅ~!!」
いきなり、先程まで踊っていたはずの飛段が突撃してきた。
背後の衝撃に思わず前のめりになる角都。
飛「角都ゥ~、踊り疲れたァ~」
目のやり場に困ってしまうほど、飛段は顔どころか体まで真っ赤である。
角「……今何月だと思ってる。風邪を引くぞ」
脱ぎ捨てられた飛段の外套は自分から遠い。
仕方ないので、自分の外套を飛段に着させた。
飛「角都のコートォ」
蠍「今は真夏だぜ?」
角「黙れ、殺すぞ」
飛「!!」
バシッ!
鮫・絶「!!」
いきなり、飛段が角都の頬を叩いた。
飛「オレ以外にそのセリフを言うなァ!」
角「……………」
角都は飛段の頭に触れた。
蠍(もぐ、潰す、折る、床に叩きつける…)
思ったどれかが起こるかと思ったが、違った。
角「……すまない」
そう言いながら飛段の頭を優しく撫でる。
飛「ゲハッ」
蠍・鮫・絶「!!」
ついにサソリにも「!!」がついた。
蠍「角都、酒も飲んでねえのに酔ってんじゃねぇ」
角「……………」
飛段の前では言えなくなったため、眼光で「黙れ」と訴える。
泥「ひだーん! もう一回踊ろうぜー! うんうん♪」
鼬「うんうん♪」
鮫「イタチさん!!」
相方の豹変ぶりを見ていられない鬼鮫。
飛「今行くゥ~♪」
ヨロヨロと立ち上がろうとしたとき、角都はその腕をつかみ、自分に引きよせた。
飛「ん~?」
角「もうやめておけ。そんなに体を壊したいのか」
飛「オレェ、壊れても大丈夫ゥ」
角「オレが困る…」
飛段を横に倒し、その頭を自分の膝にのせた。
茫然としていた飛段はまた「ゲハハ」と笑い、
「じゃあ、やめるゥ」
そう言って目を閉じ、ゆっくりと眠りにおちていった。
そして、酔ったメンバーが眠ったことにより、宴会は終了した。
サソリはデイダラを、鬼鮫はイタチを、そして角都は飛段をおぶって部屋へと連れていく。
鬼鮫とイタチと別れたあと、サソリと角都は肩を並べながら廊下を渡った。
飛「角都ゥ…」
寝言を呟く飛段。
それがおかしくてサソリはぷっと笑った。
蠍「夢にまでご登場だ」
角「黙れ」
蠍「さっきみたいに、普段も撫でてやればいいのに…」
角「……………」
蠍「今日はおまえの部屋で寝かせるのか?」
角「……………」
相手にしないことに決めた角都は無視を続ける。
蠍「強力な媚薬でも入れておくべきだったか? 朝までウハウハ…」
角「ぶっ殺すぞ!!!」
口から地怨虞が漏れた。
飛「だからァ、それをオレに言うかよ角都よォ~」
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