小さな日記
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アジト内の角都の部屋でのんびりしていた角都と飛段。
頭巾と口布を取って帳簿を書いている角都の後ろ姿を見つめていた飛段は、あることに気付いた。
「…あれ? 角都ゥ、髪伸びたァ?」
ピタリと角都の手が止まる。
「……伸びていない」
振り返らずに答えると、飛段は角都の背中に迫ってきた。
「えー。絶対伸びたってェ」
後ろの髪に触れ、長さを確認する。
以前と比べ、肩より下に伸びていた。
「あ、やっぱり…」
「だからなんだと言うんだ」
角都は煩わしそうに飛段を睨みつける。
飛段はニヤリと笑みを浮かべると、一度角都から離れ、そしてまた戻ってきた。
その手には、どこから持ってきたのかハサミが握られている。
「オレが切ってやる」
「断る」
角都は即答した。
長い付き合いだが、今まで飛段がハサミを使った場面は見たことがない。
「遠慮すんなってェ。オレ、けっこう上手いぜ? それに、伸びたままだと帳簿つけるのに邪魔だろォ」
ショキンショキ、とハサミを鳴らし、角都の背後に迫る。
後ろ髪をつかまれて角都は舌打ちをし、その手を振り払おうと首を動かした。
「貴様に切られるくらいなら自分で…!」
「あ」
ジョキン!
「「!!」」
角都が急に動いたため手元が狂ってしまい、飛段がつかんだ髪は全て床に落ちた。
一気に短髪になった角都。
「……………」
床に落ちた髪を拾い、怒りで体を震わせる。
その後ろで飛段はオロオロとしていた。
「や…、今のは角都が動くから…」
角都が振り返ったと同時に、扉を突き破る勢いで飛段は吹っ飛ばされた。
*****
次の日の朝。
「ぶっ!!」
「うわっ!? 汚ねえな、うん!」
飛段は食堂に入ってきた角都を見て牛乳を噴き出した。
噴き出された牛乳は、哀れ、向かい側の席にいたデイダラの顔にかかってしまった。
飛段が噴き出したのは、頭巾をつけていない角都の頭を見たからだ。
「なんで元に戻ってんだァ!!?」
「黙れ飛段」
「答えろよォ!!!」
角都の髪は、元の長さに戻っていた。
“地怨虞”の角都の髪は直結してるのではないか、と本気で疑った飛段だが、真相は謎のままである。
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