夏の桜
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*飛段
『おまえらの誕生日も、桜の下で祝ってやる』
確か、オレが誕生日が終わった翌日に2人に言ったんだっけ。
「オレの誕生日は夏だ。桜など、とっくに散っている」
そう、角都の誕生日は8月15日。
真夏だ。
桜がないことぐらい、オレだってわかってる。
角都の誕生日の5日前、オレ達は海の国に来ていた。
オレは早速角都に内緒で「桜の木はないか」と聞いてみたが、首を縦に振ってくれる奴なんていなかった。
どうしようかと海辺に座って考えていたとき、ヨルに見つかってしまった。
なにに悩んでいるのか話すと、ヨルはまず、
「なんで角都の誕生日教えてくれなかったんだよ!!」
そう言って怒りだした。
祝いたい気持ちは同じだったか。
なだめたあと、ヨルも「うーん」と考え始めた。
オレよりマシな考えが浮かぶことを祈ろう。
潮風になびかれ、カモメの鳴き声を聞きながら悩むこと小一時間、ヨルが「あ!」となにかを閃いた。
「咲いてる桜の木を切り倒して…」
「待てヨル」
「角都にバレないように…」
「待て。待ーてー」
「海の国まで…むぐっ」
オレはヨルの口に手を押し付けて黙らせる。
「もう少し悩もうぜ」
.
『おまえらの誕生日も、桜の下で祝ってやる』
確か、オレが誕生日が終わった翌日に2人に言ったんだっけ。
「オレの誕生日は夏だ。桜など、とっくに散っている」
そう、角都の誕生日は8月15日。
真夏だ。
桜がないことぐらい、オレだってわかってる。
角都の誕生日の5日前、オレ達は海の国に来ていた。
オレは早速角都に内緒で「桜の木はないか」と聞いてみたが、首を縦に振ってくれる奴なんていなかった。
どうしようかと海辺に座って考えていたとき、ヨルに見つかってしまった。
なにに悩んでいるのか話すと、ヨルはまず、
「なんで角都の誕生日教えてくれなかったんだよ!!」
そう言って怒りだした。
祝いたい気持ちは同じだったか。
なだめたあと、ヨルも「うーん」と考え始めた。
オレよりマシな考えが浮かぶことを祈ろう。
潮風になびかれ、カモメの鳴き声を聞きながら悩むこと小一時間、ヨルが「あ!」となにかを閃いた。
「咲いてる桜の木を切り倒して…」
「待てヨル」
「角都にバレないように…」
「待て。待ーてー」
「海の国まで…むぐっ」
オレはヨルの口に手を押し付けて黙らせる。
「もう少し悩もうぜ」
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