小さくても生意気、でも愛しい。
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姫川の家に到着し、牛乳を飲んだあとは例の体操(本日2回目)。
地味に足腰にくる。
姫川はまた携帯でその様を録画しながらニヤニヤと笑っていた。
100回終えたあと、まだ夕方だが就寝することにした。
オレは「いい」って言ったのに、姫川が添い寝したいんだと。
大きくなったら破けてしまうから、作ってくれた特注の学ランは脱いでティッシュにくるまった。
「おまえ…っ、それは犯罪…っ!」
「黙れ変質者」
普通に腰にタオル巻いてるのと変わらないんじゃ。
いや、タオルより破けやすいところがいいのだろうか。
姫川は髪を下ろし、オレをベッドに連れていって寝転び、オレに手を添えたまま先に寝てしまった。
「……………」
目の前に、イケメンのドアップがある。
寝息も静かだ。
オレは姫川の手から抜け出し、その顔をじっと見つめた。
人形みたいな顔しやがって。
軽くそいつの唇を手で押してみる。
非常に柔らかい。
潤いもあって、女が羨みそうだ。
戻る前に、オレはそいつの上唇に軽くキスした。
「……フン」
もそもそと手の中に戻ってやる。
これで明日戻ってなくても、こいつは「一生面倒みてやる」とか言ってくれるのか。
…自惚れてるわけじゃねえけど、言いそうだな。
とにかく、オレが戻ってることと、こいつがまた小さくならないことを祈ろう。
*****
翌朝、はっと目を開けるといつものサイズの姫川がいた。
そして、オレの体も元に戻っている。
「姫川! 戻ったぞ!」
オレは急いで姫川を叩き起こした。
朝は低血圧の姫川は眉をひそめながらも起きて、呆けた顔でオレの姿をじっくりと見る。
「なっ、ちゃんと元に…」
すると、いきなり姫川は抱きついてきた。
そういえばオレ、裸だった。
「…それじゃ、ヤろうか」
「っ!!」
ゴッ!!
感動の欠片もねえ奴にはグーをお見舞いしてやった。
*****
まだ話には続きがある。
その日も登校日。
教室に入ると、
「「!!!?」」
石矢魔生徒全員がミニマムになっていた。
オレ達を待っていたかのように、各々の机に座っている男鹿達の視線がこちらに集まった。
ただひとり無事な男鹿嫁は言う。
「…感染だ」
「一目瞭然だ」
このあと、HRにきた佐渡原がひっくり返ったのを見届けたあと、オレと姫川は牛乳を買うために授業をサボった。
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