20:夜明けの先へ
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オレは角都と飛段の中央に立ち、崖下の森を見下ろし、耳を済ませた。
月明かりがあっても、人間の肉眼で遠くの人影を見つけるのは難しいからだ。
虫の声、野鳥の寝息、そして人間が茂みを掻きわける音。
「ターゲット、ここから前方約80m。他にも複数の部下を引き連れているようだ」
飛段は眠そうに目を擦っている。
もうすぐ夜明けだ。
それまで一睡もしていない。
「クソ眠ィ。角都、ヨル、さっさと終わらせよーぜ。ターゲットはオレの儀式用だから手ェ出すなよ」
「無論、そのつもりだ。あまり突っ走るな、死ぬぞ」
角都が先に崖から飛び降りた。
続いて、オレと飛段も崖から飛び降りる。
「だから、それをオレに言うかよ角都ゥ!!」
「血の夢見せてやるぜ!」
オレ達はなにがあろうとも、ずっとこの調子だろう。
たとえ夢でも、オレはこの夢を存分に楽しんでやるさ。
闇で醒めるまでは。
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