ご主人様はアイツのもの
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かくずは角都の家で療養することになった。
今では包帯グルグル巻きのミイラ男で、オレはちょっと笑ってしまった。
あとちょっと泣いた。
それからずっとかくずの傍にいた。
角都と飛段が大学に行ってる間も。
かくずの傷はみるみる回復していった。
ひょっとしたら思った。
もしかしたら、かくずもオレと同じ珍種かもしれないと。
気になって一度聞いてみた。
「生まれは覚えてないが、一番古い記憶にあるのは土管の中に入れられていたことだ。おそらく、捨てられたのだろう。それからずっと生きてきた。気がつけばオレと同じ奴らがオレについてきた」
「…そっか…」
かくずはオレと違って、極寒の中で生きてきたんだ。
オレは角都に出会うまでほとんどケージの中で過ごしてたから。
誰かに飼われてもまたケージの中に戻される始末だったし。
角都の家で、2人と2匹がいる時だ。
ある日、角都は隣でベッドに腰掛けている飛段に切り出した。
「こっちに引っ越さないか?」
「え?」
「金が溜まる間はここで過ごし、頃合いを見て隣の部屋に住めばいい。オレが大家に話をつけておこう」
飛段は顔を赤くし、目を泳がせる。
「けど…、迷惑じゃねえかな?」
「迷惑なものか。ここはペットが飼えるうえに、家賃もそれほど高くはない。オレが誘ってるんだ。断ってくれるな」
そう言って角都は飛段の右頬に手を添えた。
「…今度は…、オレが誘う番?」
「やってみろ」
挑発的に角都がそう言うと、飛段は恥ずかしげに角都の唇に自分の唇を重ねた。
キスをしながら2人は互いの服を脱がし合っていく。
ふと角都はこちらに振り返り、半裸のままオレ達を玄関へとやり、扉を開けた。
「3時間くらいで済ませる。その間おまえ達は散歩してこい」
意外に、オレは傷つかなかった。
それにしても3時間って、長すぎだろ。
かくずが先に部屋を出て、オレもそのあとを追う。
*****
オレ達は公園に来ていた。
夜風が涼しくて心地がいい。
オレは滑り台をのぼり、辺りを見回す。
「見張りは任せろよォ、かくず。またあいつらがやってきたらオレが噛みついてやる」
「心配するな。奴らはもうオレ達に関わってこないはずだ」
「わっかんねーだろォ? オレは油断しねーぞ」
「馬鹿が…」
「馬鹿言うな」
そんな他愛ない会話をしているとき、ふと思った。
「3時間もなにしてんだろーな、角都達」
「子作りだろう」
「バーカァ、オス同士じゃ子供なんて作れねーよ。この間テレビでやってたぜェ」
「どんな番組を見ていたんだ」
かくずは呆れながら言い返した。
それからふっと笑みを浮かべる。
「あ、なんだよその笑いは!」
オレは滑り台から滑り降りる。
だが、先回りするように、降り口にはかくずがいた。
「!」
「オレが教えてやる」
オレの体を受け止めたかくずは、間髪入れずにオレの口を舐めた。
そのあと顔を真っ赤にして戸惑っているオレを押し倒し、顔や首や体を舐め始める。
「なにすんだああああ!!?」
「言っただろう。子作りだ」
「だからできねえって!!」
「オレはおまえの子供が欲しい」
「そっ、そういうことじゃなくて、あっ、ちょ、あぁん!」
強制的に子作りの仕方を教えてもらった。
悔しいことに、角都との風呂の時よりも気持ち良かった。
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