23:猛者よ集え
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*ヨル
アジトから土の国にある岩隠れの里に着くまで1週間はかかった。
もっといい移動手段はないのか。
デイダラみたいに粘土で鳥を作って空を飛んだりとか。
それだったら、圧害に乗って飛んでいくのもありだと思う。
つうか、乗って飛んでみたい。
里全体には結界が張ってあるため、この間デイダラから教わったルートで岩隠れの里にうまく侵入に成功することができた。
崖から里全体を見下ろしてみる。
岩山に囲まれたその里は、ほとんどの建物が岩で出来ていた。
岩山をそのまま彫って造ったのだろう。
岩山のところどころに空いた穴からは滝が流れていた。
トンビが一声鳴いて頭上を通過する。
「ここが岩隠れの里…」
家と家の間には吊り橋がかけてあり、そこが移動手段となっているのだろう。
忍達の姿もちらほらと見える。
里の中心にある一番高い岩山は土影がいる、と角都が話してくれた。
飛段は被っていた笠を取り、オレの隣にきて同じく里を見下ろした。
「デイダラの出身里の割にはおかたそうなヤロウ揃いだぜ」
「…で、到着したのはいいけど、このあとのこと、ちゃんと考えてあるんだろうな? 角都。五尾ってのをどうやって捜すのかも…」
オレは笠を取り、振り返って角都に尋ねた。
角都も笠を取って答える。
「まずは情報だ。それがなければ話にならん」
「結局それか…」
飛段は面倒臭そうな顔でため息をついた。
「…分かれるのか?」
オレの言葉に角都は頷いた。
その方が効率がいいだろうし。
「ヨル」
角都が手を差しだした。
察したオレは「はいはい」と言いながら角都に近づき、その手に軽く噛みつく。
すると、角都の手の甲にコウモリの痣が浮き出た。
飛段の手にも噛みついて探知蝙蝠仕込み完了。
「この里のどっかにいるのは間違いねえんだろォ? 一人一人聞きまわるのもウゼェし、暴れながら吐かせてかねーか?」
悪い顔だ。
飛段らしいが、オレは反対だ。
「そういうやり方は好きじゃない」
「誰もてめーの好き嫌いで動くわけじゃねーよ。バーカァ」
本来は短気じゃないんだぜ、オレも。
ただ、こいつの今時の言い方というのが腹立つだけで、つい言い返してしまう。
「そうだ。オレの指示通りに従ってろ」
その前に角都が入ってきた。
飛段は角都を睨みつけて言い返す。
「だからァ、リーダーヅラすんじゃねーよ! こういう面倒なことするハメになったのは、元はてめーのせいなんだからなァ!!(怒)」
木霊が返ってくるくらいの怒声にオレは思わず飛段の口を両手で塞いだ。
「騒ぐな;」
「人柱力・居場所が少しでもわかれば集合だ。無駄な騒ぎは避けろ。人柱力が察して隠れてもらっては困るからな。…いいな?」
崖の縁に歩み寄った角都はこちらを肩越しで見て念を押した。
「ああ」
「……………」
飛段はすっかりへそを曲げている。
「散」
角都の言葉を合図に、オレ達は崖から飛び降りて散った。
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アジトから土の国にある岩隠れの里に着くまで1週間はかかった。
もっといい移動手段はないのか。
デイダラみたいに粘土で鳥を作って空を飛んだりとか。
それだったら、圧害に乗って飛んでいくのもありだと思う。
つうか、乗って飛んでみたい。
里全体には結界が張ってあるため、この間デイダラから教わったルートで岩隠れの里にうまく侵入に成功することができた。
崖から里全体を見下ろしてみる。
岩山に囲まれたその里は、ほとんどの建物が岩で出来ていた。
岩山をそのまま彫って造ったのだろう。
岩山のところどころに空いた穴からは滝が流れていた。
トンビが一声鳴いて頭上を通過する。
「ここが岩隠れの里…」
家と家の間には吊り橋がかけてあり、そこが移動手段となっているのだろう。
忍達の姿もちらほらと見える。
里の中心にある一番高い岩山は土影がいる、と角都が話してくれた。
飛段は被っていた笠を取り、オレの隣にきて同じく里を見下ろした。
「デイダラの出身里の割にはおかたそうなヤロウ揃いだぜ」
「…で、到着したのはいいけど、このあとのこと、ちゃんと考えてあるんだろうな? 角都。五尾ってのをどうやって捜すのかも…」
オレは笠を取り、振り返って角都に尋ねた。
角都も笠を取って答える。
「まずは情報だ。それがなければ話にならん」
「結局それか…」
飛段は面倒臭そうな顔でため息をついた。
「…分かれるのか?」
オレの言葉に角都は頷いた。
その方が効率がいいだろうし。
「ヨル」
角都が手を差しだした。
察したオレは「はいはい」と言いながら角都に近づき、その手に軽く噛みつく。
すると、角都の手の甲にコウモリの痣が浮き出た。
飛段の手にも噛みついて探知蝙蝠仕込み完了。
「この里のどっかにいるのは間違いねえんだろォ? 一人一人聞きまわるのもウゼェし、暴れながら吐かせてかねーか?」
悪い顔だ。
飛段らしいが、オレは反対だ。
「そういうやり方は好きじゃない」
「誰もてめーの好き嫌いで動くわけじゃねーよ。バーカァ」
本来は短気じゃないんだぜ、オレも。
ただ、こいつの今時の言い方というのが腹立つだけで、つい言い返してしまう。
「そうだ。オレの指示通りに従ってろ」
その前に角都が入ってきた。
飛段は角都を睨みつけて言い返す。
「だからァ、リーダーヅラすんじゃねーよ! こういう面倒なことするハメになったのは、元はてめーのせいなんだからなァ!!(怒)」
木霊が返ってくるくらいの怒声にオレは思わず飛段の口を両手で塞いだ。
「騒ぐな;」
「人柱力・居場所が少しでもわかれば集合だ。無駄な騒ぎは避けろ。人柱力が察して隠れてもらっては困るからな。…いいな?」
崖の縁に歩み寄った角都はこちらを肩越しで見て念を押した。
「ああ」
「……………」
飛段はすっかりへそを曲げている。
「散」
角都の言葉を合図に、オレ達は崖から飛び降りて散った。
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