15:記憶と悪夢の狭間
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*ヒル
扉の奥で、ヒルは地面に描いた封印術の上に、左腕の封印を解除したままの月代を寝かせた。
月代は静かに寝息を立てて眠っている。
懐から、ヨルの体から採取した真血の入った小瓶を取り出した。
ヒル達の血も取り出し、月代のわずかに開いた口にすべて流し込む。
様子を見ていると、月代の体は大きく痙攣し始める。
目をカッと開き、悲鳴にならない悲鳴を上げた。
「ぃああああああ!!!」
ヒルは印を組み、陣に手をつける。
すると、陣は光りだし、月代を包んでいく。
あとは時間の問題だ。
アサに渡されたメモ通りなら、朱鬼が引きずりだされるまでかかる時間は、3時間。
「ヒル」
扉の向こうからミツバの声が聞こえ、ヒルは近づいて扉を開けた。
「奴ら、向かってきてる」
「…!」
なぜこの場所がバレてしまったのか。
ヒルは扉から出てヨルに近づき、顔を窺う。
ヨルは虚ろな目で、悪夢を彷徨っていた。
うわごとのように、仕切りになにかをブツブツと呟いている。
この状態で相手に自分の居場所を教えたとも考えにくい。
「どうする?」
ミツバに問われ、ヒルは笑みを浮かべた。
「……決まっているでしょう? 身の程を知らない愚かな人間に、日ノ輪のショーを楽しませてさしあげましょう」
.To be continued
扉の奥で、ヒルは地面に描いた封印術の上に、左腕の封印を解除したままの月代を寝かせた。
月代は静かに寝息を立てて眠っている。
懐から、ヨルの体から採取した真血の入った小瓶を取り出した。
ヒル達の血も取り出し、月代のわずかに開いた口にすべて流し込む。
様子を見ていると、月代の体は大きく痙攣し始める。
目をカッと開き、悲鳴にならない悲鳴を上げた。
「ぃああああああ!!!」
ヒルは印を組み、陣に手をつける。
すると、陣は光りだし、月代を包んでいく。
あとは時間の問題だ。
アサに渡されたメモ通りなら、朱鬼が引きずりだされるまでかかる時間は、3時間。
「ヒル」
扉の向こうからミツバの声が聞こえ、ヒルは近づいて扉を開けた。
「奴ら、向かってきてる」
「…!」
なぜこの場所がバレてしまったのか。
ヒルは扉から出てヨルに近づき、顔を窺う。
ヨルは虚ろな目で、悪夢を彷徨っていた。
うわごとのように、仕切りになにかをブツブツと呟いている。
この状態で相手に自分の居場所を教えたとも考えにくい。
「どうする?」
ミツバに問われ、ヒルは笑みを浮かべた。
「……決まっているでしょう? 身の程を知らない愚かな人間に、日ノ輪のショーを楽しませてさしあげましょう」
.To be continued