ボヤージュ
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眠らされ、白い仮面で目を覆われた飛段はうなされていた。
夢なのか、現実なのか見分けがつかない世界で。
*****
体をバラバラにされて「実験は成功した」と喜ぶ男達に囲まれながら、自分がバケモノになったことを実感した。
何度殺されても死なない。
心臓を潰しても、首を切り落としても、潰されても、死なない。
自分が崇めている“ジャシン教”のために、殺戮を繰り返す。
殺戮が終われば祈りだ。
それと、もっと信者を増やさなければならない。
それはひとりじゃ叶えられない。
そこであの噂を聞いた。
「“暁”という組織に、角都という不死の男がいる」と。
「かくず…」
すぐに飛段は“暁”に入った。
「角都という男と組ませてくれ!」
そして、角都と出会った。
それからはずっと一緒だった。
『飛段』
『角都』
『黙れ、殺すぞ』
『だから、それをオレに言うのかよ』
『気を抜くな、死ぬぞ』
『いつもので行こうぜ』
*****
「か…くず…」
眠る飛段は愛しそうに呟いた。
*****
『飛段、おまえはいつか必ずオレが殺してやる』
眠る飛段の頬を伝う涙を、男―――角都の指が優しく拭った。
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