罪と祝福の日
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*飛段
「ほしいもの?」
それは突然の質問だった。
角都がビンゴブックの更新をしに換金所に行っている間、オレ達は待ち合わせのY字の山道の前で待つことになったが、2人きりになった途端、ヨルがその質問をぶつけてきた。
「なんかあるだろ? ワガママなおまえに欲しくないものなんてねーはずだ。そうだろう?」
わかってて失礼なことを言ってる自覚はあるのか。
オレは若干怒りを覚えて頬を引きつらせ、「そうだなぁ」と口にして考えてみる。
ヨルは「早く言えよ」と促した。
「スペアリブとか?」
オレの好物を口にすると、ヨルは残念そうな顔で「食べ物かー」と肩を落とす。
「いきなりなんだよ?」
そう尋ねると「なんでもない」とヨルは慌てて頭を横に振る。
相変わらず嘘がヘタクソだ。
オレ達に隠し事ができないのがこいつのいいところで悪いところでもある。
「言ってみろって」
「なんでもない。なんでもないって」
だったら汗ぐらい隠せってんだ。
結局、「なんでもない」の一点張りでいつもの口喧嘩になりかけたところで角都が「騒がしい」と言って戻ってきた。
ヨルは「おかえりー」と逃げるように角都の右隣に並ぶ。
オレはわけがわからないことに腹を立ててその場に唾を吐き捨てたあと、角都の左隣に並んだ。
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「ほしいもの?」
それは突然の質問だった。
角都がビンゴブックの更新をしに換金所に行っている間、オレ達は待ち合わせのY字の山道の前で待つことになったが、2人きりになった途端、ヨルがその質問をぶつけてきた。
「なんかあるだろ? ワガママなおまえに欲しくないものなんてねーはずだ。そうだろう?」
わかってて失礼なことを言ってる自覚はあるのか。
オレは若干怒りを覚えて頬を引きつらせ、「そうだなぁ」と口にして考えてみる。
ヨルは「早く言えよ」と促した。
「スペアリブとか?」
オレの好物を口にすると、ヨルは残念そうな顔で「食べ物かー」と肩を落とす。
「いきなりなんだよ?」
そう尋ねると「なんでもない」とヨルは慌てて頭を横に振る。
相変わらず嘘がヘタクソだ。
オレ達に隠し事ができないのがこいつのいいところで悪いところでもある。
「言ってみろって」
「なんでもない。なんでもないって」
だったら汗ぐらい隠せってんだ。
結局、「なんでもない」の一点張りでいつもの口喧嘩になりかけたところで角都が「騒がしい」と言って戻ってきた。
ヨルは「おかえりー」と逃げるように角都の右隣に並ぶ。
オレはわけがわからないことに腹を立ててその場に唾を吐き捨てたあと、角都の左隣に並んだ。
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