21:永遠の意
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
*角都
隣の奴らの声がまた騒がしくなった。
温泉付きでいい宿だが、壁が薄い。
会話は聞こえないが、思わず聞き耳を立ててしまう。
「気になるか?」
いつの間にかオレは壁際を向いていたらしい。
サソリに向き直ると、その傀儡の顔には気に入らない笑みが浮かんでいた。
こいつの前ではマスクを外すべきではないな。
「うるさくてな」
「飛段と新人(ヨル)とは相変わらずだな。正反対なクセに、仲良くやってるようじゃねえか」
サソリは澄ました顔でおちょこの油を一口飲む。
隙を見て本物の酒と取り替えてやろうか。
「貴様も人のことが言えるのか」
「そりゃそうだ。なら、オレ達は同じ苦労人コンビだな」
苦労させられている対象にはサソリも含まれている。
傀儡の材料で金を減らされているからだ。
「人形が苦労なんてするのか」
「ガキの抱えているボロい人形見てるとそう思わねえか?」
言われて思い浮かべてみる。
可愛がられすぎて腕や足がとれかけている人形を。
サソリはまた油を一口飲んで言葉を続ける。
「けど、オレはただの傀儡じゃねえから、話し相手や喧嘩相手がいねーと、退屈でつまらねえ」
「永遠を生きようとするものは皆そうだろう」
「おまえのところには同じような奴らがいるだろ」
それは皮肉か、それとも羨ましいのか。
「角都、今のうちに苦労も楽しめ。永遠もいつ一瞬に変わるかわからねえしな」
オレが気をつければいいだけの話だ。
それともサソリは、壁際越しの奴らのことを言っているのか。
オレはまた壁際の方に顔を向けた。
「…どうでもいい話だ。貴様の芸術論に興味はない。…それで、その後はどうした?」
オレは話を逸らした。
当初の本題に戻りたかった。
「リーダーの命令通り、オレ達のノルマを達成させた。村は壊滅状態。生存者はゼロだ。つまらねえ仕事だったぜ。ほとんどデイダラが爆弾落として終わらせた。これなら単独でやらせろって話だ」
「……………」
オレが聞きたいのはそんなことではない。
オレの目を見たサソリはふっと笑みを浮かべた。
「貴様、知っているな?」
「そう急ぐな。3日後、どちらにしろ召集がかかる。そのあと、おまえらは嫌でも知ることになると思うぜ」
すべては必然に任せろということか。
暁が本格的に動きだすと同時に。
.To be continued
隣の奴らの声がまた騒がしくなった。
温泉付きでいい宿だが、壁が薄い。
会話は聞こえないが、思わず聞き耳を立ててしまう。
「気になるか?」
いつの間にかオレは壁際を向いていたらしい。
サソリに向き直ると、その傀儡の顔には気に入らない笑みが浮かんでいた。
こいつの前ではマスクを外すべきではないな。
「うるさくてな」
「飛段と新人(ヨル)とは相変わらずだな。正反対なクセに、仲良くやってるようじゃねえか」
サソリは澄ました顔でおちょこの油を一口飲む。
隙を見て本物の酒と取り替えてやろうか。
「貴様も人のことが言えるのか」
「そりゃそうだ。なら、オレ達は同じ苦労人コンビだな」
苦労させられている対象にはサソリも含まれている。
傀儡の材料で金を減らされているからだ。
「人形が苦労なんてするのか」
「ガキの抱えているボロい人形見てるとそう思わねえか?」
言われて思い浮かべてみる。
可愛がられすぎて腕や足がとれかけている人形を。
サソリはまた油を一口飲んで言葉を続ける。
「けど、オレはただの傀儡じゃねえから、話し相手や喧嘩相手がいねーと、退屈でつまらねえ」
「永遠を生きようとするものは皆そうだろう」
「おまえのところには同じような奴らがいるだろ」
それは皮肉か、それとも羨ましいのか。
「角都、今のうちに苦労も楽しめ。永遠もいつ一瞬に変わるかわからねえしな」
オレが気をつければいいだけの話だ。
それともサソリは、壁際越しの奴らのことを言っているのか。
オレはまた壁際の方に顔を向けた。
「…どうでもいい話だ。貴様の芸術論に興味はない。…それで、その後はどうした?」
オレは話を逸らした。
当初の本題に戻りたかった。
「リーダーの命令通り、オレ達のノルマを達成させた。村は壊滅状態。生存者はゼロだ。つまらねえ仕事だったぜ。ほとんどデイダラが爆弾落として終わらせた。これなら単独でやらせろって話だ」
「……………」
オレが聞きたいのはそんなことではない。
オレの目を見たサソリはふっと笑みを浮かべた。
「貴様、知っているな?」
「そう急ぐな。3日後、どちらにしろ召集がかかる。そのあと、おまえらは嫌でも知ることになると思うぜ」
すべては必然に任せろということか。
暁が本格的に動きだすと同時に。
.To be continued