リクエスト:ドナドナの子牛達
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あいつら、全員ジャシン様の贄に捧げてやるぜェ!
首ちょんぱも悪かねえが、グチャグチャにして腸をズルズル引きずり出してやる!
楽に死なせてたまるかってんだァ!
見ててくださいよジャシン様ァ!!
オレ今回はマジ本気でキレましたから!!
超いっぱい捧げますからァ!!
「大声でブツブツうるせえんだよ、グロテスクバカ!!」
ゴッ!!
「!!?」
後頭部にヨルの頭突きが食らわされた。
呻きながらその場にうずくまり、振り返ってヨルを睨んで喚く。
「テメー、今の状況わかってんのかよォ!?」
「そりゃこっちのセリフだ! 冷静に考えたいのにテメーの大きい独り言がウゼェんだよ!!」
オレとヨルは額をぶつけ合い、睨み合った。
こんなことをしている場合ではないのに。
手足が使えれば殴り合いに持ち込めるのに、両手首は針金で縛られ、足首には鉄球付きの鎖が結ばれてある。
ヨルも同じ状況であるため、わざわざタックルで攻撃してきたのだ。
手の甲同士を合わせられて縛られているため、印を結ぶこともできない。
オレ達の言い合う怒鳴り声は、薄暗い部屋の空間に反響して響き渡る。
「おい、うるさいぞ! 商品は黙ってろ!」
半開きの扉からガラの悪いオッサンが顔を出し、これまたガラの悪い声で怒鳴った。
いつものオレ達なら殺しにかかってるところだが、今回は特殊な檻に入れられているため、無闇に突っ込むことができない。
オッサンが出て行くとともに閉じられた扉にオレはベッと舌を出した。
ヨルはため息をついて檻の隅に胡坐をかいて座り込んだ。
できるだけ檻の柵に触れないように距離をとっている。
どうにかここから抜け出せないかと考えているのだろう。
憎々しげに目の前の檻の柵を睨みつけながら、オレもその場にどっかりと胡坐をかいて座った。
ここにつれてこられてどれくらい経ったのだろうか。
この部屋には窓がないため、外が明るいのか暗いのかもわからない。
角都の奴、さっさと助けにこいってんだ。
なんでこんなことになってるのかってェ?
ヨルのせいでもあるし、認めたくねえけどオレのせいでもある。
まあ、聞いてくれ。
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