リクエスト:たまには飲まれろ
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こちら暁アジト。
その広間には暁メンバーが集合していた。
ぺ「こうして生身で集まるのも久しぶりだな」
泥「明日はまた任務でバラバラになるけどな、うん」
休暇だった者と任務を終えた者がたまたま集まっただけである。
それでもせっかく集まったのだから、とリーダーは宴会を提案する。
それに反対したのが、サイフ役である角都である。
角「却下だ」
ぺ「リーダーはオレだ! オレが決める!」
角「サイフ役はオレだ! 金を使いたいならオレを通してからだ!」
鮫「角都さん自体が分厚い金庫ですよ」
ケチな角都のサイフのヒモは、常に固結びされている。
ぺ「仲間の疲れをとりたいとは思わないのか!? みんなやりたいに決まっている!」
角「己が宴会したいだけだろ!!」
ぺ「飛段もやりたいはずだ!」
角「飛段の名前を出すな!」
睨み合うペインと角都。
ペインはため息をつき、鋭い眼差しを目の前の向ける。
ぺ「貴様相手にこの手は使いたくなかったが…」
懐を探りだしたペインに角都は警戒した。
他の暁メンバーにも緊張が走る。
角(力づくで言うことを聞かせる気か…)
角都は両腕を土矛で硬化させ、ペインの様子を窺う。
ペインの懐から、銀色のカツラが出てきた。
ペインはそれを頭に被り、両手を組んで可愛くおねだりをする。
ぺ「角都ゥ、おねがい」
ゴッ!!!
ブチ切れた角都の渾身のアッパーカットにより、打ち上げロケットの如く高い天井へと吹っ飛ばされてしまった。
角「はぁ…、はぁ…」
角都は怒りが鎮まらないのか、コブシを震わせながら深呼吸を繰り返す。
今度は圧害達を放とうとしたので、デイダラとトビが待ったをかけた。
泥「やめろ角都! リーダー死んじまうって! うん!」
鳶「そんなに興奮すると寿命縮むっすよ!」
ペインは天井に顔だけ突き刺さったため、落ちてこない。
なんともシュールな光景だ。
絶対角都の前で飛段のモノマネだけはするものかと心に留めておく暁メンバーなのであった。
殺意剥き出しの角都に、いつもの調子で飛段は声をかけた。
飛「角都ゥ、オレも宴会やりたいんだけど…」
一度はギロリと睨んだ角都であったが、飛段を見て落ち着いたのかいつもの声に戻る。
角「……金がかかる。…諦めろ」
先程のペインとの言い合いの勢いはどこへやら。
そこでヒルコに入ったサソリが前に出た。
蠍「タダならいいんだろ?」
そう言ってヒルコから出てきたサソリの手には、大きめのヒョウタンが握られている。
蠍「砂隠れの里の古酒だ。質素な料理でも、上等な酒が加われば華は咲く」
鮫「あなた傀儡でしょう。なぜ酒を?」
蠍「里を出ていくとき、荷物の中に混じっていた。捨てるのももったいなくてな。ずっと保存していた」
泥「ヒルコの中でか? 旦那」
細かいことは気にせず、角都はその酒をまじまじと見つめた。
角「……それならいいだろう」
飛「マジ!? 宴会していいのか!?」
飛段の目が眩しいほど輝いている。
ぺ「……そういうものは…、早く出せ…」
天井に突き刺さったままペインは呟いた。
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