これでも惚れ込んでます。
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目の毒になるので、古市の手でロープを外されたアランドロンは、手ぬぐいで目隠しをされた神崎とそのすぐ背後で肩を持っている姫川の目の前に立つ。
「そうですか…。飲んでしまったのですね、アレを…」
アランドロンはアゴに指を当てて考える仕草をし、神崎をまじまじと見つめ、その手ぬぐいに手をかけようとした。
ボゴッ!
「はぶしっ!!」
「なにしようとしてんだオッサン!!」
すかさず、姫川がスタンバトンで顔面を撲りつける。
アランドロンは撲られた頬に手を当て、「冗談です冗談」と吐血しながら言う。
今のは間違ったら冗談で済まされるものではない。
守りに入った姫川に対し、夏目と城山は「ナイス」と親指を立てる。
「これ、効き目の期限とかあるんだろな!? 今日1日とか」
神崎の質問にアランドロンは平然と答える。
「いえ、期限で切れるものではありませんよ」
「「「「なにィ!?」」」」
神崎組と姫川が声を上げる。
アランドロンは「まあまあ」となだめ、「元に戻る方法はありますよ」と言うと、頬を染め、人差し指と中指を自分の唇に当てた。
「惚れた相手と…キッスしなくてはなりませんv」
「キッス…」
全員の脳内にエコーがかかる。
沈黙する教室。
そこで城山が挙手する。
「オレ、神崎さんのために立候補します!!」
「ずるいよ城ちゃん! だったらオレも立候補!!」
「ここは女がやるべきっスよ! ウチもウチも!!」
次々と挙手があがる。
「神崎をてめぇらとキスなんざさせるかぁあああ!!!」
姫川が机の上に立ち、いつの間にか神崎争奪戦が開始される。
神崎は右手で己の顔を覆い、一言。
「帰りてぇ…」
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