銀色の華
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
圧害の背中に乗り、角都と飛段は百合の里から出た。
空には銀色の満月が浮かんでいた。
それを背後に、圧害は空を飛んでいる。
角都の胸にもたれかかる飛段は、ふと角都に声をかける。
「角都」
「なんだ」
「悪ィな…。オレ…、あんま役に立たなかった…」
「そんなことはない。奴がニセモノだと早く知れたのは貴様のおかげだ」
そう言いながら、角都は飛段の頭を撫でた。
飛段はその大きな手に触れられ、心地よさを覚える。
「飛段、奴になにかされたか?」
その時のことを思い出したのか、飛段は眉間に皺を寄せ、嫌悪を表す。
「首舐められたり、体触られた…。あ、でも、キスはされてない」
愛の欠片もない行為だった。
「首を…」
「あ…っ、角…っ都……」
角都はマスクを下げ、飛段の首を丁寧に舐める。
主の時とは違い、甘い痺れが舐められる首筋からピリピリと走った。
そのあと、角都は飛段を顔を見つめ、ギュッと抱きしめた。
「おまえを一人で行かせるのは危なっかしい…。それに、もうその姿で外には出せん」
「お…、おまえが行けって言ったんじゃ…」
「黙れ」
舌先で飛段の唇を舐め、飛段は甘い声を漏らして身を竦ませた。
「ん…」
「……………」
飛段の髪は月の色で輝きを増し、頬は赤く染まり、ピンクの瞳は潤み、袖や裾からは白い手と脚が覗いていた。
角都は理性が切れるのを必死で制御している。
「角都ゥ…、ちゃんと…キスしてくれよォ…」
噛みつかない程度に優しくその要求に応える。
そのあと、その耳元に囁いた。
「地上に降りたら覚悟しておけ」
オレが完全に狂い咲かせてやろう
.END